お助けキャラの俺は、今日も元気に私欲に走ります。

ゼロ

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出会い

妖精と友達になったside莉音

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今日は僕が通っている「桜ノ宮学園」の入学式。

まだ新しい制服を着た初々しい1年生達がこれからの学園生活に緊張している様子がみてとれる。

でも僕にはそんなこと関係ない。この学園は基本成績によってクラス分けが成されるので、クラスのメンツが1年生の時と変わることもほとんどないし、僕はみんなから嫌われているので楽しい学園生活を送ることなんてきっとない。

入学式が終わりそれぞれの教室に戻る。やっぱりクラスのメンバーは変わらない。

でも1人だけ、このクラスに転校生がやってきた。

このクラスはAクラスだ。

この学園には上から順にS、A、B、C、Dクラスがある。

Sクラスは成績と家柄、生活態度が全て完璧なものが配置される。

Aクラスは比較的外部入学の特待生やスポーツ推薦枠で入った生徒、そこそこ成績のいい生徒が配置される。

BからDまではそれ以外の生徒達が配置されてるから、B~Dクラスの人達はクラス替えをおこなっているらしい。

でも外部からそれに途中入学でAクラスに入れるって、相当頭のいい子なんだろうな。

考えているうちに転校生が教室に入ってきた。その瞬間、教室にどよめきが起こる。

(めっちゃかわいい)

(レベルたけぇ)

ここは男子校、それに幼、小、中、高までここに通う生徒は周りに男しかいないため、基本恋愛対象は男だ。

まぁ僕も例にも漏れずそうなんだけどさ。
転校生がどれほどのものなのかと思い、目線を前に向ける。

転校生を見た瞬間激しい頭痛がした。

僕はこいつのことを知っている。こいつはこの世界の主人公で、僕は嫌われ者の悪役だ。

僕は前世の記憶を思い出した。
なんでこのタイミングなんだろう........。

それからホームルームの間、教師が何を話していたのか覚えていない、ひたすらボッーとしていた。

突然思いだした記憶に頭がおいつかない。どうしよう、これから僕はますますみんなに嫌われちゃうのかな。

ホームルームが終わり、火曜日は放課後いつもお茶を飲んでいるガーデンテラスに向かう。

ダメだ。ここに来て落ち着こうと思うけど、全然わかんない、どうしたらいいのかわかんないよ。

ボッーとしていると、いつも感じる視線を今日はより一層強く感じた気がした。

僕は辺りを見回す、そしたら茂みの中にいる誰かと目が合った気がした。

茂みの中から小柄な人影が出てきて一目散に走り去っていく。

僕は本能的に追いかけないとと思いそいつを追いかけた。

そいつはとんでもなく足が遅くてすぐ捕獲できた。

捕獲したそいつの顔を見た瞬間俺はついつい口に出してしまった。

こいつお助けきゃじゃん。

その言葉を聞いてお助けキャラは前世の記憶があるのかと聞いてきた。

えっ、なんでそんなことまさかこいつも?

お助けキャラのこいつと会話をしていると、思いもよらないことを知った。

こいつは悪役の、嫌われ者の僕のことが好きらしい。

僕はなんで僕のことなんか好きなんだろうと疑問に思い聞いてみた。でもよくよく考えたらすごい悲しい質問だよね。

そいつはゲームの中で僕のことを好きになった理由を長々と語りだした、好きになった理由は結構キモかった。

でも純粋に向けられている好意が凄く嬉しく感じた。

僕は愛人の子として生まれた、母親が死んで父親に引き取られた僕は家の中ですごく嫌われていた。

学校でも口の悪い僕は誤解を招きやすくて、嫌われていた。

唯一、分け隔てなく接してくれた彼からも見向きもされない僕のことを、大好きと言ってくれた。

友達になってくれるといってくれた。
それが嬉しくて彼の腕の中でみっともなく泣いた。

そんな僕を彼は優しく抱きしめてくれて、頭を撫でてくれた。

彼から向けられる愛情とか笑顔がくすぐったくて、ついつい走って逃げてしまった。


どうしよう、友達になったはいいものの、どうやって会ったりするんだろう、てか友達って何するもんなの?

んー、わかんない。でも今日はもういいか、はじめて友達ができた。はじめて僕のことを好いてくれる人ができた。

それだけで、胸がぽかぽかして、まで空っぽだったものが、満たされていくような気がした。

保健室登校っていってたよね、明日保健室行ってみよう。

はじめての友達と過ごす楽しい日々のことを思いながら、僕は鼻歌を歌いながら帰り道を歩いた。
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