女装マニアな魔法使いが愛を伝道する

清十郎

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新婦志津子の章

第3話 新婦志津子の悲しい過去

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(これまでのあらすじ……)

華やかに披露宴の幕が切って落とされ、幸せに包まれた新郎新婦が入場しましたが、それは唐突に始まりました。今回は私が披露宴をプロデュースします。まずは新郎の生い立ち紹介です。新郎の恥ずかしい自慰生活に始まり、初体験から自分の趣味嗜好までをも暴露されてしまいます。

**********

「続きまして新婦・長南志津子さんのご紹介に移りたいと存じます。」
  
 わたしのアナウンスと共に、スクリーンに映し出されていた映像が切り替わり、新婦・志津子の幼少期の姿があらわれます。

 とても可愛らしい少女が、笑い、走り、飛び跳ね、無邪気にはしゃぎまわっています。

 この美しい清純そうな新婦の志津子もまた、新郎と同じように、その美しい容姿とは真逆な淫らな姿を、衆目にさらけ出す事になるのでしょうか。

 新婦の志津子は顔を青くさせています。それとは対照的に、会場に参列している男性客は、可愛い少女の豹変する姿を期待しているものか、固唾を飲んで映像を食い入るように見つめています。

 しかし……
  
「長南志津子さんは、小さい頃から明るく素直な素晴らしいお嬢様でした。誰からも好かれ、小学校から高校・大学まで、クラスの男子からは憧れの的でありました」

 可愛らしいイートンの制服に身を包んだ中学生時代の志津子が、画面に向かい笑顔でVサインをしています。

「初潮は遅めの中学1年生、でも、オナニーもろくに知らぬまま、すくすくと美しく健やかに成長されました。特に決まった男性とお付き合いする事もなく、高校生活を幸せに送っていました」

 濃紺のセーラー服姿の志津子が、修学旅行でしょうか、見覚えのある神社仏閣を背景にして友人たちと楽しそうに歩いています。

 映像を見ている志津子の両親の瞳が、ほっと安堵したように緩んでいきます。今度こそ結婚披露宴にふさわしい、ほのぼのとした生い立ち紹介で終わるものであって欲しい、そう志津子の両親も心から願っていたことでしょう。

 **********

 安堵する両親の一方で、しかし、まだ志津子本人の顔色は青ざめたままでした。

 そして……それまで少女の笑顔のみを映していた映像が、ふいにどこかの室内へと切り替わります。

 そこは、志津子の部屋の中でしょうか? 何かに脅える志津子の顔のアップ、そして志津子の悲鳴とともに画像が激しく乱れていきます。

 ……いや、それは映像の乱れではありません。志津子が何者かと揉み合っているのです。そして、志津子の悲鳴……、

「きゃー!いやっ!やだ!やめて!」

 次いで、何者かにベッドの上に組み敷かれ、口も何者か、暴漢の手で塞がれた志津子は、白いセーラー服の裾を乱し身もだえしています。

「んん……んん~!……んんん……」

(え? なになになになに、これ? )

(なんだ、これ? マジ? マジの画? )

 可憐に抵抗していた三つ折の白いソックスの脚先は、暴漢にのしかかられて動きを封じられています。

 スカートの裾は、濃紺プリーツのひだもぐちゃぐちゃに乱され、清楚な純白の裾レースのスリップが淫らにあらわとなり、同じく純白の三角布が、乱れたスリップの裾から少しだけ顔をのぞかせています。

 上衣のセーラー服もはだけ、襟のホックも外れてスカーフもはだけ、胸の谷間が垣間見えています。めくれ上がったセーラー服からはウエスト部分のスリップの光沢ある白い生地があらわに見えていました。

 声のトーンを落とし、わたしのアナウンスがその情景の解説を始めます。

「高校3年の6月、とても悲しい悲惨な出来事が起こりました。お父さんもお母さんも留守の自宅の中、志津子さんは自室で、卑劣な漢によりレイプされてしまったのでした」

(え! これ、本当のこと! あの顔、間違いない志津子よね! )

(ひ、ひどい! 誰がこんなこと! )

(……す、すげぇ。……。マジのレイプか……)

(……ゴクッ)
  
 驚愕する志津子の両親の思いとはまったく正反対に、参列の男性客達は目をギラギラとさせて映像を見つめています。

 美しく清純可憐な正真正銘の乙女が、非道な暴力に組み敷かれ汚されていく……作り物のアダルトビデオなどにはない、まさしく真実の迫力ある映像です。

 軽やかな音楽が会場内に流れる中、その曲調とは全く異質の鬼畜な映像が続いていきます。
  
(いやっ! ……お願い、誰か止めて! 見ないで~! )
  
 志津子はこの場から逃げ出したい心境でありましたが、やはり身体がどうしても動きません。いかに眼を背け、耳を塞ぎたくとも、顔は机のモニターに向いたまま、眼を閉じる事すらままなりません……。

 画面では、今しも、卑劣な男の汚らわしい手が、志津子の腰の小さな白い布をひきちぎります。

(ビリッ!ビリビリッ!)

