27 / 51
第一章 大岳ダンジョン編
第27話 スキルイーター
しおりを挟む
■奥多摩 大岳ダンジョン 89階層
怪物との闘いをどれほど続けていたのか、一時間かそれ以上かもわからない。
俺は息を切らし、血の流れる頭を振って血を払った。
首を殴り飛ばしても再生されるばかりで削れず、胴体を殴りかかれるほどに近づけられない。
〈強酸液〉を放って首を溶かしてもやっぱり再生された。
「再生しまくるなんてずるいだろ……ハァ、ハァ……」
肉体がどれだけスキルやパラメーターで強くなっても人間の脳が疲労感を訴えていては仕方ない。
怪物の口を塞いでいた〈粘液糸〉も消え、再び火炎弾が時間差で8発飛んできた。
「くそっ、ますます近づけないっ!」
ほぼ接近戦しかできないとバレたのか、遠距離からチマチマ攻めてきてウザい。
トーコ先生の具合も気になるし、早く決着をつけなければいけなかった。
だが、疲れた体と頭が、限界が近いことを訴えている。
「くそっ!」
血に濡れた床で滑り、俺はバランスを崩して地面に転がった。
それを怪物は逃すとなく首を伸ばして俺に食らいついてくる。
『◎△$♪×¥●&%#?!』
腕や足に牙が食い込み、激しい痛みが俺を襲った。
「グアアァァ!?」
痛い痛い痛い。
死ぬほどの痛みが全身を駆け巡る。
けれども、諦めるわけにはいかない……。
俺を信じて送り出してくれた人のために!
「んぐあぁっ!」
一種の賭けだったが、俺は食われかけた腕に食いついてる怪物の頭に噛り付いた。
柔らかい目玉の部分を狙って食らいつき、咀嚼する。
〔〈潜在能力:技能喰〉の効果発動。〈自己再生〉をLv3分獲得しました〕
システムアナウンスが聞こえ、俺は賭けに勝ったことを確信した。
痛みはあるもの、俺の手足が再生していくのを感じる。
血が流れだしたところに神経が増えていくような感覚だった。
「再生できるようになれば、勝負はまだ終わらない!」
〈炎の吐息〉
俺は食わている右腕から炎を発生させて食らいついている怪物の首を吹き飛ばした。
焼き飛ばした部分が焦げて、再生がされない。
「火で焼けばいいのか! だったら、やりようはある! あと、かば焼きになった破片も食わせてもらうぜ」
吹き飛んだ首の破片も遠慮なく食べる。
〔〈潜在能力:技能喰〉の効果発動。〈火炎弾〉をLv1分獲得しました〕
さらに運がいいことに有用なスキルが手に入った。
勝利を確信した笑みが俺の顔に浮かぶ。
「いくぞ、バケモノっ! 弱点はその中央の首だろ?」
〈火炎弾〉をぶつけて残りの首を吹き飛ばした俺は残った首に向かって迫った。
毒息も意味のないことが分かっている怪物は逃げようと背を向ける。
「逃がすか!」
〈粘液糸〉を飛ばして怪物の足元を固定した。
背を向けて登りやすくなった怪物を駆けあがり、残った首のところまでいく。
体の細かい傷が自己再生出直っていき、付属効果なのか疲労感までも下がっていった。
だんだんと人間から外れていることを自覚するが、それ以上に今はコイツを倒すのが先である。
「止めだ……いただきます」
元気になった反動か、空腹に襲われた俺は残った首を力任せに引きちぎりながら食べ始めた。
怪物との闘いをどれほど続けていたのか、一時間かそれ以上かもわからない。
俺は息を切らし、血の流れる頭を振って血を払った。
首を殴り飛ばしても再生されるばかりで削れず、胴体を殴りかかれるほどに近づけられない。
〈強酸液〉を放って首を溶かしてもやっぱり再生された。
「再生しまくるなんてずるいだろ……ハァ、ハァ……」
肉体がどれだけスキルやパラメーターで強くなっても人間の脳が疲労感を訴えていては仕方ない。
怪物の口を塞いでいた〈粘液糸〉も消え、再び火炎弾が時間差で8発飛んできた。
「くそっ、ますます近づけないっ!」
ほぼ接近戦しかできないとバレたのか、遠距離からチマチマ攻めてきてウザい。
トーコ先生の具合も気になるし、早く決着をつけなければいけなかった。
だが、疲れた体と頭が、限界が近いことを訴えている。
「くそっ!」
血に濡れた床で滑り、俺はバランスを崩して地面に転がった。
それを怪物は逃すとなく首を伸ばして俺に食らいついてくる。
『◎△$♪×¥●&%#?!』
腕や足に牙が食い込み、激しい痛みが俺を襲った。
「グアアァァ!?」
痛い痛い痛い。
死ぬほどの痛みが全身を駆け巡る。
けれども、諦めるわけにはいかない……。
俺を信じて送り出してくれた人のために!
「んぐあぁっ!」
一種の賭けだったが、俺は食われかけた腕に食いついてる怪物の頭に噛り付いた。
柔らかい目玉の部分を狙って食らいつき、咀嚼する。
〔〈潜在能力:技能喰〉の効果発動。〈自己再生〉をLv3分獲得しました〕
システムアナウンスが聞こえ、俺は賭けに勝ったことを確信した。
痛みはあるもの、俺の手足が再生していくのを感じる。
血が流れだしたところに神経が増えていくような感覚だった。
「再生できるようになれば、勝負はまだ終わらない!」
〈炎の吐息〉
俺は食わている右腕から炎を発生させて食らいついている怪物の首を吹き飛ばした。
焼き飛ばした部分が焦げて、再生がされない。
「火で焼けばいいのか! だったら、やりようはある! あと、かば焼きになった破片も食わせてもらうぜ」
吹き飛んだ首の破片も遠慮なく食べる。
〔〈潜在能力:技能喰〉の効果発動。〈火炎弾〉をLv1分獲得しました〕
さらに運がいいことに有用なスキルが手に入った。
勝利を確信した笑みが俺の顔に浮かぶ。
「いくぞ、バケモノっ! 弱点はその中央の首だろ?」
〈火炎弾〉をぶつけて残りの首を吹き飛ばした俺は残った首に向かって迫った。
毒息も意味のないことが分かっている怪物は逃げようと背を向ける。
「逃がすか!」
〈粘液糸〉を飛ばして怪物の足元を固定した。
背を向けて登りやすくなった怪物を駆けあがり、残った首のところまでいく。
体の細かい傷が自己再生出直っていき、付属効果なのか疲労感までも下がっていった。
だんだんと人間から外れていることを自覚するが、それ以上に今はコイツを倒すのが先である。
「止めだ……いただきます」
元気になった反動か、空腹に襲われた俺は残った首を力任せに引きちぎりながら食べ始めた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
アポカリプスな時代はマイペースな俺に合っていたらしい
黒城白爵
ファンタジー
ーーある日、平穏な世界は終わった。
そうとしか表現できないほどに世界にモンスターという異物が溢れ返り、平穏かつ醜い世界は崩壊した。
そんな世界を自称凡人な男がマイペースに生きる、これはそんな話である。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
マカロニ
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる