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本編
40 出発!
しおりを挟むさて、服も着替えて準備万端です。フェンデュダートに向かいましょう!
「お嬢さん。これを持っていってください。」
マスターに一つの手紙を渡されました。
「これ、なんですか?」
「ちょっとした紹介状みたいなものです。フェンデュダートの門番に渡せば少しは融通が効くと思うので持っていってください。」
紹介状?ですか。とりあえず貰えるものは貰っておいた方が良いでしょう。
「分かりました。わざわざありがとうございます。」
「フェンデュダート近郊には魔獣も出るので十分に注意してください。」
「はい、気を付けますね。」
「あ、後くれぐれも私のいる場所をフェンデュダートの人達に言わないでくださいね。」
……?何故でしょうか。言ったらなんか不味いのかな?
「後々面倒になるのが嫌でしたら言わない方がいいですよ。」
「あー、じゃあ言いません。」
マスター、私の性格を理解して来ましたね。面倒くさがりなのバレてます。
「それと、凄く今更ですが、お嬢さんのお名前をうかがってもよろしいですか?」
「あっ。」
そう言えば言ってませんでした。本当に今更ですね。
「神無です。今更ですけど、よろしくお願いします。」
「カンナさんですか。ふふっ、よろしくお願いしますね。私の名前はハインツ・フォン・アインツベルクです。ハインツと呼んでください。」
「ハインツさん。」
「はい。」
2人で苦笑いしつつ別れを告げて、私は旅にでます!
さて、今後どんなことが起こるのか楽しみです!もちろん面倒くさいことは嫌ですけどねっ!
「行ってしまいました…。」
少し寂しいような、自分の子供を旅立たせたような虚しさというか…。そんなものがこみ上げてきますね。
「私も年をとってジジ臭くなりましたかね…。」
魔族は長命で、寿命は平均500歳。最高800以上と言う種族です。私も老いぼれましたかね。引退してからここに来て、小さな店を開き細々と生きようと暮らしていたらお嬢さんが現れて。
壁も瞬時に直すし、下衆のチンピラには容赦なく立ち向かって半殺し気味にするし、魔力は底無しにあるし、お嬢さんが手伝ってくれた時の姿がどんなに可愛らしいと思ったことか。あんな感情が湧き出してくることなんて初めてですよ。まあ、喧嘩を売ってお嬢さんの事をものにしようとしていた方にはきちっとお灸を据えましたし、大丈夫でしょう。そのせいで少しばかり店が壊れましたが...
「無事フェンデュダートにたどり着いてくれることを願います。」
そう呟きながら店の開店準備を進めていくマスターでありました。
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