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第17話 デートの成果
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「ふぁ~、よく寝たな」
帰国してからというもの、俺はフォクシーお姉たまを迎え入れる準備に奔走し、心身ともに疲れきっていた。
そんな俺を癒してくれるのは……。
「お目覚めになられたのですね、ミラスタールさま」
「本当にミラスタールさまは最高だわ。サキュバスのリリスを昇天させられる男はミラスタールさまをおいて考えられないわよ♡」
シーツに身を包む二人が目覚めの口づけを頬にくれる。それだけで日々の疲れが吹き飛んでいく。
「今日も町へ赴き、魔族は怖くないということを喧伝しに行くぞ」
「デートですわね!」
「リリスはミラスタールさまとなら地獄の果てでも構わないわ」
ここ数日、俺は町の者たちの魔族に対する恐怖心を少しでも緩和させるため、レネアとリリスを連れだって町へと赴いていた。
そうすることで時期にやって来る魔族の軍勢に対する抵抗力を、一人一人に植えつけようという考えだ。
浅はかな考えであることは百も承知なのだが、いまはこれぐらいしか打開策が思いつかない。
二人と町デートをするに相応しいカジュアルな服装を侍女たちにセレクトしてもらい。漆黒のスリリンマフラーを首に巻いて自室をあとにする。
二人の美少女と腕を組み歩く俺を、誰もが羨望の眼差しで見つめる。
このぷにぷにの感触が最高に気持ちいい。巨大マシュマロに挟まれた俺の相貌がいやらしく崩れていく。
「いいな~」
「魔族って美人が多いよな」
「なんでも我が国はミラスタール王によって、魔族やモンスターとの友好関係を築いていると一部で噂だからな」
「頭おかしいと思っていたけどさ、意外と悪くないかもな」
「ああ、それに遠方の村などでは、これまでモンスターなどによる作物や家畜の被害が酷かったらしいが、それがパタリと止んだって云うじゃねぇか」
「それだけじゃねぇよ。ここ最近は誰もモンスターや魔族の被害を受けていないらしいんだよな」
レネアとリリスの二人を町に連れてきた当初、皆から軽蔑と不信感の眼差しを向けられていたが、人間の慣れというものには感服だな。
いまでは驚く者の方が少ない。
それに、ここへきて追い風も吹いている。
我が国が魔王傘下入りを果たしたことにより、魔族やモンスターが人を襲うことをしなくなり。農作物や家畜への被害も嘘みたいになくなっていた。
平和――この響きが民の心を穏やかにしているのかもしれない。
しかしながら、一方で問題が生じていることも事実。民草の中にはレネアとリリスに心を奪われ、人間の女性ではなく、魔族と淡いアバンチュールを夢見る者が増えてきているのだ。
その結果、一部の女たちが不平不満を口にし始めている。
だから俺は以前から民草たちの間でも一夫多妻制度を取り入れる法案を可決すべきだと口を酸っぱくしてきたのだが、大反対を食らってしまった。
そんなことを許せば暴動――最悪クーデターに発展しかねないと大臣に止められていたのだ。
「リリスあれが食べたい!」
「確かにいい匂いですわ」
レネアとリリスが庶民のファーストフード――クレープなるものに興味を引かれている。
「うむ、では買うとするか」
レネアにはバナナを、リリスにはイチゴをふんだんに使ったクレープを買い与える。
生クリームを口元や鼻先につけて、とても美味しそうに頬張る二人。胸元に落ちた生クリームが堪らなくエロい!
レネアは旗袍と呼ばれる胸元が大胆にハート型に開いた衣服を着ており、リリスは胸からおへその辺りまで布面積の少ないモノキニを着用している。
ただでさえスケベな服装の二人に生クリームが加われば、飛びつくなという方が無理である。
当然、興奮を抑えきれずおっぱいに顔を埋めてペロペロしてしまう。
「あぁんっ……大胆ですわ。ミラスタールさま♡」
「リリス欲しくなっちゃう♡」
堪らんっ、堪らんっ!
艶のあるエッチな声に俺の股間がバーストしそうだ。
大きなテントを畳むべくズボンに手を突っ込んでいると、ふと疑問に思う。
「これはとても女性ウケがよさそうなのに……誰も買わないのはどういうことだ? それにエッチなクリームプレイも出来て楽しいのに」
建ち並ぶ露店はどこも賑わっているのだが、クレープ屋にはいまいち人が集まっていない。疑問に思った俺は店の主人に尋ねてみた。
「バナナやイチゴといった果物は高級品ですから……値段が高いんですよ」
「なんで高いんだ? なら沢山作ればよいだけの話だろ」
「作ったところで運搬に時間を有してしまいます。その間に果物は痛みやすいので……こちらへ届いた頃には値段が高騰。腐った物はさすがに商品になりませんから」
なるほどなと話を聞いていると、うっとりとした表情のレネアとリリスが意外なことを口にする。
「アイススライムに運ばせればいいだけの話ではありませんか」
「それもそうよね。運搬に時間を有するならドラゴンに荷車を引かせればいいだけだし」
おおっ、なるほど。その手があったか!
ドラゴンはさすがに用意できなくても、アイススライムなら可能なんじゃないか?
スライムは固形変体だけでなく、その体内は異次元空間のような作りになっているので、大量に物資を運ぶことに適している。
さらにアイススライムの体内は冷たい。冷凍してしまえば腐る心配もなくなり、貴重な食料を破棄することもなくなって一石二鳥じゃないか!
そうだ、いいことを思いついたぞ!
デートついでにリネアとリリスに何か政策の足掛かりになることがないか、意見を聞きながら回ればいいんだ。
従来の人間では不可能なことも、魔族やモンスターと協力し合えば可能となるのだから。
ムフフ……ミラちゃん冴えてる♪
「し、信じられんっ!?」
「あのクズが即位してから我が国の経済が回復傾向にある!?」
「しかも次々と新たな政策を打ち出しておるではないか!」
「一体どういうことだ!?」
「これではあのクズの方が我々より正しかったという証明になってしまいかねんっ」
城内を歩けば能史たちが気まずそうに愛想笑いを浮かべている。
その理由はなんとなくだが察していた。
俺が打ち出した政策が次々と成果をあげていたからだ。
アイススライムを使った物資の運搬をはじめとし、重大な水不足に陥ってしまった村にはウォータースライムを派遣し、水を大量に運び込む。
干上がっていた土地や、水不足で頭を抱えていた農民はこれに喜んだという報告を受けている。
実際、作物などの収穫率は前年度を遥かに上回る数字を叩き出していた。
しかも、不純物を取り除いてしまうウォータースライムのお陰で、これまで汚染された水をやむを得ず口にしていた民草たちの健康面が著しく回復に向かっているという。
これにはさすがの俺も驚いたが、些細なことで人の生活や安全が守られるということを学ぶいい機会となった。
俺が行った政策はそれだけじゃない。アラクネや蜘蛛モンスターが吐き出す糸を使うことで、品質の良い衣類などを作り出すことにも成功していた。
これまでより圧倒的に品質が良く、値段が安いと話題になった衣類は爆発的ヒット商品となる。
それらをまだ勘づかれていない隣国へ売りさばくことにより、膨大な利益を得る。
もちろん利益の一部を国民に還元し、経済を回せという大臣の助言も聞き入れる。
この頃には、生活が豊かになりつつある国民たちが、王家を指示する傾向にあると大臣から聞かされていた。
もちろん、一部の能史や貴族たちの中には、未だに俺を敵視する者がいることも知っている。
だが問題ない。文句があるやつには噂通りの暴君ぶりを発揮して叩き潰すまで。
それがこの俺――ミラスタール・ペンデュラムなのだから。
そんな俺の元へ、遂にフォクシーお姉たま率いるフォクシー軍が到着しとの一報が入った。
帰国してからというもの、俺はフォクシーお姉たまを迎え入れる準備に奔走し、心身ともに疲れきっていた。
そんな俺を癒してくれるのは……。
「お目覚めになられたのですね、ミラスタールさま」
「本当にミラスタールさまは最高だわ。サキュバスのリリスを昇天させられる男はミラスタールさまをおいて考えられないわよ♡」
シーツに身を包む二人が目覚めの口づけを頬にくれる。それだけで日々の疲れが吹き飛んでいく。
「今日も町へ赴き、魔族は怖くないということを喧伝しに行くぞ」
「デートですわね!」
「リリスはミラスタールさまとなら地獄の果てでも構わないわ」
ここ数日、俺は町の者たちの魔族に対する恐怖心を少しでも緩和させるため、レネアとリリスを連れだって町へと赴いていた。
そうすることで時期にやって来る魔族の軍勢に対する抵抗力を、一人一人に植えつけようという考えだ。
浅はかな考えであることは百も承知なのだが、いまはこれぐらいしか打開策が思いつかない。
二人と町デートをするに相応しいカジュアルな服装を侍女たちにセレクトしてもらい。漆黒のスリリンマフラーを首に巻いて自室をあとにする。
二人の美少女と腕を組み歩く俺を、誰もが羨望の眼差しで見つめる。
このぷにぷにの感触が最高に気持ちいい。巨大マシュマロに挟まれた俺の相貌がいやらしく崩れていく。
「いいな~」
「魔族って美人が多いよな」
「なんでも我が国はミラスタール王によって、魔族やモンスターとの友好関係を築いていると一部で噂だからな」
「頭おかしいと思っていたけどさ、意外と悪くないかもな」
「ああ、それに遠方の村などでは、これまでモンスターなどによる作物や家畜の被害が酷かったらしいが、それがパタリと止んだって云うじゃねぇか」
「それだけじゃねぇよ。ここ最近は誰もモンスターや魔族の被害を受けていないらしいんだよな」
レネアとリリスの二人を町に連れてきた当初、皆から軽蔑と不信感の眼差しを向けられていたが、人間の慣れというものには感服だな。
いまでは驚く者の方が少ない。
それに、ここへきて追い風も吹いている。
我が国が魔王傘下入りを果たしたことにより、魔族やモンスターが人を襲うことをしなくなり。農作物や家畜への被害も嘘みたいになくなっていた。
平和――この響きが民の心を穏やかにしているのかもしれない。
しかしながら、一方で問題が生じていることも事実。民草の中にはレネアとリリスに心を奪われ、人間の女性ではなく、魔族と淡いアバンチュールを夢見る者が増えてきているのだ。
その結果、一部の女たちが不平不満を口にし始めている。
だから俺は以前から民草たちの間でも一夫多妻制度を取り入れる法案を可決すべきだと口を酸っぱくしてきたのだが、大反対を食らってしまった。
そんなことを許せば暴動――最悪クーデターに発展しかねないと大臣に止められていたのだ。
「リリスあれが食べたい!」
「確かにいい匂いですわ」
レネアとリリスが庶民のファーストフード――クレープなるものに興味を引かれている。
「うむ、では買うとするか」
レネアにはバナナを、リリスにはイチゴをふんだんに使ったクレープを買い与える。
生クリームを口元や鼻先につけて、とても美味しそうに頬張る二人。胸元に落ちた生クリームが堪らなくエロい!
レネアは旗袍と呼ばれる胸元が大胆にハート型に開いた衣服を着ており、リリスは胸からおへその辺りまで布面積の少ないモノキニを着用している。
ただでさえスケベな服装の二人に生クリームが加われば、飛びつくなという方が無理である。
当然、興奮を抑えきれずおっぱいに顔を埋めてペロペロしてしまう。
「あぁんっ……大胆ですわ。ミラスタールさま♡」
「リリス欲しくなっちゃう♡」
堪らんっ、堪らんっ!
艶のあるエッチな声に俺の股間がバーストしそうだ。
大きなテントを畳むべくズボンに手を突っ込んでいると、ふと疑問に思う。
「これはとても女性ウケがよさそうなのに……誰も買わないのはどういうことだ? それにエッチなクリームプレイも出来て楽しいのに」
建ち並ぶ露店はどこも賑わっているのだが、クレープ屋にはいまいち人が集まっていない。疑問に思った俺は店の主人に尋ねてみた。
「バナナやイチゴといった果物は高級品ですから……値段が高いんですよ」
「なんで高いんだ? なら沢山作ればよいだけの話だろ」
「作ったところで運搬に時間を有してしまいます。その間に果物は痛みやすいので……こちらへ届いた頃には値段が高騰。腐った物はさすがに商品になりませんから」
なるほどなと話を聞いていると、うっとりとした表情のレネアとリリスが意外なことを口にする。
「アイススライムに運ばせればいいだけの話ではありませんか」
「それもそうよね。運搬に時間を有するならドラゴンに荷車を引かせればいいだけだし」
おおっ、なるほど。その手があったか!
ドラゴンはさすがに用意できなくても、アイススライムなら可能なんじゃないか?
スライムは固形変体だけでなく、その体内は異次元空間のような作りになっているので、大量に物資を運ぶことに適している。
さらにアイススライムの体内は冷たい。冷凍してしまえば腐る心配もなくなり、貴重な食料を破棄することもなくなって一石二鳥じゃないか!
そうだ、いいことを思いついたぞ!
デートついでにリネアとリリスに何か政策の足掛かりになることがないか、意見を聞きながら回ればいいんだ。
従来の人間では不可能なことも、魔族やモンスターと協力し合えば可能となるのだから。
ムフフ……ミラちゃん冴えてる♪
「し、信じられんっ!?」
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「しかも次々と新たな政策を打ち出しておるではないか!」
「一体どういうことだ!?」
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その理由はなんとなくだが察していた。
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干上がっていた土地や、水不足で頭を抱えていた農民はこれに喜んだという報告を受けている。
実際、作物などの収穫率は前年度を遥かに上回る数字を叩き出していた。
しかも、不純物を取り除いてしまうウォータースライムのお陰で、これまで汚染された水をやむを得ず口にしていた民草たちの健康面が著しく回復に向かっているという。
これにはさすがの俺も驚いたが、些細なことで人の生活や安全が守られるということを学ぶいい機会となった。
俺が行った政策はそれだけじゃない。アラクネや蜘蛛モンスターが吐き出す糸を使うことで、品質の良い衣類などを作り出すことにも成功していた。
これまでより圧倒的に品質が良く、値段が安いと話題になった衣類は爆発的ヒット商品となる。
それらをまだ勘づかれていない隣国へ売りさばくことにより、膨大な利益を得る。
もちろん利益の一部を国民に還元し、経済を回せという大臣の助言も聞き入れる。
この頃には、生活が豊かになりつつある国民たちが、王家を指示する傾向にあると大臣から聞かされていた。
もちろん、一部の能史や貴族たちの中には、未だに俺を敵視する者がいることも知っている。
だが問題ない。文句があるやつには噂通りの暴君ぶりを発揮して叩き潰すまで。
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