25 / 33
第25話 封書と矜持
しおりを挟む
「レイラ様! レイラ様、大変です!」
アメストリア国第一王女、レイラ・ランフェストが従者、エルザ・ガンフォールの足音が屋敷中に響き渡っている。
怒りとも呆れとも取れるそれを一切隠そうとしない彼女が、食堂へと続く両扉を勢いよく開くと、周囲を睨めつけながら床を踏みつけた。
まるで体中から怒りの炎を撒き散らす様は激昂のイフリート。
その姿に両脇に控えていた使用人達は震え上がる。
ただ一人、一切動じず優雅に紅茶を傾けるのは屋敷の主、レイラ・ランフェストその人。
「エルザ、今はティータイム中ですのよ。そのように乱暴に扉を開けられると埃が立ってしまい、せっかくのダージリンが台無しだわ」
「そ、それは失礼しました……って、そんなことを言ってる場合ではありません! それよりこれをっ!!」
収まらない怒りと共に彼女が腰を下ろすテーブルに、指を震わせながら封書を置くエルザ。
震える指から少し乱暴に置かれた封書にはユニコーンの刻印が押されており、祖国アメストリアからの便りであることが一目で窺える。
それを3秒ほど眺めたレイラは、微笑みながらティーカップをそっと受け皿へと置いた。
その表情は何かを悟ったのか、決然とした態度である。
「お父様からかしら……?」
「中を……御覧になられますか?」
「ええ、拝見するわ」
エルザが血相を変えて持ってきた封書の中身をサッと確認すると、コクリと頷く。
気品と優雅さを決して失わない彼女の所作一つ一つに、王女たる者の力量が窺える。
「なるほど、政略結婚ですか……。アメストリアの現状は私が思っていた以上に深刻なようですわね」
「何を落ち着いておられるのですか!」
「エルザは何を慌てているの?」
落ち着いた様子のレイラとは対照的に、エルザの感情は風船のように膨れ上がる。
それはずっと幼い頃から彼女の側に仕え続けたエルザにしかわからない感情だった。
「レイラ様は幼い頃から仰っていたではありませんかっ! 学び、知恵と力をつけてアメストリアのすべての民を救うと。それが……志半ばで他国に……」
「確かに……残念ではあるわね。この手で民を幸せにできないことは……。だけど、私が嫁ぐことでアメストリアが救われるのであらば、喜んでこの身を捧げるつもりですわよ」
「国のために御自分を犠牲になさると、そう仰るのですか!」
「エルザ、私はアメストリア国第一王女、レイラ・ランフェストですわ。王家に生まれた時から覚悟は出来ていていよ」
「…………レイラ様」
「あなたがそのような顔をすることはなくてよ。他国に嫁げばあなたとも会えなくなってしまう……。最後くらい笑顔で居てくれないかしら」
「……はい」
その一言を残して、彼女は何も言えなくなってしまった。言える訳がなかった。
悲しみを堪えながら気丈に微笑む彼女をその目に映してしまえば……。
ことの始まりは一ヶ月以上前まで遡る。
アメストリア国――王都ストリアから南西に数キロほど進んだ小さな村で事件は起きた。
フレマセルと呼ばれる小さな村では連日の日照り続きで作物が十分に育たなかった。
そんな折り、困り果てた村人達の元に一人の行商人がやって来て、特別な種を差し出したのだ。
何でも、その種は水も肥料も必要とせず、植えるだけで食料となる果実を実らせると言う。
