ある独りの侯爵令嬢は精霊に愛される。

玲藍

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第二章 王宮編

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「レミリアちゃん!待っていたわ!あら?この前よりも少し背が伸びたかしら?」

部屋に入るといきなり王妃様がぎゅっと抱きついてきました。テンション高いです…く、苦しい……。

「妃殿下、レミリアが苦しがってるので離してあげてください。」

母様が半ば呆れて王妃様に言うとハッとして離してくれました。母様グッジョブ。

「あ、ごめんなさい。会えたのが嬉しくって…」

「いえ、私も王妃様と会えて嬉しいです。お招きありがとうございます。」

「まあっ!可愛いこと。やっぱり私も娘が欲しかったわ、ねえシャーリィ、まだ産めるかしら?姫もいいと思わない?」

「それは陛下と相談したらよろしいかと。」

「ええ、そうね…。陛下に相談してみるわ!まだまだ元気だもの!」

うん……。なんか、王妃様に火をつけてしまったようだ。

「さてと、話がズレてしまったわね。レミリア、シャーリィ、座って頂戴。ここに呼んだのはレミリアにどうして婚約者候補に選ばれているのかの説明をしなくてはね。」

今まで知らされていなかった、王子様の婚約者候補として選ばれていた理由。
大体何故選ばれたのかは分かるけれど、でもちゃんと王妃様は私に向き合ってくれていることが分かる。

「はい。よろしくお願いします。」

「ええ、まず婚約者候補に選ばれた理由は貴女が能力者であり、貴重な能力の持ち主だからよ。
 貴女の能力は”精霊の愛し子”と言って全ての精霊、妖精に愛されている人なの。精霊と契約している魔法士はいるけれどそれ以上の力を持っているのが貴女なの。
 もっとわかりやすく言えばこの国で1番力を持っている魔法士とも言えるわね。だからこそ敵には回したくない人物でもある。」

「マーガレッ、妃殿下!」

母様は王妃様が言ったことに反応したのか、立ち上がるほど驚いていた。
それはそうだよね。敵に回したくないなんて普通は言わないもの。

「シャーリィ、いいのよ。レミリアに隠し事はしたくないわ。それと今は人払いをしているからマーガレットでいいわよ。」

「王妃様、続きをお願いしてもいいですか?」

王妃様はコクリと頷いて口を開く。

「敵に回したくない、つまりは貴女を国に留めたい。いいえ、出したくないのよ。だから王子、私の息子と婚約を結んで無理矢理繋ぎ止めておきたい。ってところかしら。貴女の未来を大人の私達が勝手に決めてしまうのは本当に申し訳ないと思っているわ。」

「王妃様のお気持ちはなんとなく、分かりました。お話して下さりありがとうございます。」

王妃様の言っていることは分かる。私がお父様に嫌われている理由や王妃様がこんなにも気にしてくれている理由はこの精霊の愛し子能力を少なからず危険視しているから。

「ごめんなさい。貴女の能力を危険視している事は変わらない。けれどレミリアの事を私自身も理解したいとおもっているわ。貴女の第2の母親になれるようにと本当に思っているわ。」

「はい。ありがとうございます。王妃様。」

「いいのよ。それにこうやってプライベートでいる時はマーガレットと呼んで頂戴。それか、マリーとかマリー母様とか、読んでくれてもいいのよ?」

え、っと、それは無理難題過ぎませんか?

「マ、、マーガレット妃殿下」

「マーガレットよ、妃殿下はいらないわ。」

ううっ、圧力が…。

「マ、マーガレット様。」

「……うーん、仕方ないわね!それでいいわ。そのうち慣れて頂戴ね。」

この人には逆らえないと、そうそうに諦めたレミリアであった。
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