コバナシ

鷹美

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第3話

第3話 24

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話は少し戻り、楓達を送っているトーロ。
主の無事がわかり一安心のトーロは、深く息を吸い込む。

久しぶりに感じる潮の香りは悪くない。
お嬢がまだ港町に滞在するなら泡盛でも飲んでみようか。


「…こりないな。
せっかく命を拾ったんだ、大人しく足を洗えばいいのものの。」



トーロは思わずため息をついた。
またもや、楓達をグルリと囲むように佇んでいる。

学習しない奴らだ。
すると、前方から大量の弾丸が飛んできた。

トーロは咄嗟に体を大の字にして弾丸を正面から受け止める。



「トーロ!?」


「…嬢ちゃんも気を抜きすぎだ。
まだくるぞ。」


かなり遠くから狙撃しているのか狙撃手の姿は見えない。
トーロも氣を使えるのか、弾丸を食らっていてもケロッとした様子でいた。


「おら、今度はどうだ?
さっきのお返しに考えたプレゼントだ、気に入ったか?。」


包帯をグルグルに巻いて現れた狩り人のリーダーがそう言う。
そんな三下のようなセリフを恥ずかしくもなく良く言えたものだ。


「ぁあ、気に入ってるよ。
仲間にシャワーって言うものを教えてもらったが、それに似て心地いい衝撃だ。

弾だってタダじゃない。
おれ相手に無駄遣いしていいのか?」



トーロが話している最中でも弾丸はトーロに向かって飛び続けている。
スーはともかく、他の子供が避けれるか分からない。


下手に動けないな。
せめて、狙撃手さえなんとかできれば…。




「あーもー…、今日は疲れたんだからゆっくり寝かせてよ!」


そんな事を考えていると楓のそんな叫び声が響く。
眠たい目を少し擦った後に手を振る。

手の袖から布を伸ばして軌道上にいる狩り人を絡めとりこっちに引き寄せた。



「ぁぁあああ!」

抵抗しても布が解ける気配もなく、引きずる力も収まらないためか隠せない驚きを声で表す狩り人。

まるでホラー映画のように驚く狩り人だったが、怒った楓は許す気がない。
楓は狩り人を自分の近くに引き寄せると思い切り拳を振り下ろして殴った。

風を纏わせた優直伝のパンチだ。
天才肌の楓がつかうそのパンチが痛くないはずもない。
狩り人は、自分より遥かに幼い女の子にあっけなく気絶させられた。



トーロは、感心するように口笛を辺りに響かせる。
楓に向かってした狩り人も空と籐麻が倒していた。


その間、スーはピオの手を握り目を擦って欠伸している。
このバカ当主…。

トーロは、呆れたようにため息をついた。



「そこの馬鹿は当てにならないからピオがみてて。
私達がこいつらを斃すから!」


楓は、そういとトーロの影から離れるように動く。



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