上 下
7 / 20

第七話 水無月紫苑

しおりを挟む
「お。ここいいじゃん」
地図で次に行く場所を探しているとワイバーンの谷という場所を見つけた。これは行くしかない!ワイバーンのこと解析できれば空飛べるかもしれないし、何よりかっこいい!!
そうと決まれば早速行ってみよう。
えーと、こっから5000kmか。
・・・5000km?!嘘でしょ。遠すぎだろ。こりゃ先に足の確保しないとだな。町になんかあったかな。
「あっ」
「ん?紫苑なんでこんなところにいんだよ」
こいつは水無月紫苑僕の幼なじみだ。普段は良い奴だけどある言葉を言うと鉄拳が飛んでくる。
「私はこの町の鍛治職人にようがあるの」
「あーそう」
久しぶりにあったしやっとくか。
「ゴリラにも武器は必要なんだな」
あれ?紫苑がいない。なんて考えていると腹のあたりにとんでもない痛みが走っていた。
「ぐはっ」
「死ね」
な、なんて威力だよ。あとせめて暴言吐いた後に殴って欲しかった。
「んで?あんたはなんでここにいんの。いつもならバイトの時間でしょ」
「冒険に行く準備をしていた」
「はぁ!あんたが冒険!危ないからやめときな」
「えー。僕結構強いよ。ほら」
ステータスカード
個体名:イツキ颯馬
年齢:20
レベル:3202
職人:冒険者
うわ、あれから1レベしか上がってないじゃん。
まぁ、紫苑もこれで僕が強いってわかってくれるだろ。
「これでわかったろ」
あれ返事がない。どうしたんだ?
って白目むいてるぅ!どんだけ驚いてんだよ。
「おーい目を覚ませ」
「·····」
「しおんー」
「·····」
ふむ、こうなったら仕方ない
「メスゴリラ」
黒目が戻ってきた紫苑の拳を最後に僕は意識を手放した。
ん?ここは?
「起きた?」
「あっメスゴr、紫苑」
今とんでもない殺気で拳をかまえる鬼が見えたのは気のせいだろう。
「んで結局なんで僕たちなんでここにいんだよ」
「あたしがここまで運んできた」
「それはわかった。でもなんでこの家に?」
「何となく」
こいつまたよくわかんないところで体力使ったんだな。
「助けてくれてありがと。それじゃ僕はそろそろ行くから」
「待って!」
冒険の準備をしに行こうと思ってドアに向かうといきなり手を引っ張られた。
「なんだよ」
「助けて欲しいの」
「どういうことだ」
紫苑が言うにはクラスの女子4人でパーティを組んて冒険に出たらしい。最初の方は上手くいってたんだけどヘビの化け物に戦いを挑んだけど
負けてしまい、命からがら逃げ出したらしい。でも仲間の3人が毒をくらってしまい、危ない状態でこの本当はこの町にもなにか役に立つ物はないかと思って来たらしい。今は近くにあった村で休んでいるが時間の問題だから一緒に毒を治せる物を探して欲しいということだという。
「う~ん」
「頼むよイツキ」
毒を治せるなにかかとりあえず回復液で行けるなら簡単なんだけど
スキル[解析]
回復液傷を治しHPを回復する
スキル[回復]について
魔力を使用してHPを回復する。回復量は魔力の使用量によって変わる。ただし自分には使えない
状態異常の回復は出来ないってことか
「イツキ」
「わかった」
「え」
「今まで僕がお前のお願いを断ったことあったか」
「ありがとう」
おいおい泣くなよ。でもまぁ最初の目的地は決まったな
しおりを挟む

処理中です...