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第3章 想い編
第23話 信じられない/亮二
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「あ、あのね……そ、その前に亮君に質問だけど……亮君ってさ、『タイムリープ』や『転生』って本当にあると思う?」
「えっ? 今、何て言ったんだ?」
俺は自分の耳を疑った。まさか広美がそんな事を質問するとは思わなかったから……
「だから……亮君は『タイムリープ』や『転生』って本当にあると思うかって聞いたんだけど……どうなの? 教えてくれない?」
やはり聞き間違いでは無いようだ。それで俺は何て答えればいいんだ? さっきまで普通に恋愛などについて話をしていたのに……何で急に広美はそんな事を聞くのだろう? もしかして何か理由があるのかな? 何か俺を試している系な感じで……
「そうだな……俺はそういうのは無いと思っている方かな。もしかして広美はあると思っているのか? ってか、何で急にそんな事を聞いてくるんだ?」
「そっかぁ……やっぱり亮君は無いと思っているんだ……でもいいわ。今日は亮君に私の秘密を全て話すって決めていたから」
「広美の秘密!?」
広美の秘密って何だよ? そんな改まって俺に言う様な秘密があるのか?
何かめちゃくちゃ緊張してきたんだけど……
「順を追って話すわね。最終的に信じてもらえなくても構わないから最後まで私の話を聞いてくれるかな?」
「あ、ああ……勿論、最後まで話しは聞くよ」
「ありがとう……それじゃぁまず最初に明日は何月何日?」
「え? あ、明日は8月12日の月曜だよ。夏休み中だから忘れやすいけど祝日だったっけ?」
「そうね。12日だね。祝日はあまり関係無いんだけどさ。それで亮君は8月12日って『何の日』か知ってる?」
「えっ、明日が何の日ってか? うーん、何の日だったかな? あっ……明日、明後日と広美はバイト休みで演劇部の人達とキャンプに行くって言ってなかったかい?」
「そうだね。亮君、良く覚えていたね? キャンプに行くっていう話は夏休み前に言っていたことなのに……」
そりゃそうさ。好きな子のスケジュールは全て把握してしまうもんさ。でも今はそれがむなしく感じてしまうけど……
「それで明日からのキャンプがどうしたんだい?」
「違う違う、キャンプは関係ないの。関係あるのは明日の12日の方だよ。その日って20年以上前に日本で大きな事が起こった日なんだけど、亮君は知らない? 毎年、ニュースでも報じているんだけど」
20年以上前? そして毎年ニュースで報じられる……あっ、まさか……広美はあの事故の事を言っているのか?
「もしかして広美は500名以上の死者を出したあの飛行機事故の事を言っているのか?」
「そうだよ。あの悲惨な飛行機時事故だよ……あの事故で私は一度死んでいるの」
「えっ!?」
広美は一体、何を言ってるんだ!? 俺達はまだ18歳であの事故は20数年前の話だぞ。 あ、もしかしてそれでタイムリープの事を……
「でもね、死んだと思った私が目を覚ました時、『この世界』で卒園式後の石田浩美《いしだひろみ》に戻っていたの。その時はその状況を何て呼ぶのか知らなかったけど、ある人に教えてもらって理解したわ。これが『タイムリープ』だって事を……」
俺は広美の言葉に茫然としていた。
今、話している内容は俺をからかう為に言っているんだという思いと、いくら女優を目指しているからといって芝居が長過ぎるだろという思い、そして広美がこんな長い冗談を言うやつじゃないっていう思いが俺の頭の中を駆け巡っている。
でも待てよ?
「ちょっと待て、広美!! 俺も父さんから聞いてその石田浩美っていう人の事は少しだけ知っているぞ。広美の名前も隆おじさんの同級生で香織おばさんの教え子だった石田さんから付けたっていう事も……でもさ、その石田さんは中学3年の秋に白血病で亡くなったって聞いている。それも二学期の始業式の日に亡くなったって。ということは命日は8月12日じゃなくて9月1日じゃないか? 広美家族は毎年その日に墓参りもしているしさ……」
「だから私が飛行機事故で死んだのは『前の世界』のことだよ。それで私は『この世界』で石田浩美としてのやり直しの人生が始まったの。『前の世界』で想いを伝える事の出来なかった……初恋で大好きな人に今度こそ想いを伝える為に後悔の無いように精一杯生きようって……」
『前の世界』!?
それに想いを伝える事が出来なかった初恋の人?
それって、もしかして……
「私、必死に頑張ったんだよ。でもね、『前の世界』でも白血病だった私は『この世界』でもやっぱり白血病になってしまった。これって逃れる事の出来ない『宿命』なんだなぁって思ったわ。でも私は諦めなかった。『宿命』は変えられなくても『運命』は変えられると信じていたから……」
運命を変えるってどういう事だ? っていうか俺は広美の話をまともに聞いていて良いのか? 俺はそんなファンタジー好きでも無いんだぞ。
「広美? 俺はその話を真面目に聞いていて良いのか?」
「ゴメンね、亮君……聞き苦しいかもしれないけど最後まで聞いて欲しい」
「わ、分かった……」
そして広美は引き続き話始める。
「私は『この世界』で頑張ってなんとか運命を変える事ができたの」
「何の運命が変わったんだ?」
「それは8月12日に飛行機事故で死ぬ運命を免れる事ができたって事よ。そして少しだけ寿命を延ばす事ができて、家族や友達、そして彼に最後のお別れができたの。そして私は9月1日にこの世を去った……」
なるほど、そういうことだったのか。だから石田浩美さんの命日は9月1日なんだ……って、俺は広美の言う事を素直に信じていいのか?
ん? でも待てよ? それじゃ今の広美は何なんだ?
石田浩美さんは二度目の人生でも若くして亡くなり、もうこの世にいないんだから……
も、もしかして……
「亮君、その顔は何となく分かった顔だよね? そうだよ。私は何も思い残すことなく死んだはずだったのに、今度は私が幼稚園の卒園式当日の朝に突然、石田浩美の記憶が蘇ってきたの。おそらくこれは『転生』『生まれ変わり』なんじゃないかと思う。さすがにこれには私も驚いたわ」
そりゃそうだろ? 一度、タイムリープをしただけでも驚きだし、それが今度は転生だなんて……でもそんな話をを聞かされている俺はもっと驚いているというか戸惑っているというか……一体、どうすればいいんだよ?
「亮君が私の事をファザコンって思うのも無理ないわ。だって『前の世界』でも『この世界』でも大好きだった彼が今は私のお父さんなんだから……」
「やはり、そうか……」
何でだろう? 何故か俺はこの部分だけは納得してしまった。
「それで広美は今も隆おじさんの事を父親としてじゃ無くて初恋の人として好きだから他の男子の事は好きになれないし、今まで何度か告白もされていたけど隆おじさんが好きだから全て断ってきたという事なのか……?」
「うん、そうだね。亮君の言う通りだよ。それとね、小学生になっても精神年齢は15歳のままだし、私の目から見える同級生は子供に見えちゃうんだ。それって結構辛かったなぁ……うーん、そうだなぁ……亮君の目に映る加奈子ちゃんみたいな感じかな」
俺とカナちゃんを例にあげないでくれよ。でもまぁ、分かりやすい例ではあるけども……カナちゃんが俺の事を大好きだと言ってくれたのは嬉しいし、俺も好きだけど……さすがに小学生のカナちゃんと付き合おうという思いにはなれないもんなぁ……
「『3度目の正直』でようやく憧れの高校生になってからは同級生が子供の様には見えなくなったけど……ただね、15歳の精神年齢でスタートしていている私も成長するから今の精神年齢は26歳くらいかも、もしかすると『前の世界』の15年も含めると、私の精神年齢はおばさんかもね……ハハハ……だから周りがこの子、カッコイイって大騒ぎしていても私は皆と同じ感覚にはなれなかったの」
「どうりで広美は同い年の俺に対してお姉ちゃんやお母さんみたいな感じで接してたんだな?」
それに『私にとって初めての高校生活』って言っていた意味も分かる気がする。
最初は広美の話が信じられない気持ちでいっぱいだったけど、いつの間にか、広美の話に引き込まれていく俺がいる。
ふぅぅ、今夜は長くなりそうだ……
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
広美の衝撃の告白!!
しかし広美は全てを話せていない。
という事で広美回は次回も続きます。
どうぞ次回も宜しくお願い致します。
「えっ? 今、何て言ったんだ?」
俺は自分の耳を疑った。まさか広美がそんな事を質問するとは思わなかったから……
「だから……亮君は『タイムリープ』や『転生』って本当にあると思うかって聞いたんだけど……どうなの? 教えてくれない?」
やはり聞き間違いでは無いようだ。それで俺は何て答えればいいんだ? さっきまで普通に恋愛などについて話をしていたのに……何で急に広美はそんな事を聞くのだろう? もしかして何か理由があるのかな? 何か俺を試している系な感じで……
「そうだな……俺はそういうのは無いと思っている方かな。もしかして広美はあると思っているのか? ってか、何で急にそんな事を聞いてくるんだ?」
「そっかぁ……やっぱり亮君は無いと思っているんだ……でもいいわ。今日は亮君に私の秘密を全て話すって決めていたから」
「広美の秘密!?」
広美の秘密って何だよ? そんな改まって俺に言う様な秘密があるのか?
何かめちゃくちゃ緊張してきたんだけど……
「順を追って話すわね。最終的に信じてもらえなくても構わないから最後まで私の話を聞いてくれるかな?」
「あ、ああ……勿論、最後まで話しは聞くよ」
「ありがとう……それじゃぁまず最初に明日は何月何日?」
「え? あ、明日は8月12日の月曜だよ。夏休み中だから忘れやすいけど祝日だったっけ?」
「そうね。12日だね。祝日はあまり関係無いんだけどさ。それで亮君は8月12日って『何の日』か知ってる?」
「えっ、明日が何の日ってか? うーん、何の日だったかな? あっ……明日、明後日と広美はバイト休みで演劇部の人達とキャンプに行くって言ってなかったかい?」
「そうだね。亮君、良く覚えていたね? キャンプに行くっていう話は夏休み前に言っていたことなのに……」
そりゃそうさ。好きな子のスケジュールは全て把握してしまうもんさ。でも今はそれがむなしく感じてしまうけど……
「それで明日からのキャンプがどうしたんだい?」
「違う違う、キャンプは関係ないの。関係あるのは明日の12日の方だよ。その日って20年以上前に日本で大きな事が起こった日なんだけど、亮君は知らない? 毎年、ニュースでも報じているんだけど」
20年以上前? そして毎年ニュースで報じられる……あっ、まさか……広美はあの事故の事を言っているのか?
「もしかして広美は500名以上の死者を出したあの飛行機事故の事を言っているのか?」
「そうだよ。あの悲惨な飛行機時事故だよ……あの事故で私は一度死んでいるの」
「えっ!?」
広美は一体、何を言ってるんだ!? 俺達はまだ18歳であの事故は20数年前の話だぞ。 あ、もしかしてそれでタイムリープの事を……
「でもね、死んだと思った私が目を覚ました時、『この世界』で卒園式後の石田浩美《いしだひろみ》に戻っていたの。その時はその状況を何て呼ぶのか知らなかったけど、ある人に教えてもらって理解したわ。これが『タイムリープ』だって事を……」
俺は広美の言葉に茫然としていた。
今、話している内容は俺をからかう為に言っているんだという思いと、いくら女優を目指しているからといって芝居が長過ぎるだろという思い、そして広美がこんな長い冗談を言うやつじゃないっていう思いが俺の頭の中を駆け巡っている。
でも待てよ?
「ちょっと待て、広美!! 俺も父さんから聞いてその石田浩美っていう人の事は少しだけ知っているぞ。広美の名前も隆おじさんの同級生で香織おばさんの教え子だった石田さんから付けたっていう事も……でもさ、その石田さんは中学3年の秋に白血病で亡くなったって聞いている。それも二学期の始業式の日に亡くなったって。ということは命日は8月12日じゃなくて9月1日じゃないか? 広美家族は毎年その日に墓参りもしているしさ……」
「だから私が飛行機事故で死んだのは『前の世界』のことだよ。それで私は『この世界』で石田浩美としてのやり直しの人生が始まったの。『前の世界』で想いを伝える事の出来なかった……初恋で大好きな人に今度こそ想いを伝える為に後悔の無いように精一杯生きようって……」
『前の世界』!?
それに想いを伝える事が出来なかった初恋の人?
それって、もしかして……
「私、必死に頑張ったんだよ。でもね、『前の世界』でも白血病だった私は『この世界』でもやっぱり白血病になってしまった。これって逃れる事の出来ない『宿命』なんだなぁって思ったわ。でも私は諦めなかった。『宿命』は変えられなくても『運命』は変えられると信じていたから……」
運命を変えるってどういう事だ? っていうか俺は広美の話をまともに聞いていて良いのか? 俺はそんなファンタジー好きでも無いんだぞ。
「広美? 俺はその話を真面目に聞いていて良いのか?」
「ゴメンね、亮君……聞き苦しいかもしれないけど最後まで聞いて欲しい」
「わ、分かった……」
そして広美は引き続き話始める。
「私は『この世界』で頑張ってなんとか運命を変える事ができたの」
「何の運命が変わったんだ?」
「それは8月12日に飛行機事故で死ぬ運命を免れる事ができたって事よ。そして少しだけ寿命を延ばす事ができて、家族や友達、そして彼に最後のお別れができたの。そして私は9月1日にこの世を去った……」
なるほど、そういうことだったのか。だから石田浩美さんの命日は9月1日なんだ……って、俺は広美の言う事を素直に信じていいのか?
ん? でも待てよ? それじゃ今の広美は何なんだ?
石田浩美さんは二度目の人生でも若くして亡くなり、もうこの世にいないんだから……
も、もしかして……
「亮君、その顔は何となく分かった顔だよね? そうだよ。私は何も思い残すことなく死んだはずだったのに、今度は私が幼稚園の卒園式当日の朝に突然、石田浩美の記憶が蘇ってきたの。おそらくこれは『転生』『生まれ変わり』なんじゃないかと思う。さすがにこれには私も驚いたわ」
そりゃそうだろ? 一度、タイムリープをしただけでも驚きだし、それが今度は転生だなんて……でもそんな話をを聞かされている俺はもっと驚いているというか戸惑っているというか……一体、どうすればいいんだよ?
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「やはり、そうか……」
何でだろう? 何故か俺はこの部分だけは納得してしまった。
「それで広美は今も隆おじさんの事を父親としてじゃ無くて初恋の人として好きだから他の男子の事は好きになれないし、今まで何度か告白もされていたけど隆おじさんが好きだから全て断ってきたという事なのか……?」
「うん、そうだね。亮君の言う通りだよ。それとね、小学生になっても精神年齢は15歳のままだし、私の目から見える同級生は子供に見えちゃうんだ。それって結構辛かったなぁ……うーん、そうだなぁ……亮君の目に映る加奈子ちゃんみたいな感じかな」
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「どうりで広美は同い年の俺に対してお姉ちゃんやお母さんみたいな感じで接してたんだな?」
それに『私にとって初めての高校生活』って言っていた意味も分かる気がする。
最初は広美の話が信じられない気持ちでいっぱいだったけど、いつの間にか、広美の話に引き込まれていく俺がいる。
ふぅぅ、今夜は長くなりそうだ……
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広美の衝撃の告白!!
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という事で広美回は次回も続きます。
どうぞ次回も宜しくお願い致します。
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