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第1話 錬金術部の新入生
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王立魔法学院。そこは魔法使いにとっては憧れの場所だ。
選考試験は難しく、入学前からそれなりの魔力を要求される。
そんな、いわゆる名門校に、錬金術部なる怪しい部活が存在しているのだがーー
「さぁて、俺が錬金術を飛躍的に進め、賢者の石を作り出してみせる!」
ここに、そんな錬金術部へのやる気を漲らせる新入生が一人。名をショーン・ミラーという。少し赤みがかった茶色の髪の持ち主で、きっちり制服を着こなすその姿は優等生そのものだが、頭の中はしっかり十二歳という年齢のものだった。
「ここか」
目的の部屋、錬金術部が使用する部屋のドアをノックし、勢いよく開け放つ。
さて、どんな奴らが所属しているのか?
ワクワクとドキドキの瞬間だったが
「……」
これほどドアを開けたことを後悔することになるとは思わなかった。ショーンはドアノブを掴んだまま固まってしまう。
薄暗い部屋の中、テーブルにて項垂れる三人の男女。内訳としては、男二人に女一人。真ん中には蝋燭が灯り、照らし出されるのは黒焦げの大きな壺。
「やらかした」
頭を抱える一人が呟く。男の一人だ。
「だからもう少し簡易な魔法にしようって言ったのよ!新入生を楽しませる予定が!!」
そう続けるのは、黒髪ロングの女。
「しかし、インパクトは必要だろう。新入生に喜んでもらい、ともに錬金術を学ぶというのに」
最後の男が溜め息を吐く。
どうやら、新入生歓迎の会議中だったらしい。確かに部活見学の時間より少し早く来てしまったショーンだ。
と、そこでギギっとドアが軋んだ。
「あっ」
ショーンを含めた四人の視線が交錯する。そしてしばしの沈黙。
「れ、錬金術部へようこそ」
何かを諦めたように、女先輩がそういう。
失敗した。
そう思った時にはもう遅かった。ショーンは三人によって部屋の中へと引きずり込まれる。
こうして、ワクワクドキドキの王立魔法学院錬金術部へと見事に入部してしまったのだった。
選考試験は難しく、入学前からそれなりの魔力を要求される。
そんな、いわゆる名門校に、錬金術部なる怪しい部活が存在しているのだがーー
「さぁて、俺が錬金術を飛躍的に進め、賢者の石を作り出してみせる!」
ここに、そんな錬金術部へのやる気を漲らせる新入生が一人。名をショーン・ミラーという。少し赤みがかった茶色の髪の持ち主で、きっちり制服を着こなすその姿は優等生そのものだが、頭の中はしっかり十二歳という年齢のものだった。
「ここか」
目的の部屋、錬金術部が使用する部屋のドアをノックし、勢いよく開け放つ。
さて、どんな奴らが所属しているのか?
ワクワクとドキドキの瞬間だったが
「……」
これほどドアを開けたことを後悔することになるとは思わなかった。ショーンはドアノブを掴んだまま固まってしまう。
薄暗い部屋の中、テーブルにて項垂れる三人の男女。内訳としては、男二人に女一人。真ん中には蝋燭が灯り、照らし出されるのは黒焦げの大きな壺。
「やらかした」
頭を抱える一人が呟く。男の一人だ。
「だからもう少し簡易な魔法にしようって言ったのよ!新入生を楽しませる予定が!!」
そう続けるのは、黒髪ロングの女。
「しかし、インパクトは必要だろう。新入生に喜んでもらい、ともに錬金術を学ぶというのに」
最後の男が溜め息を吐く。
どうやら、新入生歓迎の会議中だったらしい。確かに部活見学の時間より少し早く来てしまったショーンだ。
と、そこでギギっとドアが軋んだ。
「あっ」
ショーンを含めた四人の視線が交錯する。そしてしばしの沈黙。
「れ、錬金術部へようこそ」
何かを諦めたように、女先輩がそういう。
失敗した。
そう思った時にはもう遅かった。ショーンは三人によって部屋の中へと引きずり込まれる。
こうして、ワクワクドキドキの王立魔法学院錬金術部へと見事に入部してしまったのだった。
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