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亜利馬、みんなのお兄ちゃんになる
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「つっ、疲れたぁ……!」
膝に両手をつき、正座状態で項垂れる俺。顔は精液でべとべとだ。
「や、やだ……しりゅ、……終わったって、……あぁっ!」
「んっ、──は、……ああ、気持ち良かった!」
獅琉と大雅も丁度フィニッシュを迎えたらしく、床に倒れてぐったりしている。
「……えっと、これでじゃあ、みんな……ちゃんと眠れますよね」
かろうじてお兄さん設定を保ちながら、俺はふらつく脚で立ち上がった。四人抜きの疲れより何より、高ぶった俺自身を慰めないとどうしようもない。申し訳ないけれど竜介の家のトイレを借りて、俺もみんなとお昼寝を……
「なあ、シャワー浴びたら何か美味いモン食いに行こうぜ。腹減った」
「そうだね、そろそろおやつの時間だし。俺も甘い物食べたい」
潤歩の発言に獅琉が目を輝かせて賛成し、竜介も「それなら近くに良いカフェがあるぞ」と言っている。
「お茶して、ついでに夕飯の買い物もして帰ろうか。夕飯何がいい、みんな?」
「俺はがっつりお好み焼き食いたいな。大雅は?」
「……焼きそば」
「俺は焼き肉!」
「それじゃ、鉄板で色々食べたい物作ろうか!」
「………」
みんなして、スッキリした途端にもう「予行演習」を忘れている。
「亜利馬は何が食べたい?」
「お、俺は……いいですよもう、何だって……」
下半身をもじもじさせながら俯くと、獅琉がニコリと笑って俺の頭を強く撫でた。
「大丈夫、お風呂場でちゃんと亜利馬も気持ち良くしてあげるから! もちろんみんなでね。頑張ってくれた亜利馬を仲間外れにはしないよ」
「っ……」
「で、何が食べたい?」
「じゃ、じゃあ俺はおやつにアイスクリームと、夕飯はホットプレートで作るグラタンがいいです!」
「了解了解。亜利馬はお子ちゃま舌で可愛いね」
「よっしゃ、そんじゃ風呂沸かしてくるよ」
竜介の家の大きな家で、みんなでお風呂。
おやつにアイスクリーム。
獅琉の作る美味しいパスタ。
わくわくしながら服を脱いだ俺の尻を叩いたのは潤歩だ。
「よう。もう『お兄ちゃん』はやめたのかよ?」
「……へへ。俺ってやっぱり、お兄さんキャラには向いてないみたいです」
「そうでもねえだろ。俺ら全員を四人抜きしたんだし、やればできるってことじゃねえの」
普段はあまり口にしない誉め言葉を言いながら、俺のほっぺたを抓る潤歩。
すると竜介がこちらに来て、同じように反対側のほっぺたを軽く抓りながら言った。
「亜利馬は『お兄さん』じゃなくても充分優しいからな。変にこだわらず、いつもの亜利馬らしくいればいいんだ」
「ほ、本当ですか?」
「俺もそう思うよ」
衣装のスモックを脱ぎながら、大雅も少しだけ笑ってくれた。
「み、みんな……ありがとうございます!」
心が満たされて行く感覚。ブレイズの絆をしっかりと胸で受け止めながら、俺は危うく零れそうになってしまった涙を笑顔で打ち消した。
……今回改めて学んだのは、みんなが「俺らしい俺」を認めてくれているということ。無理にお兄さんぶらなくても、ちゃんと俺を理解してくれているということ。
それから、
「オラ、早く来いや。尻叩かれた分、死ぬほどイかせっからよ」
……あまり調子に乗らないこと。
……これが多分、一番重要だ。
膝に両手をつき、正座状態で項垂れる俺。顔は精液でべとべとだ。
「や、やだ……しりゅ、……終わったって、……あぁっ!」
「んっ、──は、……ああ、気持ち良かった!」
獅琉と大雅も丁度フィニッシュを迎えたらしく、床に倒れてぐったりしている。
「……えっと、これでじゃあ、みんな……ちゃんと眠れますよね」
かろうじてお兄さん設定を保ちながら、俺はふらつく脚で立ち上がった。四人抜きの疲れより何より、高ぶった俺自身を慰めないとどうしようもない。申し訳ないけれど竜介の家のトイレを借りて、俺もみんなとお昼寝を……
「なあ、シャワー浴びたら何か美味いモン食いに行こうぜ。腹減った」
「そうだね、そろそろおやつの時間だし。俺も甘い物食べたい」
潤歩の発言に獅琉が目を輝かせて賛成し、竜介も「それなら近くに良いカフェがあるぞ」と言っている。
「お茶して、ついでに夕飯の買い物もして帰ろうか。夕飯何がいい、みんな?」
「俺はがっつりお好み焼き食いたいな。大雅は?」
「……焼きそば」
「俺は焼き肉!」
「それじゃ、鉄板で色々食べたい物作ろうか!」
「………」
みんなして、スッキリした途端にもう「予行演習」を忘れている。
「亜利馬は何が食べたい?」
「お、俺は……いいですよもう、何だって……」
下半身をもじもじさせながら俯くと、獅琉がニコリと笑って俺の頭を強く撫でた。
「大丈夫、お風呂場でちゃんと亜利馬も気持ち良くしてあげるから! もちろんみんなでね。頑張ってくれた亜利馬を仲間外れにはしないよ」
「っ……」
「で、何が食べたい?」
「じゃ、じゃあ俺はおやつにアイスクリームと、夕飯はホットプレートで作るグラタンがいいです!」
「了解了解。亜利馬はお子ちゃま舌で可愛いね」
「よっしゃ、そんじゃ風呂沸かしてくるよ」
竜介の家の大きな家で、みんなでお風呂。
おやつにアイスクリーム。
獅琉の作る美味しいパスタ。
わくわくしながら服を脱いだ俺の尻を叩いたのは潤歩だ。
「よう。もう『お兄ちゃん』はやめたのかよ?」
「……へへ。俺ってやっぱり、お兄さんキャラには向いてないみたいです」
「そうでもねえだろ。俺ら全員を四人抜きしたんだし、やればできるってことじゃねえの」
普段はあまり口にしない誉め言葉を言いながら、俺のほっぺたを抓る潤歩。
すると竜介がこちらに来て、同じように反対側のほっぺたを軽く抓りながら言った。
「亜利馬は『お兄さん』じゃなくても充分優しいからな。変にこだわらず、いつもの亜利馬らしくいればいいんだ」
「ほ、本当ですか?」
「俺もそう思うよ」
衣装のスモックを脱ぎながら、大雅も少しだけ笑ってくれた。
「み、みんな……ありがとうございます!」
心が満たされて行く感覚。ブレイズの絆をしっかりと胸で受け止めながら、俺は危うく零れそうになってしまった涙を笑顔で打ち消した。
……今回改めて学んだのは、みんなが「俺らしい俺」を認めてくれているということ。無理にお兄さんぶらなくても、ちゃんと俺を理解してくれているということ。
それから、
「オラ、早く来いや。尻叩かれた分、死ぬほどイかせっからよ」
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