15 / 85
第1章 はじめまして幻想郷
初めての討伐クエスト
しおりを挟む
クエスト参加のメンバーが決まった為、5人は酒場を出て噴水広場へと向かう。
「クエスト受注場所は噴水広場のすぐ隣にあるので、そこにいきましょう!スイさんはクエスト受けましたか?」
「いえ、楽器屋にいましたので」
「あ、なるほどです!それなら初クエストですね!」
「は!初クエスト!?俺頑張らなきゃ!」
ハァハァと鼻息荒く言うタクにグレンが痛恨の一撃をお見舞いし、ぐぬぬぬぬ…と頭を抑える。
なるほど、これは通常運転か。
ゲームの仕組みやクランの事をのんびり話しながら噴水広場へと向かう。
噴水広場は街の中央にあり、 街全体が自然をコンセプトに作っているのか街路樹が多くあり小鳥が囀っている。
マイナスイオンたっぷりな雰囲気を味わいながら歩く事10分、 ゲーム開始場所である噴水広場に到着した。
クエストボードが有るのは噴水から離れた端の方の一角に小さな真っ白い建物があった。
「ここが受注場所です!」
「狭いんですね」
沢山のプレイヤーがいる割にはクエスト受注をする場所はとても狭い。
スイが思わず呟くと、 リィンは小さく笑って手を引っ張った。
「それはですね?」
「…………え?ひろっ……」
含み笑いをしながら扉を開けたリィンはスイに中を見せるために少し横にずれた。
そこに広がるのは小さな建物とはかけ離れた巨大なクエスト受注場所だった。
二階建てになっていて、 1階の奥にはカウンターがあり女性の受付が衝立越しに4人並んでいた。
それぞれ1パーティ毎に受注出来るようになっている。
椅子とテーブルが中心に並んでいて酒場のようだ。両端にお店が並んでいる。
そして2階は売却場所。
狩ってきたモンスターの毛皮や部位、 宝石など売れるものは全て2階での買取対応となるようだ。
スイは思わず外に出て建物を見る。
そして玄関から中をのぞくと
「………なんで?」
大きな二階建ての内装だ。
意味がわからない……と首を傾げるスイの背中をリィンが押して中に進んで行った。
「ここがクエストボードがある場所です」
カウンターから少し離れた左右の壁にあるボード。
どちらも内容は同じらしい。
「使い方はですね、 手を当ててください」
リィンに促されクエストボードに手を当てる。
その隣にはグレンやタク、 ファーレンも同じことをしていた。
「こうする事で、 ボードがパーティメンバーの人数とレベルを読み取って出来るクエストを出してくれるんです。大体は1番低いレベルから中間くらいの人までちょっと頑張ったら倒せるかな?ってくらいのクエストを中心に出てくるんです。」
クエストは採取から討伐、ソロ向けパーティ向けと様々あり、受けるクエストを決めたら受注ボタンを押す。
すると受注の紙が出てきて、 その紙を持って受付でクエスト受注手続きをするのだ。
「これがクエストの受注の流れになってます」
掲示板を指さして言うリィンに、 スイは頷いた。
クエストには3種類あり、 受付でクエストを受注するフリークエストと、 話が進む事に強制的に始まるメインクエスト。
そして選択で生まれる突発クエストである。
今回5人が受けるのはフリークエストの討伐クエスト。
「これ、 やりたいです!」
ファーレンが指さして言ったのがレベル15推奨の討伐クエストだった。
報酬もそれなりにいい。
ワクワクした様子で言い全員がそれを見る。
「無理だな、 初討伐クエストをする初心者には早すぎる」
グレンが首を横に振って言い、 それを聞いたファーレンがスイをじっと見た。
視線が物語っている。 初心者だから、 と。
「確かに、 ちょっと難しいですね」
「でもさ、 俺にグレン、 リィンが居たら何とかなるんじゃね?」
「出来なくはないが…」
スイではなくファーレンを見るグレン。
ファーレンは、 やる気に満ち溢れているがファーレンのレベルはまだ7だった。
流石に15推奨のクエストにレベル7の壁役を連れていくのは難しいとグレンは判断する。
しかも、壁役としてはまだ初心者なのだから。
「…まぁ行くだけ行ってみるか。 無理ならリタイヤしよう」
ファーレンの様子に仕方なく受注のボタンを押して紙を掴んだグレン。
無理なら無理でファーレンが学ぶものも有るだろうとグレンは受付のあるカウンターに向かうのだった。
ファーレンはグレンの視線の意味を理解出来なく首をかしげながらも、 あとに続いていく。
道具が入っている袋を確認しながら。
「私達も行きましょ!」
「大丈夫!奏者でも俺が守るからね!!」
リィンとタクがスイに言った。
頷くが、タクの[奏者でも]の言葉に引っ掛かりを持ちながら。
