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2章・性逆復讐篇
10話・1人目のターゲット(Act5)
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一夜を陽菜と濃厚に過ごした黒夜は一晩のセックスの疲れをホテルに備え付けてある浴槽で癒していた。
当然、陽菜も一緒だ。
いつもとは変わって髪を上で止めているのは入浴時の女性ならではだった。
「先生、堅物だと思ってたけど、H上手なんだね」
「陽菜ちゃんは声しか出してなかったもんね」
「先生が上手過ぎるんだもん。先生の手って繊細というか器用というか。優しい感じがした」
「陽菜ちゃん慣れてる感じだけど、普段は好きな男の子とかは優しくないの?」
「みんな、私の身体目当てですぐガッツついてくるんだもん。酷い奴なんて胸に跡残るくらい強く握るだもん」
「それは最低だ」
そんな話をしている途中も陽菜は誘惑をしかけて自らの手で黒夜の手を自分の胸に持って行く。
「おいおい、風呂の中でもやるのかよ」
「いいでしょ。先生だって嫌じゃないでしょ?」
「安売りは好きじゃないぞ」
「先生は特別だもん」
陽菜は完全に黒夜に落ちている。
すぐにでも第二段階に進もうと思った。
ホテルをチェックアウトしてお昼すぎに彼女の家のある白金台の駅まで送った。
「じゃあ、先生は用事があるからここまでな」
「もっと一緒にいたかった」
「また、来週予備校で会えるから」
「うん」
「陽菜」
誰かが陽菜の名前を呼ぶ。父親の正昭がそこにはいた。
「昨日、仕事終わって帰ったら友達のところに泊まりに行ってるっていうから心配したぞ」
「心配って、ママには許可取ったもん」
「ママが許可してもお前はまだ高校生だぞ。夜遊びばっかりしたらダメだ。そちらの彼は?」
「高鳥黒夜と申します。陽菜さんの予備校の講師」
「予備校? 君が陽菜を連れまわしたのか?」
「違うよ。先生は今、帰りにたまたま会っただけ」
「陽菜さんの自宅とも駅までは同じ方面なので予備校の終わりに一緒になることも多いんです」
「そうでしたか。それは失礼を申しました」
そのタイミングで陽菜は黒夜にアイコンタクトした。
正昭に詮索されるのは面倒だと伝えたかったからだ。
黒夜もそれを彼女から行ってくれたのはむしろ好都合だった。
その場で黒夜は二人のもとを後にした。
■ブラックハート 社長室
その夜はブラックハートの仕事であった。
店長としての仕事も4カ月ほど経ち、基本的には事務所で売上の確認や給料配分などの事務中心で接客はほとんどしなくなった。
しかし、営業後にキャストの女の子たちの相談や悩みは情報収集の一環を兼ねて定期的に面談も行う。
その面談こそ、復讐の鍵となるものだった。
コンコン!
「はい、どうぞ」
「失礼します」
「琴音ちゃん。仕事中にごめんね」
彼女の名前は片岡琴音。
文生学院大学の3年生で高身長(162㎝)の黒髪ロングのキャストだ。
「あの~店長。面談は2週間前くらいにもやりましたよね」
「うん。ちょっと琴音ちゃんに確認というか。話したいと思ったことがあってね」
「話?」
「琴音ちゃん先週あたりから右手首に包帯巻いてるよね?」
「これは…ちょっと捻挫しちゃって」
「じゃあ、この前、サイン貰った書類は何で右手で書いてたの?」
琴音はすべてを見透かされていると思い焦った。
「琴音ちゃん、俺の想像で話すけど自分を傷つけているならやめてほしい。その変わりに自分は君の力になりたいだから……ね」
黒夜はやさしく手を差し伸べた。琴音は躊躇いつつも右手をゆっくりと差し出した。
右手を取り、黒夜は包帯を外した。
すると中には血まみれのガーゼとリストカットの切り傷が無数にあった。
「痛かったでしょ?」
「いえ、これをやらないと怖くなります」
「怖い」
「私、倉田って客に脅されてるんです」
「脅し?」
「私、広島から東京に大学進学で上京してきたんですけど、お金に困ってここでバイトを始めて、そして倉田さんにアフターに誘っていただいた際に現金で200万を貰いました。私、バカだからあの男を信じてホテルについて行ってしまって」
■琴音の過去
「わ~綺麗な夜景」
「でしょ、こういう息抜きも琴音ちゃん出来ていないんじゃないかと思って」
「倉田さんって優しいですね」
「困っている人を助けるのが弁護士の仕事だよ」
「じゃあ、今度お礼をさせてください」
「そうか。それはうれしいね」
ドサッ!
琴音は後ろから抱き着かれベットに押し倒された。
そして、乗っかかるように倉田が跨る。
「く、倉田さん何を」
「お礼してくれるんだろ? なら、君の身体を味合わせてくれよ」
「ちょ、そ、それは禁止行為」
「君、今合意しただろ? ちゃんと録音を取ってあるんだよ」
倉田さん薄く見悪い笑みでボイスレコーダーをちらつかせたのだ。
弁護士である倉田にとってこの一言で罪を免れることは容易であったし、金銭を授受している事実もある。
琴音は抵抗することが出来ずに強姦されたのだ。
(現在へ)
「その後もあの男、接客の時は体に触れるし、休みの日はホテルに来いって言われて」
「逆らえなかったんだね」
「カードの借金もあってお金も必要で」
「借金は買い物とか?」
「はい。東京に来てキャンパス生活で浮かれてつい使い過ぎてしまって、700万近く借金をしてしまいました」
「今も返済するために倉田さんに身を投じているのか。でも、それで身を削るのは本末転倒だ」
「でも、借金を返すには今の方法じゃないと減らないし」
「なら、ここですべてを終わりにしよう」
「どうやって」
「琴音ちゃん。借金に関しては俺が何とかするけど、今のままじゃ倉田さんがそれを妨害する弊害がある。だから、倉田さんと君との関係を終わらせる協力をしてくれないか。少しばかり無理を強いる部分もあるかもしれない」
「店長。その言葉を信じて良いんですか?」
「君がついてきてくれるなら、俺は全力で応えるつもりだ」
その言葉に琴音はジーンときた。涙が目から落ちる
「萌花ちゃんの言った通りですね。店長は心に寄り添ってくれるって。私、面談の話が合った時に突っぱねようと思ってました。でも、店長がどんどん心の奥に入ってくるから(ニタッ)」
「苦しい思いをしながら働いてほしくないが俺の店長としてのモットーだから」
琴音の協力を得ることが出来た。
これで黒夜には【陽菜の愛・正昭の罪・キャスト協力】の条件が揃った。
残りは……
「おーい。黒ボーイ、頼まれた物用意してやったぞ」
「ゼクロさんの割には時間かかったね」
「お前な人を顎で使える立場か。一美ちゃんがいるからって協力したら、一美ちゃんまで俺を振り回しやがって」
そんな話はスルーして黒夜は資料に目を通した。
「これですべてが繋がったな。あの家族の闇の部分が」
「一美ちゃんの情報網と俺の情報網をもってすればこれぐらい」
「陽菜の母親の人気も悪徳弁護士のバックで若い頃から色々やってたんだな」
「大学時代はミス明大で明央大学のマドンナだった奴がこんなドス黒い過去だったとは俺も驚いたよ」
「あとはこれを世にどう出すかだな」
「動くのか?」
「いや、今日は行くところがある。お前も来るか?」
ゼクロと黒夜は優夜として過ごした住宅街に来ていた。
ゼクロから禁じられている家族との接触は禁止だが、ここに来るのは過去の自分と決別する意思と悔しさを胸に押しとどめる為の儀式のようなものだった。
「まるでキリストにお祈りをささげるみたいだな」
「こうしないと優夜に申し訳ない気がしてな」
その時、懐かしの人が通りかかった。
妹の華怜の姿だった。
「華怜?」
「おーい、ちょっと待て約束を忘れてないよな?」
「違う。あいつ花を持っていた」
「花?結婚式にでも参加するんじゃないのか?」
「持っていたのは仏壇とかに挙げる花だ」
黒夜は急いで華怜の後をおった。
華怜はとある寺に来ていた。
「おいおい黒ボーイ。ここ寺だぞ。なんか、お寺参りでもするんじゃないのか?」
「うちの家系の墓は寺じゃないはずだ。だから、おかしいんだよ」
華怜を追うと彼女は仏壇の前で2人の人間と話していた。
その二人は見慣れた二人であった。
「あれは、美歩と正司?」
「誰だ?」
「俺の元カノと俺の小中の後輩で幼馴染だ」
「別に珍しい組み合わせじゃないだろ」
(華怜目線)
「美歩ちゃん、今日も来てくれたの?」
「うん。優夜と話せる場所はここしかないし、償いたくても償い切れない」
「優夜さんは優しくて僕等のヒーローでした。華怜ちゃんからお墓の件で親御さんが移動を考えていたからそれならしっかりとうちで見守ってあげたいと思いました」
「正司君ありがとね」
「寺の跡取りですから」
そう。ここに祭られているのは優夜の納骨だった。
彼の死後に彼の幼馴染で寺の跡取り国本正司(くにもとしょうじ)もその知らせを聞き、病院に駆けつけていた。
長い付き合いもあり、葬式から納骨の一切を国本家が手配してくれた。
そして、浅羽美歩。彼女は高校時代の同級生であり、優夜の彼女であった。
彼女は優夜の死からたびたびこの納骨堂に通っている。
彼を助けられなかった後悔が残っていたからだ。彼女はあの高校では珍しく誰かを下に見たりはしない性格であり、優しい性格であった。しかし、大人しい部分が多く、彼がいじめに遭った際は見て見ぬふりをしてしまった。
「神様がいるならもう一度、優夜に会いたい」
そこにいる3人は優夜の死が嘘であってほしいそう思っていた。
(次回)大切な人たちの想いを知った黒夜の心情は?
陽菜の父・正昭の陰謀が動き出す。
復讐のチェックメイトの時が迫る。
(筆者より)
本当はAct5で終わらせたかったのですが、文字数が掛かるのでもう少しかかりそうです。
相当長編になりそうなので皆さま引き続き愛読の程、よろしくお願い致します。
Hな表現はあまりうまくないのでワンパターンなどの指摘も感想にて募集致します。
イジメ3人衆はいい感じのスタイルイメージではおります(笑)
当然、陽菜も一緒だ。
いつもとは変わって髪を上で止めているのは入浴時の女性ならではだった。
「先生、堅物だと思ってたけど、H上手なんだね」
「陽菜ちゃんは声しか出してなかったもんね」
「先生が上手過ぎるんだもん。先生の手って繊細というか器用というか。優しい感じがした」
「陽菜ちゃん慣れてる感じだけど、普段は好きな男の子とかは優しくないの?」
「みんな、私の身体目当てですぐガッツついてくるんだもん。酷い奴なんて胸に跡残るくらい強く握るだもん」
「それは最低だ」
そんな話をしている途中も陽菜は誘惑をしかけて自らの手で黒夜の手を自分の胸に持って行く。
「おいおい、風呂の中でもやるのかよ」
「いいでしょ。先生だって嫌じゃないでしょ?」
「安売りは好きじゃないぞ」
「先生は特別だもん」
陽菜は完全に黒夜に落ちている。
すぐにでも第二段階に進もうと思った。
ホテルをチェックアウトしてお昼すぎに彼女の家のある白金台の駅まで送った。
「じゃあ、先生は用事があるからここまでな」
「もっと一緒にいたかった」
「また、来週予備校で会えるから」
「うん」
「陽菜」
誰かが陽菜の名前を呼ぶ。父親の正昭がそこにはいた。
「昨日、仕事終わって帰ったら友達のところに泊まりに行ってるっていうから心配したぞ」
「心配って、ママには許可取ったもん」
「ママが許可してもお前はまだ高校生だぞ。夜遊びばっかりしたらダメだ。そちらの彼は?」
「高鳥黒夜と申します。陽菜さんの予備校の講師」
「予備校? 君が陽菜を連れまわしたのか?」
「違うよ。先生は今、帰りにたまたま会っただけ」
「陽菜さんの自宅とも駅までは同じ方面なので予備校の終わりに一緒になることも多いんです」
「そうでしたか。それは失礼を申しました」
そのタイミングで陽菜は黒夜にアイコンタクトした。
正昭に詮索されるのは面倒だと伝えたかったからだ。
黒夜もそれを彼女から行ってくれたのはむしろ好都合だった。
その場で黒夜は二人のもとを後にした。
■ブラックハート 社長室
その夜はブラックハートの仕事であった。
店長としての仕事も4カ月ほど経ち、基本的には事務所で売上の確認や給料配分などの事務中心で接客はほとんどしなくなった。
しかし、営業後にキャストの女の子たちの相談や悩みは情報収集の一環を兼ねて定期的に面談も行う。
その面談こそ、復讐の鍵となるものだった。
コンコン!
「はい、どうぞ」
「失礼します」
「琴音ちゃん。仕事中にごめんね」
彼女の名前は片岡琴音。
文生学院大学の3年生で高身長(162㎝)の黒髪ロングのキャストだ。
「あの~店長。面談は2週間前くらいにもやりましたよね」
「うん。ちょっと琴音ちゃんに確認というか。話したいと思ったことがあってね」
「話?」
「琴音ちゃん先週あたりから右手首に包帯巻いてるよね?」
「これは…ちょっと捻挫しちゃって」
「じゃあ、この前、サイン貰った書類は何で右手で書いてたの?」
琴音はすべてを見透かされていると思い焦った。
「琴音ちゃん、俺の想像で話すけど自分を傷つけているならやめてほしい。その変わりに自分は君の力になりたいだから……ね」
黒夜はやさしく手を差し伸べた。琴音は躊躇いつつも右手をゆっくりと差し出した。
右手を取り、黒夜は包帯を外した。
すると中には血まみれのガーゼとリストカットの切り傷が無数にあった。
「痛かったでしょ?」
「いえ、これをやらないと怖くなります」
「怖い」
「私、倉田って客に脅されてるんです」
「脅し?」
「私、広島から東京に大学進学で上京してきたんですけど、お金に困ってここでバイトを始めて、そして倉田さんにアフターに誘っていただいた際に現金で200万を貰いました。私、バカだからあの男を信じてホテルについて行ってしまって」
■琴音の過去
「わ~綺麗な夜景」
「でしょ、こういう息抜きも琴音ちゃん出来ていないんじゃないかと思って」
「倉田さんって優しいですね」
「困っている人を助けるのが弁護士の仕事だよ」
「じゃあ、今度お礼をさせてください」
「そうか。それはうれしいね」
ドサッ!
琴音は後ろから抱き着かれベットに押し倒された。
そして、乗っかかるように倉田が跨る。
「く、倉田さん何を」
「お礼してくれるんだろ? なら、君の身体を味合わせてくれよ」
「ちょ、そ、それは禁止行為」
「君、今合意しただろ? ちゃんと録音を取ってあるんだよ」
倉田さん薄く見悪い笑みでボイスレコーダーをちらつかせたのだ。
弁護士である倉田にとってこの一言で罪を免れることは容易であったし、金銭を授受している事実もある。
琴音は抵抗することが出来ずに強姦されたのだ。
(現在へ)
「その後もあの男、接客の時は体に触れるし、休みの日はホテルに来いって言われて」
「逆らえなかったんだね」
「カードの借金もあってお金も必要で」
「借金は買い物とか?」
「はい。東京に来てキャンパス生活で浮かれてつい使い過ぎてしまって、700万近く借金をしてしまいました」
「今も返済するために倉田さんに身を投じているのか。でも、それで身を削るのは本末転倒だ」
「でも、借金を返すには今の方法じゃないと減らないし」
「なら、ここですべてを終わりにしよう」
「どうやって」
「琴音ちゃん。借金に関しては俺が何とかするけど、今のままじゃ倉田さんがそれを妨害する弊害がある。だから、倉田さんと君との関係を終わらせる協力をしてくれないか。少しばかり無理を強いる部分もあるかもしれない」
「店長。その言葉を信じて良いんですか?」
「君がついてきてくれるなら、俺は全力で応えるつもりだ」
その言葉に琴音はジーンときた。涙が目から落ちる
「萌花ちゃんの言った通りですね。店長は心に寄り添ってくれるって。私、面談の話が合った時に突っぱねようと思ってました。でも、店長がどんどん心の奥に入ってくるから(ニタッ)」
「苦しい思いをしながら働いてほしくないが俺の店長としてのモットーだから」
琴音の協力を得ることが出来た。
これで黒夜には【陽菜の愛・正昭の罪・キャスト協力】の条件が揃った。
残りは……
「おーい。黒ボーイ、頼まれた物用意してやったぞ」
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「お前な人を顎で使える立場か。一美ちゃんがいるからって協力したら、一美ちゃんまで俺を振り回しやがって」
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「一美ちゃんの情報網と俺の情報網をもってすればこれぐらい」
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「大学時代はミス明大で明央大学のマドンナだった奴がこんなドス黒い過去だったとは俺も驚いたよ」
「あとはこれを世にどう出すかだな」
「動くのか?」
「いや、今日は行くところがある。お前も来るか?」
ゼクロと黒夜は優夜として過ごした住宅街に来ていた。
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「まるでキリストにお祈りをささげるみたいだな」
「こうしないと優夜に申し訳ない気がしてな」
その時、懐かしの人が通りかかった。
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「華怜?」
「おーい、ちょっと待て約束を忘れてないよな?」
「違う。あいつ花を持っていた」
「花?結婚式にでも参加するんじゃないのか?」
「持っていたのは仏壇とかに挙げる花だ」
黒夜は急いで華怜の後をおった。
華怜はとある寺に来ていた。
「おいおい黒ボーイ。ここ寺だぞ。なんか、お寺参りでもするんじゃないのか?」
「うちの家系の墓は寺じゃないはずだ。だから、おかしいんだよ」
華怜を追うと彼女は仏壇の前で2人の人間と話していた。
その二人は見慣れた二人であった。
「あれは、美歩と正司?」
「誰だ?」
「俺の元カノと俺の小中の後輩で幼馴染だ」
「別に珍しい組み合わせじゃないだろ」
(華怜目線)
「美歩ちゃん、今日も来てくれたの?」
「うん。優夜と話せる場所はここしかないし、償いたくても償い切れない」
「優夜さんは優しくて僕等のヒーローでした。華怜ちゃんからお墓の件で親御さんが移動を考えていたからそれならしっかりとうちで見守ってあげたいと思いました」
「正司君ありがとね」
「寺の跡取りですから」
そう。ここに祭られているのは優夜の納骨だった。
彼の死後に彼の幼馴染で寺の跡取り国本正司(くにもとしょうじ)もその知らせを聞き、病院に駆けつけていた。
長い付き合いもあり、葬式から納骨の一切を国本家が手配してくれた。
そして、浅羽美歩。彼女は高校時代の同級生であり、優夜の彼女であった。
彼女は優夜の死からたびたびこの納骨堂に通っている。
彼を助けられなかった後悔が残っていたからだ。彼女はあの高校では珍しく誰かを下に見たりはしない性格であり、優しい性格であった。しかし、大人しい部分が多く、彼がいじめに遭った際は見て見ぬふりをしてしまった。
「神様がいるならもう一度、優夜に会いたい」
そこにいる3人は優夜の死が嘘であってほしいそう思っていた。
(次回)大切な人たちの想いを知った黒夜の心情は?
陽菜の父・正昭の陰謀が動き出す。
復讐のチェックメイトの時が迫る。
(筆者より)
本当はAct5で終わらせたかったのですが、文字数が掛かるのでもう少しかかりそうです。
相当長編になりそうなので皆さま引き続き愛読の程、よろしくお願い致します。
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