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三日
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カウチソファーへ視線を向けた辺りから、フィルム映画を上映する音が頭の中で流れる。笹井は想像の世界へと入り込んでいた。
冬に暖かな光を放つ暖炉の前で、ベルベットの掛かったカウチソファーに腰を降ろす掛川。レコードから流れる音楽と薪の燃える音が聞こえる。上品で柔らかなセーターを着て、手にしていた洋書を捲り、湯気の上がるコーヒーを口元へと運ぶ。
――向こうにあるサイドテーブルがここで、ケーキが乗ってても良いかも。クリスマス前ならソファーに赤い布が掛かってたり、柊が飾られたロウソクが灯っててもいいなー……
次々に想像が膨らんていき、さぞ似合うのだろうと緩む口元を隠す。
「何か面白いのでもあった?」
不意に掛川が真横に立って笹井の視線の先を探している。
「べ、別に……!」
我に返った笹井は掛川を振り返り、その近さに驚いてよろめいた。ソファーに手を付いたつもりだったが、うまく捉えきれずにバランスを崩す。自分の体が傾いていくのを感じて、咄嗟に目を閉じた。
「ごめん、驚かせたね」
強い痛みを感じることもなく、更に近くで掛川の声がして、ゆっくり瞼を開けると目の前には布、いや、掛川の制服があった。笹井は掛川の腕の中にいた。
「わーっ! ご、ごめんなさいっ!」
「落ち着いてっ! 暴れたら危ない」
その言葉に笹井はぴたりと動きを止める。掛川はゆっくりと笹井の体を起こしてやると、顔を覗き込んだ。
「大丈夫?」
「あ、ありがとう」
恥ずかしさと緊張で体温が上昇しているのがわかり、視線を逸らす。
掛川は珍しく困った顔をして頭をかく。
「笹井ってさ、もしかして俺の事……苦手?」
驚いて掛川に目を向ける。
――そんな事、ある筈がないっ!
笹井はそれを言葉にせず、慌てて首を左右に振る。
「倉田とは普通に話すのに、俺と話す時って緊張してるでしょ?」
苦手ではないが、身に覚えがあった。
「いや……そんな事は……ないと……」
至って自然な反応をしているつもりだが、笹井は不自然に視線を逸して俯いた。
「じゃあ、俺の目を見てそれ言って」
掛川を見ようと試みるも、足元から上に視線を移動できない。こういう時、どうしたら良いのか。
僅かな沈黙さえ、気持ちの焦りから耐えられず、笹井は勢いよく正座して謝る。
「ぐっ……ご、ごめんなさいっ!」
突然の行動に驚いた掛川は、膝をついて笹井を立たせようとする。
「いや、別に謝ってほしいとかでは……」
「掛川くんの整った顔が俺の理想なんですっ! 憧れてて、好きすぎて、どうしても緊張するんだ」
「えっ?」
驚いて動きを止めた掛川に気づかず、笹井はせきを切った様に喋る。
「お洒落なカフェテラスに座って優雅な朝食とか、スイーツ食べてる姿とか、古い洋書を読みふける姿とか、掛川くんなら似合いそうだなって、勝手に普段から妄想してました。ましてこんな、こんな素敵としか言えない空間に掛川くんが住んでるとか……夢の世界に迷い込んだ気分でとんでもなく舞い上がってしまいました! 俺は、ちゃぶ台くらいしか似合わないみてくれだから、掛川くんの、顔とか、スタイルの、良さに、憧……れて……て……」
だんだんと落ち着きを取り戻りしながら、言葉が低速となり、声のトーンも落ち着いていき、語尾は消えていった。
静かに時が流れる。
何を弾丸の様に口走っているのか、さぞかし引かれているだろうと青ざめた顔をゆっくり上げると、掛川は肩をふるわせ笑っていた。
「さ……笹井って、面白いーっ」
「ほんと、ごめんなさい。ごめんなさい。気色悪くて……」
笹井はこの場から消えてしまいたかった。
「いや、ぜんぜん。顔の事言われるの慣れてるけど……俺、笹井の理想なんだ?」
返事もできない笹井に掛川は顔を寄せた。
「好きならもっと近くで眺める?」
笹井はあっという間に耳まで赤くなり飛び退く。
「わわっ! 無理だよっ! 無理っ!」
顔を逸らし、目を閉じて両手を前に突き出して抵抗する。
「可愛い反応するね」
いたずら心をくすぐられた掛川の笑顔に、笹井は全く気付いていない。いつも以上に顔を見る余裕などなくなっていた。
「か、帰りますっ!」
笹井は恥ずかしくて逃げ出したくなった。何故、掛川本人に言ってしまったのかと、自分を責める。
立ち上がると自分の鞄へと足を向ける。手を伸ばした所で掛川に包み込まれる。
「逃げないで笹井。気色悪いなんて思ってないから」
優しくお願いする様な掛川の声が、吐息がかかるほど近くで聞こえる。何が起こってるのか笹井は理解できないで動きを止めた。固まった笹井は、脳内が理解した所で声を上げる。
「わーっ! な、何してるの! か、か、掛っ、掛川くん! ちょっと」
「あ、ごめん。つい」
「つつ、つ、つい? ついって何!?」
わたわたともがき、声まで裏返った笹井を、掛川は離そうとしない。
「だって、このまま帰したら……笹井、俺と今まで以上に距離取るでしょ? それなら、帰したくない」
掛川はさらに笹井が離れない様にぎゅっとする。
「えっ、ちょっ、ちょっと待って。そ、それでハグするの? しないよね? 普通しないよね? 謎すぎて謎ーっ」
焦る笹井を掛川は笑う。
「俺の事、好きって言ったの笹井だよ?」
掛川の声がすごく近い。
「わーっ! ちょ、ちょっと待っ……す、好きって違っ、違う? 違うよ。その、何ていうのか……」
笹井は、どう説明して良いのか考え動きを止める。掛川は、腕を緩めて、笹井の前に回り込んで、顔を覗き込んだ。
「キスしてもいい?」
掛川は、笹井の唇にそっと指を当てた。男の笹井が見ても艶っぽいと思う顔で。
「わー! ば、ば、ば馬鹿な事言わないでーっ!」
湯気が上がりそうなほど赤くなった顔を、笹井は腕で覆う。
「ごめん。笹井が可愛くて、意地悪言った」
笹井は焦りと、どうしていいのかわからず、極限状態になり涙が滲んできた。それなのに掛川に腕を退かされ、その顔を見られてしまう。
途端に掛川の顔に焦りが浮かぶ。
「ごめん。笹井ごめんね。今のは完全に俺が悪い」
掛川は頭を下げる。
笹井は自分を落ち着けようと、息を整えながら軽くとんとんと胸元を押さえる。
「頭……上げて、ください……掛川くん」
笹井の言葉に顔を上げた掛川は、笹井に伸ばしかけた手を下ろすと、真剣な顔でその場にあぐらをかいて目を閉じた。
「本当にごめんなさい。責任取るから……俺の事、好きにしていいよ」
「な、何で? や、止めてよ掛川くん」
零れそうだった涙を拭い、掛川を見る。
「掛川くん」
目を閉じたまま動かない掛川の正面に、笹井は静かに正座する。
「ごめんなさい、掛川くん」
「謝ってるのは俺だから、笹井の謝罪は受け付けないよ」
目を閉じたまま掛川は言う。
「ど、どうしたらいい?」
「笹井の好きにしていいよ。煮るなり焼くなり、笹井が望む事全部、受け入れるから」
「そんな……」
最初は困惑していた笹井だが、そのうちにただただ、その顔を見てしまう。
――やっぱり格好良い。整ってて綺麗だな。こんな顔で、キスするとか言われ……
先程の掛川を思い出し、笹井の顔は途端に赤くなって、両手で覆い床に突っ伏す。
目を閉じたままの掛川と、その前で突っ伏したままの笹井がしばらく動かずに時計は進む。
――掛川くんは好きにしていいって言ったけど、こうしてここに居る事自体、不思議なのに……
落ち着いてくると、笹井はふとある事を思いついた。
――こんな事思うなんて、頭が混乱してるのかな
笹井はもう一度、動かない掛川を見る。
――でも、言ってしまおうか? 呆れるかな? でも、こんなチャンス、二度とない
恥を上塗りする様だし、断られるのも怖い。だが、現実にしたいと思う気持ちがそれを上回る。
「じ、じゃあ……掛川くんの時間を、三日。俺にちょうだい」
「三日?」
ようやく目を開けた掛川に、笹井は安心して頷く。
「俺の行きたい所へ、付き合ってもらう事にする」
冬に暖かな光を放つ暖炉の前で、ベルベットの掛かったカウチソファーに腰を降ろす掛川。レコードから流れる音楽と薪の燃える音が聞こえる。上品で柔らかなセーターを着て、手にしていた洋書を捲り、湯気の上がるコーヒーを口元へと運ぶ。
――向こうにあるサイドテーブルがここで、ケーキが乗ってても良いかも。クリスマス前ならソファーに赤い布が掛かってたり、柊が飾られたロウソクが灯っててもいいなー……
次々に想像が膨らんていき、さぞ似合うのだろうと緩む口元を隠す。
「何か面白いのでもあった?」
不意に掛川が真横に立って笹井の視線の先を探している。
「べ、別に……!」
我に返った笹井は掛川を振り返り、その近さに驚いてよろめいた。ソファーに手を付いたつもりだったが、うまく捉えきれずにバランスを崩す。自分の体が傾いていくのを感じて、咄嗟に目を閉じた。
「ごめん、驚かせたね」
強い痛みを感じることもなく、更に近くで掛川の声がして、ゆっくり瞼を開けると目の前には布、いや、掛川の制服があった。笹井は掛川の腕の中にいた。
「わーっ! ご、ごめんなさいっ!」
「落ち着いてっ! 暴れたら危ない」
その言葉に笹井はぴたりと動きを止める。掛川はゆっくりと笹井の体を起こしてやると、顔を覗き込んだ。
「大丈夫?」
「あ、ありがとう」
恥ずかしさと緊張で体温が上昇しているのがわかり、視線を逸らす。
掛川は珍しく困った顔をして頭をかく。
「笹井ってさ、もしかして俺の事……苦手?」
驚いて掛川に目を向ける。
――そんな事、ある筈がないっ!
笹井はそれを言葉にせず、慌てて首を左右に振る。
「倉田とは普通に話すのに、俺と話す時って緊張してるでしょ?」
苦手ではないが、身に覚えがあった。
「いや……そんな事は……ないと……」
至って自然な反応をしているつもりだが、笹井は不自然に視線を逸して俯いた。
「じゃあ、俺の目を見てそれ言って」
掛川を見ようと試みるも、足元から上に視線を移動できない。こういう時、どうしたら良いのか。
僅かな沈黙さえ、気持ちの焦りから耐えられず、笹井は勢いよく正座して謝る。
「ぐっ……ご、ごめんなさいっ!」
突然の行動に驚いた掛川は、膝をついて笹井を立たせようとする。
「いや、別に謝ってほしいとかでは……」
「掛川くんの整った顔が俺の理想なんですっ! 憧れてて、好きすぎて、どうしても緊張するんだ」
「えっ?」
驚いて動きを止めた掛川に気づかず、笹井はせきを切った様に喋る。
「お洒落なカフェテラスに座って優雅な朝食とか、スイーツ食べてる姿とか、古い洋書を読みふける姿とか、掛川くんなら似合いそうだなって、勝手に普段から妄想してました。ましてこんな、こんな素敵としか言えない空間に掛川くんが住んでるとか……夢の世界に迷い込んだ気分でとんでもなく舞い上がってしまいました! 俺は、ちゃぶ台くらいしか似合わないみてくれだから、掛川くんの、顔とか、スタイルの、良さに、憧……れて……て……」
だんだんと落ち着きを取り戻りしながら、言葉が低速となり、声のトーンも落ち着いていき、語尾は消えていった。
静かに時が流れる。
何を弾丸の様に口走っているのか、さぞかし引かれているだろうと青ざめた顔をゆっくり上げると、掛川は肩をふるわせ笑っていた。
「さ……笹井って、面白いーっ」
「ほんと、ごめんなさい。ごめんなさい。気色悪くて……」
笹井はこの場から消えてしまいたかった。
「いや、ぜんぜん。顔の事言われるの慣れてるけど……俺、笹井の理想なんだ?」
返事もできない笹井に掛川は顔を寄せた。
「好きならもっと近くで眺める?」
笹井はあっという間に耳まで赤くなり飛び退く。
「わわっ! 無理だよっ! 無理っ!」
顔を逸らし、目を閉じて両手を前に突き出して抵抗する。
「可愛い反応するね」
いたずら心をくすぐられた掛川の笑顔に、笹井は全く気付いていない。いつも以上に顔を見る余裕などなくなっていた。
「か、帰りますっ!」
笹井は恥ずかしくて逃げ出したくなった。何故、掛川本人に言ってしまったのかと、自分を責める。
立ち上がると自分の鞄へと足を向ける。手を伸ばした所で掛川に包み込まれる。
「逃げないで笹井。気色悪いなんて思ってないから」
優しくお願いする様な掛川の声が、吐息がかかるほど近くで聞こえる。何が起こってるのか笹井は理解できないで動きを止めた。固まった笹井は、脳内が理解した所で声を上げる。
「わーっ! な、何してるの! か、か、掛っ、掛川くん! ちょっと」
「あ、ごめん。つい」
「つつ、つ、つい? ついって何!?」
わたわたともがき、声まで裏返った笹井を、掛川は離そうとしない。
「だって、このまま帰したら……笹井、俺と今まで以上に距離取るでしょ? それなら、帰したくない」
掛川はさらに笹井が離れない様にぎゅっとする。
「えっ、ちょっ、ちょっと待って。そ、それでハグするの? しないよね? 普通しないよね? 謎すぎて謎ーっ」
焦る笹井を掛川は笑う。
「俺の事、好きって言ったの笹井だよ?」
掛川の声がすごく近い。
「わーっ! ちょ、ちょっと待っ……す、好きって違っ、違う? 違うよ。その、何ていうのか……」
笹井は、どう説明して良いのか考え動きを止める。掛川は、腕を緩めて、笹井の前に回り込んで、顔を覗き込んだ。
「キスしてもいい?」
掛川は、笹井の唇にそっと指を当てた。男の笹井が見ても艶っぽいと思う顔で。
「わー! ば、ば、ば馬鹿な事言わないでーっ!」
湯気が上がりそうなほど赤くなった顔を、笹井は腕で覆う。
「ごめん。笹井が可愛くて、意地悪言った」
笹井は焦りと、どうしていいのかわからず、極限状態になり涙が滲んできた。それなのに掛川に腕を退かされ、その顔を見られてしまう。
途端に掛川の顔に焦りが浮かぶ。
「ごめん。笹井ごめんね。今のは完全に俺が悪い」
掛川は頭を下げる。
笹井は自分を落ち着けようと、息を整えながら軽くとんとんと胸元を押さえる。
「頭……上げて、ください……掛川くん」
笹井の言葉に顔を上げた掛川は、笹井に伸ばしかけた手を下ろすと、真剣な顔でその場にあぐらをかいて目を閉じた。
「本当にごめんなさい。責任取るから……俺の事、好きにしていいよ」
「な、何で? や、止めてよ掛川くん」
零れそうだった涙を拭い、掛川を見る。
「掛川くん」
目を閉じたまま動かない掛川の正面に、笹井は静かに正座する。
「ごめんなさい、掛川くん」
「謝ってるのは俺だから、笹井の謝罪は受け付けないよ」
目を閉じたまま掛川は言う。
「ど、どうしたらいい?」
「笹井の好きにしていいよ。煮るなり焼くなり、笹井が望む事全部、受け入れるから」
「そんな……」
最初は困惑していた笹井だが、そのうちにただただ、その顔を見てしまう。
――やっぱり格好良い。整ってて綺麗だな。こんな顔で、キスするとか言われ……
先程の掛川を思い出し、笹井の顔は途端に赤くなって、両手で覆い床に突っ伏す。
目を閉じたままの掛川と、その前で突っ伏したままの笹井がしばらく動かずに時計は進む。
――掛川くんは好きにしていいって言ったけど、こうしてここに居る事自体、不思議なのに……
落ち着いてくると、笹井はふとある事を思いついた。
――こんな事思うなんて、頭が混乱してるのかな
笹井はもう一度、動かない掛川を見る。
――でも、言ってしまおうか? 呆れるかな? でも、こんなチャンス、二度とない
恥を上塗りする様だし、断られるのも怖い。だが、現実にしたいと思う気持ちがそれを上回る。
「じ、じゃあ……掛川くんの時間を、三日。俺にちょうだい」
「三日?」
ようやく目を開けた掛川に、笹井は安心して頷く。
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