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#1 DKとインキュバス
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「エロっちいな。チンコに貼ったシール剥がすなんて流石の俺も初めてだぜ」
「だ、だめ……剥がしたら駄目だって……ば、……」
天和の腕を掴んで止めさせたいのに、体が言うことを聞かない。熱くてむず痒くてじれったくて、俺は無意識に腰を揺らしていた。
「クソ、このエロガキ。たっぷり可愛がってやるからなァ」
「は、うぅ……」
低温ボイスが更に俺を煽る。そうして──今ではもう言い訳できないほどに勃起した俺のそれから、一気にステッカーが剥がされた。
「あぁっ……!」
封じられていた俺のそれが瞬時にして倉庫中に充満し、俺も天和も気絶しているマカロも、はっきり目に見えるほどのピンクがかったモヤに包まれた。
「な、何だこれっ?」
思わず叫んだ俺を見下ろす天和の息は荒い。彼にはこのモヤが見えていないらしく、ただ下半身丸出しで狼狽している俺だけを凝視し舌なめずりしている。
「大人しくしろよ、炎樽」
「い、いや違う……天和っ、ここにいたらヤバいって、早く出ないと……!」
「観念しろっての!」
「──わっ、うわあぁっ!」
ずぷ、と思い切り音をたてて天和の唇が俺のそれに真上から被せられた。
「やっ、あぁ……! やめ、やめてっ……! あっ、あ、あぁ……」
生まれて初めての衝撃に腰の力が抜け、一ミリも体を動かすことができない。口の中で熱い舌に性器を撫で回される感覚──こんなの、こんなの耐えられる訳がない。
「ふあ、あ……ヤバい、これ……すご、い……」
経験豊富な遊び人らしく、天和の舌使いは神がかっていた。ずるずるに溶かされて行くようだ。足の指が靴下の中で反り返る。激しく上下する天和の頭と、俺を上目に伺うその鋭い眼差しに……もう、負けそうになってしまう……。
「あ、う……たか、とも……イッちゃ、う……!」
頭の中にまでモヤが入ってきたみたいに、視界がピンク色に覆われた。嫌なのに気持ち良さの方が大きいなんて、どうやって抵抗すればいいんだ。
「あっ、あぁ──もうっ……!」
「ん」
口の中から俺のそれを抜き、天和がニヤリと笑った。
「焦らしてた割にはあっさり落ちてんじゃねえかよ。炎樽、取り敢えず今日はケツでイけるまでじっくり開発してやるぜ」
天和の邪悪な薄笑みと言動にぞわりと鳥肌が立ったその時、
「ほたる……」
「ああっ、あ……、あ……? マ、マカ……?」
ようやく目覚めたマカロが跳び箱の後ろから四つん這いの恰好で姿を現した。元の大きな姿で相変わらず目はぐるぐるだが、その表情はどこか恍惚としているようにも見える。
「駄目なやつだ、この匂い……どうにかしてくれ、炎樽」
「どうにかって、どうやって……」
「誰だてめぇ、ウチの奴じゃねえな」
突然現れた派手な男を目にし、天和の興味が俺からマカロに移る。それでもしっかりと俺のそれを握っているため下手に動くことができず、俺は心地好さと恐怖の間で今にも気を失いそうになりながら二人の男を交互に見た。
「強引に封じてたフェロモンが一気に爆発したんだ……。炎樽、このままだとさっきの連中も匂いに気付いて……」
マカロが倉庫の扉へ向けて手を伸ばしたのと、外側から幾つもの轟音が響いたのと、ほぼ同時だった。
「比良坂炎樽! いるんだろ、開けろコラ!」
「ヤらせろ、てめえ!」
「ぶち破るぞ!」
何人いるか分からないが、いつも俺を追い回している奴らには違いない。幾つもの拳で何度も叩かれ、頼りない倉庫の扉がガタガタと揺れている。
「ど、ど、どうしようマカ……! あいつらが入ってくる!」
マカロが苦しげに顔を歪め、前方に突き出した腕をもう片方の手で強く掴みながら言った。
「俺が扉を封じてる。その間に何か対策を考えてくれ……」
その不思議な力によって何とか扉はこじ開けられずに済んでいるが、マカロの苦しそうな顔を見る限り長くはもたないだろう。恐らく狭い倉庫の中に充満した俺のフェロモンがマカロにはキツ過ぎるのだ。
「そ、そうだ。もう一度ステッカーを貼り直せば!」
「一度解かれた封印は同じものじゃ封じれねえ……」
「そんなっ……」
まだ昼休み終了まで三十分はある──早く、早く何か考えないと。
「あいつらって、三年の連中か。いつもお前を追っかけてる」
未だ俺のそれを握っていた天和が、顔を上げて扉の方を見た。
「そ、そうだよ。何とかして逃げないと……お、俺、あいつらに輪姦される……」
かつてない恐怖に体が震え、涙が溢れてくる。さっきまで天和に蹂躙されていたそれは無残に萎え、天和の手の中でぐったりと頭を垂れていた。
「ど、どど、どうしよう、マカ!」
「お、俺が何とかしてやれればいいけど……この匂いに、くらくらして……」
「………」
無言で天和がその場を退いた隙に下着とズボンを元に戻し、俺はマカロに駆け寄った。尋常でない汗をかいている。相当無理をしているらしく、突き出した腕は微かに震えていた。
「開けろ、コラ!」
「孕むまで犯してやるぜ、炎樽っ!」
狂気じみた笑い声と扉を殴る音。こんな連中に捕まったら俺は最悪、死ぬかもしれない──
「炎樽」
