王立魔法学院錬金術部の日常

渋川宙

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第2話 まずは自己紹介を

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 中に引き込まれてしまったショーンは、大人しく中にいた三人と向かい合って座ることになった。
「非常に見苦しいところを見せた落ち度はこちらにあるが、君のやる気溢れる行動力にも原因がある」
 やれやれと溜め息を吐くのは、どうやらこの中では最年長であるらしい男の先輩だ。
「だから高等魔法を見せようなんて愚かな考えは止めておけと言ったのよ。ああ、自己紹介がまだだったわね。私は不本意ながら副部長を務めているメアリー・ロビンソンよ。今年五年生ね。まったく、私の得意分野は降霊術なのよ。勘弁してほしいわ」
 呆れ返っているショーンに気付き、女の先輩、メアリーが気を利かせて自己紹介を始めてくれた。黒髪ストレートのロングヘアーが特徴的だ。
 が、不本意とはいかに?
 ショーンは来る場所を間違ったかと後悔し始めた。
 とはいえ、降霊術は王宮でも重宝される能力だ。有能な生徒ばかりが集まるという錬金術部には相応しい。副部長も納得の選出だろう。
「メアリーはいつもこれだ。その素晴らしい才能は降霊術以外にも使われるべきだというのに。ああ、俺は部長のマイケル・フォックス。よろしくね」
 挨拶とととに握手を交わしてくる卒のない男先輩は、先ほど溜め息を吐いていた、金髪で癖っ毛の細身の人物だ。
 フォックス家といえば伯爵家だ。貴族出身の魔法使いは珍しくないが、錬金術なんてやってていいのかは疑問が残る。もっと他に勉強してほしいと願うのは庶民の妬みだろうか。
「コラコラ、君まで新入生を困らせてどうする。この男はすぐに誰とでも友達のように扱うから困ったものだ。俺はトーマス・レイブン。この男からセクハラまがいのことをされたら、すぐ俺に報告するように」
 セクハラってなんだよ?
 変な注意点を寄越してきた先輩はシルバーがかった金髪でストレート、いなにもな優等生だった。しかもレイブン家は公爵家だ。とんでもない奴が紛れ込んでいる。
「ええっと、ショーン・ミラーといいます。お、お手柔らかにお願いします」
 結果、ショーンが言えたのはこれだけだった。
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