龍の檻と青年

はる

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初仕事

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奏多「んっ、、、」

桐谷「起きたか」

奏多『またこの人ここにいるんだけど』

桐谷「とりあえず飯を食え」
  「下に降りてリビングに」

奏多「はい、ありがとうございます」

そう言って、奏多はベッドから降りて歩こうとした。

奏多「い''っ、うわぁっ!!」

桐谷「!!!おい、お前何してんだ、?」
  「まだ足の器具つけてないだろ!」

奏多「あ、、、」

すっかり忘れてそのまま歩こうとしていたらしい。

右足を踏み込もうとした痛みと左足が追いつかずに前にこけそうになった瞬間、桐谷が奏多の腰を抱き抱えて守ってくれた。

奏多「すみません、」

桐谷「、、ほら、、」

奏多「え、、?」

桐谷は少しかがみ、奏多に近づいた

奏多「うわっ!」

その瞬間奏多の身体がフワッと浮いた。
お姫様抱っこをされていたのだ。

奏多「な、何してるんですか!?/////
自分で歩けます!」

桐谷「どうせ器具が下にある。大人しくやられとけ。転んで怪我でもされたら働けないだろ笑」

奏多「ん、、、」

奏多は何も言えずそのまま大人しくしておくことにした。

桐谷「ハハっ笑笑」

桐谷「そういや、さっきの足大丈夫か?
痛んだだろう」

奏多「いや、大丈夫です。」

「すみません。」

桐谷「、!おまえすぐに謝るくせやめろ」

奏多「え?」

桐谷「とりあえず飯食え」

そう言ってカウンターの椅子にヒョイと座らせた。

奏多「、、ありがとうございます、。」








食後
奏多「美味しかったです。ご馳走様でした。」

桐谷「では、本題に入ろう」





「俺の側近として働け」




奏多「はい、、?」

桐谷「最初はとりあえず雑務をこなしてもらうくらいだ。」

奏多「はぁ、、?。」

奏多にはヤクザの仕事内容なんて分かるわけもなく、側近と雑務ってどういうことだ?と頭の中はハテナマークがいっぱいだった。

桐谷「まぁ、慣れていくだろう。」

「足のこともある、最低限のことをすればいい」

奏多「、、はい。」

桐谷「早速事務所に行くから準備しろ。」













奏多は足に器具をつけながら考えていた。

『僕、こんな足でやっていけるのか、?』

まだズキズキと痛む足をさすった。

カチャ

器具を取り付けドアを出ようとすると、
そこに桐谷がもたれかかっていた。

桐谷「できたか?」

奏多「お待たせしてすみません。」

桐谷「行くぞ。」

車に乗り込み、揺られながら窓を見てるとウトウトしてきた。


桐谷「まだ少しかかる。眠いなら今のうちに寝とけ。」


そう言われて、奏多はまたコクコクと眠った。






桐谷「おい、ついたぞ」


そう言われて、ゆっくり目を開けると眩しい光が入ってきた。

車から降り、建物を見ると、高い塀に囲まれた和風の屋敷だった。

奏多『なんか、思ってたのと違うな、、
古いビルの上階とかにあるんだと思ってた、』


桐谷「行くぞ」

いつもとは違うピリついた空気の桐谷を見て、
余計に緊張に襲われた。




門に入ると、

「「「「「若頭お戻りです!!」」」」」」

と、声が飛ぶと同時に、全員が頭を一斉に下げる。

桐谷「紹介したいものがいる。
今いる手の空いてる奴は居間に集まれ。」

組員「「「「「はい!!!」」」」」」

スーツ姿の長身。組員たちは一斉に背筋を正した。

奏多は組員の視線が自分に集まっていることに気づき小さく早歩きで桐谷についていった。



「お邪魔します、、、」











居間ーーーーー

桐谷「こいつを俺の側近として働かせることにした。最初は雑務からやってもらう。
面倒をみってやってくれ。」


すると、一瞬居間がざわついたものの桐谷の鋭い視線を向けられ、またシンとした。

奏多「は、橋本奏多です。16です。
迷惑のかからないよう精一杯頑張ります。
よろしくお願いします。」

また、どよっと組員がざわついた。

長谷川「若。こいつ足もやってそうでほんとに使えるんですか?
しかも、橋本ってあの、、、」


桐谷「そうだ、借金返済のためにも足のこともあるから、ここで働いてもらうことにした。」

桐谷「面倒を起こすなよ、分かってるな」

そう冷たく鋭い視線を向けられ、組員も長谷川も息を呑んで静かになった。

組員「「「「「「ぎょい。」」」」」」




全く歓迎されてないことに奏多も気づき、不安と焦りでいっぱいだった。


桐谷「大丈夫だ。何かあったらすぐ言え。」

奏多「すみません。ありがとうございます。」


桐谷「蓮!お前最初奏多の面倒見てやってくれ」

蓮「あー、いいですよ。堤蓮です。よろしく。」

奏多「橋本奏多です。
よろしくお願いします。」

あとから、聞くと、蓮さんは幹部的な立ち位置らしく、桐谷さんとも長い仲らしい。  

長い廊下を歩いてると

蓮「若、すごくお前に執着してるよな」
 「お前らなんかあったの?」

奏多「、、?いえ、何も」

蓮「笑笑そうかーー」

蓮「お前も今から大変だなーまぁ、頑張れよ」

奏多「???はい、。」

蓮さんは黒く艶のあるマッシュで目元が少し見えるか見えないくらいの長さで、耳に少し長いピアスをつけていた。

左手の薬指には指輪がついていたため、既婚者かーと思いながらも、背の高い蓮さんを見上げて観察していた。

美形だなぁーと思いながら歩いていると、

蓮「何見てんだよ笑
ほらついたぞ。」

蓮「とりあえず、この大量の書類の整理を頼む。」

そこには机にめいいっぱい雑に積み上げられていた書類があった。

蓮「何かあったら、隣の部屋にいるから呼んでくれ。」

奏多「はい、ありがとうございます。」

とりあえず上から一つずつやっていこうと
ファイルやホッチキスで丁寧にまとめていった。












奏多「ふぅーーー、どうだ結構綺麗になったじゃん」

蓮さんに掃除機どこにあるかを聞きにいこうとした時に話し声が聞こえてきた。





長谷川「まじくそがっ!借金持ちのくせして若の側近だって!?若もいかれてやがる」

組員I「ほんとにっすよ。
俺ら若の側近まで成り上がるために頑張ってるのに。どれだけ大変かアイツ分かりもせず、、」

長谷川「あの障害者が」

組員I「マスクしてるし、ずっと真顔で人形みたいっすね笑」



だから、居間のときざわついたのかと理解した反面、なぜ桐谷が奏多を側近にすると言ったのか理解ができなかった。

そう文句を言いたい放題言っている横で
あぁ、またかと思いながらも
蓮さんに場所を聞きにいこうとするとばっちり長谷川と目があってしまった。
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