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7:天海弥生の日常④
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「ふん、あんな石ころに涙まで流して、いったい何がいいのやら」
美術館内にある、オーナー専用の特別室。
そこで葉月は監視カメラのモニターを見て毒づいた。
画面には涙ぐんでいる、黒い髪を後ろでまとめた眼鏡の女が映っている。
「顔は整っているが如何せん地味だな、ああいうのは私の好みじゃない」
そう呟くと葉月は別のモニターへと視線を移す。
盛況の館内には彼の好みな派手めの美人もたくさんいたが、興味を引く者は一人もいない。
「やはり今日も来ていないのかな。彼女が狙いそうな美術品をこれだけ集めたのだから、そろそろ予告状が来てもいい頃なのだが」
葉月はじれったそうにトントンと床を蹴ると、机の上に置いた写真館を手にする。
映っているのは彼にとって最愛の女性だ。
「ああ怪盗アクア、この美術館は君のために造ったんだよ。いつになったら来てくれるんだい?」
ねっとりとした口調でアクアの写真に語り始める葉月だが、それは戯言ではない。
この葉月国際美術館は、アクアを捕えるためだけに何百億とかけて造ったものなのだ。
のんびりと美術品を鑑賞しながら下見をする弥生に、そんな事は想像さえ不可能だった。
そして2週間後。
葉月国際美術館に一通の角封筒が届いた。
宛先はオーナーの葉月で、差出人は書かれておらず、代わりにアクアマリンのマークが押されている。
社員からそれを告げられた瞬間、葉月はひったくるように角封筒を奪い封を切った。
中にはカードが一枚入っていて、メッセージが書かれている。
「葉月火虎様、来週の土曜日、葉月国際美術館から『ベテルギウスの輝き』をいただきます。怪盗アクアより」
それを見た瞬間、葉月は飛び上がって狂喜した。
美術館内にある、オーナー専用の特別室。
そこで葉月は監視カメラのモニターを見て毒づいた。
画面には涙ぐんでいる、黒い髪を後ろでまとめた眼鏡の女が映っている。
「顔は整っているが如何せん地味だな、ああいうのは私の好みじゃない」
そう呟くと葉月は別のモニターへと視線を移す。
盛況の館内には彼の好みな派手めの美人もたくさんいたが、興味を引く者は一人もいない。
「やはり今日も来ていないのかな。彼女が狙いそうな美術品をこれだけ集めたのだから、そろそろ予告状が来てもいい頃なのだが」
葉月はじれったそうにトントンと床を蹴ると、机の上に置いた写真館を手にする。
映っているのは彼にとって最愛の女性だ。
「ああ怪盗アクア、この美術館は君のために造ったんだよ。いつになったら来てくれるんだい?」
ねっとりとした口調でアクアの写真に語り始める葉月だが、それは戯言ではない。
この葉月国際美術館は、アクアを捕えるためだけに何百億とかけて造ったものなのだ。
のんびりと美術品を鑑賞しながら下見をする弥生に、そんな事は想像さえ不可能だった。
そして2週間後。
葉月国際美術館に一通の角封筒が届いた。
宛先はオーナーの葉月で、差出人は書かれておらず、代わりにアクアマリンのマークが押されている。
社員からそれを告げられた瞬間、葉月はひったくるように角封筒を奪い封を切った。
中にはカードが一枚入っていて、メッセージが書かれている。
「葉月火虎様、来週の土曜日、葉月国際美術館から『ベテルギウスの輝き』をいただきます。怪盗アクアより」
それを見た瞬間、葉月は飛び上がって狂喜した。
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