グナーデ王子は一途過ぎ!

人生2929回血迷った人

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後日

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僕が刺された事件の一件落着後、僕を刺した人、グローゼ?っていたかな?には団長とメルツェスが話をつけに行ってくれたみたい。
正直そういうの苦手だからめちゃくちゃ助かった。

で、そんなことよりも今問題なのが…………

「よっ、グナーデ王子!それにしても噂凄いなぁ。」

そう、噂のことだ。
俺と団長がセフレであることを僕と友達になる前にユング人に話していたらしくそれが噂になっていた。まあ団長はともかく僕はそういうことをしたことがなかったから、今までもそんな噂はなく皆とても意外なのかもしれない。

ユングは本当に申し訳なさそうに謝ってくれた。「もう友達なんてやってられないです。もう一生下僕にしてください。」なんて言い出すから宥めるのが大変だったくらいだ。
あれで少しでも罪悪感がなくなってくれればいいけど。
それにしても一日でこんな広まるなんて噂って凄い………。

「気をつけろよぉ、周りの認識がグナーデ王子はセフレとかそういうのが大丈夫な人っなったからこれからどんどん危険が多くなる。気をつけろよ!人にはホイホイついてくなよ!」

「はいはーい、大丈夫ですよー!」

アルムは軽くあしらわれる。シュティレと兄弟だけあって雰囲気が似ておりついつい扱いが雑になってしまう。

「グナーデ!大丈夫か?」

アルムと話していると団長もその中に加わるように僕に話しかけてきた。
あああああ!団長!団長が僕を心配してる!?
突然なんで!噂のことでかな?
噂広まってくれてありがとう!

「はい、それよりも団長に迷惑をかけてしまって………。僕なんかとセフレなんて周りに見られるの、嫌ですよね………。」

「いや!!!それは全然いいんだが!グナーデの方が嫌なんじゃないかって思ったんだが……。」

少ししょんぼりして言うと団長は勢いよく否定してくれる。

「いえ、僕は全然大丈夫ですよ。」

むしろその方が都合がいいと言うかなんというか………。

「周りに変なやつは近寄ってこなかったか?息遣い荒く話しかけてくるやつはいなかったか?」

「???……そんな人……いませんでしたけど……。」

「そ、そうか。そうならいいんだが、もしもそんな奴がいたりしたら俺に言うんだぞ。どこかに連れ込まれそうになっても叫べよ。」

「???団長が言うなら分かりました。」

何をそんなに心配してるんだろう?

「いやー、これは自覚してない感じですね~。本当に大丈夫ですか?訓練中とかは僕が着いて回りましょうか?」

「嫌だ、アルムと一緒に行動するなんて気持ち悪い。僕だって自衛くらい出来るし。何を心配してるかよくわからないけど、僕そんなに弱くないし!これでも軍人なんだよ!」

気持ち悪いは言い過ぎたかな……。
でも、王族だからって特別待遇とかあんまりされたくないし。

「まあ、王子がそんなに嫌ならしませんけど。でも、何かあったら逃げてくださいね!無闇矢鱈に人にも着いて行かないでください。知ってる人でもですよ!」

「分かったよぉ~。」

「アルムはグナーデの乳母かなにかか?……」

「嫌だな~団長、そんなわけないじゃないですか。」

「いや、冗談だが………。」

アルムが乳母とか恐ろしや……っていうか男は乳が出ないから乳母にはなれないよ。いや、もしかしたら出るのか………ってそんなわけないか。嫌でももしかしたらメルツェスの力を借りれば出せるようになるかも……。団長はそういうの好きだったりするのかな……。

「あー、そー言えば団長。今度の近衛騎士との合同練習っていつやるんですか?」

「はぁ、お前聞いてなかったのか?1週間後からだぞ?」

「いやーどうにも日程覚えるの苦手で……それにそういうのって前日とかになったら誰かしら話題にしてるし忘れてても問題ないかなーって。」

そんなことも言ってたな、危ない危ない、僕も分かってなかったよ。ナイス、アルム!
ってことはシュティレの訓練姿も見れるのかー。なんか楽しみだなー。

「まあ、そうだな。支障が出なければ問題ない。」

「それで、内容は去年と同じなんですか?」

「ああ、そうだな。もう年に1回の恒例行事みたいになってるし特に変える必要もないからな。向こう方も特に何もないみたいだし例年と同じようになるだろうな。」

近衛騎士達との合同練習は毎年行われており、王国軍の中では一大イベントのようなものになっている。内容は合同練習とは名ばかりで準備体操が終わり次第プチ武闘大会が開催される。大会はトーナメント戦にも総当たり戦にもなっておらず、上の独断と偏見で組み合わせが決められる。しかも近衛騎士の数は軍人に比べかなり少ないし当日も王族の護衛などはある。その為5日間に渡って開催され近衛騎士は入れ代わり立ち代わりで大会に参加する。
いつもは近衛騎士が担当する王城の警護部分の一部を王国軍が担当したり、そこまでして開催されている。
そこまでしても王国軍の方がやはり数が圧倒的に上なのでそこは軍人同士に試合がなって利することは多々ある。


そもそも近衛騎士は少数精鋭を謳っており、武人の花形とも言える近衛騎士は人気が高い。王国軍の中にも近衛騎士志望だったが落ちたのでこっちに所属してるなんていう人はよく居る。
試合に出る数こそ少ないが出た試合ではかなりの勝率で勝つみたいだ。

「団長ー!俺誰と当たるか知りたいでーすっ!」

「それは教えん。当日のお楽しみってやつだ。」

「でも、団長は自分の戦う相手知ってるんですよね?」

「そりゃあ、各師団の団長と近衛騎士団長が決めるからな。当たり前だろ。」

「ずるいずるいー!!!」

「いや、お前が駄々こねてもキモイだけだぞ……」

「えっ、団長!酷い!」

団長とアルムってこんな仲良かったっけ?プチ漫才みたいなことしてるし。
いや、アルムの性格ゆえかもしれない。
こういう性格だったら僕も団長ともっと仲良くなれるのかな。いや、今からでも遅くないかも!
自分から誘うのはダメだってユングのことで知ったから出来ないし、僕にできることはもうこれしかない。で、でも、いきなりは……。

「じゃあ、グナーデ王子が言ってください!」

「え!僕が!?」

「そうですよ!王子が言うならいくら団長でも折れてくれるかもしれないじゃないですか!」

「で、でも……」

「ほら!グナーデ王子も団長とコミュニケーション取っていかないとダメですよ!いや、もう取ってますか。でも、あんまり喋ってる所は見たことないですよ?」

「わ、分かった。する………」

恥ずかしさに耐えるように服の裾を握りしめ頷く。こういうあざとさって無意識にすることはあるけどメルツェス以外に意識的にすることは無いからなんか恥ずかしい。
アルムはネタだとしてもよく出来るなー。

アルムは俺に具体的に何を言うのか耳打ちしてくる。さっきの「ずるいずるいー!!」よりもハードル上がってるのなんで!

で、でも、確かに団長と仲良くにはコミュニケーションをもっと取るのは必須。アルムがわざわざお膳立てしてくれてるんだからやらないのは勿体ない。これを機に、少しは僕のこと可愛いって思ってくれたりは……しないかな。しないよねー…………。

それでも、僕は覚悟を決めた。い、言うぞ……。

「ず、ずるい、ずるいー!!何でもするから僕にだけ教えて………ねっ?」

ねっ?て何!ねっ?って。恥ずかしい。何でもするって僕の中じゃいかがわしいことにか思いつかないよー!あー、団長にあんなことやこんなこと……御奉仕させてもらえるなんて……。
あーダメダメ。妄想に思考が飛んじゃ……ってえ?なんでシーンってしてるの?
いつもお昼休みの食堂ってもっとガヤガヤしてるじゃないか!なんで?皆、聞いてたの……?
いや、普通の人は僕なんかが何でもするって言ったっていかがわしいことと関連付けたりしないことは分かってる!分かってるけど自分の中での問題は客観的に自分を見たからって解決しないんだよー!!!
それになんで?なんで?白けてるの?
僕のおねだりそんなに気持ち悪かった???

う、うぅ。もうやだ。恥ずかしすぎて顔が真っ赤だし涙出てきた。

も、もう……

「アルムのバカー!!!」

僕はそう言い残して食堂を走り去った。







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