「クエスト受注場所は噴水広場のすぐ隣にあるので、そこにいきましょう!スイさんはクエスト受けましたか?」
「いえ、楽器屋にいましたので」
「あ、なるほどです!それなら初クエストですね!」
「は!初クエスト!?俺頑張らなきゃ!」
ハァハァと鼻息荒く言うタクにグレンが痛恨の一撃をお見舞いし、ぐぬぬぬぬ…と頭を抑える。
なるほど、これは通常運転か。
ゲームの仕組みやクランの事をのんびり話しながら噴水広場へと向かう。
噴水広場は街の中央にあり、 街全体が自然をコンセプトに作っているのか街路樹が多くあり小鳥が囀っている。
マイナスイオンたっぷりな雰囲気を味わいながら歩く事10分、 ゲーム開始場所である噴水広場に到着した。
クエストボードが有るのは噴水から離れた端の方の一角に小さな真っ白い建物があった。
「ここが受注場所です!」
「狭いんですね」
沢山のプレイヤーがいる割にはクエスト受注をする場所はとても狭い。
スイが思わず呟くと、 リィンは小さく笑って手を引っ張った。
「それはですね?」
「…………え?ひろっ……」
含み笑いをしながら扉を開けたリィンはスイに中を見せるために少し横にずれた。
そこに広がるのは小さな建物とはかけ離れた巨大なクエスト受注場所だった。
二階建てになっていて、 1階の奥にはカウンターがあり女性の受付が衝立越しに4人並んでいた。
それぞれ1パーティ毎に受注出来るようになっている。
椅子とテーブルが中心に並んでいて酒場のようだ。両端にお店が並んでいる。
そして2階は売却場所。
狩ってきたモンスターの毛皮や部位、 宝石など売れるものは全て2階での買取対応となるようだ。
スイは思わず外に出て建物を見る。
そして玄関から中をのぞくと
「………なんで?」
大きな二階建ての内装だ。
意味がわからない……と首を傾げるスイの背中をリィンが押して中に進んで行った。
「ここがクエストボードがある場所です」
カウンターから少し離れた左右の壁にあるボード。
どちらも内容は同じらしい。
「使い方はですね、 手を当ててください」
リィンに促されクエストボードに手を当てる。
その隣にはグレンやタク、 ファーレンも同じことをしていた。
「こうする事で、 ボードがパーティメンバーの人数とレベルを読み取って出来るクエストを出してくれるんです。大体は1番低いレベルから中間くらいの人までちょっと頑張ったら倒せるかな?ってくらいのクエストを中心に出てくるんです。」
クエストは採取から討伐、ソロ向けパーティ向けと様々あり、受けるクエストを決めたら受注ボタンを押す。
すると受注の紙が出てきて、 その紙を持って受付でクエスト受注手続きをするのだ。
「これがクエストの受注の流れになってます」
掲示板を指さして言うリィンに、 スイは頷いた。
クエストには3種類あり、 受付でクエストを受注するフリークエストと、 話が進む事に強制的に始まるメインクエスト。
そして選択で生まれる突発クエストである。
今回5人が受けるのはフリークエストの討伐クエスト。
「これ、 やりたいです!」
ファーレンが指さして言ったのがレベル15推奨の討伐クエストだった。
報酬もそれなりにいい。
ワクワクした様子で言い全員がそれを見る。
「無理だな、 初討伐クエストをする初心者には早すぎる」
グレンが首を横に振って言い、 それを聞いたファーレンがスイをじっと見た。
視線が物語っている。 初心者だから、 と。
「確かに、 ちょっと難しいですね」
「でもさ、 俺にグレン、 リィンが居たら何とかなるんじゃね?」
「出来なくはないが…」
スイではなくファーレンを見るグレン。
ファーレンは、 やる気に満ち溢れているがファーレンのレベルはまだ7だった。
流石に15推奨のクエストにレベル7の壁役を連れていくのは難しいとグレンは判断する。
しかも、壁役としてはまだ初心者なのだから。
「…まぁ行くだけ行ってみるか。 無理ならリタイヤしよう」
ファーレンの様子に仕方なく受注のボタンを押して紙を掴んだグレン。
無理なら無理でファーレンが学ぶものも有るだろうとグレンは受付のあるカウンターに向かうのだった。
ファーレンはグレンの視線の意味を理解出来なく首をかしげながらも、 あとに続いていく。
道具が入っている袋を確認しながら。
「私達も行きましょ!」
「大丈夫!奏者でも俺が守るからね!!」
リィンとタクがスイに言った。
頷くが、タクの[奏者でも]の言葉に引っ掛かりを持ちながら。
応援ありがとうございます!
3
お気に入りに追加
80
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる