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第一章 大岳ダンジョン編
第2話 その名は織姫
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■奥多摩 大岳ダンジョン 11階層
あわてていた女の子に急いで配信を切った。
そのタイミングで、俺は〈収納〉から水筒を取り出して、中に入っている暖かいお茶を渡す。
「あ、ありがとうござい、ます」
水筒のコップを受け取り、ふーふーしながら、女の子はお茶を飲んだ。
ぶかぶかの防刃ジャケットを着こんでいる姿はちょっとかわいい。
いや、見た目でいけば十人中十人が美少女といえる子だ。
「お、ブラッドスライムゼリーがドロップしている。ラッキー!」
だが、俺は美少女よりも実利優先。
モンスターを倒した時に落ちたアイテムを拾っていた。
「んじゃ、早速いただきまーす」
「えぇぇ!? それ食べちゃうんですか?」
「おう、意外と美味いぞ? スライムゼリー。オススメはところてんみたいに酢醤油をかけるのがいけるんだなぁ、これが!」
〈収納〉から酢醤油をとりだして、ブラッドスライムゼリーにかけて食べる。
普通のスライムと違って、ちょっと濃いめの味付けがもともとされているので、酢醤油はいらなかったかもしれない。
「なんというか……すごいですね……」
「俺の【潜在能力】にかかわるんだけどな……おほん、改めて、俺は暮明 探(クラガリ・サグル)。大和田大学4年で探検サークルの部長だ」
「私は学校名はちょっと言えないんですけど、高校三年生で女子高生Dtuberやってる姫野織香です。織姫って二つ名でも呼ばれてます」
「織姫かぁ、今は8月だから一か月前だったら運命的な出会いだったかもな!」
ハッハッハッと俺はその場の空気をごまかすように笑い飛ばすと、姫野は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
俺、何か変なことをいってしまったか?
ゴホンと咳ばらいをして、食べかけていたブラッドスライムゼリーを全て飲み込む。
『ブラッドスライムゼリーを吸収しました。スキル〈毒耐性Lv1〉を獲得しました』
「うっし、スキルも獲得できたし配信の取れ高を得るためにもっと下へ潜るかな……」
「まだ潜るんですか?」
「今日から数日は泊り込みでやるつもりだったし、50層くらいまではいけるんじゃないかな」
俺は立ち上がって準備運動をしつつ、なんでもないかのように言った。
だが、姫野は顔を青くしてそれを否定してくる。
「いやいやいやいや、ソロで50層って無理じゃないですか!? ドラゴンとかいるって話ですよ?」
「そのドラゴンをもう一度倒しにいくんだから、行かなきゃダメだろ?」
「サグルさんて、ランクいくつなんですか……もしかしてA? いや、Sだってことも……」
「俺はランクの更新してないから、Gのままじゃないかな?」
ギルドへの手続きが面倒なことと、その手続きの後、大学の学生課に行って申請書類を書かなきゃいけないので俺はランク更新をさぼっていたのだ。
なんで、ああいう事務手続きってやる気を削ぐ仕様なんだろうな?
「あの~差し出がましいですが……配信するなら、ランク上げましょうよ。私だってBランクで100万人チャンネル登録者はいるんですから!」
「姫野が多いのは可愛いからじゃないのか? 俺のような男子大学生じゃ、チャンネル登録者増えないだろ」
「サグルさんは結構化けそうな雰囲気持っているんですよね……。私は服のこともあるので一旦でますけど、よかったら連絡してください」
姫野はそういうと、可愛い似顔絵のかかれた名刺を俺に渡してくれた。
二次元バーコードもあって、すぐにチャンネル登録ができるように手が込んでいる。
セルフプロデュースが上手いってこういうことなんだろうな。
「じゃあ、またな」
「はい、是非……コラボしましょう!」
「そうそう、どうしようもならなくなったら大声で叫んでくれ、こういう洞窟は意外と声が響くから下まで聞こえるんだ」
姫野と別れた俺は、大岳ダンジョンの奥深くへと潜っていくのだった。
あわてていた女の子に急いで配信を切った。
そのタイミングで、俺は〈収納〉から水筒を取り出して、中に入っている暖かいお茶を渡す。
「あ、ありがとうござい、ます」
水筒のコップを受け取り、ふーふーしながら、女の子はお茶を飲んだ。
ぶかぶかの防刃ジャケットを着こんでいる姿はちょっとかわいい。
いや、見た目でいけば十人中十人が美少女といえる子だ。
「お、ブラッドスライムゼリーがドロップしている。ラッキー!」
だが、俺は美少女よりも実利優先。
モンスターを倒した時に落ちたアイテムを拾っていた。
「んじゃ、早速いただきまーす」
「えぇぇ!? それ食べちゃうんですか?」
「おう、意外と美味いぞ? スライムゼリー。オススメはところてんみたいに酢醤油をかけるのがいけるんだなぁ、これが!」
〈収納〉から酢醤油をとりだして、ブラッドスライムゼリーにかけて食べる。
普通のスライムと違って、ちょっと濃いめの味付けがもともとされているので、酢醤油はいらなかったかもしれない。
「なんというか……すごいですね……」
「俺の【潜在能力】にかかわるんだけどな……おほん、改めて、俺は暮明 探(クラガリ・サグル)。大和田大学4年で探検サークルの部長だ」
「私は学校名はちょっと言えないんですけど、高校三年生で女子高生Dtuberやってる姫野織香です。織姫って二つ名でも呼ばれてます」
「織姫かぁ、今は8月だから一か月前だったら運命的な出会いだったかもな!」
ハッハッハッと俺はその場の空気をごまかすように笑い飛ばすと、姫野は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
俺、何か変なことをいってしまったか?
ゴホンと咳ばらいをして、食べかけていたブラッドスライムゼリーを全て飲み込む。
『ブラッドスライムゼリーを吸収しました。スキル〈毒耐性Lv1〉を獲得しました』
「うっし、スキルも獲得できたし配信の取れ高を得るためにもっと下へ潜るかな……」
「まだ潜るんですか?」
「今日から数日は泊り込みでやるつもりだったし、50層くらいまではいけるんじゃないかな」
俺は立ち上がって準備運動をしつつ、なんでもないかのように言った。
だが、姫野は顔を青くしてそれを否定してくる。
「いやいやいやいや、ソロで50層って無理じゃないですか!? ドラゴンとかいるって話ですよ?」
「そのドラゴンをもう一度倒しにいくんだから、行かなきゃダメだろ?」
「サグルさんて、ランクいくつなんですか……もしかしてA? いや、Sだってことも……」
「俺はランクの更新してないから、Gのままじゃないかな?」
ギルドへの手続きが面倒なことと、その手続きの後、大学の学生課に行って申請書類を書かなきゃいけないので俺はランク更新をさぼっていたのだ。
なんで、ああいう事務手続きってやる気を削ぐ仕様なんだろうな?
「あの~差し出がましいですが……配信するなら、ランク上げましょうよ。私だってBランクで100万人チャンネル登録者はいるんですから!」
「姫野が多いのは可愛いからじゃないのか? 俺のような男子大学生じゃ、チャンネル登録者増えないだろ」
「サグルさんは結構化けそうな雰囲気持っているんですよね……。私は服のこともあるので一旦でますけど、よかったら連絡してください」
姫野はそういうと、可愛い似顔絵のかかれた名刺を俺に渡してくれた。
二次元バーコードもあって、すぐにチャンネル登録ができるように手が込んでいる。
セルフプロデュースが上手いってこういうことなんだろうな。
「じゃあ、またな」
「はい、是非……コラボしましょう!」
「そうそう、どうしようもならなくなったら大声で叫んでくれ、こういう洞窟は意外と声が響くから下まで聞こえるんだ」
姫野と別れた俺は、大岳ダンジョンの奥深くへと潜っていくのだった。
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