私が恋した人とは結ばれない。

新田 ゆえ

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彼と彼女の前世

-3-彼女の前世

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わたしは、ないているのか。

「うっ...ふっ...」

気付いた瞬間、何か押し留めていたものが溢れる。

カミルは優しくわたしを抱きしめてくれた。

かつて2年前、私がカミルにそうしたように。

「ルネリアお姉さまは、我慢しすぎなんです。僕とおんなじなんです。だから、僕がルネリアお姉さまに救われたように、ルネリアお姉さまも救われてください。辛いことがあるなら話してください」

わたしは、10歳の子供に頼っていることに少し恥ずかしさと自分の情けなさを感じたが、素直に甘えることにした。

私はポツポツと話していく。

「...私は、カイド様が...カイド様を、お慕いしているの。でも、カイド様はっ、私を全然みてくれなくて。」

「姉様。初恋は叶わないと言います。僕の恋も叶うことはありませんでした。でも、姉様。恋だけが人生ではありません。そうだ、僕は姉様のおかげで魔法が得意になったんです。姉様も一緒にやりませんか?1人でやるより、楽しいですよ!」

え...

私はその言葉を聞いて、立ち直れた気がした。

そうだ。

前世みたいに、なっちゃいけない。

縛られていては、駄目だ。

...というかそんなことより。

貴方、10歳にして失恋してたのね...

我が弟よ。

私よりかわいそうじゃないか。

ほんっっとうに、最低最悪な考えだけど、自分より下を見ると傷って癒えるものね。

...ごめんね、我が弟よ。



魔法は楽しい。

前世なかった分、より楽しめる!

すこーし、いや訂正、めちゃくちゃに恥ずかしい呪文を唱えなくてはいけないけど、それを含めなければ完璧大満足の遊びだ!

それに実用性もある。

例えば。

私はバニラアイスクリームが食べたかったとします。

バニラアイスクリームは、冷蔵庫で2時間以上固めなければいけません。

はいここで魔法。

時空間魔法と氷魔法を使うだけで、なんと一瞬で出来てしまうのです...!

ね?すごいでしょ?

ちなみにこの世界にはバニラアイスクリームというか、バニラというものはありません(泣)

今すっごいアイスが恋しいです。



でも生クリームはあるということなので、ミルクアイスを作ることにした。

というか、この世界は冷たいデザートという概念がないみたいで、カミルにミルクアイスを出したときはとてもびっくりしながらも、美味しそうに食べていた。



 ということで今、カミルと使用人の皆んなとお母様、お父様に日頃の感謝を伝えるために、サプライズ企画中なのだ。

私はアイスを、カミルは魔法でクラッカーを準備してくれるらしい。

いや、アイスはないのにクラッカーはあるんかい(笑)



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