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episode 2 無刻の樹海
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斜面に少しひらけた場所で牡鹿が日向ぼっこしている。
時折耳をピクッと動かしてあたりを窺うが、特に脅威になる何かがあるわけでもない。
風の音を聴いているのか、穏やかな時間が流れている。
ゆっくりと立ち上がる。
パシュッ
森で聞こえるはずのない音と共に牡鹿だったものはゆっくりと膝を折ると、その場に崩れるように横たわる。
距離にして200mほど離れた場所から照準器越しに仕留めた獲物を見る。
何が起きたかもわからないままだったろう。
普通なら木々や草越しに見えるはずのない獲物を仕留めるなんて無理だ。
囚われた亜人を助けると決めてから、僕らは準備を着々と進めている。
助け出せたとしても、食べ物が必要だ。
今はまだいいか、これから冬にならば凍えてしまわぬように毛皮もあればあるだけいいだろう。
あの施設があるのだから必要ないのだけど、あの施設は僕しか開けられないし、僕にとっての切り札だ。
誰も彼もを信用していいわけではない。
盲信はできない。
だから、施設の利用は許可しないことにした。
暮らせるようにサポートはするが、それだけだ。
そういえば、不思議なのは、なぜ開けられたんだ?という事だ。
あのコンピュータのログイン画面みたいなものからして、セキュリティ意識はあるし、入り口だってセキュリティシステムの一部のはずだ。
紋無しだから、では説明つかなくないか?
紋無しでも敵味方みたいな区分は、少なくともあるだろうし、、、、。
などと考えながら歩いているとすぐに獲物に辿り着いた。
さて、考えても答えはでないのだから、やるべき事をやる方が有意義というものだ。
100kgは余裕であるかな?
獲物の足をロープで繋ぎ、拠点まで引きずっていく。
整備されていない山道だからかなりの重労働だ。
「ノア、簡単に仕留めすぎじゃない?」
「コレのおかげだよ。」
「そうかもだけど、狩りなんて成功しない日だって普通にあるのに、今日2体目だよ?」
「うん、このペースでとれるなら備蓄は一旦大丈夫かな。」
解体作業はかなり疲れるし。
ある程度の食料、居住空間を作ったら彼らを迎えに行く。
食料は施設で保冷できるから長期保存も可能だ。
既に鹿は5頭、食物もフィーが確保している。
皮の鞣しは、フィーがやり方をわかるらしく作業中だ。
かなり大変そうだけど、
「頼ってばかりはダメだと思う。私のわがままだしね。」
との事だ。
それに、そうする事で重荷が減るならいいと思うのだ。
僕は僕でvectorの習熟と、やってみたい、という理由で居住空間、もとい家造りを担当だ。
YouTubeでたまにある森の中で家を作る動画が好きだったのだ。
といっても、大工道具なんてないので、ここでもvectorさんに活躍してもらう。
午前中は狩りをして、午後は家造りとなんとなく決めて進めている。
拠点から少し離れた所に隆起した断層崖で岩壁が5~10mほど見えているのだ。
普通にピッケルのようなものでこれを掘り進むならかなりの重労働になるだろうが、vectorさんがいれば問題ない。
入口は人が2人通れる幅でくり抜いていく。
20名ほどは暮らせる空間が作れたらいいのだけど、掘ってみないとわからない。
入口を1mほどくり抜いた後は、大広間をイメージした大部屋を作っていく。
更に2mほどの幅で通路を作り、左右に6畳程の部屋となる空間、1部屋に2名と考えて10部屋作る。
大広間に暖炉をイメージしてくぼみを作り、真上に向けてVectorを連射すると地面まで続く煙突の出来上がりだ。
雨が降ったら悲惨なので、地表部分では大きめの石をくりぬいて煙突を延長した後、T字型になるように更に調整していく。
完全に雨水の侵入を防ぐことはできないだろうけど、必要十分ではあるだろう。
奥にひろがる各部屋の空気穴を作る必要もあるのだけど、ここが一番苦労した。
どう道をつなげれば空気が流れるのか、、いろいろ思考して各部屋の真上に岩壁側から一直線にくり抜いた後、各部屋から空気穴に向けて空間を作っていくことで一応の経路を作成することにした。
ポイントは各部屋で灯りや暖を取ることを考えて、崖壁の穴は高い位置から斜め下に掘り進めるイメージで配置したところか。
それから、部屋の側面を通るイメージで引く位置の崖壁をくり抜いて取り込み用の空気穴も配置する。
実際、これで十分なのかは不安が残るけど、随時改善していけばいいだろう。
