学園内のミチは今日も僕達にお節介をおこないます

かず斉入道

文字の大きさ
121 / 156

第121話 ミチは今は朝が忙しいようですよ? (32)

しおりを挟む
「えっ!」

 僕がランへと手を差し伸べると彼女さまは驚嘆した。

 だから僕はランへと『ニコリ』と満身の笑みを浮かべ。

「僕がいるから大丈夫だ」と。

 彼女さまへと告げれば。ランは『う~ん』と少しばかり考える人へとなるけれど、直ぐに辞めて、

「小山田が大丈夫だと言うならば大丈夫だろう。ランは小山田に対して絶対の信頼をしている。それに将来はランも小山田になるから大丈夫だ」と。

 ランも僕に微笑みながら言葉を返してくれた。

 だから二人仲良くお化け……。ミチの様子を窺いにいこうとすればランが背後から僕に抱きついてきた、ところを見ればやはりランは気丈なフリをしているだけで本当はが苦手──怖くて仕方がないのだろうと、僕自身も察しはつくけれど。

 まあ、そんな様子……。痩せ我慢をするランのことも可愛い、愛おしと僕は思うから。

 僕のお腹へと両手を回すランの華奢腕──。僕は優しく握ると。

「──小山田汽車発射します~!」、「ポッ、ポポポー!」、「シュ、ポッ、ポポポ!」、「シュ、ポッ、ポポポ!」、「シュ、ポッ、ポポポ!」、「シュ、ポッ、ポポポ!」、「シュ、ポッ、ポポポ!」と。

 僕は蒸気機関車の真似……。

 そう童心に返ったような汽車遊びをしながら、ランのお化けの恐怖を取り除きつつ教室へと向かい! 教室内へと入ると!

「……ここは終点……。終点……。教室内でございます……。お客さまはお忘れ物の無きように……」と。

 僕は一人汽車と車掌演技をおこない終わると。後ろを振り向きランへと。

「お嬢さま御忘れ物はないかい?」と尋ねる。

「うん、ない……」

 ランは僕へと言葉を返すけれど。直ぐに呆然とした顔をする。

 だって窓の外に黒板消しが浮き……。

「ポンポン」

 と心地良い音とチョークの白い粉──埃を地上へと撒き散らしている姿が僕やランの瞳に映るから。僕の可愛い彼女も牧田同様唖然、呆然……。僕の彼女さまも牧田同様……。自分の身体中に貯め込み、蓄えている恐怖を声に……。絶叫として上げたい衝動に駆られているみたい。

 だからランの両目にもウルウルと涙が溜まり、溢れそうになっていきているけれど。僕はランが絶叫を上げる前に。

「……おはよう」と「残りは僕とランがするから大丈夫だよ」と。

 ミチに優しく告げ、僕は親友を安堵させる。

「……ん? そうか、残りは小山田とランの二人が仲良く、日直の仕事をするのだな?」

 ミチが僕に尋ねてきたから。

「うん」と僕は頷いた。

「そうか……。じゃ、二人の仲を邪魔するのは悪から、今日は俺家に帰るは……」

 ミチは他界しても、僕の身を案じてくれて、虐められていないかを見て確認するのがどうやら習慣になっていると言うか? 

 その念がこの校舎に残っているのかも知れないね? 

 特に今日は僕の彼女と牧田が日直当番だから気になって仕方がなかったのかも知れない? 

 だからミチは僕のために牧田が怯え泣いて、教室から飛び出て逃げ出すほど驚かしてくれたのかも知れないとおもうのだった。

 だってミチは僕にサヨウナ、もう俺帰るは……と、僕とランに告げた日から、あれだけあったお化け騒ぎは終焉を迎え、僕たちはミチのお化けの声を二度と聞くことはなくなると思っていたのだった。



 ◇◇◇




(お願い)

 レヴュー・星・感想・ハート等を軽い気持ちで頂けると励みになりますのでよろしくお願いしますm(_ _"m)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

夫の妹に財産を勝手に使われているらしいので、第三王子に全財産を寄付してみた

今川幸乃
恋愛
ローザン公爵家の跡継ぎオリバーの元に嫁いだレイラは若くして父が死んだため、実家の財産をすでにある程度相続していた。 レイラとオリバーは穏やかな新婚生活を送っていたが、なぜかオリバーは妹のエミリーが欲しがるものを何でも買ってあげている。 不審に思ったレイラが調べてみると、何とオリバーはレイラの財産を勝手に売り払ってそのお金でエミリーの欲しいものを買っていた。 レイラは実家を継いだ兄に相談し、自分に敵対する者には容赦しない”冷血王子”と恐れられるクルス第三王子に全財産を寄付することにする。 それでもオリバーはレイラの財産でエミリーに物を買い与え続けたが、自分に寄付された財産を勝手に売り払われたクルスは激怒し…… ※短め

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

処理中です...