女装マニアな魔法使いが愛を伝道する

清十郎

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新井宏の章

第5話 撮影

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(これまでのあらすじ……)

 少年が恋心を抱く幼馴染の古着の中学制服を持ち去ってしまった少年は、その後、深夜の物干から下着を盗み女装している姿を、その幼馴染に見つけられてしまいます。そして、その姿のまま幼馴染の家の中へ連れていかれ、少年はこれまでの破廉恥な所業をすべて白状させられ、服従を誓わさせられました。

**********

「いいこと、まずはそこでじっとしていなさい!」

 そう言うと、少女はスカートのポケットからスマホを取り出し、素早く少年に向けました。

(パシャッ! パシャッ! )

「あっ! ……いやっ!」

 少女の前で正座をしていた少年は、咄嗟に顔の前に手をかざして、顔を防ぐ素振りを見せましたが、到底、間に合いません。

「なに、抵抗してんのよ。ピンボケになるじゃない!なんならこのまんま私が110番してあげても良いのよ!まったく、自分が抵抗できる立場だと思ってんのかしら?」

「うっ……ううっ……」

 瞬時に、勝ち誇ったような少女の声が飛びます。

「もう1回、撮り直しするから、動くんじゃないわよ!」

(パシャッ!パシャッ!)

 あきらめた少年が顔をうつむかせてじっとしています。しかし、その僅かな抵抗でさえ、少女は許してはくれませんでした。

「もうちょっと顔を上げなさいよ……そんなんじゃ、誰だか分かんないでしょ……ほら、もっと……もっとよ……そうそう……そのまま、じっとしてなさいよ……」

(パシャッ!パシャッ!)

 少女はにんまりとほくそ笑みます。

 少年は、改めて自分に選択の権利も抵抗する権利もないことを確認したに過ぎませんでした。少年は、少女に言われるがままに、自らの恥ずかしい写真を証拠として撮られるしかありませんでした。

「ほら、今度は立ちなさい、立って全身を見せなさい。……そうそう、全身がよく見えるようにね」

(パシャッ!パシャッ!)

「女子の制服ブラウスと、白いスリップに黒のスクールパンティストッキング、……うん、完璧。白と黒のエクスタシーよね。なかなかにそそられる色合いよ」

(パシャッ、パシャッ、パシャッ)

「……次は、スリップの裾を持ち上げて。……もっとよ。……ほら、ブルマが見えるくらいに。……そうそう、その調子」

(パシャッ!パシャッ!)

「うんうん、スリップごしに股間を膨らませたブルマなんて、とってもいやらしくて変態的だわ。下着泥棒をして女装オナニーする新井君にぴったりよ」

(パシャッ、パシャッ、パシャッ)

「……次は、もっと、そこを出して。……違うわよ、反対。ブルマのネーム刺繍が見えるくらいに」

(パシャッ!パシャッ!)

「……そう、新井くんが、間違いなくわたしのブルマを履いているのが分かるようにね、……わたしのネームが見えるように、……見上げた先に新井くんのお顔が……はい、OK!」

(パシャッ、パシャッ、パシャッ)

 少女は、少年の女装姿をくまなく撮影し終わると、満足そうに優しい笑みを浮かべました。

「せっかくそこまで着てるんだから、ついでにこれも着てもらうわ」

 少女は濃紺の服らしきものを少年の前に差し出しました。少年がおずおずとそれを受け取り広げてみると、なんとそれは奈津美の高校のジャンパースカート制服でありました。

「どうせ、それも着たかったんでしょう?いっそのこと、新井君の夢を全部わたしが叶えてあげるわ。嬉しいでしょ?」

「これ……女子の制服だから……ぼ、ぼく、男だし……」

 少年は声を絞り出すようにして抵抗を試みます。しかし、それは即座に却下されました。

「わたしのパンツとスリップを着ていながら、今更、何を言ってるの?そんな格好で言われても、全然、説得力ないわ!」

「……」

 無言で固まる少年に、少女の怒声が返されて少年を促します。

「……ほら、ボーッとしてないで、さっさと着るのよ!」

 有無を言わさぬ少女の強制的な命令に、少年は唯々諾々と従うしかありませんでした。

 ジャンパースカートの両肩を両手でつまんで持ち上げ、ワンピースのように上半身を拡げたところに、少年は足を入れました。

 それを肩の高さまで引き上げ、ベストの右側に右腕を通し、制服を右肩に掛けました。次いで、左肩のボタンを三つ、パチンパチンと留めていきます。

 そして、次に左脇のサイドのファスナーをジーッと引き上げました。最後に共布のウエストベルトを絞って、余ったベルトの先端をベルト止めに通しました。

 ファスナーを上げて徐々に締まって行き、最後にベルトで絞められる初めての感触が、少年をより一層、興奮させました。

 奈津美の中学時代のセーラー服を着た時も興奮しましたが、ジャンバースカートの締め具合はまた違った興奮を誘うようです。恥ずかしさの中にも少年は恍惚とした喜びも感じています。

 ジャンバースカートは、成長期の子供用に大きめに作ってあり、ウエストはベルトで締めるために、意外に普通体型の男子でも着られるような余裕をもって出来上がっていました。

 しかし、女子の制服を着るなどという行為は初めての筈でありながら、また、強要され極度の緊張状態にいる筈でありながら、それでも初めて着る女子制服をスムーズに着用したのは見事でした。

 それだけ、この少年が、女子高生たちのさまざまな制服をかなり注目して観察し、制服の構造をよく理解していたことの表れでしょう。

 それに、いまどき、ネットで検索すれば、大抵の分からないことなんてありませんから。基本的な女子制服の構造なんかは簡単に調べられます。

 それだけ、高校に進学した奈津美の姿を、通学の時間帯に駅のホームなどで食い入るように見つめていたことなのでしょう。 

「ほら、それも忘れてるわよ!」

 少女は、少年の足元に転がるエンジの紐リボンを指差しました。少年はよろよろとそのリボンを拾い上げると自らのブラウスの衿に通しました。

 しかし、靴紐と違い、自分の首に結ぶリボンの結び方は、勝手が違ってよくわからない様子で、少年はしばらくまごまごしていました。

「……もう、……仕方ないわね」

 その様子を見かねた少女は、少年にピタリと抱き寄らんばかりに近寄り、リボンを丁寧に形よく結び、制服の細かな乱れを整えてあげました。

 この時、少年の心臓はドキドキと早鐘を乱打していました。

 それは同級生に下着泥棒を見つかり下着姿のまま辱めを受けている羞恥によるものだけではありませんでした。明らかに少年は密着した奈津美に対して、性的興奮を感じていたのです。

 憧れながら、毎日見つめ続けていた女生徒達の制服、毎夜狂おしく自慰に耽りながら、手の届かぬ悲しさにくれていた悩ましくも憧れの制服……

 その制服を完全な状態で、今、身につけている、しかも、密かに思いを募らせている奈津美の制服と下着で。……この屈折した彼の欲情が、今、完璧に満たされているのです。

 しかも、奈津美が自分のリボンを整えている今この時、この瞬間、いまだかつてこれほど女子に近付いた事のない少年の動悸は、まさに、興奮と歓喜にいやが上にも高まっていたのです。

 更に、少女から立ち上る香りというか、フェロモンというか、それを嗅いでいる内に、少年はいまだかつて味わったことのない興奮の坩堝に投げ込まれたかのようなエクスタシーを感じたのです。

 既に少年の股間は、パンティ・パンスト・ブルマと、三重に締めつけられていましたが、それを突き破らんかのごとくに、アソコがグングンと大きくなっているのが感じられました。

(はぁ、はぁ、はぁ、……ごくり、……はぁ、はぁ、はぁ)

 奈津美の鼓動を感じ、奈津美の吐息を感じ、奈津美自身の甘ったるい少女の香りや、奈津美の髪の香り、それに、フェロモンのような不思議な香りに、少年は恍惚の表情を浮かべ、太ももをモジモジとさせてしまっていました。

 パンティーの中のペニスは、それを挟みこむ太ももをこすり合わせるだけで、それだけでもう爆発しそうでした。

**********

(おわりに)

 少女は、女装した少年の姿をスマホのカメラで撮影しました。そして、少年に自分の制服を着させて、完全な女子高生制服女装をさせてあげたのでした。
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