81 / 108
第81話 神からの贈り物!?
しおりを挟む
ガブリエル騒動があった翌日。
「な、何これ?」
「神からの贈り物だそうだ」
屋敷に届いたでかい箱に奏汰は呆然。ルシファーは面白くないと腕を組んでいる。
そう、ガブリエルは一人であれこれ納得し、そのまま神に進言してしまったようだ。結果、そんな素晴らしい奴がいるならばと、こうして神様から贈り物が届いたという次第。
しかもそれが馬鹿でかい。庭にどどんと一メートルはある箱が置かれている。その箱は純白で、綺麗な花束で装飾されているという拘りまであった。
「変なの入ってないよね」
「さあな。とはいえ、四大天使が直々に見定めているから、試練の箱ということはないだろう。問題は中身が何かってことだけどな」
二人は箱を前に、開けるか否かで悩んでしまう。しかし、このまま庭のオブジェにするわけにもいくまい。
今も庭を歩いていた七面鳥が、邪魔だよとばかりに箱を突いている。
「あ、開ける前にサタンとベルゼビュートも呼ぼうよ」
奏汰はそれでも戦力がいた方がいいと、そう提案。
「ああ、それもそうだな。って、ベルゼビュートだったら透視が出来るだろう。頼もうぜ」
ルシファーは名案だと、いそいそとリビングに戻った。そこから電話を掛ける。
「そう言えば、そこは魔法じゃないんだよな」
そんなルシファーの後ろ姿を見ながら、意外と魔法って制約があるんだろうなと苦笑してしまう。
そういえば、魔法の制約についても話が途中で終わっていたな。出来ないことの一つが電話か。
考えている間にルシファーは電話を終えて、またいそいそと戻って来た。
「すぐに来てくれるってよ」
「あ、ああ」
しかし、なぜこんな巨大なものが贈られたのだろう。っていか、こんな一メートルはある箱に梱包されるものって何だ。
「解んないよなあ」
「解らんねえ」
奏汰とルシファーは再びそろって首を捻る。と、そこにばさっという羽音が聞こえ、サタンとベルゼビュートが庭に降り立った。二人とも城から飛んできてくれたのだ。
「おおっ、これはまたでかい箱だな」
サタン、見たまんまの感想を口にする。
「神からの贈り物、ですか。まあ、変な物に違いないでしょうが、見てみるしかないですね」
そしてベルゼビュートはいつでも大人の意見だ。
「透視出来るか?」
ルシファー、開ける前に中身が知りたいんだよとベルゼビュートに訊く。
「そうですねえ」
ベルゼビュート、そう言うと箱に近づく。そしてそっと目を閉じて数分。
「これ、結婚祝いの品ですね」
ベルゼビュートはそう断言。
「け、結婚祝い!?」
「ほう。あのくそボケの割りには結婚を認めるのか」
目を剥く奏汰と違い、ルシファーは笑顔ながらも嫌味。
「まあ、ええっと、ウエディングドレスが見えたので」
「いや、男だし」
「そういうところは神の意地だよなあ。断固として男同士の恋愛は認めたくないらしい・・・・・・いや、待てよ。となると・・・・・・奏汰、それに触れてはならん」
「えっ?」
奏汰が手を触れようとするのをルシファーは阻止。
「ベルゼビュート、大丈夫か?」
そしてサタンも険しい顔。
「私は先読みして魔法を使っていましたので。では、焼却してよろしいですね」
「ああ」
「うん」
「ええっ!?」
急展開に驚いている間に、ルシファー、サタン、そしてベルゼビュートまでが炎の魔法を使って、巨大な箱を燃やしてしまったのだった。
「な、何これ?」
「神からの贈り物だそうだ」
屋敷に届いたでかい箱に奏汰は呆然。ルシファーは面白くないと腕を組んでいる。
そう、ガブリエルは一人であれこれ納得し、そのまま神に進言してしまったようだ。結果、そんな素晴らしい奴がいるならばと、こうして神様から贈り物が届いたという次第。
しかもそれが馬鹿でかい。庭にどどんと一メートルはある箱が置かれている。その箱は純白で、綺麗な花束で装飾されているという拘りまであった。
「変なの入ってないよね」
「さあな。とはいえ、四大天使が直々に見定めているから、試練の箱ということはないだろう。問題は中身が何かってことだけどな」
二人は箱を前に、開けるか否かで悩んでしまう。しかし、このまま庭のオブジェにするわけにもいくまい。
今も庭を歩いていた七面鳥が、邪魔だよとばかりに箱を突いている。
「あ、開ける前にサタンとベルゼビュートも呼ぼうよ」
奏汰はそれでも戦力がいた方がいいと、そう提案。
「ああ、それもそうだな。って、ベルゼビュートだったら透視が出来るだろう。頼もうぜ」
ルシファーは名案だと、いそいそとリビングに戻った。そこから電話を掛ける。
「そう言えば、そこは魔法じゃないんだよな」
そんなルシファーの後ろ姿を見ながら、意外と魔法って制約があるんだろうなと苦笑してしまう。
そういえば、魔法の制約についても話が途中で終わっていたな。出来ないことの一つが電話か。
考えている間にルシファーは電話を終えて、またいそいそと戻って来た。
「すぐに来てくれるってよ」
「あ、ああ」
しかし、なぜこんな巨大なものが贈られたのだろう。っていか、こんな一メートルはある箱に梱包されるものって何だ。
「解んないよなあ」
「解らんねえ」
奏汰とルシファーは再びそろって首を捻る。と、そこにばさっという羽音が聞こえ、サタンとベルゼビュートが庭に降り立った。二人とも城から飛んできてくれたのだ。
「おおっ、これはまたでかい箱だな」
サタン、見たまんまの感想を口にする。
「神からの贈り物、ですか。まあ、変な物に違いないでしょうが、見てみるしかないですね」
そしてベルゼビュートはいつでも大人の意見だ。
「透視出来るか?」
ルシファー、開ける前に中身が知りたいんだよとベルゼビュートに訊く。
「そうですねえ」
ベルゼビュート、そう言うと箱に近づく。そしてそっと目を閉じて数分。
「これ、結婚祝いの品ですね」
ベルゼビュートはそう断言。
「け、結婚祝い!?」
「ほう。あのくそボケの割りには結婚を認めるのか」
目を剥く奏汰と違い、ルシファーは笑顔ながらも嫌味。
「まあ、ええっと、ウエディングドレスが見えたので」
「いや、男だし」
「そういうところは神の意地だよなあ。断固として男同士の恋愛は認めたくないらしい・・・・・・いや、待てよ。となると・・・・・・奏汰、それに触れてはならん」
「えっ?」
奏汰が手を触れようとするのをルシファーは阻止。
「ベルゼビュート、大丈夫か?」
そしてサタンも険しい顔。
「私は先読みして魔法を使っていましたので。では、焼却してよろしいですね」
「ああ」
「うん」
「ええっ!?」
急展開に驚いている間に、ルシファー、サタン、そしてベルゼビュートまでが炎の魔法を使って、巨大な箱を燃やしてしまったのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
96
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる