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第三章
ジンside
しおりを挟む会社はお盆休みに入り、
この家に残っているのは俺とユンギとホソクだけで、あとのやつらは実家に帰省していた。
ホソクはダンスの公演が近いらしく夜遅くまで練習して帰ると言っていた。
「ひまりちゃんは今日は夜遅くまでバイトだから晩ご飯はいらないって言ってたなぁ」
俺とユンギだけのご飯なら簡単に野菜炒めでいいか。
冷蔵庫に残っている野菜を適当に入れ、野菜炒めを作る。
「ユンギー。飯できたぞー」
ユンギ「うっす。ジン兄さんありがとう」
2人で食卓を囲む。
ユンギ「今日ひまりちゃんは?バイト遅いんだっけ?」
「あぁ。バーの仕事人足りてないらしくて、22時までって言ってたよ。」
ユンギ「ふーん。遅くまで頑張るねー。てか夜道帰るの大丈夫なんかね。」
「まぁ、自転車だし大丈夫じゃない?」
ユンギ「あれ?昨日帰って来た時タイヤパンクしたって言ってたけどもう直したんだ?」
「え??」
まさかと思い、玄関先のいつも自転車を置いている場所へ駆け出す。
「あの子歩いて行ってんじゃん…」
そこにはひまりの自転車が置いたままになっていた。
ユンギ「最近、変質者出たって聞いたから心配だな。」
そう言って俺を見る。
ユンギ「兄さん迎えに行ってきたら?」
「....行ってくるわ。」
なんで俺なんだよと言いかけた言葉を飲み込んでそう答える。
ユンギ「うん。俺は皿洗いしておくからさ」
「ユンギありがとう」
こいつはたぶん俺のひまりへの気持ちに気づいているのだろう。
時計は21時半を過ぎていた。
歩いてちょうどバイト終わりに間に合うか。。
スマホをポケットに入れ、玄関を出た。
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