藁にもすがりたい村人達は半信半疑、その種を村の畑に植えることにした。
すると、一晩で種は芽を出し、3日後には巨体な大木へと成長を遂げた。
ここまでは良かった。
しかし、問題が発生する。
大樹の成長は止まることなく村中に根を生やし、それは王都ストリアまでおも覆い尽くしてしまうほどの急成長を遂げた。
慌てたレイラ・ランフェストの父、ライン・ランフェスト国王陛下の命令ですぐに根を焼き払うこととなったのだが、根を焼き払うことは不可能だった。
焼き払おうとする度に根は分裂して、被害は拡大する一方。
さらに、この謎の植物は水も肥料も必要としなかったのだが、あるものを栄養として必要とした。
それが生命力。
大地に根を張った植物は、その地で生きるすべての者達から生命力を吸い取ってしまうのだ。
このままでは一刻を争う事態となる。
しかし、アメストリア国の知恵を持ってしても、大樹を伐採することは叶わない。
そんな時、隣国から使者が訪れた。
『我々なら大樹を葬ることが出来ます』
だが、そのためにはアメストリア国第一王女と自国の王子との婚約が条件だと言う。
国を救うため、ライン・ランフェスト国王陛下は娘のレイラ・ランフェストを差し出すことを約束してしまったのだ。
アメストリア国は奇妙な植物に支配されており、直ちに隣国に大樹を除去してもらうため、レイラ・ランフェストの帰還を求める便りを寄越してきたという訳だ。
少し一人になりたいと言い残し、レイラは自室にこもってしまわれた。
そんな彼女にかける言葉が見つからないエルザは、悲しみからその場に立ち尽くしていた。
無力という二文字が頭の中を何度も交差し、無意識の内に握りしめられた拳が爪を立てる。
主君である彼女が涙を見せぬ中、自分がそれを零す訳にもいかない。
しかし、耐え難くやり場のない思いが鮮血となり滴り落ちる。
幼い頃から従者として、時に姉のように育てられてきた彼女からすれば、レイラは主君であり妹のような存在。
そんな彼女が自らの気持ちとは違い、他国に嫁ぐことは身を引き裂かれる思いだった。
だが、国のために他国に嫁ぐことは仕方のないこと。
どこの王家でも昔から当たり前のように行われていること。
わかっている。エルザも十分理解していた。何れこのような未来が来ることも考えなかった訳ではない。
でも、早過ぎた。
あまりにも早過ぎる未来に、現実を受け止めきれずにいる。
瞳を閉じれば瞼の裏に浮かぶのは先程の彼女の姿。顔色を悪くしながらも気丈に振る舞う華奢な体は微かに震え、白くなるほど握りしめた手がすべてを物語っていた。
「私は……何もできないのか」
この世の終わりを見たような目眩とは大袈裟かもしれない。
しかし、レイラにとってもエルザにとってもそれくらい辛い現実であることは間違いない。
打ちひしがれるほどの苦痛に耐えながらも、それでも膝を折ることはない気高き魂。
その誇りを守りたいと願うのは従者なら当然の思考である。
だから、彼女は考えることを決して放棄しない。
何かある、まだきっとレイラを……アメストリアを救う手立てがあるはずだと思考を巡らせる。
(考えろ、私はレイラ様の騎士になると誓ったのだ。彼女の誇りと尊厳を守ることこそが私の使命なのだから、諦めるなっ!)
どれほどの時間立ち尽くし考えたのだろう。
陽が暮れ、月が上り、小鳥の囀りが聞こえてきた頃、エルザの脳裏に一人の男の姿が浮かび上がる。
「ジュノス……ハードナー」
彼女は考えていた。
この街のスラムを、僅か一月で見違えるまでに変えてしまったあの異端児……リグテリア帝国の第三王子を。
(スラムを改革し、あまつさえ誰も手がつけられないと言っていたスラムの若者に支持される彼なら……あるいは……)
だけど、エルザは考える。
アメストリアを苦しめる帝国の王子に助けを求めるなどあっていいことなのか。
それは彼女の誇りを汚すことに繋がらないのかと……。
「いや、違う。レイラ様が頭を下げるのではない。この私が勝手に頭をさげるのだ! それならレイラ様の誇りが汚されることなど断じてない! あるものかっ!!」
義憤……悪魔と取り引きすることになったとしても、エルザはレイラを救うことを優先する。
何かを振り払うように走り出す彼女に迷いはなかった。
向かうは悪魔と呼ぶべき帝国の頂点に君臨する男、ジュノス・ハードナーの元。
アメストリア国第一王女、レイラ・ランフェストが従者、エルザ・ガンフォールの足音が屋敷中に響き渡っている。
怒りとも呆れとも取れるそれを一切隠そうとしない彼女が、食堂へと続く両扉を勢いよく開くと、周囲を睨めつけながら床を踏みつけた。
まるで体中から怒りの炎を撒き散らす様は激昂のイフリート。
その姿に両脇に控えていた使用人達は震え上がる。
ただ一人、一切動じず優雅に紅茶を傾けるのは屋敷の主、レイラ・ランフェストその人。
「エルザ、今はティータイム中ですのよ。そのように乱暴に扉を開けられると埃が立ってしまい、せっかくのダージリンが台無しだわ」
「そ、それは失礼しました……って、そんなことを言ってる場合ではありません! それよりこれをっ!!」
収まらない怒りと共に彼女が腰を下ろすテーブルに、指を震わせながら封書を置くエルザ。
震える指から少し乱暴に置かれた封書にはユニコーンの刻印が押されており、祖国アメストリアからの便りであることが一目で窺える。
それを3秒ほど眺めたレイラは、微笑みながらティーカップをそっと受け皿へと置いた。
その表情は何かを悟ったのか、決然とした態度である。
「お父様からかしら……?」
「中を……御覧になられますか?」
「ええ、拝見するわ」
エルザが血相を変えて持ってきた封書の中身をサッと確認すると、コクリと頷く。
気品と優雅さを決して失わない彼女の所作一つ一つに、王女たる者の力量が窺える。
「なるほど、政略結婚ですか……。アメストリアの現状は私が思っていた以上に深刻なようですわね」
「何を落ち着いておられるのですか!」
「エルザは何を慌てているの?」
落ち着いた様子のレイラとは対照的に、エルザの感情は風船のように膨れ上がる。
それはずっと幼い頃から彼女の側に仕え続けたエルザにしかわからない感情だった。
「レイラ様は幼い頃から仰っていたではありませんかっ! 学び、知恵と力をつけてアメストリアのすべての民を救うと。それが……志半ばで他国に……」
「確かに……残念ではあるわね。この手で民を幸せにできないことは……。だけど、私が嫁ぐことでアメストリアが救われるのであらば、喜んでこの身を捧げるつもりですわよ」
「国のために御自分を犠牲になさると、そう仰るのですか!」
「エルザ、私はアメストリア国第一王女、レイラ・ランフェストですわ。王家に生まれた時から覚悟は出来ていていよ」
「…………レイラ様」
「あなたがそのような顔をすることはなくてよ。他国に嫁げばあなたとも会えなくなってしまう……。最後くらい笑顔で居てくれないかしら」
「……はい」
その一言を残して、彼女は何も言えなくなってしまった。言える訳がなかった。
悲しみを堪えながら気丈に微笑む彼女をその目に映してしまえば……。
ことの始まりは一ヶ月以上前まで遡る。
アメストリア国――王都ストリアから南西に数キロほど進んだ小さな村で事件は起きた。
フレマセルと呼ばれる小さな村では連日の日照り続きで作物が十分に育たなかった。
そんな折り、困り果てた村人達の元に一人の行商人がやって来て、特別な種を差し出したのだ。
何でも、その種は水も肥料も必要とせず、植えるだけで食料となる果実を実らせると言う。
藁にもすがりたい村人達は半信半疑、その種を村の畑に植えることにした。
