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第2章:鳥の羽ばたく、海の彼方へ
Sweet Tea Time
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グレナリー邸の2階にはサンルームがある。幾何学模様の窓から明るい陽射しが燦燦と差し込み、遠くには神戸港が望める贅沢な普請だ。
給仕に来た使用人から「俺がやるからいいよ」とワゴンを受け取り、セイジは自らティーセットをテーブルに並べた。
直方体の焼菓子を薄く切り、ホイップクリームを添えてサーブする。紅茶を注ぐ手つきも堂に入ったものだ。
「お金持ちのご子息なのに、手慣れてるんだな」
「母が、なんでも自分でできるようになれっていう教育方針だったので。俺、料理も得意ですよ」
「そうなのか。なんだか意外だな」
グレナリー夫人には何度かお目にかかったことがあるが、気品に満ちた気位の高い女性で、自ら茶を煎れたり炊事場に立つ様子が想像できなかった。人は見かけによらないものだ。
焼菓子はしっとりと甘く紅茶とスパイスの風味が舌に心地よかった。
「美味しい」
零れ出た感想にセイジは得意げに口角を上げた。
「気に入って貰えて良かったです」
「アールグレイが混ぜ込んであるのか?」
「はい。茶葉を細かく砕いて生地に混ぜたんだです。隠し味に蜂蜜とシナモンも」
「まるで自分が作ったみたいに言うんだな」
「俺が作ったので」
「…君が? 本当に?」
セイジと焼菓子を何度も見比べてしまった。
「はい、本当に」
「勉強なんかしなくても、菓子職人で生きていけるのでは」
「俺は父の会社を継がなければいけないので。パティシエになりたいなんて言ったら勘当ものです」
セイジは肩をすくめて、遠くに光る港に視線を向けた。カモメの群れが弧を描いて飛んでいる。
明るい初夏の陽射しを受けて、セイジは髪も睫毛も瞳もきらきら輝いている。
純粋に、綺麗だなと思った。
見惚れていると、不意にセイジが視線を戻した。目が合って、何故だか思わず目を逸らしてしまう。
「先生、ちょっと失礼します」
セイジがくすりと笑って、ポケットからハンカチを取り出した。セイジの手が伸びてきて、ハンカチが口元を掠めていく。
「クリーム、ついてました」
差し出された空色のハンカチには、白い雲のようなクリームが滲んでいる。
「え、あ、悪い。言ってくれればいいのに」
生徒に子供みたいな扱いをされたことが恥ずかしくて、慌ててナプキンでもう一度口を拭った。
「先生、口が小さいんですね。最初に会った時も、パイの欠片を口元につけてましたよ」
「え? あ、ああ、それであの時」
目元の次に口元を拭われたのか。
食べかすを付けたまま号泣していたとか、羞恥の極みだ。家庭教師の面目もあったもんじゃない。
紅潮する頬を見られたくなくて、握りしめた銀製のカトラリーに目を落とす。
「悪い…フォークとナイフには慣れていないんだ」
笑われるかと思ったが、セイジは落ち着いた声で答えた。
「俺も箸は苦手です。一緒ですね」
その気遣いに胸がとくりと鳴った。
***
ガス灯のやわらかい光を頼りに、セイジと肩を並べて歩く。
快晴続きなので、道は乾燥していて一足ごとに砂埃が舞った。
お茶を挟んで雑談をしているうちにいつの間にか日が暮れていて、グレナリー氏に挨拶をして屋敷を辞そうとする中弥を、セイジは居留地区の入り口まで送ると言って譲らなかった。
広い道の左右には立派な西洋建築が並んでいて、どこの国いるのか分からなくなる。実際、ここは名実ともに日本ではない。