(んん!んーっ!ん~っ!)

 ……あらわになる淡い若草

 ……美しく汚れをしらないヴァギナ

 ……まがまがしく鎌首をもたげる肉の竿

 ……抵抗し嫌がる志津子の声にならぬ叫び

 ……そして、無情にも志津子の中へと無理矢理に捩じ込まれていく肉棒

 ……操が破られたことを身体で感じた志津子の嗚咽と身体の震え

 ……そして、更なる志津子の哀しみの呻き……

(ひ、ひどい……志津子……こんなことがあったなんて……)

(なんでこんなことが、自宅って、誰が! 許せない! )

(変態よ! レイプしながら撮影もしているなんて! ひどい! )

(……ゴクリ、……志津ちゃんの、……あれ、)

(……志津子ちゃん、……すげぇ、……! )

 その非道な行為のすべてが、アダルトビデオ顔負けの鮮明さで、余さずアップで映し出されていきました。

 そして、次に、それまで志津子の下半身に当てられていた映像は、今まさにレイプされている志津子の顔の撮影へと移ります。

 破瓜の痛みに呻きながら、志津子のその美しい瞳から大粒の涙が……、白いセーラー服を、高校三年生の志津子が、涙で濡らしています……。

 時を同じくして、今この会場では、純白のウェディングドレスに身を包んだ志津子の瞳からも、涙がとめどなく溢れ出しています。

(ううっ、うううっ……お願い、もうやめて、……もう、忘れさせて……お願いします……うううっ)

 そんな志津子の悲痛な思いには関係なしに、わたしのナレーションは淡々と続けられていきます。

「志津子さんをレイプしたこの卑劣な漢は、その後も、何度も何度も嫌がる志津子さんに迫り、つい最近まで、ずっと関係を持ち続けていたのです」

 そのナレーションに応じるかのように、志津子が自分の部屋で犯されている映像に、次々と様々な映像が重ねられていきます。

 ……濃紺のセーラー服姿のまま、犯されている志津子。

 ……エンジのブルマを片足に残し、白い体操着姿でバックから犯されている志津子。

 ……濃紺のスクール水着の股間部分の生地を引っ張られて、正面から肉棒を受け止めている志津子。

 ……様々なワンピース姿、スーツ姿、可愛いスカートをめくられ、パステルカラーの清楚なスリップ姿で、限りない志津子のあられもない姿……様々な衣装と場面は、志津子が数限りなく凌辱されたことを物語ります。

「ああん!あん!あん!あん!」
「うっ!うっ!うん!うん!」
「あ~!はぁ、はぁはぁ、ああん!」

 様々な情景での志津子のあえぎ声が、情景の数だけ重なり合い、披露宴会場全体にこだましていきます。

 男性招待客は一人の例外もなく礼服のズボンにテントを立て、女性招待客もまた下着をしとどに濡らしていました。

 そして映像は、再び志津子の部屋での惨劇に戻ります。

 **********

 志津子の部屋では、遂に映像の中の漢が、その腰の躍動を止める時が訪れました。

 ……志津子のヴァギナからぬるりと抜き出された肉棒

 ……志津子の鮮血で赤みをまとったその肉棒の先端から、白い液体が勢いよく志津子の下腹部へ

 ……志津子の美しく白い肌の下腹部にべったりとまとわりつく、どろりとしたゲル状の白い物体

 そして映像は、志津子を凌辱した卑劣な暴漢の顔に移ります。

 ……参列者の全員が驚いた、その卑劣な暴漢の顔に。
  
「志津子さんを凌辱したのは、なんと……志津子さんが心から慕い、信頼し、大好きだったお兄様、長南卓也さんでした!」

 会場全体、そして、長南家の両親が目をわなわなと大きく見開いて驚愕いたします。

「なんということでしょう! 志津子さんは実の兄から力づくで強姦されたのです!」

(え~~~! 信じらんない! 嘘! 嘘! )

(まさか! 子供の頃からいっつも一緒で、あんなに仲良かったのに! )

(ま、まじ……か……。志津ちゃん……)

(き、近親……相姦……て、やつ?……ええっっ!」

 およそ祝宴には考えられぬ、破廉恥で淫らな映像の締めくくりは、驚愕の衝撃を参列者に与えて終了したのでした。

**********

(あらすじ)

次は新婦志津子の紹介となります。志津子には、誰にも言えない秘められた悲しい過去がありました。それは高校生の時、実の兄からレイプされたことでした。そしてその関係はずっと続けられていたのです。
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