こうして、最低限の場所と食料を確保したことで、僕らは実効的な行動、つまり救助に向けて動き出すことにした。
時折耳をピクッと動かしてあたりを窺うが、特に脅威になる何かがあるわけでもない。
風の音を聴いているのか、穏やかな時間が流れている。
ゆっくりと立ち上がる。
パシュッ
森で聞こえるはずのない音と共に牡鹿だったものはゆっくりと膝を折ると、その場に崩れるように横たわる。
距離にして200mほど離れた場所から照準器越しに仕留めた獲物を見る。
何が起きたかもわからないままだったろう。
普通なら木々や草越しに見えるはずのない獲物を仕留めるなんて無理だ。
囚われた亜人を助けると決めてから、僕らは準備を着々と進めている。
助け出せたとしても、食べ物が必要だ。
今はまだいいか、これから冬にならば凍えてしまわぬように毛皮もあればあるだけいいだろう。
あの施設があるのだから必要ないのだけど、あの施設は僕しか開けられないし、僕にとっての切り札だ。
誰も彼もを信用していいわけではない。
盲信はできない。
だから、施設の利用は許可しないことにした。
暮らせるようにサポートはするが、それだけだ。
そういえば、不思議なのは、なぜ開けられたんだ?という事だ。
あのコンピュータのログイン画面みたいなものからして、セキュリティ意識はあるし、入り口だってセキュリティシステムの一部のはずだ。
紋無しだから、では説明つかなくないか?
紋無しでも敵味方みたいな区分は、少なくともあるだろうし、、、、。
などと考えながら歩いているとすぐに獲物に辿り着いた。
さて、考えても答えはでないのだから、やるべき事をやる方が有意義というものだ。
100kgは余裕であるかな?
獲物の足をロープで繋ぎ、拠点まで引きずっていく。
整備されていない山道だからかなりの重労働だ。
「ノア、簡単に仕留めすぎじゃない?」
「コレのおかげだよ。」
「そうかもだけど、狩りなんて成功しない日だって普通にあるのに、今日2体目だよ?」
「うん、このペースでとれるなら備蓄は一旦大丈夫かな。」
解体作業はかなり疲れるし。
ある程度の食料、居住空間を作ったら彼らを迎えに行く。
食料は施設で保冷できるから長期保存も可能だ。
既に鹿は5頭、食物もフィーが確保している。
皮の鞣しは、フィーがやり方をわかるらしく作業中だ。
かなり大変そうだけど、
「頼ってばかりはダメだと思う。私のわがままだしね。」
との事だ。
それに、そうする事で重荷が減るならいいと思うのだ。
僕は僕でvectorの習熟と、やってみたい、という理由で居住空間、もとい家造りを担当だ。
YouTubeでたまにある森の中で家を作る動画が好きだったのだ。
といっても、大工道具なんてないので、ここでもvectorさんに活躍してもらう。
午前中は狩りをして、午後は家造りとなんとなく決めて進めている。
拠点から少し離れた所に隆起した断層崖で岩壁が5~10mほど見えているのだ。
普通にピッケルのようなものでこれを掘り進むならかなりの重労働になるだろうが、vectorさんがいれば問題ない。
入口は人が2人通れる幅でくり抜いていく。
20名ほどは暮らせる空間が作れたらいいのだけど、掘ってみないとわからない。
入口を1mほどくり抜いた後は、大広間をイメージした大部屋を作っていく。
更に2mほどの幅で通路を作り、左右に6畳程の部屋となる空間、1部屋に2名と考えて10部屋作る。
大広間に暖炉をイメージしてくぼみを作り、真上に向けてVectorを連射すると地面まで続く煙突の出来上がりだ。
雨が降ったら悲惨なので、地表部分では大きめの石をくりぬいて煙突を延長した後、T字型になるように更に調整していく。
完全に雨水の侵入を防ぐことはできないだろうけど、必要十分ではあるだろう。
奥にひろがる各部屋の空気穴を作る必要もあるのだけど、ここが一番苦労した。
どう道をつなげれば空気が流れるのか、、いろいろ思考して各部屋の真上に岩壁側から一直線にくり抜いた後、各部屋から空気穴に向けて空間を作っていくことで一応の経路を作成することにした。
ポイントは各部屋で灯りや暖を取ることを考えて、崖壁の穴は高い位置から斜め下に掘り進めるイメージで配置したところか。
それから、部屋の側面を通るイメージで引く位置の崖壁をくり抜いて取り込み用の空気穴も配置する。
実際、これで十分なのかは不安が残るけど、随時改善していけばいいだろう。
こうして、最低限の場所と食料を確保したことで、僕らは実効的な行動、つまり救助に向けて動き出すことにした。
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