【完結】ツインクロス

龍野ゆうき

文字の大きさ
213 / 303
思惑と誤算

17-6

しおりを挟む
「…実は、僕は写真部の者なんだけど…体育の溝呂木先生の依頼を受けていたんだ」
「え?それって…さっきの先生か?」
「そ。これバレると大問題になっちゃうからホント秘密だよっ」
力はとりあえず、再び頷いた。
「キミって…1年A組のウワサの転入生でしょ?写真部で販売してる写真って買ったことある?」
その生徒は、学年別に色分けされた校章マークを見る限りでは、二年生の生徒らしかった。
「何で俺のこと知ってるんだ?アンタ二年生だろう?」
当然の疑問を口にするが、その生徒は笑って言った。
「写真部は新聞部との連携があるからね。学校のニュースとかは大抵耳に入って来るんだよ。それに、キミ…転入早々野崎くんに告白したんだろ?」
その言葉に。
「はァっ?してねぇしっ!!どういうニュース流してんだよっ」
思い切り動揺しながら答えると、その二年生は笑った。
「ハハハ、冗談冗談。でも、野崎くんに会いに転入してきた奴がいるって噂で持ちきりだったんだぜ?」
「ふ…ふーん…」
とりあえず、自分のことが話題になってるのは悪い気がしない。

「…まぁ、それは置いといてだな、販売してる写真って何だ?」
「ああ、見たこともないかな?写真部では、人気のある生徒のブロマイドとか売ってるんだけど…」
「人気ある生徒って…男のかっ?」
思い切り引いている力の反応に、その生徒は頷くと、
「うん。こういうのは男子校ならではだよね。何て言うか、男ばっかりの学校生活でも潤いが欲しくなるらしくて。特に付き合うどうこうっていうのはあまり聞かないけど、やっぱりアイドル的な存在とかは出てくる訳なんだよ」
「そ…そういうモンなのか?よく、分からないが…」
怪訝そうな顔をしている力に、その生徒は何処からか写真を数枚取り出して見せた。
「これとか今人気のやつだよ」
「って!これ冬樹じゃんかっ!!」

渡された写真は、見たこともない程鮮やかな笑顔の冬樹やら、窓際の席で佇んでいる冬樹などで、力は密かに衝撃を受けていた。
「うん、その野崎くんなんだけど…。話し戻ると、溝呂木先生が彼のファンでね。…これはある意味、成蘭の生徒達の中では既に有名で皆に知られてる話ではあるんだけど、実際にこの写真も誰かを通じて溝呂木先生の手に渡っちゃったらしくて、先日溝呂木先生が写真部に乗り込んで来て、問題になっちゃったんだ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

野球部の女の子

S.H.L
青春
中学に入り野球部に入ることを決意した美咲、それと同時に坊主になった。

月弥総合病院

御月様(旧名 僕君☽☽‪︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。 「再婚するから」 そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。 次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。 それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。 ※他サイトにも掲載しております

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...