神戸外国人居留地は外国人による自治が認められている。日本人の立ち入りも鑑札所持者に限られているので、道ですれ違うのも大柄な欧米人の男ばかりだ。中には酒気を孕んでいる者もいて、正直セイジがいてくれて助かったと中弥は息を吐いた。
治安が悪いわけではないが、日本人ひとりで居留地を歩くのは緊張してしまう。特に夜は。
「先生は髪も瞳も真っ黒ですね。濡れているみたいな黒だ」
長身に夜風を受けながら、セイジが中弥を流し見た。
「日本人はみんなそうだろ」
「違いますよ、全然」
返しに迷う中弥に言い聞かせるように、セイジはもう一度「先生は、全然違います」と繰り返した。
その声音のシリアスさを受け止めきれず、中弥は笑って誤魔化すことを選ぶ。
「じゃあ、黒がつく単語を10個言ってみようか」
「先生。今の「じゃあ」っていう接続詞は使い方を間違っているし、もう授業は終わっています」
むっとしたように指摘してくる生徒を「言えないのか?」と煽ると、ますますむっとしたように指を折り始めた。
「言えますよ。黒髪、黒色、真っ黒、黒塗り…漆黒、黒幕、黒帯。それから、目黒、お歯黒」
「お歯黒なんてよく知ってるな。今9個だぞ」
「ええと、黒田さんとか駄目ですか?」
「誰だよ」
「うちの庭師です」
うちの庭師。このお坊ちゃんが。
面識のない黒田さんには申し訳ないが、却下だ。
「ノーカウントだ」
「目黒はいいのに?」
「目黒は由緒ある地名だからいいんだよ」
「黒田さんだって、由緒ある家柄かもしれません」
「そうなのか?」
「多分」
"could be"と自信なさげに首をかしげている。その様子は年相応で可愛らしかったが、中弥は釘を刺しておく。
「人の上に立とうとする者は、多分なんて曖昧な言い方をしてはいけない。氏素性の話題は日本ではセンシティヴな面もあるからね。黒田さんのことは存じ上げないが、そもそも平民が苗字を使いだしたのは最近の話なんだよ」
「そうなんですか?」
「そのあたりも追々授業で説明するから」
「お願いします。10個目は、すみません、降参です。これ以上思い付きません」
セイジはあっさりと白旗を上げた。素直でよろしい。
「すらすら9個言えただけでも上出来だよ。他には例えば、黒字、黒装束、黒酢、黒潮、黒焦げ、黒船とかかな」
「ひとつも意味分からなかったんですけど」
「それも次の授業で教えるよ」
話しながら歩いていると、居留地の出口はすぐだった。
警邏中の居留地警察の警官に会釈をすると、警官は驚いたようにセイジと中弥を見比べ、すぐに敬礼を返した。グレナリー商会の息子は要警護対象者なのだろう。
「ここでいいよ。送ってくれてありがとう」
歩みを止めてそう言うと、セイジは食い下がった。
「家まで送ります」
「ここでいい。うちはここから鯉川筋を下ってすぐだし、大事なご子息に家まで送らせるなんて、俺が御父上に叱られる」
「今、子供扱いをしましたね」
「していないよ」
「分かりました。でも、その前に」
前おいて、セイジは距離を一歩詰めた。
近づくと中弥の視線は征次の肩口で身長差を体感する。
セイジは少し腰をかがめて、ゆっくりと囁いた。
「中弥さん」
不意打ちで下の名前を呼ばれて、中弥は肩を震わせる。
「言っただろう。日本では」
「家族や友人、恋人以外にはそういう呼び方はしない、ですよね」
「覚えているなら」
最後まで言わせずに、セイジは中弥をまっすぐ見つめた。
「そういう立場になれるよう頑張ります」
貫くような強い視線に気圧される。
どういう意味だと問い返す前にセイジは言葉を継いだ。
「俺、中弥さんが好きです」
それがただの「like」でないことは、セイジの視線と声が物語っている。
目の前のセイジが夢の中の征次と重なる。オーバーラップするイメージに脳が警告する。
違う。こいつは、あの征次じゃない。でも。
残像を振り払うように瞬いて、セイジの二の腕を掴んだ。
「やっぱり、覚えてるのか?」
給仕に来た使用人から「俺がやるからいいよ」とワゴンを受け取り、セイジは自らティーセットをテーブルに並べた。
直方体の焼菓子を薄く切り、ホイップクリームを添えてサーブする。紅茶を注ぐ手つきも堂に入ったものだ。
「お金持ちのご子息なのに、手慣れてるんだな」
「母が、なんでも自分でできるようになれっていう教育方針だったので。俺、料理も得意ですよ」
「そうなのか。なんだか意外だな」
グレナリー夫人には何度かお目にかかったことがあるが、気品に満ちた気位の高い女性で、自ら茶を煎れたり炊事場に立つ様子が想像できなかった。人は見かけによらないものだ。
焼菓子はしっとりと甘く紅茶とスパイスの風味が舌に心地よかった。
「美味しい」
零れ出た感想にセイジは得意げに口角を上げた。
「気に入って貰えて良かったです」
「アールグレイが混ぜ込んであるのか?」
「はい。茶葉を細かく砕いて生地に混ぜたんだです。隠し味に蜂蜜とシナモンも」
「まるで自分が作ったみたいに言うんだな」
「俺が作ったので」
「…君が? 本当に?」
セイジと焼菓子を何度も見比べてしまった。
「はい、本当に」
「勉強なんかしなくても、菓子職人で生きていけるのでは」
「俺は父の会社を継がなければいけないので。パティシエになりたいなんて言ったら勘当ものです」
セイジは肩をすくめて、遠くに光る港に視線を向けた。カモメの群れが弧を描いて飛んでいる。
明るい初夏の陽射しを受けて、セイジは髪も睫毛も瞳もきらきら輝いている。
純粋に、綺麗だなと思った。
見惚れていると、不意にセイジが視線を戻した。目が合って、何故だか思わず目を逸らしてしまう。
「先生、ちょっと失礼します」
セイジがくすりと笑って、ポケットからハンカチを取り出した。セイジの手が伸びてきて、ハンカチが口元を掠めていく。
「クリーム、ついてました」
差し出された空色のハンカチには、白い雲のようなクリームが滲んでいる。
「え、あ、悪い。言ってくれればいいのに」
生徒に子供みたいな扱いをされたことが恥ずかしくて、慌ててナプキンでもう一度口を拭った。
「先生、口が小さいんですね。最初に会った時も、パイの欠片を口元につけてましたよ」
「え? あ、ああ、それであの時」
目元の次に口元を拭われたのか。
食べかすを付けたまま号泣していたとか、羞恥の極みだ。家庭教師の面目もあったもんじゃない。
紅潮する頬を見られたくなくて、握りしめた銀製のカトラリーに目を落とす。
「悪い…フォークとナイフには慣れていないんだ」
笑われるかと思ったが、セイジは落ち着いた声で答えた。
「俺も箸は苦手です。一緒ですね」
その気遣いに胸がとくりと鳴った。
***
ガス灯のやわらかい光を頼りに、セイジと肩を並べて歩く。
快晴続きなので、道は乾燥していて一足ごとに砂埃が舞った。
お茶を挟んで雑談をしているうちにいつの間にか日が暮れていて、グレナリー氏に挨拶をして屋敷を辞そうとする中弥を、セイジは居留地区の入り口まで送ると言って譲らなかった。
広い道の左右には立派な西洋建築が並んでいて、どこの国いるのか分からなくなる。実際、ここは名実ともに日本ではない。
神戸外国人居留地は外国人による自治が認められている。日本人の立ち入りも鑑札所持者に限られているので、道ですれ違うのも大柄な欧米人の男ばかりだ。中には酒気を孕んでいる者もいて、正直セイジがいてくれて助かったと中弥は息を吐いた。
治安が悪いわけではないが、日本人ひとりで居留地を歩くのは緊張してしまう。特に夜は。
「先生は髪も瞳も真っ黒ですね。濡れているみたいな黒だ」
長身に夜風を受けながら、セイジが中弥を流し見た。
「日本人はみんなそうだろ」
「違いますよ、全然」
返しに迷う中弥に言い聞かせるように、セイジはもう一度「先生は、全然違います」と繰り返した。
その声音のシリアスさを受け止めきれず、中弥は笑って誤魔化すことを選ぶ。
「じゃあ、黒がつく単語を10個言ってみようか」
「先生。今の「じゃあ」っていう接続詞は使い方を間違っているし、もう授業は終わっています」
むっとしたように指摘してくる生徒を「言えないのか?」と煽ると、ますますむっとしたように指を折り始めた。
「言えますよ。黒髪、黒色、真っ黒、黒塗り…漆黒、黒幕、黒帯。それから、目黒、お歯黒」
「お歯黒なんてよく知ってるな。今9個だぞ」
「ええと、黒田さんとか駄目ですか?」
「誰だよ」
「うちの庭師です」
うちの庭師。このお坊ちゃんが。
面識のない黒田さんには申し訳ないが、却下だ。
「ノーカウントだ」
「目黒はいいのに?」
「目黒は由緒ある地名だからいいんだよ」
「黒田さんだって、由緒ある家柄かもしれません」
「そうなのか?」
「多分」
"could be"と自信なさげに首をかしげている。その様子は年相応で可愛らしかったが、中弥は釘を刺しておく。
「人の上に立とうとする者は、多分なんて曖昧な言い方をしてはいけない。氏素性の話題は日本ではセンシティヴな面もあるからね。黒田さんのことは存じ上げないが、そもそも平民が苗字を使いだしたのは最近の話なんだよ」
「そうなんですか?」
「そのあたりも追々授業で説明するから」
「お願いします。10個目は、すみません、降参です。これ以上思い付きません」
セイジはあっさりと白旗を上げた。素直でよろしい。
「すらすら9個言えただけでも上出来だよ。他には例えば、黒字、黒装束、黒酢、黒潮、黒焦げ、黒船とかかな」
「ひとつも意味分からなかったんですけど」
「それも次の授業で教えるよ」
話しながら歩いていると、居留地の出口はすぐだった。
警邏中の居留地警察の警官に会釈をすると、警官は驚いたようにセイジと中弥を見比べ、すぐに敬礼を返した。グレナリー商会の息子は要警護対象者なのだろう。
「ここでいいよ。送ってくれてありがとう」
歩みを止めてそう言うと、セイジは食い下がった。
「家まで送ります」
「ここでいい。うちはここから鯉川筋を下ってすぐだし、大事なご子息に家まで送らせるなんて、俺が御父上に叱られる」
「今、子供扱いをしましたね」
「していないよ」
「分かりました。でも、その前に」
前おいて、セイジは距離を一歩詰めた。
近づくと中弥の視線は征次の肩口で身長差を体感する。
セイジは少し腰をかがめて、ゆっくりと囁いた。
「中弥さん」
不意打ちで下の名前を呼ばれて、中弥は肩を震わせる。
「言っただろう。日本では」
「家族や友人、恋人以外にはそういう呼び方はしない、ですよね」
「覚えているなら」
最後まで言わせずに、セイジは中弥をまっすぐ見つめた。
「そういう立場になれるよう頑張ります」
貫くような強い視線に気圧される。
どういう意味だと問い返す前にセイジは言葉を継いだ。
「俺、中弥さんが好きです」
それがただの「like」でないことは、セイジの視線と声が物語っている。
目の前のセイジが夢の中の征次と重なる。オーバーラップするイメージに脳が警告する。
違う。こいつは、あの征次じゃない。でも。
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