26 / 77
本編
23 教会での日々
しおりを挟むしばらくして少し魔力が回復して来て起き上がれるようになった私は、シフォンケーキをひたすら食べてます。美味しいです。
ハムハム…モグモグ…。もう1個……。ハムハムハムハム…。
っと、このままではただの飯テロ(菓子テロ)になってしまう所だったっ!
魔石は考えた挙げ句、ネックレスにする事しました。多分1番使いやすいと思うし、オシャレにもなるからね。もう少し回復したら魔石を加工してネックレスにしよう。
…………ふにゃ…?むにゃむにゃ……。どうやら寝ていたみたいです。
『おはようございます、カンナさん。もう夜です。』
「おはよー…う、、。って寝顔見られたっっっ!」
うわぁあぁぁ、寝顔見られたー神様に見られたー。別に良いんだけどなんか嫌だー。
『カンナさん…なんか結構失礼な事考えてません?』
「え?考えて無いですよ。全然。これっぽっちも。」
本当ですよ。考えて無いですもん。思っただけです。嘘は付いてません。てか魔力回復してるのかな?全然だるくない。
『どうやら寝たら魔力戻ったみたいですね。魔力切れなんて普通の人間起こしたら2、3日かけて魔力が回復するのに。カンナさんは異常というか、人間として見たら化け物ですよ。』
「化け物とは失礼な、それに異常と言うより貴方様らが付けた加護のせいなんじゃないの?世界神なんて自分の魔力も使っていいとか言ってたし。」
『そんなことを世界神さん言ったんですね。』
「言ってたよー。よっぽど暇なんだろうねぇ。さてと魔力戻ったんならネックレス作ろうかな。」
エメラルドの魔石を手に取り、魔力を流して形を整えていく。ララちゃんにはどんな形がいいかなー。んー、ハートでいいかな。可愛いし。そう思って想像しながら魔力をゆっくりと送って行く。………よし、出来た。
お次はリリルちゃんのだ。アクアマリンか。定番だけど雫型にしよう。綺麗だしシンプルな方が良いはず。…………出来た。
そして魔力を込めた魔石をネックレスに加工し終わり、本当の完成。
『カンナさん、少し遅いですが、夕食食べてないでしょう?シスターがリゾットを持ってきてくれましたよ。』
「そう言えばすっかりご飯忘れてた。ありがとう。後でシスターさんにもお礼を言わなきゃね。」
出来立てのようでほくほくと湯気が上がっているトマトベースのリゾットで、野菜が細かく切られて入っている。美味しそう……。ん?さっきっから食べ物食べ過ぎ?それはお腹すいちゃうんだもん。食べなきゃ死んじゃうじゃないっ!もぐもぐもぐもぐ……。相変わらず美味しいです…。どこか懐かしい味がする。そんな気がした。
「シア、神無はどうですか?」
『一生懸命魔法を勉強している所ですよ。心配ですか?』
「いいえ、全然。あの子は本当は強い子ですから。後は見守るだけです。」
『マリーもカンナさんも少し頑固な所がありますよね。』
「そうですか?そんなこと無いと思いますけど。」
『そんなことあるんですよ。』
「無いですよ、そんなの。これリゾットです。もう夜だから身体に優しいものを作りましたから、神無に。」
『(そういう所が可愛いんですよね。マリーは。)分かりました。』
「お願いしますね。」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で
重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。
魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。
案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる