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【師匠の内心】
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さて、最後に師匠に挨拶をしに行こう!俺は、転移で師匠の屋敷に移動した。屋敷ではアコードさんが出迎えてくれ、師匠の元へと向かう。
「師匠、こんにちわー。」
「ん?タカミか。どうしたんだい。」
「はい、明日にでも中央に発とうと思いますのでご挨拶に来ました。」
「そうなんだね。そういえば、盗賊団の壊滅や人攫いの事件を解決したらしいね。君は本当に凄いよ。」
「師匠の教育の賜物ですよ。本当に感謝しています。」
「何を言っているんだい。君には才能があるからね。それを引き出したのは紛れもない君自身だよ。」
「でも、それは、師匠が色々教えてくれたからですよ。感謝しています。」
「ふふふ。ありがとう。素直にその言葉、受け取っておくよ。」
師匠は、俺に微笑んでくれる。女神の様な微笑みは俺の何かを振るえ立たせる。決して、下ネタじゃないんだからね。
「君には才能がある。それを伸ばせるか伸ばせないかは自分次第だ。私には、君の未来が素晴らしいものになると言う声が聞こえるよ。頑張ってきたまえ。」
「はい、ありがとうございます。」
なんか、師匠が遠くを見ている気がする。何か変だ。《スキル 真偽》で確認する。
「師匠。なんか、僕に隠し事してないですか?」
「ん?なぜそう思うんだい?」
「何か違和感を感じるんです。師匠の何かが変だって。。」
「ありがとう。でも、何にも無いんだけどな。」
《偽》
やはり、何かあるな。
「師匠、僕は、師匠をずっと見て背中を追いかけているんです。ずっと、師匠を見てきているんです。僕じゃ頼りないですか?」
「頼りないか・・・そんな事ある訳ないじゃないか。私は、君を頼りにしているし、信頼もしているよ。」
《真》
「では、なぜ、そうまでして隠そうとするんですか?僕に知れたらまずい事なんですか?」
「そんなことは無いが。人には”運命”ってものがある。その運命には抗えないんだよ。」
「確かに、“運命”はあると思います。でも、それは最後の最後まで抗って得るものだと思っています。諦めるのは運命じゃない!」
「諦めるか・・・、確かに私は諦めているかも知れないね。分かった。君の足枷になりたくないと思っていたけど、君には話をしよう。遅かれ早かれ分かる事だしね。」
師匠は、俺の腕を取ると自分の胸の中に入れる。
「ちょ、ちょっと、し、師匠。」
「うん。いいから触ってみて。」
俺は、師匠の言われるがまま師匠の胸を触る。豊かな胸は大人の香りがする。柔らかな胸の先には突起があり、俺が触れると師匠は少し”ピク”っとする。とても素晴らしい奇麗な胸だ・・・ん?
「し、師匠。こ、これは・・・」
「その通りだよ。」
俺は、胸を触る。エロイ気持ちはすっ飛んだ。これは・・・間違いない・・・
「乳癌ですね。」
「君はこれを乳癌というのか。胸に”コブ”が出来るとそのコブが全身に広がって痩せて死んでしまう病気さ。これを治せた回復師は未だに居ないのだよ。」
「師匠。僕に見させてください。僕が治します。」
「うん。私は君を信用しているよ。君にすべてを任せるとしよう。」
俺は、師匠をベッドに寝かせ薄着になってもらう。
「師匠は、必ず俺が治します。その前に、これがどのような状態になっているか把握する必要があります。状態は、後で説明しますので身体を診てもいいでしょうか?」
「うん。私は君にすべてを任せるよ。もしだめでも気にしなくていいからね。」
「いや。絶対に治します。俺なら治せます!」
あ、少し素が出てしまった。
「それでは、検査します。」
《スキャン》
ターゲットはがん細胞。俺は、身体の隅々までスキャンする。そして、
《アナライズ》
乳癌の種類を分析する。HER2、ステージⅣってところかな。リンパ節から肺に転移が見られる。その他の転移は見られないが、まだ分からない。通常であれば抗癌剤である程度まで叩いてオペをするのだが、この世界には抗癌剤がない。しかし、魔法がある。オペで取り切り取るか、重粒子線で焼くか・・・それとも、全摘して再生させるか・・・
「師匠の“コブ”は、女性の機能が”コブ”を増やすタイプではなく、身体の作る元がおかしくなって出来る”コブ”です。それが、リンパ節・・・つまり身体の管を通って肺にも出来ています。ほって置いたら約半年~1年の命ですね。」
「そうなんだね。覚悟は出来ているよ。でも、そんなに短いとは思わなかったが。」
「師匠はまだ若いので進行が早いのです。でも、俺が何とかします!方法は、胸の乳房、リンパ節、肺を取り除きます。その後、乳房を再生させ元通りに治します。また、肺も一旦取り除き、新しい肺を再生させます。俺も初めてのケースなので暫く様子を見ないといけなくなりますがよろしいですね。」
「うん。君に任せる。君は私の愛弟子だからね。」
「分かりました。必ず治しますので希望を持ってください。」
俺は、早速、オペの準備に取り掛かる。
《メディカルルーム》
3*3mの光の空間ができ、その中をクリーンルームにする。空間収納からオペセットを取り出し、広げ、準備をする。そして、空間収納から白衣を取り出し、“バサッ”と着る。
師匠の衣服をすべて脱いでもらい、ベッドに寝かせる。そこにはとても奇麗な身体をした師匠がいる。思わず見とれてします。
「こら、そんなに見られたら恥ずかしいだろ。」
師匠がちょっと”モジ”っとした。ちょっと、可愛いかも。
「す、すみません。」
俺も少し動揺してしまった。
「それでは、オペを始める」
《ベール》
《アネスシージャ》
《クリーン》
《キュアバクテリア》
《キュアウィルス》
本当はこんな風なオペはしないんだが・・・、俺は、乳房の下の方からメスを入れ上皮をめくりあげる。乳房、乳腺、リンパ節にかけてすべてを切り出す。切り出した、腫瘍を含む乳房をトレイに移す。
《シール》
《スキャン》
《リジェネレイト》
《創作》
空間認識とスキャンを用いて立体構造を把握する。そして、その構造に沿って乳房を再建する。乳房を創造で切り出した物と同じになるように創作しながら再生させる。
《アンチバクテリア》
《アンチウィルス》
《シール》
《ヒール》
うん。奇麗に再建できた。全適しても奇麗に治せる。やっぱり魔法はすごい。残りの肺癌も従来は肺葉切除で行うのがいいと思うが、新しい肺を再生させた方が機能も元通りになるしいいのかも知れない。普通は日を分けてオペするが魔法が使えるのでこのまま続行する。師匠を側臥位にしてオペを行う。
《クリーン》
《キュアバクテリア》
《キュアウィルス》
メスを入れ、肺を露出させる。まずは肺静脈塞ぐ。
《シール》
続いて静脈、気管支という順に塞いでいき、肺を切り出す。
《シール》×2
続いて気管支に沿っているリンパ節を塞ぎ切り出す。
《シール》
そして、乳癌のオペと同様に肺の立体構造を把握し、再生させていく。創作と再生でリンパ節から肺全体まで同じ形で再生させる。その後、静脈、動脈、気管支を繋げ、傷を塞ぐ。
《スキャン》
《リジェネレイト》
《創作》
《シール》×2
《ヒール》
とりあえず、出来ることはした。俺は、師匠を目覚めさせる。
《キュア》
「師匠、終わりました。気分は如何ですか?」
師匠は、少しうつろな感じがする。
「あぁ、悪くないよ。」
「どこか痛い所とか苦しい所とかありますか?」
「うん。特に無いかな。ちょっと、夢を見てね。夢の中で天使が現れるんだが、その天使がタカミなんだ。その天使に包まれ、守られるような気持だった。」
「そうですか。でも、師匠が無事でよかったです。少し恥ずかしいと思いますが、胸を診てもらえませんか?同じように再建したのですが、違和感や違いがあれば出来る限り治します。」
師匠は起き上がると、自分の胸を見ている。そして触り感触を確かめている。
「うん。特に問題はなさそうだ。ありがとう。まさか治るなんて思わなかったよ。」
「いえ、師匠、まだ安心はできません。師匠の身体の中には”コブのかけら”が残っている可能性があります。その”コブのかけら”が他の臓器に移らなければ問題無いのですが・・・。それに再度、コブが出来る可能性があります。当面は定期的に検査しましょう。」
「タカミが言うならそうなんだね。それより、もう服を着てもいいかい?」
「あ、す、すみません。どうぞ着てください。」
師匠の身体はすごく奇麗だった。神様が作った芸術品の中でも一流だろう。勿論、俺は全記憶でとどめてある。それくらいいいよね(;’∀’)
「師匠、これが師匠より取り出した”コブ”の正体です。この管を通って”コブ”は全身に周ります。なのでこの管もとりました。こちらは肺です。息をするのに必要な物です。こちらもここに”コブ”があります。なので、全部取りました。これが管です。そして、すべて再生し、”コブ”が出来る前と同じように機能するように再生させてあります。なので今までと全く変わりなしと思います。」
「身体の中はこんな風になっているんだね。しかし、自分の身体の中身をこうやって見るとは思わなかったな。」
「まぁ、普通はそうですよね。”コブ”さえなければ外も中も奇麗でしたよ。あははは」
「ふぅ、まったく。本当に君は。男性にこんなにしっかりと裸を見られたのは初めてだよ。でも、私にとってタカミは命の恩人さ。本当にありがとう。」
「そうなんですか!?そんな感じはしませんでしたが・・・」
「流石に愛弟子の前でモジモジ出来ないだろ。しかも、治してもらうのに。私だって女性だ。やはり恥ずかしいぞ!」
ふむ、師匠は生娘か。ちょっと驚いた。俺は、もともとおっさんだからストライクゾーンばっちり何だけど(笑)大人の身体はええのぉー。俺は、全記憶から師匠の”美しい姿”を思い出しながら感動している。
「凄く奇麗だったなぁ…」
「こらこら、何を思い出しているんだい!」
あ、しまった。声に出てしまった。
「い、いやぁ、あははは・・・」
「全く、見た目にもよらず、君はエッチなんだな。まぁ、でもタカミなら見たい時にいつでも見せてあげるよ。その代り、責任取ってくれよ。ふふふ。」
出た。”責任”。俺に何を求めているんだ(;’∀’)
「責任ですか。分かりました!責任を持って師匠を治します!」
これでよし!
「はぁ、まったく君ってやつは。まぁ、今回はこれで良しとするが(笑)」
なんか、師匠の女性らしだが見れたな。これでまた一歩師匠に近づけた?気がする。それに、今回は無茶苦茶なオペだった。”俺が昔いた世界”に再生の魔法だけでもあれば、外科手術はほぼ完治するんじゃないかな。科学が発達するか魔法が発達するかどちらがいいんだろう。少なくとも魔法の発達は知識、技術というより自然の法則を知識として持つことの様に思える。他の生き物と共存していくことを考えると自然に沿った物の方がいいのかもしれないな。
========タカミのワンポイント========
乳がんと診断されたら、まず手術が考えられます。ただ、抗がん剤による治療が効果的ながんのときは、抗がん剤でがんを小さくしてから手術を行う場合があります。一方、がんが骨や肺といったほかの臓器に転移したときは、手術での完治は困難なので、原則として全身に効果のある薬物療法が行われます。
乳がん治療の基本は手術です。技術が進歩し、傷痕の目立たない手術も可能になってきています。手術には、乳房温存手術と乳房切除術の2つの方法があります。
がんを周囲の乳腺と一緒に除去するのが乳房温存手術です。一部分だけを切り取る手術なので、自分の乳房を残すことができます。乳房温存手術は、がんを切除しても、乳房の変形が少なく、左右差もなく保てると判断された場合に選択することができます。しこりが大きい場合でも、薬でがんが小さくなると判断されれば、手術の前に薬による治療を行い、しこりを小さくしてから乳房温存手術が行われる場合もあります。がんができている乳房を全て取るのが乳房切除術です。この手術は、同じ乳房内にいくつもがんができている場合や、がんを取ると乳房が大きく変形する場合などに行われます。最近では、乳房を切除後、乳房を作り直す乳房再建術が保険適用で行えるようになったことから、乳房切除術を選択する患者さんが増えてきました。
自家組織による乳房再建は、自分のおなかや背中の筋肉・脂肪・皮膚など体の一部を使って行われます。自家組織で新しく作られた乳房は、柔らかい、温かみがある、体勢によって形が変わる、体型の変化や加齢にともなって大きさや形が変わるといった長所があげられます。その一方で、組織を取った部分に傷痕が残る、手術時間や入院期間が長い、体への負担が大きいといった短所があります。インプラントによる乳房再建術とは、インプラントという、シリコンの人工乳房を挿入する方法です。インプラントは、幅、高さ、横から見たときの形状、切除した乳房の重さなどに合わせて数百種類もあります。
インプラントによる乳房再建のメリットは、乳房切除の傷痕のみで、新しい傷痕が残らないことや、手術時間や入院期間が短い、体への負担が少ないことなどがあげられます。一方、デメリットには、やや硬い、体温を感じにくい、姿勢によって形が変わらない、体型の変化や加齢にともなって大きさや形が変わらない、大きさや形が変わらないため将来的に交換や摘出が必要になる場合があるなどがあげられます。
乳がんと一口に言ってもさまざまなタイプがあり、使用される薬も個別化してきています。以前の乳がん治療は、どんな患者さんであれ一律に抗がん剤とホルモン剤による治療が行われてきました。乳がんには、がん細胞の増殖のしかたや増殖能力の高さによって「ルミナルA」、「ルミナルB」、「ルミナルHER2」、「HER2陽性」、「トリプルネガティブ」の5つの種類に分けられます。
乳がんの細胞の増殖のしかたには主に2つの種類があります。一つは、エストロゲンなどの女性ホルモンを栄養源として増殖するもので、もう一つは、細胞の表面にHER2タンパクというものをたくさんもっているものです。このHER2タンパクから「増殖せよ」という命令が細胞内に出ることでがん細胞が増殖します。
乳がんの治療で使われる薬には、ホルモン剤、分子標的治療薬、抗がん剤の3種類があります。一部の乳がんを対象に、免疫チェックポイント阻害薬という新しいタイプの薬が使われることもあります。がん細胞がエストロゲンなど女性ホルモンの影響で増殖するタイプには「ホルモン剤」が使用されます。過剰なHER2タンパクによってがん細胞が増殖するタイプには「分子標的治療薬」と「抗がん剤」が併用されます。そして、増殖の原因が女性ホルモンでもHER2たんぱくでもない、トリプルネガティブの場合は、主に「抗がん剤」のみで治療が行われます。
抗がん剤は、がん細胞を殺したり、がん細胞の増殖を防いだりする薬です。抗がん剤の使用により、再発率や死亡率が低下することが明らかにされており、1種類ではなく数種類を併せて同時に使用します。抗がん剤は、乳がんの治療で使用する薬のなかで特に強く副作用が出る特徴があり、吐き気や脱毛、下痢、口内炎、白血球減少などが現れます。ただ、最近ではこういった副作用を抑える治療法が新たに登場しています。その一つが、G-CSF製剤という薬で、体の白血球を増やし、副作用による白血球の減少を食い止めます。2014年に保険適用されました。もう一つが頭部冷却装置という脱毛の副作用を予防する装置です。帽子のような形状の装置を頭に装着し、頭皮を冷却することで、抗がん剤が頭皮へ行きにくくします。日本では臨床研究の段階ですが、2019年、国内で初めて抗がん剤治療に伴う脱毛を抑えるのを目的にした装置が医療機器として承認されました。
ワンポイントじゃなくなりましたね・・・(;’∀’)
「師匠、こんにちわー。」
「ん?タカミか。どうしたんだい。」
「はい、明日にでも中央に発とうと思いますのでご挨拶に来ました。」
「そうなんだね。そういえば、盗賊団の壊滅や人攫いの事件を解決したらしいね。君は本当に凄いよ。」
「師匠の教育の賜物ですよ。本当に感謝しています。」
「何を言っているんだい。君には才能があるからね。それを引き出したのは紛れもない君自身だよ。」
「でも、それは、師匠が色々教えてくれたからですよ。感謝しています。」
「ふふふ。ありがとう。素直にその言葉、受け取っておくよ。」
師匠は、俺に微笑んでくれる。女神の様な微笑みは俺の何かを振るえ立たせる。決して、下ネタじゃないんだからね。
「君には才能がある。それを伸ばせるか伸ばせないかは自分次第だ。私には、君の未来が素晴らしいものになると言う声が聞こえるよ。頑張ってきたまえ。」
「はい、ありがとうございます。」
なんか、師匠が遠くを見ている気がする。何か変だ。《スキル 真偽》で確認する。
「師匠。なんか、僕に隠し事してないですか?」
「ん?なぜそう思うんだい?」
「何か違和感を感じるんです。師匠の何かが変だって。。」
「ありがとう。でも、何にも無いんだけどな。」
《偽》
やはり、何かあるな。
「師匠、僕は、師匠をずっと見て背中を追いかけているんです。ずっと、師匠を見てきているんです。僕じゃ頼りないですか?」
「頼りないか・・・そんな事ある訳ないじゃないか。私は、君を頼りにしているし、信頼もしているよ。」
《真》
「では、なぜ、そうまでして隠そうとするんですか?僕に知れたらまずい事なんですか?」
「そんなことは無いが。人には”運命”ってものがある。その運命には抗えないんだよ。」
「確かに、“運命”はあると思います。でも、それは最後の最後まで抗って得るものだと思っています。諦めるのは運命じゃない!」
「諦めるか・・・、確かに私は諦めているかも知れないね。分かった。君の足枷になりたくないと思っていたけど、君には話をしよう。遅かれ早かれ分かる事だしね。」
師匠は、俺の腕を取ると自分の胸の中に入れる。
「ちょ、ちょっと、し、師匠。」
「うん。いいから触ってみて。」
俺は、師匠の言われるがまま師匠の胸を触る。豊かな胸は大人の香りがする。柔らかな胸の先には突起があり、俺が触れると師匠は少し”ピク”っとする。とても素晴らしい奇麗な胸だ・・・ん?
「し、師匠。こ、これは・・・」
「その通りだよ。」
俺は、胸を触る。エロイ気持ちはすっ飛んだ。これは・・・間違いない・・・
「乳癌ですね。」
「君はこれを乳癌というのか。胸に”コブ”が出来るとそのコブが全身に広がって痩せて死んでしまう病気さ。これを治せた回復師は未だに居ないのだよ。」
「師匠。僕に見させてください。僕が治します。」
「うん。私は君を信用しているよ。君にすべてを任せるとしよう。」
俺は、師匠をベッドに寝かせ薄着になってもらう。
「師匠は、必ず俺が治します。その前に、これがどのような状態になっているか把握する必要があります。状態は、後で説明しますので身体を診てもいいでしょうか?」
「うん。私は君にすべてを任せるよ。もしだめでも気にしなくていいからね。」
「いや。絶対に治します。俺なら治せます!」
あ、少し素が出てしまった。
「それでは、検査します。」
《スキャン》
ターゲットはがん細胞。俺は、身体の隅々までスキャンする。そして、
《アナライズ》
乳癌の種類を分析する。HER2、ステージⅣってところかな。リンパ節から肺に転移が見られる。その他の転移は見られないが、まだ分からない。通常であれば抗癌剤である程度まで叩いてオペをするのだが、この世界には抗癌剤がない。しかし、魔法がある。オペで取り切り取るか、重粒子線で焼くか・・・それとも、全摘して再生させるか・・・
「師匠の“コブ”は、女性の機能が”コブ”を増やすタイプではなく、身体の作る元がおかしくなって出来る”コブ”です。それが、リンパ節・・・つまり身体の管を通って肺にも出来ています。ほって置いたら約半年~1年の命ですね。」
「そうなんだね。覚悟は出来ているよ。でも、そんなに短いとは思わなかったが。」
「師匠はまだ若いので進行が早いのです。でも、俺が何とかします!方法は、胸の乳房、リンパ節、肺を取り除きます。その後、乳房を再生させ元通りに治します。また、肺も一旦取り除き、新しい肺を再生させます。俺も初めてのケースなので暫く様子を見ないといけなくなりますがよろしいですね。」
「うん。君に任せる。君は私の愛弟子だからね。」
「分かりました。必ず治しますので希望を持ってください。」
俺は、早速、オペの準備に取り掛かる。
《メディカルルーム》
3*3mの光の空間ができ、その中をクリーンルームにする。空間収納からオペセットを取り出し、広げ、準備をする。そして、空間収納から白衣を取り出し、“バサッ”と着る。
師匠の衣服をすべて脱いでもらい、ベッドに寝かせる。そこにはとても奇麗な身体をした師匠がいる。思わず見とれてします。
「こら、そんなに見られたら恥ずかしいだろ。」
師匠がちょっと”モジ”っとした。ちょっと、可愛いかも。
「す、すみません。」
俺も少し動揺してしまった。
「それでは、オペを始める」
《ベール》
《アネスシージャ》
《クリーン》
《キュアバクテリア》
《キュアウィルス》
本当はこんな風なオペはしないんだが・・・、俺は、乳房の下の方からメスを入れ上皮をめくりあげる。乳房、乳腺、リンパ節にかけてすべてを切り出す。切り出した、腫瘍を含む乳房をトレイに移す。
《シール》
《スキャン》
《リジェネレイト》
《創作》
空間認識とスキャンを用いて立体構造を把握する。そして、その構造に沿って乳房を再建する。乳房を創造で切り出した物と同じになるように創作しながら再生させる。
《アンチバクテリア》
《アンチウィルス》
《シール》
《ヒール》
うん。奇麗に再建できた。全適しても奇麗に治せる。やっぱり魔法はすごい。残りの肺癌も従来は肺葉切除で行うのがいいと思うが、新しい肺を再生させた方が機能も元通りになるしいいのかも知れない。普通は日を分けてオペするが魔法が使えるのでこのまま続行する。師匠を側臥位にしてオペを行う。
《クリーン》
《キュアバクテリア》
《キュアウィルス》
メスを入れ、肺を露出させる。まずは肺静脈塞ぐ。
《シール》
続いて静脈、気管支という順に塞いでいき、肺を切り出す。
《シール》×2
続いて気管支に沿っているリンパ節を塞ぎ切り出す。
《シール》
そして、乳癌のオペと同様に肺の立体構造を把握し、再生させていく。創作と再生でリンパ節から肺全体まで同じ形で再生させる。その後、静脈、動脈、気管支を繋げ、傷を塞ぐ。
《スキャン》
《リジェネレイト》
《創作》
《シール》×2
《ヒール》
とりあえず、出来ることはした。俺は、師匠を目覚めさせる。
《キュア》
「師匠、終わりました。気分は如何ですか?」
師匠は、少しうつろな感じがする。
「あぁ、悪くないよ。」
「どこか痛い所とか苦しい所とかありますか?」
「うん。特に無いかな。ちょっと、夢を見てね。夢の中で天使が現れるんだが、その天使がタカミなんだ。その天使に包まれ、守られるような気持だった。」
「そうですか。でも、師匠が無事でよかったです。少し恥ずかしいと思いますが、胸を診てもらえませんか?同じように再建したのですが、違和感や違いがあれば出来る限り治します。」
師匠は起き上がると、自分の胸を見ている。そして触り感触を確かめている。
「うん。特に問題はなさそうだ。ありがとう。まさか治るなんて思わなかったよ。」
「いえ、師匠、まだ安心はできません。師匠の身体の中には”コブのかけら”が残っている可能性があります。その”コブのかけら”が他の臓器に移らなければ問題無いのですが・・・。それに再度、コブが出来る可能性があります。当面は定期的に検査しましょう。」
「タカミが言うならそうなんだね。それより、もう服を着てもいいかい?」
「あ、す、すみません。どうぞ着てください。」
師匠の身体はすごく奇麗だった。神様が作った芸術品の中でも一流だろう。勿論、俺は全記憶でとどめてある。それくらいいいよね(;’∀’)
「師匠、これが師匠より取り出した”コブ”の正体です。この管を通って”コブ”は全身に周ります。なのでこの管もとりました。こちらは肺です。息をするのに必要な物です。こちらもここに”コブ”があります。なので、全部取りました。これが管です。そして、すべて再生し、”コブ”が出来る前と同じように機能するように再生させてあります。なので今までと全く変わりなしと思います。」
「身体の中はこんな風になっているんだね。しかし、自分の身体の中身をこうやって見るとは思わなかったな。」
「まぁ、普通はそうですよね。”コブ”さえなければ外も中も奇麗でしたよ。あははは」
「ふぅ、まったく。本当に君は。男性にこんなにしっかりと裸を見られたのは初めてだよ。でも、私にとってタカミは命の恩人さ。本当にありがとう。」
「そうなんですか!?そんな感じはしませんでしたが・・・」
「流石に愛弟子の前でモジモジ出来ないだろ。しかも、治してもらうのに。私だって女性だ。やはり恥ずかしいぞ!」
ふむ、師匠は生娘か。ちょっと驚いた。俺は、もともとおっさんだからストライクゾーンばっちり何だけど(笑)大人の身体はええのぉー。俺は、全記憶から師匠の”美しい姿”を思い出しながら感動している。
「凄く奇麗だったなぁ…」
「こらこら、何を思い出しているんだい!」
あ、しまった。声に出てしまった。
「い、いやぁ、あははは・・・」
「全く、見た目にもよらず、君はエッチなんだな。まぁ、でもタカミなら見たい時にいつでも見せてあげるよ。その代り、責任取ってくれよ。ふふふ。」
出た。”責任”。俺に何を求めているんだ(;’∀’)
「責任ですか。分かりました!責任を持って師匠を治します!」
これでよし!
「はぁ、まったく君ってやつは。まぁ、今回はこれで良しとするが(笑)」
なんか、師匠の女性らしだが見れたな。これでまた一歩師匠に近づけた?気がする。それに、今回は無茶苦茶なオペだった。”俺が昔いた世界”に再生の魔法だけでもあれば、外科手術はほぼ完治するんじゃないかな。科学が発達するか魔法が発達するかどちらがいいんだろう。少なくとも魔法の発達は知識、技術というより自然の法則を知識として持つことの様に思える。他の生き物と共存していくことを考えると自然に沿った物の方がいいのかもしれないな。
========タカミのワンポイント========
乳がんと診断されたら、まず手術が考えられます。ただ、抗がん剤による治療が効果的ながんのときは、抗がん剤でがんを小さくしてから手術を行う場合があります。一方、がんが骨や肺といったほかの臓器に転移したときは、手術での完治は困難なので、原則として全身に効果のある薬物療法が行われます。
乳がん治療の基本は手術です。技術が進歩し、傷痕の目立たない手術も可能になってきています。手術には、乳房温存手術と乳房切除術の2つの方法があります。
がんを周囲の乳腺と一緒に除去するのが乳房温存手術です。一部分だけを切り取る手術なので、自分の乳房を残すことができます。乳房温存手術は、がんを切除しても、乳房の変形が少なく、左右差もなく保てると判断された場合に選択することができます。しこりが大きい場合でも、薬でがんが小さくなると判断されれば、手術の前に薬による治療を行い、しこりを小さくしてから乳房温存手術が行われる場合もあります。がんができている乳房を全て取るのが乳房切除術です。この手術は、同じ乳房内にいくつもがんができている場合や、がんを取ると乳房が大きく変形する場合などに行われます。最近では、乳房を切除後、乳房を作り直す乳房再建術が保険適用で行えるようになったことから、乳房切除術を選択する患者さんが増えてきました。
自家組織による乳房再建は、自分のおなかや背中の筋肉・脂肪・皮膚など体の一部を使って行われます。自家組織で新しく作られた乳房は、柔らかい、温かみがある、体勢によって形が変わる、体型の変化や加齢にともなって大きさや形が変わるといった長所があげられます。その一方で、組織を取った部分に傷痕が残る、手術時間や入院期間が長い、体への負担が大きいといった短所があります。インプラントによる乳房再建術とは、インプラントという、シリコンの人工乳房を挿入する方法です。インプラントは、幅、高さ、横から見たときの形状、切除した乳房の重さなどに合わせて数百種類もあります。
インプラントによる乳房再建のメリットは、乳房切除の傷痕のみで、新しい傷痕が残らないことや、手術時間や入院期間が短い、体への負担が少ないことなどがあげられます。一方、デメリットには、やや硬い、体温を感じにくい、姿勢によって形が変わらない、体型の変化や加齢にともなって大きさや形が変わらない、大きさや形が変わらないため将来的に交換や摘出が必要になる場合があるなどがあげられます。
乳がんと一口に言ってもさまざまなタイプがあり、使用される薬も個別化してきています。以前の乳がん治療は、どんな患者さんであれ一律に抗がん剤とホルモン剤による治療が行われてきました。乳がんには、がん細胞の増殖のしかたや増殖能力の高さによって「ルミナルA」、「ルミナルB」、「ルミナルHER2」、「HER2陽性」、「トリプルネガティブ」の5つの種類に分けられます。
乳がんの細胞の増殖のしかたには主に2つの種類があります。一つは、エストロゲンなどの女性ホルモンを栄養源として増殖するもので、もう一つは、細胞の表面にHER2タンパクというものをたくさんもっているものです。このHER2タンパクから「増殖せよ」という命令が細胞内に出ることでがん細胞が増殖します。
乳がんの治療で使われる薬には、ホルモン剤、分子標的治療薬、抗がん剤の3種類があります。一部の乳がんを対象に、免疫チェックポイント阻害薬という新しいタイプの薬が使われることもあります。がん細胞がエストロゲンなど女性ホルモンの影響で増殖するタイプには「ホルモン剤」が使用されます。過剰なHER2タンパクによってがん細胞が増殖するタイプには「分子標的治療薬」と「抗がん剤」が併用されます。そして、増殖の原因が女性ホルモンでもHER2たんぱくでもない、トリプルネガティブの場合は、主に「抗がん剤」のみで治療が行われます。
抗がん剤は、がん細胞を殺したり、がん細胞の増殖を防いだりする薬です。抗がん剤の使用により、再発率や死亡率が低下することが明らかにされており、1種類ではなく数種類を併せて同時に使用します。抗がん剤は、乳がんの治療で使用する薬のなかで特に強く副作用が出る特徴があり、吐き気や脱毛、下痢、口内炎、白血球減少などが現れます。ただ、最近ではこういった副作用を抑える治療法が新たに登場しています。その一つが、G-CSF製剤という薬で、体の白血球を増やし、副作用による白血球の減少を食い止めます。2014年に保険適用されました。もう一つが頭部冷却装置という脱毛の副作用を予防する装置です。帽子のような形状の装置を頭に装着し、頭皮を冷却することで、抗がん剤が頭皮へ行きにくくします。日本では臨床研究の段階ですが、2019年、国内で初めて抗がん剤治療に伴う脱毛を抑えるのを目的にした装置が医療機器として承認されました。
ワンポイントじゃなくなりましたね・・・(;’∀’)
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事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
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オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
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※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
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「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
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「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
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森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
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前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
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それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
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話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
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