俺様アルファの性奴隷ちゃん

新田 ゆえ

文字の大きさ
1 / 3
第一章

プロローグ

しおりを挟む
キィィィィ!

車の急なブレーキの音で足が止まる。

「?」

バンッ!

次の瞬間には私の視界は真っ暗だった。



次に目覚めたのは、知らない木の天井。

何処だろう。

少し汚くて、古そうだ。

起き上がって...

「う?」

起き上が.......れない?

「あう、うあー、!!」

28歳、バリキャリウーマン、どうやら転生とやらをしてしまったみたいです。



それから6年と言う月日が流れ、私はこの世界に馴染んでいった。

それでも、前世の方の記憶が強いため、まだ受け入れられないところもある。

そう、その受け入れられないところとは。

BLでお馴染みの...αアルファβベータΩオメガという性別があること。
 
その中でも私は、なんと社会的地位が最も低い、Ωなのである...

Ωが社会でなんと呼ばれるか、知ってる?

『孕むことしか頭にないメス猿』

...正直泣きそうだ...

こっちだって好きでオメガになったわけじゃないのに。

そして今は小学校に入学している。

もちろん、Ωということはばらさずに、平凡なβとして。

私のいる小学校は、とても普通な、平凡な小学校。

なのだが、一昨年、とても有名なαの頂点と呼ばれる企業の御曹司が入学したらしい。

だからこの学校は、特にいいところも悪いところもないのに、一躍有名に。

校区外から通ってくる子がほとんどらしい。

そんな私は校区内...。

まあ、別にアルファが居たって私には関係ないんだけどね...。



成績は、常に平均当たりを行き来している私。

勿論、問題が解けないわけではない。

注目されるのが嫌だからである。

注目されては、いつオメガだとバレるか分からないから、とても慎重に、目立たずに行動しなければいけないのだ...。

大変だなぁ...

Ωになんて生まれたくなかったな。



それから特にいうこともなく10年という時間が過ぎていった。

この10年間、ずっとオメガということを隠し続けて。

親友だと言う、小学校からの友達の柚子にも隠し続けて...。

そして現在高校一年生。

前世ではこの頃が一番楽しかったなぁ...

なんて考えながら廊下を歩いていると。

「っ!?は......ぅ...」

急に体が熱くなり、息が荒くなる。

立っているのもやっと。

「お前...Ω、だったのか...くっ、ヤバい...」

霞んだ視界で人影が見えた。

Ω...?

もしかして、私のこと?

「助け...て、ぁつい...の」

でも、そんなことも気にならないほどに私の体は、熱く疼いていた。



遥side

一度だけあった、もう7年も忘れていた衝動。

俺がまだ小学校の頃に、1人の女の子と出会ったときになった、この止められない醜い欲望。

おかしいな...発情期は過ぎたはずなのに...

まさか、

「番?」

ぱっと、呟いてしまった口を塞ぐ。

そう一言呟いただけで、すべてのピースがカチリとはまったような感じがした。



この子は、7年前の俺がずっと恋焦がれていたあの子だ。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜

具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです 転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!? 肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!? その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。 そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。 前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、 「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。 「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」 己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、 結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──! 「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」 でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……! アホの子が無自覚に世界を救う、 価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

処理中です...