「え……」
瞬間、ふいに視界から扉が消えたと思ったら……天和がマカロと俺の前に背を向けて立っていた。
「だ、だめ……剥がしたら駄目だって……ば、……」
天和の腕を掴んで止めさせたいのに、体が言うことを聞かない。熱くてむず痒くてじれったくて、俺は無意識に腰を揺らしていた。
「クソ、このエロガキ。たっぷり可愛がってやるからなァ」
「は、うぅ……」
低温ボイスが更に俺を煽る。そうして──今ではもう言い訳できないほどに勃起した俺のそれから、一気にステッカーが剥がされた。
「あぁっ……!」
封じられていた俺のそれが瞬時にして倉庫中に充満し、俺も天和も気絶しているマカロも、はっきり目に見えるほどのピンクがかったモヤに包まれた。
「な、何だこれっ?」
思わず叫んだ俺を見下ろす天和の息は荒い。彼にはこのモヤが見えていないらしく、ただ下半身丸出しで狼狽している俺だけを凝視し舌なめずりしている。
「大人しくしろよ、炎樽」
「い、いや違う……天和っ、ここにいたらヤバいって、早く出ないと……!」
「観念しろっての!」
「──わっ、うわあぁっ!」
ずぷ、と思い切り音をたてて天和の唇が俺のそれに真上から被せられた。
「やっ、あぁ……! やめ、やめてっ……! あっ、あ、あぁ……」
生まれて初めての衝撃に腰の力が抜け、一ミリも体を動かすことができない。口の中で熱い舌に性器を撫で回される感覚──こんなの、こんなの耐えられる訳がない。
「ふあ、あ……ヤバい、これ……すご、い……」
経験豊富な遊び人らしく、天和の舌使いは神がかっていた。ずるずるに溶かされて行くようだ。足の指が靴下の中で反り返る。激しく上下する天和の頭と、俺を上目に伺うその鋭い眼差しに……もう、負けそうになってしまう……。
「あ、う……たか、とも……イッちゃ、う……!」
頭の中にまでモヤが入ってきたみたいに、視界がピンク色に覆われた。嫌なのに気持ち良さの方が大きいなんて、どうやって抵抗すればいいんだ。
「あっ、あぁ──もうっ……!」
「ん」
口の中から俺のそれを抜き、天和がニヤリと笑った。
「焦らしてた割にはあっさり落ちてんじゃねえかよ。炎樽、取り敢えず今日はケツでイけるまでじっくり開発してやるぜ」
天和の邪悪な薄笑みと言動にぞわりと鳥肌が立ったその時、
「ほたる……」
「ああっ、あ……、あ……? マ、マカ……?」
ようやく目覚めたマカロが跳び箱の後ろから四つん這いの恰好で姿を現した。元の大きな姿で相変わらず目はぐるぐるだが、その表情はどこか恍惚としているようにも見える。
「駄目なやつだ、この匂い……どうにかしてくれ、炎樽」
「どうにかって、どうやって……」
「誰だてめぇ、ウチの奴じゃねえな」
突然現れた派手な男を目にし、天和の興味が俺からマカロに移る。それでもしっかりと俺のそれを握っているため下手に動くことができず、俺は心地好さと恐怖の間で今にも気を失いそうになりながら二人の男を交互に見た。
「強引に封じてたフェロモンが一気に爆発したんだ……。炎樽、このままだとさっきの連中も匂いに気付いて……」
マカロが倉庫の扉へ向けて手を伸ばしたのと、外側から幾つもの轟音が響いたのと、ほぼ同時だった。
「比良坂炎樽! いるんだろ、開けろコラ!」
「ヤらせろ、てめえ!」
「ぶち破るぞ!」
何人いるか分からないが、いつも俺を追い回している奴らには違いない。幾つもの拳で何度も叩かれ、頼りない倉庫の扉がガタガタと揺れている。
「ど、ど、どうしようマカ……! あいつらが入ってくる!」
マカロが苦しげに顔を歪め、前方に突き出した腕をもう片方の手で強く掴みながら言った。
「俺が扉を封じてる。その間に何か対策を考えてくれ……」
その不思議な力によって何とか扉はこじ開けられずに済んでいるが、マカロの苦しそうな顔を見る限り長くはもたないだろう。恐らく狭い倉庫の中に充満した俺のフェロモンがマカロにはキツ過ぎるのだ。
「そ、そうだ。もう一度ステッカーを貼り直せば!」
「一度解かれた封印は同じものじゃ封じれねえ……」
「そんなっ……」
まだ昼休み終了まで三十分はある──早く、早く何か考えないと。
「あいつらって、三年の連中か。いつもお前を追っかけてる」
未だ俺のそれを握っていた天和が、顔を上げて扉の方を見た。
「そ、そうだよ。何とかして逃げないと……お、俺、あいつらに輪姦される……」
かつてない恐怖に体が震え、涙が溢れてくる。さっきまで天和に蹂躙されていたそれは無残に萎え、天和の手の中でぐったりと頭を垂れていた。
「ど、どど、どうしよう、マカ!」
「お、俺が何とかしてやれればいいけど……この匂いに、くらくらして……」
「………」
無言で天和がその場を退いた隙に下着とズボンを元に戻し、俺はマカロに駆け寄った。尋常でない汗をかいている。相当無理をしているらしく、突き出した腕は微かに震えていた。
「開けろ、コラ!」
「孕むまで犯してやるぜ、炎樽っ!」
狂気じみた笑い声と扉を殴る音。こんな連中に捕まったら俺は最悪、死ぬかもしれない──
「炎樽」
「え……」
瞬間、ふいに視界から扉が消えたと思ったら……天和がマカロと俺の前に背を向けて立っていた。
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