すると、一晩で種は芽を出し、3日後には巨体な大木へと成長を遂げた。
ここまでは良かった。
しかし、問題が発生する。
大樹の成長は止まることなく村中に根を生やし、それは王都ストリアまでおも覆い尽くしてしまうほどの急成長を遂げた。
慌てたレイラ・ランフェストの父、ライン・ランフェスト国王陛下の命令ですぐに根を焼き払うこととなったのだが、根を焼き払うことは不可能だった。
焼き払おうとする度に根は分裂して、被害は拡大する一方。
さらに、この謎の植物は水も肥料も必要としなかったのだが、あるものを栄養として必要とした。
それが生命力。
大地に根を張った植物は、その地で生きるすべての者達から生命力を吸い取ってしまうのだ。
このままでは一刻を争う事態となる。
しかし、アメストリア国の知恵を持ってしても、大樹を伐採することは叶わない。
そんな時、隣国から使者が訪れた。
『我々なら大樹を葬ることが出来ます』
だが、そのためにはアメストリア国第一王女と自国の王子との婚約が条件だと言う。
国を救うため、ライン・ランフェスト国王陛下は娘のレイラ・ランフェストを差し出すことを約束してしまったのだ。
アメストリア国は奇妙な植物に支配されており、直ちに隣国に大樹を除去してもらうため、レイラ・ランフェストの帰還を求める便りを寄越してきたという訳だ。
少し一人になりたいと言い残し、レイラは自室にこもってしまわれた。
そんな彼女にかける言葉が見つからないエルザは、悲しみからその場に立ち尽くしていた。
無力という二文字が頭の中を何度も交差し、無意識の内に握りしめられた拳が爪を立てる。
主君である彼女が涙を見せぬ中、自分がそれを零す訳にもいかない。
しかし、耐え難くやり場のない思いが鮮血となり滴り落ちる。
幼い頃から従者として、時に姉のように育てられてきた彼女からすれば、レイラは主君であり妹のような存在。
そんな彼女が自らの気持ちとは違い、他国に嫁ぐことは身を引き裂かれる思いだった。
だが、国のために他国に嫁ぐことは仕方のないこと。
どこの王家でも昔から当たり前のように行われていること。
わかっている。エルザも十分理解していた。何れこのような未来が来ることも考えなかった訳ではない。
でも、早過ぎた。
あまりにも早過ぎる未来に、現実を受け止めきれずにいる。
瞳を閉じれば瞼の裏に浮かぶのは先程の彼女の姿。顔色を悪くしながらも気丈に振る舞う華奢な体は微かに震え、白くなるほど握りしめた手がすべてを物語っていた。
「私は……何もできないのか」
この世の終わりを見たような目眩とは大袈裟かもしれない。
しかし、レイラにとってもエルザにとってもそれくらい辛い現実であることは間違いない。
打ちひしがれるほどの苦痛に耐えながらも、それでも膝を折ることはない気高き魂。
その誇りを守りたいと願うのは従者なら当然の思考である。
だから、彼女は考えることを決して放棄しない。
何かある、まだきっとレイラを……アメストリアを救う手立てがあるはずだと思考を巡らせる。
(考えろ、私はレイラ様の騎士になると誓ったのだ。彼女の誇りと尊厳を守ることこそが私の使命なのだから、諦めるなっ!)
どれほどの時間立ち尽くし考えたのだろう。
陽が暮れ、月が上り、小鳥の囀りが聞こえてきた頃、エルザの脳裏に一人の男の姿が浮かび上がる。
「ジュノス……ハードナー」
彼女は考えていた。
この街のスラムを、僅か一月で見違えるまでに変えてしまったあの異端児……リグテリア帝国の第三王子を。
(スラムを改革し、あまつさえ誰も手がつけられないと言っていたスラムの若者に支持される彼なら……あるいは……)
だけど、エルザは考える。
アメストリアを苦しめる帝国の王子に助けを求めるなどあっていいことなのか。
それは彼女の誇りを汚すことに繋がらないのかと……。
「いや、違う。レイラ様が頭を下げるのではない。この私が勝手に頭をさげるのだ! それならレイラ様の誇りが汚されることなど断じてない! あるものかっ!!」
義憤……悪魔と取り引きすることになったとしても、エルザはレイラを救うことを優先する。
何かを振り払うように走り出す彼女に迷いはなかった。
向かうは悪魔と呼ぶべき帝国の頂点に君臨する男、ジュノス・ハードナーの元。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる