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第三章
再会1
しおりを挟むマサト「今日はほんとありがとね。夏になってバーに飲みに来てくださるお客様が増えて人手が足りなかったんだ。」
ひまり「気にしないでください!今日は夜予定もなかったし、いつもお世話になってますから。
それより足手まといにならないように頑張らないと!」
そう言ってひまりは腕まくりをする。
今日は、初めて夜のバーの時間帯でバイトに入ることになった。
18時から22時までの予定だ。
わたしは主に注文を受けてドリンクや軽食を出すのが仕事だ。
ひまり「えっと、今日はよろしくお願いします!」
マサトさんとキッチンで軽食の仕込みをしているアルバイトのテルヒコさんにお辞儀をする。
テルヒコ「よろしくー」
手は動かしてながら、こちらを見てペコリとしてくださった。
マサト「じゃ開店するね」
マサトが扉にかかっている札をOPENに変える。
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お店は大繁盛していた。
花屋兼バーとしての経営なので、
もともと席の数はあまり多くはなかったが、
夏は外にも数席、背の高いテーブルと椅子を設置していた。
「おねえさん、注文いいー?」
ひまり「はい!ありがとうございます!」
バーの仕事は初めてだったが、丁寧に笑顔で接客することはいつもお花屋の仕事でしていたことだったので、そこは心配なかった。
テルヒコ「あの子、すごいっすね。全然、物怖じしてないし、心地よい接客ですね。」
マサト「ああ。本当に明るい接客で丁寧だし、初めてとは思えない動きだよ。俺らもしっかりサポートして今日乗り切るぞ。」
テルヒコ「うっす!」
ひまり「マサトさん、キール・ロワイヤルとモスコミュールお願いします。
テルヒコさん、サーモンとアボカドのカナッペと、チーズ3種盛り合わせお願いします。」
マサト・テルヒコ「はいよ。」
「おねえさんお会計いいー?」
ひまり「はい!かしこまりました!」
お会計を済ませている間に、マサトさんが食器とグラスを下げてくれていた。
ひまりはすぐにテーブルを拭きに行く。
ちらっと時計を見ると20時をまわる頃だった。
(よし!あと半分!ミスしないように気合い入れ直して頑張らないと!)
「すいませーん。3人なんですけど入れますー?」
そんなことを考えながらテーブルを拭いていると
入り口から声がして振り向く。
ひまり「はい!いらっしゃいま...せ。」
そこに立っている人物に気づいて言葉につまる。
「え、ひまり?!」
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