16 / 70
一章 開店直後に客足が伸びない?
16話 炎上鎮静化は力技。
しおりを挟む
「ありがとうございます! お話は、制服についてです。今は、ホールと厨房で別の服を着ていますが、統一しませんか。その方がお客様に店のイメージを掴んでもらいやすいと思うんです!」
「それは、ホールの方の衣装にということですか」
「はい! とっても可愛くてオリジナリティもあるので、そちらがいいと思います。無論、在庫があればですが」
「在庫なら、たしかあったと思います。サイズも取り揃えてあるので、今日からでも利用することはできますが……」
急な申し出だったからか、阪口は言葉を詰まらせる。従業員らの顔色を、ぐるりと見回した。非番の日に来てもらったうえ、衣装の変更まで頼むのは、憚られたのだろう。
だが、しばらくしてから阪口は、シワのいった唇を真一文字に結ぶ。
「……厨房のみんな、少し急だが制服を着替えてくれるか。頼む、この通りだ。店を潰したくない」
希美の横までやってきて、小さな背を曲げた。それにとどまらず、床へ蹲み込んで、頭をこすりつける。覚悟が滲んでいた。
金曜日や昨日の弱気な態度とは大違いだ。
「そこまでしなくても」「私、こっちの方が気に入ってたんだよね」
口々に好意的な声が上がる。それに押されるようにして、阪口は早速倉庫へと向かった。
制服の入った紙袋を抱えて出てきて、作務衣を着た従業員へ配っていく。
「よければ、お二方もこちら使ってください」
最後に、希美たちの手にも制服が乗った。
やはりナイフとフォークのプリントが可愛らしい。俄然、高ぶるものがあった。単なるデザインの優秀さだけではなく、仲間として認めてもらえた気がしたからだ。
場には一体感が生まれていた。従業員たちの士気が上がり始めているようだ。
Gショックを見てみれば、もう営業時間がすぐそこに迫っている。今なら、ベストな状態で始められそうだ。希美は瞳に炎を滾らせる。
そして、
「では、着替え終わったら、元々シフトに入っていなかった方は、私たちと一緒に宣伝へ来てください! みなさん、今日はよろしくお願いします!」
臨時集会の最後を、こう締めくくった。意気やよし、従業員たちは我先にと更衣室へ入っていく。
希美は、その中へ紛れて行こうとしていた、もう一人の社員を呼び止めた。人波が引ける。フロアに残ったのは、鴨志田と三人だけだった。
「……なんですか。俺はクビですか」
彼は、手を後ろで組んで、きまりが悪そうにしていた。
決して、こちらに目を合わせようとはしない。気持ちはよく分かるが、
「違います。だから、そんなに怯えないでください。ただ、お願いしたいことがあって」
それもたった一つだけだ。
「あの呟いたアカウント、消してもらってもいいですか」
希美が単刀直入に言う。
「……それだけ?」と社員は怪訝な顔になった。
彼がスマホをポケットから引き抜いたところで、鴨志田がそれを奪い去る。本職はスリかと勘違いしそうなほど、流れるような手つきだった。
「今お前のアカウントは、また炎上してる」
「は、はい? どうして……」
「ちょっと名前の知れた知り合いに、片っ端から頼んでお願いしたんだよ。『あのアカウントはフェイクしか発信しない』って噂を流すようにな」
「は、はぁ? なんでそんなこと!」
「実際、ネガティブな嘘情報を呟いたじゃねぇか。そのせいでこの騒ぎになった」
物を言い返せなくなる社員を見て、鴨志田は、ニヒルに笑う。嘘っぽい営業スマイルより、ずっと彼らしい。
「まぁけど、おかげで注目は集まった。少なからず、集客に使えたんだ」
「は、はい? 炎上なんて、むしろ客が離れますよ」
「元からいない客は離れもしないよ。それどころか、普通なら見向きもしない人までが、この店に注目したんだ。どうだ、そう考えればチャンスだと思わないか?」
炎上を逆手に取る。
土日のうちに、鴨志田が手を回していたらしい作戦だった。ある意味で、春香の言っていた「炎上を利用して彼氏を募集する」に近い内容だ。
正直、荒っぽいと思った。
普通ならば、噂を否定する声明を公式に出すべきだろう。だが彼曰く、それではむしろ逆効果になることが多いらしい。
それにしても、有名人の知り合いだなんて、鴨志田は何者なのだろう。
「もう役割は果たした。後は、発信された情報が嘘だと情報が上書きされれば済むわけだ。公式アカウントじゃなく、個人アカウントだからできる技だな」
「……あの、俺はどうすれば」
「アカウントを消せばいい。それだけで、自分の非を認めたことになるからな」
ほら、と鴨志田は彼の手にスマホを返す。
「……もう三千も共有されてる」
社員は口端を歪めて、
「わ、わかりましたよ」すぐその場で手続きを始めた。
それを見届けてから、希美たちも着替えを終えた。
太陽が燦々と照らす商店街へ、店員たちと一緒に繰り出す。
反応が、スルーされ続けた先週までとはまるで違った。
人員が多いことによるお祭り感もあってか、チラシは次々に掃けていく。
ただ、それだけでは説明のつかない話だった。
チラシのコミカルさや、衣装のポップ加減が功を奏したようで、待ってでもチラシを欲しがる人が出た。ネット炎上のことを聞かれることもあったが、真摯に対応すると、一部の人は店へ足を運んでくれた。
印象一つでここまで違うものか、と希美はついつい手を止めて、その光景に感激する。
「後輩、サボるなよ」
そこへ、ぐさりと横槍が入った。
「鴨志田さんこそちゃんとやってくださいよ」
「やってるだろう、今日は」
「今日は、やってるかもしれませんね」
希美の反撃は鮮やかにかわして、鴨志田は上げた膝でチラシの角を整える。
人が通りかかった途端、やはり驚きの豹変ぶりだった。百点満点じゃお釣りがきそうな笑顔を携えて、愛想を振りまく。そのあまりの輝きっぷりで、マダムたちを虜にしていた。
心の中では消費カロリーを気にしてるんだろうと思えば、ぐぬぬ、とハンカチを握りしめたくなった。ただ僻んでも、希美にそんな真似はできない。
やれることをやろうと前を向いたところ、作業着姿のおじさまたちに囲まれていた。希美にも人誑しの才能があったのかもしれない。などと、勘違いするまでもなかった。
「希美頑張ってるなぁ」
なぜならその真ん中に紅一点、春香が立っていたからだ。
「それは、ホールの方の衣装にということですか」
「はい! とっても可愛くてオリジナリティもあるので、そちらがいいと思います。無論、在庫があればですが」
「在庫なら、たしかあったと思います。サイズも取り揃えてあるので、今日からでも利用することはできますが……」
急な申し出だったからか、阪口は言葉を詰まらせる。従業員らの顔色を、ぐるりと見回した。非番の日に来てもらったうえ、衣装の変更まで頼むのは、憚られたのだろう。
だが、しばらくしてから阪口は、シワのいった唇を真一文字に結ぶ。
「……厨房のみんな、少し急だが制服を着替えてくれるか。頼む、この通りだ。店を潰したくない」
希美の横までやってきて、小さな背を曲げた。それにとどまらず、床へ蹲み込んで、頭をこすりつける。覚悟が滲んでいた。
金曜日や昨日の弱気な態度とは大違いだ。
「そこまでしなくても」「私、こっちの方が気に入ってたんだよね」
口々に好意的な声が上がる。それに押されるようにして、阪口は早速倉庫へと向かった。
制服の入った紙袋を抱えて出てきて、作務衣を着た従業員へ配っていく。
「よければ、お二方もこちら使ってください」
最後に、希美たちの手にも制服が乗った。
やはりナイフとフォークのプリントが可愛らしい。俄然、高ぶるものがあった。単なるデザインの優秀さだけではなく、仲間として認めてもらえた気がしたからだ。
場には一体感が生まれていた。従業員たちの士気が上がり始めているようだ。
Gショックを見てみれば、もう営業時間がすぐそこに迫っている。今なら、ベストな状態で始められそうだ。希美は瞳に炎を滾らせる。
そして、
「では、着替え終わったら、元々シフトに入っていなかった方は、私たちと一緒に宣伝へ来てください! みなさん、今日はよろしくお願いします!」
臨時集会の最後を、こう締めくくった。意気やよし、従業員たちは我先にと更衣室へ入っていく。
希美は、その中へ紛れて行こうとしていた、もう一人の社員を呼び止めた。人波が引ける。フロアに残ったのは、鴨志田と三人だけだった。
「……なんですか。俺はクビですか」
彼は、手を後ろで組んで、きまりが悪そうにしていた。
決して、こちらに目を合わせようとはしない。気持ちはよく分かるが、
「違います。だから、そんなに怯えないでください。ただ、お願いしたいことがあって」
それもたった一つだけだ。
「あの呟いたアカウント、消してもらってもいいですか」
希美が単刀直入に言う。
「……それだけ?」と社員は怪訝な顔になった。
彼がスマホをポケットから引き抜いたところで、鴨志田がそれを奪い去る。本職はスリかと勘違いしそうなほど、流れるような手つきだった。
「今お前のアカウントは、また炎上してる」
「は、はい? どうして……」
「ちょっと名前の知れた知り合いに、片っ端から頼んでお願いしたんだよ。『あのアカウントはフェイクしか発信しない』って噂を流すようにな」
「は、はぁ? なんでそんなこと!」
「実際、ネガティブな嘘情報を呟いたじゃねぇか。そのせいでこの騒ぎになった」
物を言い返せなくなる社員を見て、鴨志田は、ニヒルに笑う。嘘っぽい営業スマイルより、ずっと彼らしい。
「まぁけど、おかげで注目は集まった。少なからず、集客に使えたんだ」
「は、はい? 炎上なんて、むしろ客が離れますよ」
「元からいない客は離れもしないよ。それどころか、普通なら見向きもしない人までが、この店に注目したんだ。どうだ、そう考えればチャンスだと思わないか?」
炎上を逆手に取る。
土日のうちに、鴨志田が手を回していたらしい作戦だった。ある意味で、春香の言っていた「炎上を利用して彼氏を募集する」に近い内容だ。
正直、荒っぽいと思った。
普通ならば、噂を否定する声明を公式に出すべきだろう。だが彼曰く、それではむしろ逆効果になることが多いらしい。
それにしても、有名人の知り合いだなんて、鴨志田は何者なのだろう。
「もう役割は果たした。後は、発信された情報が嘘だと情報が上書きされれば済むわけだ。公式アカウントじゃなく、個人アカウントだからできる技だな」
「……あの、俺はどうすれば」
「アカウントを消せばいい。それだけで、自分の非を認めたことになるからな」
ほら、と鴨志田は彼の手にスマホを返す。
「……もう三千も共有されてる」
社員は口端を歪めて、
「わ、わかりましたよ」すぐその場で手続きを始めた。
それを見届けてから、希美たちも着替えを終えた。
太陽が燦々と照らす商店街へ、店員たちと一緒に繰り出す。
反応が、スルーされ続けた先週までとはまるで違った。
人員が多いことによるお祭り感もあってか、チラシは次々に掃けていく。
ただ、それだけでは説明のつかない話だった。
チラシのコミカルさや、衣装のポップ加減が功を奏したようで、待ってでもチラシを欲しがる人が出た。ネット炎上のことを聞かれることもあったが、真摯に対応すると、一部の人は店へ足を運んでくれた。
印象一つでここまで違うものか、と希美はついつい手を止めて、その光景に感激する。
「後輩、サボるなよ」
そこへ、ぐさりと横槍が入った。
「鴨志田さんこそちゃんとやってくださいよ」
「やってるだろう、今日は」
「今日は、やってるかもしれませんね」
希美の反撃は鮮やかにかわして、鴨志田は上げた膝でチラシの角を整える。
人が通りかかった途端、やはり驚きの豹変ぶりだった。百点満点じゃお釣りがきそうな笑顔を携えて、愛想を振りまく。そのあまりの輝きっぷりで、マダムたちを虜にしていた。
心の中では消費カロリーを気にしてるんだろうと思えば、ぐぬぬ、とハンカチを握りしめたくなった。ただ僻んでも、希美にそんな真似はできない。
やれることをやろうと前を向いたところ、作業着姿のおじさまたちに囲まれていた。希美にも人誑しの才能があったのかもしれない。などと、勘違いするまでもなかった。
「希美頑張ってるなぁ」
なぜならその真ん中に紅一点、春香が立っていたからだ。
0
あなたにおすすめの小説
押しつけられた身代わり婚のはずが、最上級の溺愛生活が待っていました
cheeery
恋愛
名家・御堂家の次女・澪は、一卵性双生の双子の姉・零と常に比較され、冷遇されて育った。社交界で華やかに振る舞う姉とは対照的に、澪は人前に出されることもなく、ひっそりと生きてきた。
そんなある日、姉の零のもとに日本有数の財閥・凰条一真との縁談が舞い込む。しかし凰条一真の悪いウワサを聞きつけた零は、「ブサイクとの結婚なんて嫌」と当日に逃亡。
双子の妹、澪に縁談を押し付ける。
両親はこんな機会を逃すわけにはいかないと、顔が同じ澪に姉の代わりになるよう言って送り出す。
「はじめまして」
そうして出会った凰条一真は、冷徹で金に汚いという噂とは異なり、端正な顔立ちで品位のある落ち着いた物腰の男性だった。
なんてカッコイイ人なの……。
戸惑いながらも、澪は姉の零として振る舞うが……澪は一真を好きになってしまって──。
「澪、キミを探していたんだ」
「キミ以外はいらない」
有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!!
お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。
皆様、お気に入り登録ありがとうございました。
現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
〜仕事も恋愛もハードモード!?〜 ON/OFF♡オフィスワーカー
i.q
恋愛
切り替えギャップ鬼上司に翻弄されちゃうオフィスラブ☆
最悪な失恋をした主人公とONとOFFの切り替えが激しい鬼上司のオフィスラブストーリー♡
バリバリのキャリアウーマン街道一直線の爽やか属性女子【川瀬 陸】。そんな陸は突然彼氏から呼び出される。出向いた先には……彼氏と見知らぬ女が!? 酷い失恋をした陸。しかし、同じ職場の鬼課長の【榊】は失恋なんてお構いなし。傷が乾かぬうちに仕事はスーパーハードモード。その上、この鬼課長は————。
数年前に執筆して他サイトに投稿してあったお話(別タイトル。本文軽い修正あり)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
後宮の手かざし皇后〜盲目のお飾り皇后が持つ波動の力〜
二位関りをん
キャラ文芸
龍の国の若き皇帝・浩明に5大名家の娘である美華が皇后として嫁いできた。しかし美華は病により目が見えなくなっていた。
そんな美華を冷たくあしらう浩明。婚儀の夜、美華の目の前で彼女付きの女官が心臓発作に倒れてしまう。
その時。美華は慌てること無く駆け寄り、女官に手をかざすと女官は元気になる。
どうも美華には不思議な力があるようで…?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる