飛翔英雄伝《三國志異聞奇譚》〜蒼天に誓う絆〜

銀星 慧

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第六章 反逆の迅雷と戦火の都

第七十三話 反董卓連合

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『反董卓連合』の拠点は、河内かだい酸棗さんそう陽翟ようてき魯陽ろようの四箇所に置かれた。
袁本初えんほんしょが陣を置いたのは、雒陽らくようの北岸にある“河内”である。

孟徳は本初の本陣へ向かい、早速そこで彼と面会した。
さぞや呆れ顔で出迎えるであろうと思っていたが、孟徳の前に現れた本初は笑顔を絶やさず、

「弘農王の事は聞いた。残念だか、仕方があるまい。まぁ、そう落ち込む事は無いぞ…!」
そう言って彼の肩を抱いてろうねぎらった。
何だか少し拍子抜けし、その様子を薄気味悪く思いつつ孟徳は本初の顔を見上げ、

劉伯安りゅうはくあん殿の事は、どうなった…?」
と、問い掛けた。
すると本初はやや表情を曇らせ、

「それなのだが…伯安本人から拒絶されてしまってな…どうも、上手く行きそうに無い…」
溜め息混じりにそう答え、自分の顎を掻きながら苦笑する。

本初は、董卓が立てた皇帝に代え、幽州ゆうしゅう大司馬だいしば劉虞りゅうぐを新皇帝として擁立する事を諸侯らに図っていたのである。

やはり、劉伯安は断ったか…
本初の悔しげな横顔を見詰め、孟徳は当然の事だと思った。

それはそうであろう。伯安は、
「皇帝に代わって新皇帝になるなど、忠義にもとる…」
と答え断ったと言うが、その様な計画に乗れば、袁本初に良いように利用されるだけであり、万が一にも連合軍が敗北すれば、偽皇帝と呼ばれ逆賊とされるのは自分なのである。

劉伯安は賢い…“皇帝”になるのは、危険な賭けと言えるであろう…

『孟徳殿…“皇帝”とは一体何だ…?』

そう奉先に問われた事を思い出し、孟徳は眉宇を陰らせ少し考え込んだ。
本初は、暗い顔をしている彼を落ち込んでいると勘違いしたのか、
「孟徳、そう落ち込むな。」
と言って、再び慰める様な口調で彼の肩を強く叩く。

「実は、貴殿きでんには酸棗さんそうへ向かって欲しいのだが、行ってくれるか?」
「酸棗へ?」
「ああ、酸棗に集結した諸侯たちはどうも士気が上がらず、まとまりを欠いているらしい…」

本初の笑顔の理由はそれか…

奥歯にものが挟まった様な、歯切れの悪い口調で語る本初を見詰めながら、孟徳は成程なるほどと納得した。

兗州えんしゅうの西、陳留郡ちんりゅうぐんに位置する酸棗には、劉岱りゅうたい橋瑁きょうぼう袁遺えんい張超ちょうちょう張邈ちょうばく鮑信ほうしんといった諸侯が集結していたが、彼らは刺史や太守などで、ろくに戦闘経験が無い者ばかりであった。

それに引き替え、董卓は常に辺境の地で異民族を相手に戦っていた歴戦の猛者もさであり、彼のもとには、呂布や徐栄じょえい胡軫こしん華雄かゆうといった猛将が名を連ねている。
連合軍側は完全に尻込みをし、彼らは出撃の準備は愚か軍法会議も開かず、毎日酒宴を繰り広げている有り様であった。

「分かった。直ぐに向かおう…!」
孟徳は微笑を浮かべてそう答えると、本初に向かい拱手した。

孟徳が兵を率い、酸棗で挙兵する事を伝え聞いた縁戚の曹氏と夏侯氏から、彼の元へ数名の若者たちがせ参じた。

曹仁そうじん、字は子孝しこう曹洪そうこう、字は子廉しれん夏侯惇かこうとん、字は元譲げんじょう夏侯淵かこうえん、字は妙才みょうさい
彼らは皆、孟徳の従兄弟いとこたちである。

陳留太守である張邈は喜んで彼らを出迎えたが、

「董仲穎は大軍をようしているとはいえ、我々連合軍の方が数ではまさっている。雒陽らくようを東側から包囲しているにも関わらず、誰一人先鋒として出撃しようとはしないのだ…」
董卓を恐れて中々出陣出来ずにいる酸棗の諸侯たちの情けない姿を、溜め息混じりに語る。

張邈と張超は兄弟で、張邈、あざな孟卓もうたくと言う人物の方が兄である。
彼らと比較的年齢の近い、済北相さいほくしょうの鮑信や孟徳らとは知り合った当初から打ち解け、彼らは非常に気が合った。

「臆病者は相手にする必要は無い。我々だけで出陣しようでないか…!」
孟徳はそう言って笑い、ふさぐ孟卓の肩を叩いた。

その頃、南陽郡なんようぐん魯陽ろように布陣していた袁本初の異母弟おとうと袁公路えんこうろが、配下として従軍していた孫文台そんぶんだいを単独で雒陽に向かわせていた。

孫堅そんけん、字を文台ぶんだいと言うこの勇猛果敢な将は、黄巾党の反乱の際、朱儁しゅしゅんに従軍して宛城えんじょう攻略で先陣を切って戦ったあの猛将である。

文台には、まだ十五歳になったばかりの息子がいる。
彼の名は孫策そんさく、字を伯符はくふと言う好奇心旺盛で、父に似て勇猛な少年であった。
文台はこの息子に大いに期待を寄せており、このいくさでは父の戦い振りを見せる絶好の機会と考え共に従軍させていた。

伯符には同じ歳の少年、周瑜しゅうゆ、字を公瑾こうきんと言う義兄弟がいた。
彼もまた文台と伯符に付き従い、初めての戦に参加していた。

孫文台は真っ直ぐに雒陽へ向かい、北上している。
この機を逃さず攻撃を仕掛けるべきだと考えていた孟徳は、張孟卓の配下、衛茲えいじを従え、鮑信、張超らと共に雒陽を目指し進軍を開始した。


「東から曹操軍、南から孫堅軍が攻め込んで来ております!」

その報が雒陽に届くと、直ぐ様軍法会議が開かれ、将軍らが呼び集められた。
軍師の李文優は広い卓の上に地図を広げ、敵の進軍状況を説明し、それから各武将たちに兵の配置を支持した。

「曹操軍は東から直進し、成皋せいこう県の要害を占拠しようと考えているでしょう。徐将軍には兵を率いて滎陽けいよう県まで進軍して頂き、そこで曹操軍の行く手を阻んで貰います。」
そう言って、文優が徐栄に切れ長な目を向けると、徐栄は心得たと強くうなずく。
するとそこへ、

「俺は、曹孟徳のいくさを知ってる。俺が行って、曹操軍を撃破しよう…!」

二人の前へ進み出た奉先がそう主張した。
それに対し、文優は奉先を仰ぎ見ると、

「呂将軍には、汜水関しすいかんを護って貰わねばなりません。胡将軍らと共に、北の袁紹軍に備えて頂きたい。」

と、冷静な口調で答える。
奉先は白地あからさまに不満の表情を向けたが、文優は眉目を動かさず彼を一瞥いちべつした。

胡軫こしん、字を文才ぶんさいという人物は、武勇に優れ勇猛な将であるが、非常に傲慢ごうまんで短気な性格だった為、他の将軍らとの折り合いが悪かった。

その上、さきの一騎討ちで奉先が重傷を負わせた牛毅ぎゅうきは彼の弟分であり、胡軫は特に奉先に対して悪感情を強く抱き、二人の仲は険悪そのものである。
それを知ってか知らずか、文優は彼らを共に戦わせる積りでいるらしい。

奉先は強く歯噛みをしたが、その場は大人しく引き下がった。

同じ頃、文優はある計画を仲穎に持ち掛けていた。
それは、敵の前線にある雒陽を放棄し、長安ちょうあんへ遷都する案である。

その報告に、集められた文武百官からはどよめきが上がったが、董仲穎をはじめ、軍師の李文優は涼し気な表情をしていた。

「雒陽は既に、袁本初を盟主とする連合軍に包囲されつつあります。西の長安へ遷都し、雒陽の住民たちも全て移動させるのが最善の策でしょう。」

「長安は、さきの戦で荒廃し、焦土と化しているのを知らぬ筈はあるまい!都を置くには適しておらぬ…!」
「雒陽の民は皆代々この地に根付いている。此処に先祖をまつる者も多く、移住させるのは困難である…!」

文優の意見に、司徒の楊彪ようひょう、太尉の黄琬こうえん、河南尹の朱儁しゅしゅんらが激しく異論を述べた。

しかし文優の言う通り、雒陽は連合軍に包囲される形となっており、敵の最前線に位置している。
尚且なおかつ、西の長安へ行けば仲穎の故郷である涼州にも近く、兵を補充し安くなると考えられ、仲穎としてはその方が都合が良いのである。

彼らの論議を黙って聞いていた仲穎は、おもむろに立ち上がると、鋭い眼光を朝廷内に行き渡らせた。

「軍師の策はもっともである。雒陽の住民を従え、直ぐに長安へ向かう…!異を唱える者があれば、即刻首をねよ!!」

こうして董仲穎は、半ば強引に長安遷都の案を押し通したのである。


一方その頃、曹操軍五千、鮑信軍五千、合わせて凡そ一万余りの騎兵部隊を率いた連合軍は、滎陽県の汴水べんすいの辺りまで来た所で、徐栄率いる董卓軍が接近している報に触れた。
渡河の最中に敵に攻撃をされては一溜まりもない。

「急ぎ兵たちに、汴水を渡河させよ!」
孟徳は急いで舟を用意させ、兵たちを渡らせたが、汴水を越えた辺りで遂に徐栄の率いる大軍と遭遇した。

数では、圧倒的に董卓軍が有利である。
それでも孟徳は兵たちを励まし、董卓軍に真っ向から勝負を仕掛けた。

連合軍は寡兵ながらも奮戦し、押しては引く戦いを繰り返したが、兵力の差は歴然れきぜんとしており、次第に大軍に呑み込まれて行く。

孟徳は、自ら先陣を切って果敢かかんに敵に立ち向かったが、敵兵をたおしてもたおしてもりが無い。
やがて孟徳の乗った馬が、敵の矢を受けて倒れてしまった。
馬から放り出された孟徳は、それでも再び立ち上がって剣を振るい、襲い来る敵を斬り伏せた。

「はぁ、はぁ…!!」
血濡れた剣を構えたまま後ろを振り返ると、敵の放った矢が、仲間の兵士たちを次々に馬から射落としている光景が彼の目に映る。

このままでは…壊滅する…!

そう思った時、孟徳の左肩に矢が突き立った。

「うっ…っ!!」
激しい痛みに、弾かれる様に地面に倒れ込んだ。

「孟徳にい!!」

叫びながら走り寄って来たのは、一番若い従弟いとこの曹子廉しれんである。
子廉は孟徳をかかえる様にして立ち上がらせると、自分の乗って来た白馬に孟徳を掴まらせた。

「さあ、孟徳兄…!俺の馬に乗って逃げてくれ!」
「子廉…っ、俺は大丈夫だ…自分で歩ける!お前は先に逃げろ…!」
孟徳は肩の傷を押さえ、苦しげにあえぎながらもそう言って断った。

「何を言っている!俺が此処で死んでも構わぬが…あんたが此処で死んでは、天下が困るのだっ!!」
子廉は目をいからせ、孟徳の胸倉むなぐらを激しく掴み恫喝どうかつする。

そして有無を言わさず、孟徳の身体を馬上へ押し上げて馬を走らせると、子廉自らは、徒歩で敵兵を斬り伏せながら走った。

連合軍は敵に散々に蹴散らされ、既に退却を始めている。
徐栄は攻撃の手を緩めず、逃げる連合軍に追撃を開始した。


やがて、辺りに夕闇が迫った頃、孟徳と子廉は汴水まで辿り着いた。
目の前には河の流れが立ち塞がっているが、付近には一艘いっそうの舟も見当たらない。
子廉は孟徳を馬から降ろして近くの木の側へ休ませると、彼にそこで待つよう言い残し、舟を探しに走り去った。

孟徳は肩の痛みをこらえながら、暗い空を見上げた。

衛茲や鮑信らは無事であろうか…
遠い空に、小さな星のまたたきが見える。

始めから、この戦には勝ち目が無かった。
それでも、我々が先陣を切って奮戦する姿を董卓軍に見せ付ければ、連合軍はあなどれぬと彼らに印象付ける事が出来る…
それに、ただ傍観している連合軍も重い腰を上げるかも知れない…

だが、結果的に自軍の損害は甚大じんだいなものとなり、立ち直るには時間を要するであろう。
孟徳は悔しさを噛み締め、目尻が熱くなるのを感じながら、遠く輝く星を睨み据えた。

その時、河岸に追撃する徐栄の兵士たちの姿が見えた。

まずい…!
孟徳は身体を引きるようにして木の陰に身を潜め、息を殺した。

「孟徳兄、舟は諦めよう…!俺の背に乗ってくれ!」
そこへ、舟を発見出来ぬまま舞い戻った子廉がそう言って、孟徳に肩を貸して立ち上がらせる。

「子廉、追っ手がそこまで来ている…!二人で河を泳ぎ切るのは難しい。お前は馬に乗って逃げろ…!」
すると子廉は険しい眼差しで孟徳を振り返り、

「孟徳兄…!言っただろう、あんたが死んでは困るのだ!俺は、今まで何の希望も、目的も持たず生きて来た。だが、これからはあんたの為に生きると決めた…孟徳兄は俺の希望なのだ!だから、何があっても死なせない…!」

目の周りを赤くし、必死にそう訴える子廉からは熱い思いが伝わって来る。

子廉の実家は、馬の生産を生業なりわいとしており、家は裕福であった。
その為、彼は賭博や女遊びに明け暮れ、毎日の様に放蕩ほうとうを繰り返していた。
そんな彼が、従兄いとこの曹子孝に誘われ、今までの生き方を変えようと今回の挙兵に参加したのである。
この戦で、彼は本気で誰かの為に戦うという事を学んだ。

彼の熱意に感じ入り、胸を熱くして彼の赤い目を見詰め返す孟徳は、

「分かった…!何があっても、一緒に生き抜こう!!」

そう言って、同じ様に目元を赤く染めながら白い歯を見せて笑った。

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