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我愛你。
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2階のジーンの部屋は、事務所と同じように本だらけだった。
2人きりになると、なんだか緊張してくる。
「夏野に先を越されたね」
ベッドに並んで座ると、ジーンが切り出した。固い空気を溶かすように、柔らかく。
「あの時、勝手に帰ってごめん」
ジーンの瞳を真正面から見つめて謝ると、ジーンはわざとらしく肩を落として見せた。
「すごいショックだった。一晩中泣きはらした。しばらく食事も喉を通らなかった」
冗談まじりだと分かっていたけれど、夏野はもう一度、ごめんと繰り返した。
「ごめん。だって、ジーン、あんなことするし。恥ずかしくて。それに、自分の気持ちがよく分からなかったんだ」
「でも、分かったから会いに来てくれた。だよね」
「うん」
頷くと、ふわりと抱きしめられた。夏野は目を閉じる。
あたたかくて、気持ちいい。このままずっとこうしていたい。
甘いムードは、しかしジーンの次の一言で打ち切られた。
「これからはずっと一緒だ、日本で」
「……え?」
「驚いた? 通訳事務所の拠点を日本に移そうと思って。明日から物件探しに日本に行くんだ」
「……は?」
驚きのあまりジーンの腕から飛びのいた。
ちょっと待て。
拠点を日本に? それでアンジェラさんのとこを引き払って実家にいるってこと?
だからアンジェラさんは明日じゃ間に合わないって言ってたのか?
「ジーン」
「本当はもっと早く夏野に会いに行きたかったんだけど、契約済だった仕事を終わらせたり、事務所を片付けるので時間がかかってさ」
楽しそうに説明するジーンの両腕を掴んだ。
「ジーン!」
「ん?」
「俺、今、香港に住んでる」
「え?」
今度はジーンが驚く番だった。
それから早口に互いの近況を報告し合い、あまりのすれ違いぶりに最後は二人して爆笑してしまった。
ジーンは航空券とホテルを素早くオンラインでキャンセルすると、ベッドに寝転んだ。手招きされて、夏野も横に転がる。
布団からは微かな樟脳とジーンの匂いがする。
腕枕をしてもらいながら、少し話した。
「アホだよな、俺ら」
「本当に」
「だいたい、ジーンが連絡くれないからだろ」
「したよ、電話。経済産業省の代表番号にかけたら、所属も内線も分からなければお繋ぎできませんって言われちゃった」
「所属も内線も名刺に書いてただろ」
「名刺?」
「カジノのお金入れた封筒の」
「え、名刺、入れてくれてたの?」
「気づいてなかったのかよ」
「あの封筒、中身ちらっと見ただけで、事務所引き上げる時にバッグに入れたままだ」
「大金だぞ。雑すぎるだろ」
ひとしきりまた笑って、ふと沈黙が訪れる。
視線があったので、自然にキスをした。小鳥がついばむようなキスをいつくしむように繰り返す。
脚を絡めて抱きしめ合ったまま、眠りに落ちた。
翌日、午前中はミリーの家事を手伝って、昼食には3人で一緒に水餃子を作った。
午後はジーンと二人でマカオの街に散歩に出た。明日は仕事だから、夜にはバスで香港に戻らなければならない。
昨日一人で歩いたマカオは冬の寒さで色褪せて見えたが、二人で歩くマカオは夏と同じように輝いている。
セナド広場のタイルは変わらず美しい波模様を描き、ピンクに水色、クリーム色の建物が童話の世界の街のようだ。広場を中心に買い食いしたり喋ったりお店を冷かしたりしていると、すぐに時間は経っていく。
コーヒー片手に夕暮れの広場を歩いていると、ジーンが突然くすりと笑った。
「なに?」
「ここで、夏野がへばってた」
と石造りの花壇を指さした。
「……思い出したくない」
「僕たちの出会いなのに?」
「だって、めちゃめちゃ気持ち悪かったんだよ。頭がんがんするし血の気引くし」
「うん。すっごい好みの子がいると思ったら、紙みたいに真っ白な顔になるもんだから、びっくりした」
「夏野と知り合えたのが嬉しくてさ。運命の出会いだってアンジェラと母さんに早速報告しちゃったよ」
「そんな恥ずかしいことしてたのか」
