拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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455 コトの経緯をイチから報告 1

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ポカンとしたままのメーレ王妃にノアが声をかける。

「ひとまず何か口にしましょうか。それからゆっくり説明しますね」
「・・・・・・はい、あの・・・・・・とにかく助けて下さった、という事であってます? ありがとうございます」

まだ自力で起き上がれないメーレは、目礼で御礼をした。
それに微笑んで、ノアは頷く。

「そうですけど、俺がしたことはと食事などの世話くらいです。途中でエレン達にも手伝って貰ってたので大したことはしてないですよ」

その言葉に驚くメーレだが、ノアが本気でそう思っているだろう事がノアからも伝わり、隣のアークやミオ達からも苦笑が漏れていたので、メーレはそれ以上言うのを止めて微笑み、心の中で感謝をした。

「そういう訳で、軽くお茶会をしましょう。エレフ、準備するから」
《はいはいは・・・・・・い。ごめんなさい》

ノアに喚ばれて勢い良く現れたキンキラキンの精霊王エレフだったが、良くアークに『はいは一回』と怒られるのを思い出して自主的に謝った。
アークはエレフをジト目で見つめてノアは苦笑している。
エレン達もコレを見慣れるくらいにはすでに何度も繰り返されているので笑っているだけだ。

コレにもメーレはポカンとしていたが、さすがは一国の王妃というのか、立ち直りは早かった。

「あの、もしや・・・・・・精霊王様?」
《おお、そうじゃ。ここは我の住処。何も危険は無いのでゆっくり静養するが良いぞ》
「・・・・・・ありがとうございます?」

何故初対面の精霊王様がこんなにも良くしてくれるのかと疑問に思っていれば、ソレも後で、とノア達に言われてとりあえず様子をみようと黙った。

そもそも今のメーレには気力も体力もほとんど無い。
このままお世話になるしか選択肢はなかった。

「王妃様、そのまま横になっていて大丈夫ですよ」
「何かあれば僕たちに言って下さい。その為にいるんですからね」
「・・・・・・ありがとう」

ミオとエレンがそう言うので安心して身体の力を抜くと、寝心地の良いカウチソファにホッとしてうつらうつらしたメーレ。

そのうちに準備が出来たようで、ぼんやりした意識の中、ノアが今度は別の誰かに声をかけたのに気付く。

「ヴァン、お茶会だよ。・・・・・・え? うん、メーレ王妃様が目を覚ましたんだ。だから状況説明を兼ねたお茶会。エレフが迎えに行くから一緒にお茶しよう」

ノアがそう言うと精霊王がパッと消えて、瞬きのウチにまた現れた。
---体長およそ三メートルの幻獣フェンリルと一緒に・・・・・・。

「・・・・・・はい?」
「---あー、そうですよね。僕達も初めて見たときは腰が抜けましたもん」
「・・・・・・あの時は死ぬかと思いました」

再びポカンとしたメーレにエレンとミオも遠い目をしてうんうんと頷く。
アレは昔話に聞く、恐ろしくも気高い幻獣様ではないだろうか。
私達獣人にとっては王よりも上の敬うべき存在の・・・・・・。

「---フェンリル様?」
『うん? おお、目が覚めたんだの。良かったなあ!』
「・・・・・・あの、フェンリル様」
『おう、ヴァンで良いぞ。ノアも良かったな』

確認の為に声をかければ、軽い感じで名前呼びを許されて。
どうやらノア達と知り合いのようだと察して静観するメーレ。

「うん。ヴァンも色々ありがとう。今日も森の中、探してくれてたんでしょ? ちょっと早いけどおやつにしようね」
『やった!! ノアの作るモノは何でも美味いからな! 良かったな、王妃よ!』
「・・・・・・はあ・・・・・・」

ヴァンに話を振られたがよく分からず、曖昧に返事をするに留めたが、この後ヴァンの言葉を噛みしめることになる。

《我も、我もノア達と一緒にお茶して良いよな? な?》
「もちろん。そのつもりで声をかけたんだから。エレン達もクルール達もね」
《やった!》
「「ありがとうございます!」」
『『楽しみです!』』

精霊王や幻獣、ゴーレムには全く必要の無い飲食だか、すでにノアに胃袋を掴まれている精霊王達はすっかり餌付けされた愛玩生物となっているのだった。




※次話、お茶しながら王妃様に説明回の予定。



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