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2章・性逆復讐篇
14話・1人目のターゲット(Act9)
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父・正昭は心臓を刺され失血性ショックで命を落とした。
母・由香は殺人の現行犯で警察に連行された。
由香がパトカーに乗せられ、わが家を離れる光景を陽菜は見送った。
そして、そんな彼女の肩を抱ぎ寄せるように黒夜も現場に駆け付けた。
「これでよいんだな」
「あの両親は悪魔でしかなかった。私はもう人生を縛られては行きたくない」
しかし、これが悪魔の誘惑だったことに陽菜は気付かされることになる。
それは父と母がこれまで痛めつけられた被害者たちがこれを機に反撃に出たのだ。
■翌日の倉田家
陽菜は自宅で目障りの二人がいなくなり悠々自適に暮らせると思っていた。
しかし、そんな生活が訪れるはずはなかった。
朝、彼女はいつものようにシャワーを浴びていると呼び鈴がけたたましくなる。
慌てて浴室を出て、着替えてドアを開けるとそこには弁護士を名乗る男と怖い表情をした人たちが押しかけて来た。
それは母親と父親が傷つけ、苦しめてきた被害者たちだった。
父親は強姦罪やセクハラ罪の訴えや数々の事件・事故の隠蔽工作をやっていたことなどをやり玉にあげられ、母親は不倫や恐喝などで地位を奪われた人や家族との幸せを奪われた人の怒りの標的となった。
陽菜は最初は私には関係ないと突っぱねようとしたが、刑事裁判にするという弁護士の言葉や被害者たちの罵声などの恐怖に完全に恐怖を覚えた。
今までは父と母の権威に守られて生きてきた彼女には数十倍の恐怖に感じた。
最終的に被害総額8000万円を示談金として払えないのなら法的措置を辞さないというのが被害にあった人たちの創意であった。
頼みのお金も父・正昭の口座は死により凍結されており、不幸なことに陽菜は身よりも無いのだ。
そんな中で静かな家に再度、呼び鈴が鳴る。
最初はビックと躊躇した陽菜はそっとインターホンの画面を見ると黒夜の姿があった。
彼女は彼を中に入れてことの全てを話した。
何故、自分の犯した罪でもないのにここまで苦しまなくてはならないのかと泣きながら豪語した。
あんな両親のもとになんか生まれたくなかったとも言った。
しかし、黒夜からするとそれはお前のわがままだと簡単に割り切れた。
そして、そろそろ現実を見せても良いと思った。
手切りの時間だ。
「陽菜、君の両親はここまでの悪行をやってたんだ。君が両親を裁くのは善意があるからだと思っていたけどどうやら僕の思い違いだったみたいだね」
「先生? どうしたの? それって」
言葉を発しようとする直前で黒夜はポケットから出したハンカチで陽菜の口と鼻を塞いだ。
「う~ん、うう~ん」
一瞬のうちに陽菜は意識を失った。そうクロロホルムを嗅がせたのだ。
弁護士や被害者たちを差し向けたのもすべては黒夜の差し金だった。
彼は意識を失った陽菜を抱き抱えてある場所に向かった。
■某廃工場
そこには鎖で両腕を吊るされた陽菜の姿があった。
「うっ? う~ん? ここは、何これ?」
クロロホルムの効果が切れて意識を取り戻した陽菜は周囲を見渡す日はすっかり落ち。
暗闇の工場内は不気味そのものだった。
コツコツコツコツ
工場内に足音が響き渡る。
まず、最初に姿を現したのは黒夜だった。
「先生? これはどういうつもりですか?」
「君は甘い言葉には裏があるって小学校で習わなかったかな? 俺はね、最初からこの日が来ることだけを待っていた。君に不幸を与える日をね」
「先生、なんかの冗談ですね」
「君は黒澤優夜君を知っているかい?」
「黒澤? 黒澤ってあの自殺した?」
「そうだよ。君や君のお仲間がこの世を葬った少年の関係者だよ。君はモデルという人気があることを良いことに男をたぶらかして彼に暴力を振るわせた。そして、君の為に尽くした男たちを捨てて僕に媚びを売った」
「違う。違います。私は彼を自殺させる気なんかなかったの」
「今更何を言っているのか、分からないな」
「まあ、でもそんな言い訳を彼には通用しないだろうね。そうだろ」
そこに後からもう一人が姿を現した。
渋崎遼だった。
「遼!」
「君を捨てた女だ。そしてこの女のせいでお父様に酷い目に遭わされたんだよね」
「はい。こいつにもあの親父にも頭が足りないってバカにされて、今は無性に腹が立ちます。アンタ本当にこいつを好きにしていいんだな?」
「ああ、僕は邪魔しないように外で待ってるよ。終わったらノックしてくれ鍵を開けるから、あとこれは彼女の鎖の鍵ね。外すのは自由だ」
鍵を渡して黒夜は部屋を後にして鍵を閉めた。
この部屋の特殊な構造に陽菜は気付いた。
内側に鍵が無いのだ。外からしか鍵は開けられずに窓も板が打ちつけられて開けられない。
そして、目の前には狂気の表情のセフレ……レイプ魔がいるこの状況に……
(次回)
1人目のターゲット(陽菜編)最終回。
ついに1人目の復讐を終えて新たな真実が発覚!
(作者)
皆さま、ご愛読ありがとうございます。
ここから、さらに勢いを加速して執筆に励もうと思います。
次回はやりたい放題好き放題。
最終回に近づけば近づくほど戦いのエロさもヒートアップしてまいります。
母・由香は殺人の現行犯で警察に連行された。
由香がパトカーに乗せられ、わが家を離れる光景を陽菜は見送った。
そして、そんな彼女の肩を抱ぎ寄せるように黒夜も現場に駆け付けた。
「これでよいんだな」
「あの両親は悪魔でしかなかった。私はもう人生を縛られては行きたくない」
しかし、これが悪魔の誘惑だったことに陽菜は気付かされることになる。
それは父と母がこれまで痛めつけられた被害者たちがこれを機に反撃に出たのだ。
■翌日の倉田家
陽菜は自宅で目障りの二人がいなくなり悠々自適に暮らせると思っていた。
しかし、そんな生活が訪れるはずはなかった。
朝、彼女はいつものようにシャワーを浴びていると呼び鈴がけたたましくなる。
慌てて浴室を出て、着替えてドアを開けるとそこには弁護士を名乗る男と怖い表情をした人たちが押しかけて来た。
それは母親と父親が傷つけ、苦しめてきた被害者たちだった。
父親は強姦罪やセクハラ罪の訴えや数々の事件・事故の隠蔽工作をやっていたことなどをやり玉にあげられ、母親は不倫や恐喝などで地位を奪われた人や家族との幸せを奪われた人の怒りの標的となった。
陽菜は最初は私には関係ないと突っぱねようとしたが、刑事裁判にするという弁護士の言葉や被害者たちの罵声などの恐怖に完全に恐怖を覚えた。
今までは父と母の権威に守られて生きてきた彼女には数十倍の恐怖に感じた。
最終的に被害総額8000万円を示談金として払えないのなら法的措置を辞さないというのが被害にあった人たちの創意であった。
頼みのお金も父・正昭の口座は死により凍結されており、不幸なことに陽菜は身よりも無いのだ。
そんな中で静かな家に再度、呼び鈴が鳴る。
最初はビックと躊躇した陽菜はそっとインターホンの画面を見ると黒夜の姿があった。
彼女は彼を中に入れてことの全てを話した。
何故、自分の犯した罪でもないのにここまで苦しまなくてはならないのかと泣きながら豪語した。
あんな両親のもとになんか生まれたくなかったとも言った。
しかし、黒夜からするとそれはお前のわがままだと簡単に割り切れた。
そして、そろそろ現実を見せても良いと思った。
手切りの時間だ。
「陽菜、君の両親はここまでの悪行をやってたんだ。君が両親を裁くのは善意があるからだと思っていたけどどうやら僕の思い違いだったみたいだね」
「先生? どうしたの? それって」
言葉を発しようとする直前で黒夜はポケットから出したハンカチで陽菜の口と鼻を塞いだ。
「う~ん、うう~ん」
一瞬のうちに陽菜は意識を失った。そうクロロホルムを嗅がせたのだ。
弁護士や被害者たちを差し向けたのもすべては黒夜の差し金だった。
彼は意識を失った陽菜を抱き抱えてある場所に向かった。
■某廃工場
そこには鎖で両腕を吊るされた陽菜の姿があった。
「うっ? う~ん? ここは、何これ?」
クロロホルムの効果が切れて意識を取り戻した陽菜は周囲を見渡す日はすっかり落ち。
暗闇の工場内は不気味そのものだった。
コツコツコツコツ
工場内に足音が響き渡る。
まず、最初に姿を現したのは黒夜だった。
「先生? これはどういうつもりですか?」
「君は甘い言葉には裏があるって小学校で習わなかったかな? 俺はね、最初からこの日が来ることだけを待っていた。君に不幸を与える日をね」
「先生、なんかの冗談ですね」
「君は黒澤優夜君を知っているかい?」
「黒澤? 黒澤ってあの自殺した?」
「そうだよ。君や君のお仲間がこの世を葬った少年の関係者だよ。君はモデルという人気があることを良いことに男をたぶらかして彼に暴力を振るわせた。そして、君の為に尽くした男たちを捨てて僕に媚びを売った」
「違う。違います。私は彼を自殺させる気なんかなかったの」
「今更何を言っているのか、分からないな」
「まあ、でもそんな言い訳を彼には通用しないだろうね。そうだろ」
そこに後からもう一人が姿を現した。
渋崎遼だった。
「遼!」
「君を捨てた女だ。そしてこの女のせいでお父様に酷い目に遭わされたんだよね」
「はい。こいつにもあの親父にも頭が足りないってバカにされて、今は無性に腹が立ちます。アンタ本当にこいつを好きにしていいんだな?」
「ああ、僕は邪魔しないように外で待ってるよ。終わったらノックしてくれ鍵を開けるから、あとこれは彼女の鎖の鍵ね。外すのは自由だ」
鍵を渡して黒夜は部屋を後にして鍵を閉めた。
この部屋の特殊な構造に陽菜は気付いた。
内側に鍵が無いのだ。外からしか鍵は開けられずに窓も板が打ちつけられて開けられない。
そして、目の前には狂気の表情のセフレ……レイプ魔がいるこの状況に……
(次回)
1人目のターゲット(陽菜編)最終回。
ついに1人目の復讐を終えて新たな真実が発覚!
(作者)
皆さま、ご愛読ありがとうございます。
ここから、さらに勢いを加速して執筆に励もうと思います。
次回はやりたい放題好き放題。
最終回に近づけば近づくほど戦いのエロさもヒートアップしてまいります。
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