夏野は苦笑する。
恋愛に対するジーンのオープンさはマカオっ子の気質なのか、ジーンが特殊なのか。どちらにせよ夏野には真似できない。
「そ、だから、夏野が昨日来てくれた時、母さんそんなに驚いてなかったろ?」
「確かに。あのさ、ジーンは、ゲイだっていつミリーさんに打ち明けたんだ?」
「13歳の時。クリスマスの日」
鮮明に記憶に残っているのだろう。ジーンは即答して、すらすらと続けた。
「小さい頃から女の子に全く興味がなくて。初恋は小学校の担任だった男の先生だった。僕、こういう性格だから黙ってるのが我慢できなくて。クリスマスに両親とチキン食べてる時に打ち明けたんだ。父親は驚いてワインを零してたけど、母さんは薄々気づいてたんだろうで。何て言われたと思う?」
「分からない。でも、応援してくれたんだろ?」
そう返すと、ジーンはミリーの口調を真似た。
「男でも女でもいいけど、相手のことは大事にしなさい。男相手でもコンドームはつけるのよ」
斜め上を行っている。
ジーンの父ではないが、夏野もコーヒーを零すところだった。
「すごいね」
「でしょ。うん、でも、有難いと思ってるよ。そんな風に言ってくれる親なんて、きっと多くないよね」
ジーンは照れ臭そうに肩を竦めると、今度は夏野に訊いた。
「夏野は女の子が好きだった?」
世間話ではなくて、これからのことを含む質問だった。だから、言葉を選んで答えた。
「と思ってたけど。違ってたんだと思う。俺さ、ジーンのこと考えるとなんかどうしようもないような気持ちになって、胸がぎゅーってなるんだ。女の子のこと考えて、今みたいな気持ちになったことは無かったから。ジーンは、特別だ」
「嬉しいことを言ってくれるね」
ジーンは髪を搔きあげると甘く微笑んだ。イケメンの微笑は最強だ。
思わず見惚れていると、素早く頬にキスをされる。
「ここ、外」
形だけの抗議をすると、ジーンはいたずらっぽく片目をつぶった。
「誰も見てないよ。ね、天主堂跡を見に行こうか。ライトアップされて、綺麗だよ」
黄金色のファサードが濃紺の夜空に聳え立っていた。繊細な装飾や柱が織りなす影が、ライトの輝きをより一層際立たせる。
昼間に見た時にはなんだこんなものかと思ってしまった世界遺産は、今は月夜に浮かび上がる古代遺跡のようだった。
「すげえ綺麗」
「夜の方がロマンチックでしょ。人も少ないし」
「うん。実はがっかり世界遺産だと思ってたけど、全然そんなことなかった」
66段の階段を昇り切り、天主堂跡の門をくぐる。
かつての天主堂は今はファサードだけで、裏側にはファサードを支える鉄製の階段が残るだけだ。
聖堂や祭壇があったであろう場所は、今は金属とコンクリートで舗装されている。
ジーンはその舗装された地面を進んでいく。後ろ側はライトアップもされていないので、誰もいない。
「ジーン、どこ行くんだよ。そっちはもう何もないだろ」
「今は何もないけどね。うん、このへんかな」
数十メートル歩くと、ジーンは立ち止まった。夏野はジーンと並んで、ファサードを見上げた。その裏側は、火事の跡が無残に残り煤けている。
「夏野」
ジーンはおもむろに夏野に向き合うと、両手をぎゅっと握り、離した。
騎士のように地面に片膝を着き、夏野を見上げる。
「ジーン?」
グリーンの瞳が冬の月光を受けてきらめいた。ジーンはゆっくりと言葉を紡ぎ出した。
「夏野。我愛你。どうか、僕と一緒に生きてください」
宝石をちりばめたようなモザイク画。光のカーテンを織りなすステンドグラス。
希望に祈りを捧げる人々。
一瞬、現実には存在しない17世紀の天主堂が現れたのかと思った。
そうか、ここは、かつて祭壇があった場所だ。
夏野は瞬く。
イメージは幻のように消え失せ、目の前にはジーンだけがいる。二人だけだ。
二人で生きていく。そう決めて、マカオに来た。
夏野はメッセンジャーバッグからキーケースを取り出すと、先週大家から受け取ったばかりの鍵をひとつ外した。膝を折ってしゃがみ込み、ジーンと視線を合わせる。
いつだって余裕の微笑みを湛えている顔が、今は緊張でこわばっている。
その頬を安心させるように撫でると、夏野はジーンの手のひらに鍵を置いた。
そして答えを返した。
「ジーン、香港で一緒に住もう」
2人きりになると、なんだか緊張してくる。
「夏野に先を越されたね」
ベッドに並んで座ると、ジーンが切り出した。固い空気を溶かすように、柔らかく。
「あの時、勝手に帰ってごめん」
ジーンの瞳を真正面から見つめて謝ると、ジーンはわざとらしく肩を落として見せた。
「すごいショックだった。一晩中泣きはらした。しばらく食事も喉を通らなかった」
冗談まじりだと分かっていたけれど、夏野はもう一度、ごめんと繰り返した。
「ごめん。だって、ジーン、あんなことするし。恥ずかしくて。それに、自分の気持ちがよく分からなかったんだ」
「でも、分かったから会いに来てくれた。だよね」
「うん」
頷くと、ふわりと抱きしめられた。夏野は目を閉じる。
あたたかくて、気持ちいい。このままずっとこうしていたい。
甘いムードは、しかしジーンの次の一言で打ち切られた。
「これからはずっと一緒だ、日本で」
「……え?」
「驚いた? 通訳事務所の拠点を日本に移そうと思って。明日から物件探しに日本に行くんだ」
「……は?」
驚きのあまりジーンの腕から飛びのいた。
ちょっと待て。
拠点を日本に? それでアンジェラさんのとこを引き払って実家にいるってこと?
だからアンジェラさんは明日じゃ間に合わないって言ってたのか?
「ジーン」
「本当はもっと早く夏野に会いに行きたかったんだけど、契約済だった仕事を終わらせたり、事務所を片付けるので時間がかかってさ」
楽しそうに説明するジーンの両腕を掴んだ。
「ジーン!」
「ん?」
「俺、今、香港に住んでる」
「え?」
今度はジーンが驚く番だった。
それから早口に互いの近況を報告し合い、あまりのすれ違いぶりに最後は二人して爆笑してしまった。
ジーンは航空券とホテルを素早くオンラインでキャンセルすると、ベッドに寝転んだ。手招きされて、夏野も横に転がる。
布団からは微かな樟脳とジーンの匂いがする。
腕枕をしてもらいながら、少し話した。
「アホだよな、俺ら」
「本当に」
「だいたい、ジーンが連絡くれないからだろ」
「したよ、電話。経済産業省の代表番号にかけたら、所属も内線も分からなければお繋ぎできませんって言われちゃった」
「所属も内線も名刺に書いてただろ」
「名刺?」
「カジノのお金入れた封筒の」
「え、名刺、入れてくれてたの?」
「気づいてなかったのかよ」
「あの封筒、中身ちらっと見ただけで、事務所引き上げる時にバッグに入れたままだ」
「大金だぞ。雑すぎるだろ」
ひとしきりまた笑って、ふと沈黙が訪れる。
視線があったので、自然にキスをした。小鳥がついばむようなキスをいつくしむように繰り返す。
脚を絡めて抱きしめ合ったまま、眠りに落ちた。
翌日、午前中はミリーの家事を手伝って、昼食には3人で一緒に水餃子を作った。
午後はジーンと二人でマカオの街に散歩に出た。明日は仕事だから、夜にはバスで香港に戻らなければならない。
昨日一人で歩いたマカオは冬の寒さで色褪せて見えたが、二人で歩くマカオは夏と同じように輝いている。
セナド広場のタイルは変わらず美しい波模様を描き、ピンクに水色、クリーム色の建物が童話の世界の街のようだ。広場を中心に買い食いしたり喋ったりお店を冷かしたりしていると、すぐに時間は経っていく。
コーヒー片手に夕暮れの広場を歩いていると、ジーンが突然くすりと笑った。
「なに?」
「ここで、夏野がへばってた」
と石造りの花壇を指さした。
「……思い出したくない」
「僕たちの出会いなのに?」
「だって、めちゃめちゃ気持ち悪かったんだよ。頭がんがんするし血の気引くし」
「うん。すっごい好みの子がいると思ったら、紙みたいに真っ白な顔になるもんだから、びっくりした」
「夏野と知り合えたのが嬉しくてさ。運命の出会いだってアンジェラと母さんに早速報告しちゃったよ」
「そんな恥ずかしいことしてたのか」
夏野は苦笑する。
恋愛に対するジーンのオープンさはマカオっ子の気質なのか、ジーンが特殊なのか。どちらにせよ夏野には真似できない。
「そ、だから、夏野が昨日来てくれた時、母さんそんなに驚いてなかったろ?」
「確かに。あのさ、ジーンは、ゲイだっていつミリーさんに打ち明けたんだ?」
「13歳の時。クリスマスの日」
鮮明に記憶に残っているのだろう。ジーンは即答して、すらすらと続けた。
「小さい頃から女の子に全く興味がなくて。初恋は小学校の担任だった男の先生だった。僕、こういう性格だから黙ってるのが我慢できなくて。クリスマスに両親とチキン食べてる時に打ち明けたんだ。父親は驚いてワインを零してたけど、母さんは薄々気づいてたんだろうで。何て言われたと思う?」
「分からない。でも、応援してくれたんだろ?」
そう返すと、ジーンはミリーの口調を真似た。
「男でも女でもいいけど、相手のことは大事にしなさい。男相手でもコンドームはつけるのよ」
斜め上を行っている。
ジーンの父ではないが、夏野もコーヒーを零すところだった。
「すごいね」
「でしょ。うん、でも、有難いと思ってるよ。そんな風に言ってくれる親なんて、きっと多くないよね」
ジーンは照れ臭そうに肩を竦めると、今度は夏野に訊いた。
「夏野は女の子が好きだった?」
世間話ではなくて、これからのことを含む質問だった。だから、言葉を選んで答えた。
「と思ってたけど。違ってたんだと思う。俺さ、ジーンのこと考えるとなんかどうしようもないような気持ちになって、胸がぎゅーってなるんだ。女の子のこと考えて、今みたいな気持ちになったことは無かったから。ジーンは、特別だ」
「嬉しいことを言ってくれるね」
ジーンは髪を搔きあげると甘く微笑んだ。イケメンの微笑は最強だ。
思わず見惚れていると、素早く頬にキスをされる。
「ここ、外」
形だけの抗議をすると、ジーンはいたずらっぽく片目をつぶった。
「誰も見てないよ。ね、天主堂跡を見に行こうか。ライトアップされて、綺麗だよ」
黄金色のファサードが濃紺の夜空に聳え立っていた。繊細な装飾や柱が織りなす影が、ライトの輝きをより一層際立たせる。
昼間に見た時にはなんだこんなものかと思ってしまった世界遺産は、今は月夜に浮かび上がる古代遺跡のようだった。
「すげえ綺麗」
「夜の方がロマンチックでしょ。人も少ないし」
「うん。実はがっかり世界遺産だと思ってたけど、全然そんなことなかった」
66段の階段を昇り切り、天主堂跡の門をくぐる。
かつての天主堂は今はファサードだけで、裏側にはファサードを支える鉄製の階段が残るだけだ。
聖堂や祭壇があったであろう場所は、今は金属とコンクリートで舗装されている。
ジーンはその舗装された地面を進んでいく。後ろ側はライトアップもされていないので、誰もいない。
「ジーン、どこ行くんだよ。そっちはもう何もないだろ」
「今は何もないけどね。うん、このへんかな」
数十メートル歩くと、ジーンは立ち止まった。夏野はジーンと並んで、ファサードを見上げた。その裏側は、火事の跡が無残に残り煤けている。
「夏野」
ジーンはおもむろに夏野に向き合うと、両手をぎゅっと握り、離した。
騎士のように地面に片膝を着き、夏野を見上げる。
「ジーン?」
グリーンの瞳が冬の月光を受けてきらめいた。ジーンはゆっくりと言葉を紡ぎ出した。
「夏野。我愛你。どうか、僕と一緒に生きてください」
宝石をちりばめたようなモザイク画。光のカーテンを織りなすステンドグラス。
希望に祈りを捧げる人々。
一瞬、現実には存在しない17世紀の天主堂が現れたのかと思った。
そうか、ここは、かつて祭壇があった場所だ。
夏野は瞬く。
イメージは幻のように消え失せ、目の前にはジーンだけがいる。二人だけだ。
二人で生きていく。そう決めて、マカオに来た。
夏野はメッセンジャーバッグからキーケースを取り出すと、先週大家から受け取ったばかりの鍵をひとつ外した。膝を折ってしゃがみ込み、ジーンと視線を合わせる。
いつだって余裕の微笑みを湛えている顔が、今は緊張でこわばっている。
その頬を安心させるように撫でると、夏野はジーンの手のひらに鍵を置いた。
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「ジーン、香港で一緒に住もう」
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