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本編
13 絡まれました。
しおりを挟む1人無様な格好をしている騎士は、周りの兵達が騎士団用の紋章入りの白いローブを羽織らせて2人の兵が左右に付き怪我人を運ぶようにつれて行きました。
そして私は、さっきまで大爆笑していた騎士団の団長に腕を掴まれています。
「よし、邪魔なあいつらも居なくなった事だしこれでゆっくり話を聞けるな。」
「話を聞くもなにもさっき全部事実を言ったけど?まだ信じて貰えないんですか?」
「いや?そんな事はないが?俺直属の優秀な部下が、酒場の店主に聞きに行って壁ぶっ壊したって所は聞いたからな。
魔法でぶっ壊したっつーからどんな奴だと思ってたらこんなちっこい嬢ちゃんだとは予想外だ。」
じゃあ私の無実は確定しましたよね。なんで腕を掴んだままなんですか。
「なあ、嬢ちゃん、ずっとローブ羽織ったまんまで深くまでフードかぶってるってことは人に顔見せたくないのか?」
そこ?!腕つかんでる理由ってそれなの?
「貴方に見せる必要あります?」
「ある。」
即答かよっ!必要無いでしょっ!
「俺が見たい。いや、見せろ。」
しかも命令かよっ!どうしよう、そんなに変な人と関わりたくないんだけど…。
「それか、見せらんない理由があるのか?」
いや、めんどくなりそうだからなだけだよ。とりあえず掴まれた腕を何とかしないと…。どうしよう。
「と、とりあえず腕を離してもらえませんか?ここ人が沢山いるんですから……。」
さっきの騒動で野次馬がまだ結構いるから見られてる感が半端ない。そして恥ずかしい。何時まで掴まれてりゃいいの……。
「……お前、人の目を気にするんだな。さっきまで騒動の中心にいたのに。ははっ!」
「笑わないで貰えますかね。それとこれは違いますから。それに好き好んで騒動の中心にいたんじゃ無いですし。」
それもそうか。とまた笑う団長さん。だから笑い事じゃないんだって!
「ひとまず場所を変えるか。ちゃんと掴まってろよ?」
「へ……?」
ひょいと横抱きにされ団長さんはぴょんとジャンプして家の屋根に飛び乗りました。待って、待って、横抱きって、お、おお、お、お姫様抱っこっっっ!!何これっ!その状態で屋根の上ぴょんぴょんしてるよぉぉっ!初めてのお姫様抱っこだよっ!何これ何これ何これっっ!!絶対今、誰にも顔を見せたくない。絶対真っ赤だもんっ!!!ぎゃぁぁーーー。今すぐ穴掘って埋まりたいいいいいいっっっ!!
「だーっ!暴れるな、落とすぞ!もうすぐ着くから大人しくしてろ。」
着くって何処にぃぃぃぃ!!もうヤダ帰りたいーーーお家に帰りたいいい!!……………………お家無いんだったぁぁぁ!!
一通り暴れた後、団長さんのお姫様抱っこから開放された所は小洒落たカフェでした。意外だ。
「今、嬢ちゃん意外だとか思ったろ?」
「ぜ、全然思って無いですっ。」
ぐぅ。
「なんだ嬢ちゃん腹減ってんのか、それは丁度良かった。ほら、行くぞ腹減り嬢ちゃん。」
また団長さんに笑われた。恥ずかしい。そういや私何も食べてなかったや……。それどころじゃなくて空腹なんて全然気付かなかった。
団長さんに勧められるままお店に入るとウッディな感じのそのまま自然を生かした作りで何だか落ち着いた雰囲気です。向かい合うようにソファが置いてあり、机は木本来をそのまま切った感じの創りです。
「いらっしゃいませ。って団長さんじゃないか、今日はお連れ様が居るんだね。」
「まあな、ちっこいのにこいつ馬鹿みたいに強いんだよ、不味いもの出したら店破壊されるかもな。」
んなことするわけないわっ!
「あら、じゃあ腕にいっそうよりをかけないとねっ!とりあえず好きなところに座ってちょうだい。注文が決まったら呼んでね。」
いや、だから、壊さないってば……
そう言われて団長は一番端っこの席に行った。
「何食いたいか、決まったら言え。」
メニューにはパスタや、ドリア、グラタンなど見覚えのある名前もちらほらとあって少し安心。私は野菜とベーコンたっぷりのグラタンを選びました。そして団長さんは甘いスイーツを5,6個頼んでいますね。甘党なのか、団長さん。なんか、可愛い一面を見てしまった気がします。
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