魔力無しグルコ25歳の備忘録

イイズナそまり

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第七話

グルコ露店で働く・午後の部

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 天秤祭り メインイベント天秤の儀 

《わああああああああああああああああ》
 
 「勇者がんばって~」
 「ソレっもっちあげろーー」
 「もっちあげろぉーーい」
 「そぉらどっこいしょー」
 「そぉらっどっこいしょー」
《そぉらっどっこいしょ~~》
《そぉらっどっこいしょ~~》
 


 早春のやわらかい日差しが 円舞台を明るく照らしている
丸く積まれた石段造りの円舞台に大勢の観衆が天秤の儀を観ようと我も我もと群がる

観衆から大声援を受けているのは 冒険者ランクD級になったばかりの元気ハツラツな15歳の少年『今年の勇者』だ
少年勇者は 自分の背丈より長い天秤棒を肩に担ぎ 両端の荷箱を持ち上げようと奮闘中
 
《そぉらっどっこいしょ~~》
 「とったん、どこー」
ん?

《そぉらっどっこいしょ~~》
 「とったん、どこー」
んん?

 円舞台を取り囲む広場の商店街 今日は店舗の前に露店が並んでいる
焼き鳥屋で下茹でした鶏肉を竹串に刺す作業に勤しんでいたが 大声援の尻に続く声が気になった
子供の叫び声? 作業の手を止め顔をあげる

《そぉらっどっこいしょ~~》
 「とったん、どこー」

白くて丸いものが観衆の尻と尻の間に挟まっている 白い風船か? いや違う 風船は叫ばない

集中して目を凝らす
ああ わかった 子供が顔を出してるんだ
薄い灰色の髪 白い肌 瞳 は 桃色か 初めて見る種族だな よそから祭りを見に来た他領の子供かな?

《そぉらっどっこいしょ~~》
 「とったん、どこー」
大人たちの濁った歓声の中に澄んだ高い声がよく通って聞こえる
《そぉらっどっこいしょ~~》
 「とったん、どこー」

俺は茶色い庭鳥の尻からムニューッポコンと白い卵が生まれる瞬間を思い出してクスッと笑った あれは面白かった

《ああああああーー》どよめく観衆

円舞台では少年勇者が天秤棒を肩から下していた 息が荒い
 「あきらめるなー」
 「がんばれ勇者ー」
 「そーだ がんばれー」

子供が尻と尻の間からヨイショヨイショとにじり出ようと悶え始めた
人間の肩の関節は猫とは違う 頭が通るからといって体が通るわけではない
なんかわからんが 子供がんばれがんばれ~

《がんばれがんばれ~》手拍子する観衆

すると子供がポコンと尻と尻の間からうまれた
深緑のサロペット 胸ポケットに桃色の花のアップリケがついてる 女の子 かな?
キョロキョロしながら観衆の尻を離れ俺の働く露店に向かって石畳をモタモタ歩いてくる
「おかみさん、子供が来ます」
子供のいる方角を竹串で指し示す

《そぉらっどっこいしょ~~》
《そぉらっどっこいしょ~~》

「あん?グルコなんだって?」
露店の天蓋ギリギリの高さの蠢く煙の塊 その中からおかみさんの声がする
炭火焼き鳥の煙が外に広がらないように 風魔法を駆使し 自分の周りで煙をこねくっているのだ 焼き鳥を焼きながら
以前 正面から客として来た事があり その時は煙で出来たカマクラで焼き鳥を炙ってるように見えた 
今年はそれを横から見てる なんか不思議だ

「子供がっ!来ますっ!危ないかもっっ」
精一杯カスカスの声を張り上げるとおかみさんを隠していた煙のカマクラが 青空へ白蛇のような姿で一気に昇っていった 
風魔法カッケー
煙の中から現れた恰幅の良い中年女性は 俺の竹串が指し示す方向を凝視した

「ホラ、子供、来るでしょ?」
「あーありゃぁ迷子だね」
「やっぱりですか!」
あれが祭りの風物詩 迷子! 初めて見たよ迷子! 
叫ぶ子供は迷子だったんだ!

おかみさんは素早く焼き上がったばかりの焼き鳥を木製の器にザザッと入れる
「グルコ、店の冷蔵庫から牛乳を持っといで」
前掛けをサッと外し飛び出した
売り上げ金庫は防犯魔法が守るので放置OK

「とったん、どこなにょーー」

また叫んだよ 声でかいなぁ
店舗の裏へ廻って搬入口から調理場に入った
冷蔵庫はすぐ見つかり扉を開けた
「しまった 牛乳がわからん」
牛乳が牛系動物の乳だって事は知ってる
牛系動物の居ないノー牛ミルクな環境で育ったのだ
あ そうだ 閃いたぞ
俺は冷蔵庫の横に下がっている麻の手提げ袋の匂いを嗅ぎ アウトかセーフか確認した

露店に戻るとおかみさんが迷子の子供を片腕で軽々と抱っこしていた
空いた手で火箸を使い コンロの炭火を調整している
パチパチ弾ける火花は風魔法でコンロに閉じ込めているそうだ
炭火が踊るのを子供は静かにジっと見ている 
叫ぶ子供は静かな子供に進化していた

「グルコ、ソレに入れとくれ」
縁台に置かれた木製の小さいコップをたぷたぷした二重顎でさす
さっきまでおかみさんが臭くてドロドロに濃い赤ワインを飲んでたやつだ クンクンと匂いを嗅ぐ
洗浄魔法すげぇーです 匂いも汚れもスッキリです

「なにやってんだい、早くしな」
「あ、ハイハイ」
俺はまずセーフと自己判断した麻の手提げ袋から
蓋付きの瓶を5本出し 縁台に並べた 瓶の色は全部違う だから中身も5種類あるはずなのだ 俺ってかしこいかも
そして
「この中に牛乳はありますか?」
細く薄い手で お客様どちらになさいますかをした
「はあっ!?」
おかみさんは口をあんぐり開けた変な顔のまま石像のように固まってしまった
それを見た子供がキャッキャッと喜んでる
ふむ どれだろうと瓶を見比べていると
「あにぇ」
子供が腕をまっすぐ伸ばし 白い瓶を指差した
「コレ?」
「あい」
静かな子供は親切な子供へと更に進化した
「ありがとう」
「あい」
おお これが激レア礼儀正しい子供というやつか 
どこぞのナナフシに爪の垢でも飲ませるべきだね

興味津々に白い瓶を手に取った コルクの蓋に小さくヤクと書かれている ヤクってなんだ?牛系の何かか?
まあいい とりあえず蓋を開けた 牛乳とご対面~
くっさ
え なに 腐ってる?
くっさ
子供は平気そうにしてるよ?
くっさ
いいのか?飲ませていいのか?
くっさ
子供は牛乳をキラキラした目で見つめている
狼狽している俺なぞ眼中にないようだ
そうか 牛乳は元々こーいう臭い飲み物なんだな
くっさ
俺は口で息をしながら牛乳を木製のコップに注ぐ
このコップはアレだ 臭い飲み物専用コップだ
「はい、どうぞ」
臭いけど 多分
「おいしいですよ」
飲んだことないけど
「あい」
コップを受け取った子供の手に顔を近づけた
白くて小さくてぷにぷにしてて ソレはまるで

「お蚕さんみたいだ⋯
ぴとぴとして可愛いんだよなぁ」

ふと顔を上げると おかみさんが鬼の形相で俺を睨んでいた




 少年勇者が肩に喰い込ませている天秤棒の前方の荷箱では とてもふくよかな豊穣の聖女がニコニコと幸せそうに笑顔をふりまいている

 「ママがんばって~」
 「はぁぁ~い」
《ワッハッハッハッハッ》観衆が沸いた
 「いいぞぉ~ママ聖女~」
 「がんばって持ち上がれ~」

『今年の聖女』は5人の子持ちママさん
永遠の20歳らしい ただいま独身 子育て上手な旦那さん大募集中
実にすばらしい
 「ほぅら勇者くんがんばれがんばれ~」
自分の子供に声かけするような柔らかい口調で少年勇者を応援している
恥ずかしがるお年頃なのかなんなのか少年勇者は顔と耳まで真っ赤にして天秤棒を担ぎ直した

俺は少年勇者の後方の荷箱に目を向ける
そこには大豆の詰まった大きな麻袋 その上にオーガの頭の燻製がドスンと存在感をみせていた
ほかにはワインボトル 蜂蜜瓶 生糸 山菜乾物など

これらは町民が豊作を願う奉納品だ

 「今年の豊作は少年の肩に~!」
 「腰にもかかってるぞぉ~!」
 「膝だよヒーザー!」
祭り名物 酔っ払いおじいちゃん三人衆だ

《ワッハッハハッハッ》どっと観衆が沸く

場の盛り上がりを調整する話術が秀悦で
商業ギルドのサクラじゃないかって噂もある

 「豊穣の聖女さまを早く持ち上げてぇ~」
 「聖女さまをもちあげろ~い!」
 「もっちあっげろ~い」
 「それそれっほれほれっ」
 「ソレっもっちあっげろ~」
《そぉらっどっこいしょ~~》
《そぉらっどっこいしょ~~》

この一体感は控えめな性格の俺には不理解だな
うるさくてかなわん

「とっ たーーーん  どーーこーーーー」

お 礼儀正しい子供の声だ
今は休憩から戻ったにやナナフシが露店で相手をしているので心配ない
すっかり不安が消えたようで叫び声が
おーーい やっほーー みたいな明るいリズムに変わってる 楽しそうな声
あの声はもしかして風魔法を使って飛ばしてるんじゃなかろうか? わからんけど

おっとそうだった
俺は今 おかみさんからの緊急クエスト
子供のとったん探し の最中だった  

人混みにのまれ揉まれるうちに 円舞台の最前列に迷い込んでしまい
どうやら俺は天秤の儀という魅了魔法をかけられてしまったようだ
俺と並んでさっきから天秤の儀にかぶりつきしているこの男もきっと魅了魔法をかけられて⋯⋯⋯⋯

おや?

ハンチング帽から覗く薄い灰色の毛 桃色の瞳 白い肌
指は⋯まあお蚕さんではないか
俺 見つけましたよ おかみさん!
クエスト完了ですよ!
っつか この人 子供の声 聞こえてないんか?
隣に並んでる俺にはこんなにハッキリと聞こえてるのに?
んんんーーーー人違いなんだろうか⋯?
でもさ どー見ても同じ種族だよね

その時 イタズラな向かい風が顔にあたった
男はハンチング帽を脱いで髪をなで整えた
耳元があらわになる

耳栓してる!

子供の声 聞こえてなかったんだ
ハッ しかもそれワインのコルク栓!
耳の穴どーなっちゃってんのよ!
耳の穴見せてよ!
男の肩をポンッと叩き顔を俺に向かせた やっぱりクリソツだ 親子だ
素早く両耳からワインのコルク栓を同時に引っこ抜いた 
ワインボトルではないのでポンッという効果音はない
コルク栓は先を削り細く加工してあった なんだ手作り耳栓だったか

「とったんですか?」
「?????」
突然の出来事に自分の身に何が起こったのか
理解が追いついていない
「とったんですよね?」
「?????」
耳栓を取られた両耳を押さえてアワアワしている
「あなた、とったん、なんでしょ?」
「はあ」
やっと本人確認とれました
「娘さんは預かった」
あれ なんか流れで誘拐犯みたいな言い方しちゃった
とったんはキョロキョロと足元を見回す
ほらほら いないでしょ? 
俺はもう一度言った 丁寧に
「あなたの娘さんを預かっております」
あれっ? なんで? 鬼の形相で睨んでる?

「とーーったーーーん どー こーーーー」

サーッ とったんの顔から血の気が引いた
自分の子供の叫び声を聞いてやっと状況が飲み込めたようだ

「娘さんは露店の焼き鳥屋で預かってます」

露店の方向を指差すやいなや とったんは俺の前から一瞬で消えた
見事な転移魔法

「とったーーーーーーーんっ」

子供のひときわ嬉しそうな声が耳に届いた
キャッキャッと笑う姿が目に浮かぶ

クエスト完了だ

うふふ ひとりでできたもん
俺はとったんの置き土産?ワインのコルク栓をポケットに入れた
まさにその瞬間

《わあああああああああああああああ⋯》
《わあああああああああああああああ⋯》
《わあああああああああああああああ⋯》

今年の勇者がいよいよ天秤を持ち上げたのだ

《わあああああああああああああああ⋯》
耳を劈く大歓声が俺を襲う
《わあああああああああああああああ⋯》
全身がビリビリする 吐き気までする
《わあああああああああああああああ⋯》
体を丸めギュッと目を閉じ強く耳を塞ぐ
《わあああああああああああああああ⋯》
最悪だ 早くここから離れよう


ボキッッ
ドサドサッ
ガランガラン


円舞台から不穏な音がした
《シーーーーーーーーーーーーン》
大歓声が静まりかえる
《シーーーーーーーーーーーーン》
何事だ 俺はソっと目を開いた
《シーーーーーーーーーーーーン》
時間停止魔法 なのか?
《シーーーーーーーーーーーーン》
観客も円舞台の勇者も聖女も止まってる
《シーーーーーーーーーーーーン》
勇者の足元に目が行った⋯
《シーーーーーーーーーーーーン》
「天秤棒が折れてる!」俺はカスカスの声で叫んだ 

 「天秤棒が折れた!」
 「天秤棒が折れた!」
 「天秤棒が折れた!」
《天秤棒が折れたーーーー!》
俺の叫び声を皮切りに観衆が我に返り爆発した
《わあああああああああああああああ⋯》
山が揺れるような大歓声
《わあああああああああああああああ⋯》
ギュッと目を閉じ強く耳を塞ぐ
《わあああああああああああああああ》
限界だ もうムリ
《わああああああああああ⋯》
俺は崩れるように倒れた
《わああああああ⋯》
そして歓声が消えてゆく
《⋯》
うん 静かになって良かった
俺は気を失ったのだ。






「黒い髪の毛はね、忌み色と言われてるの」
「イミイロ?」
「そう。イミイロ」

「何色にも染まらない。唯一無二の忌み色」
「ふーん」
「フフッ 今はまだ分からなくていい。そのうち教えてあげるね」
「うん。まってる」

〈キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン〉

「魔塔主、終業の鐘がなりましたよ。起きてください。」

さっきまで、部屋でひとりで研究していたのに、副魔塔主がいる。
転移魔法で急に出てきた様子は感じない。
いつのまにか長椅子に横たわっている。
紅に染まった天井、何だか気怠い。

「ボク寝てた?」
「寝ていたから、目覚めたのでは?」
長椅子の座面と同じ大きさのローテーブルを埋め尽くす書類を片付け始めた。

「いつ寝たのか覚えていない」
「そういう事もありますよ。」

この研究室の結界は、ボクと副魔塔主しか通り抜けられない厳密な魔法だ。
この部屋の中にいると、魔法干渉は一切受けない。
誰もボクに幻惑魔法をかけられない。
それじゃあ⋯⋯

「ボク、夢を見たかも」
「魔塔主が夢を⋯ですか?」
片付ける手をピタリと止めた。
ボクは気怠い体を起こした。

「珍しいですね。どんな夢かお聞きしても?」
テーブルを挟んで向かいの長椅子に腰掛けた。
深妙な面持ちをしている。

「うん。子供のグルコと大人のグルコが出てくる夢だった」

少し考えこんでから澄ました顔で言った。
「それは、多分、子供のグルコと親御さんなのでは無いでしょうか?」
「そっか。グルコ親子の夢だったんだ」
「近頃、グルコの研究に夢中ですしね。」
ローテーブルの上から一枚の書類を手にする。

『黒髪族とグルコのルーツ』

ふふっ「なんだかグルコに会いたくなっちゃった」




ゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾクゾクッ

俺は全身に走る悪寒とともに
「頭が痛い」

「おや、グルコ、目が覚めたかい」
おかみさん 俺 頭が痛いです
「お兄ちゃーん、グルコ起きたよー」
にやナナフシ ドタドタ走るなよ 頭に響く
「ココハドコ?」
喉も痛いぞ あれ体が動かない?
「アンタんちだよ」
ですよね 自分のベットで寝てるもん
「俺んちで何してるんですか?」
なんだコレ俺の声ゲソゲソしてる
「アンタの看病してるんだよ、ちょっとアンタ大丈夫かい?」
「頭が痛いです 上級ポーションください」
喉も痛いけど我慢して 一人前の患者として要求は伝える
「グルコ、大丈夫か?」
おお ソノ声は! 我が友よ! 頼れる友よ!
君の作るやたらお高い上級ポーションを恵んでおくれよ 俺は頭が痛いんだよ
「飲ませても良いですか?」
「どうだろうねー。今は様子見だね」
「副作用の心配ですか?」
「ああ。魔力無しだからね」
おのれウシガエル 邪魔するなー

ビタンッ

「あ キモチいいです」
俺のオデコに氷のように冷たい濡れた布が乗せられた
「だろ? まずは熱を下げてからだよ」
頼れるウシガエルはコンロの炭火以外の熱も操るのね
「ありがとうございます」
「遠慮はいらないよ」
薄緑の髪がキラキラ輝く 女神さまだ ウシガエルの女神さまだ 
アリカウシガエルの女神さまが俺の枕元に降臨したんだ!

俺アリカウシガエル
「大好き」
「何がだい?」
「いえ 聞き流してください」
ハハハ「なんだいそりゃ、お粥作るから、もうちょっと寝ときな」
ズキューン 笑顔煌めくアリカウシガエルの女神さま
今すぐ俺と結婚してください 末永く俺を養ってください 俺 省エネ体質だからお金かかりませんよ チョーオススメ物件です
お熱のついでに恥ずかしいけど聞いちゃお
やっぱさプロポーズする時は名前を呼んでみたいじゃん
「ところで、おかみさんの名前って何ですか?」
「!」
あれ おかみさんがまた石像みたいに固まったぞ

「お兄ちゃん、グルコは忘れん坊?」
違います
「あーーーそれとは違うかもね」
そうそう
「そっか。教えてあげるからよく聞いて。おかみさんは、ソニンだよ」
なんて素敵な名前
「覚えるんじゃないよ。寝ちまいな」
「ハイハイ」
俺はゆっくり目を閉じた

露店のバイト 大変だけど面白かったなぁ





~グルコ露店で働く・午後の部 完~
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