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9ー3【始まる前に終わってた】ラスト&シル
僕は今、衝撃の事実を聞いて、心の底から驚愕している!
何と! 僕が一四歳で監禁されてからすでに六年が経っていて、僕は二〇歳になってた。
あと、シルフィエールが二五歳だったことが判明した。あれ、ゲームでは僕の方が年上で、魔王になったときはシルフィエールはまだ学園生で攻略対象者達とウハウハイチャイチャしてる頃だよね?
時系列おかしくない???
そして一番おかしいのが、すでに魔王はシルフィエール達勇者パーティーに討伐されているということ!!!
え、シルフィエールってもうすでに勇者なの!?
何で!? 魔王って闇オチした僕の成れの果てだよね!? じゃあ討伐された魔王って誰!?
そんな僕の疑問が手に取るように分かるのか、シルフィエールが分かりやすく教えてくれる。
「魔王っていうのはね、高濃度の瘴気の塊が人のような形になって意思を持ち始めたものらしいよ。それが負の感情に支配された依り代に憑いて受肉すると魔王として顕現する」
「え、じゃあ魔王はまだ完全な魔王じゃなかったってことですか?」
「うん、魔王の卵って感じかな。ソイツを徹底的に浄化して消してきたから当分は心配いらないよ。そもそも負の感情がなければ寄りつけないし」
そうなんだ。初めて知った。じゃあゲームの僕はタイミングが悪くて、魔王の卵に取り憑かれちゃったのか。
……まあ、あんな状況じゃあ魔王になってもおかしくはなかったけど。
それはともかく。
「……ほへぇ……そうなんですね。シルフィエール様、すごいんですねぇ」
僕の知らないうちに立派な勇者になってて、世界の危機を未然に防いで。
だからその功績で今は伯爵位を叙爵されて、邸と領地を頂いてここに住んでいるんだって。
僕が阿呆みたいに口を開けて感心していると、シルフィエールがちょっと不機嫌そうな顔と声で言った。
「それ、いつまで敬語とシルフィエール呼びなの? 初日にシルって呼ぶように言ったよね?」
「ぅえ、いえ、だって……命の恩人ですし、勇者様ですし……最初のときは、ぽやぽやしててよく分かってなくて……」
目を泳がせてそう言い訳をしていたら、不意に頬を両手で挟まれて思わず彼を直視してしまい、顔がみるみる赤くなる。
「もし俺に恩を感じているなら、なおさら、敬語なしでシル呼びすること。いいね?」
「え、あ」
「い・い・ね?」
「……はい、あ、うん……シル」
ちょっと目を逸らして躊躇うと、にっこり笑顔の圧をかけられて、僕は観念して呟くように言った。
「よろしい」
そうしたらとびきり輝く笑顔でそう言われて、思わず見蕩れた。
──ああ、やっぱりシルフィエールってかっこいいなあ。
僕もつられて思わず笑った。何年振りかの笑顔で、頬がちょっと引きつってたかもしれないけど。
ガリヒョロの僕では気持ち悪い顔かもしれないけど。
「あ、そうそう。君を監禁して酷いことしてた叔父夫妻と子息はすでに捕らえて、たくさんの罪が明らかになったから裁判で極刑が言い渡されるだろうね」
「──え?」
あの叔父達、捕まったの?
僕は魔王にならなくて済んで、悪党の叔父達が捕まって。
シルフィエールは勇者になってて魔王(の卵)を討伐してて。
もしかしてもしかすると、もう、僕は死なないってこと?
僕は生きてる。これからも生きられる?
シルフィエールによって穏やかな生活が送れるようになって、ゲームで死んで終わりじゃなくて、この先もあるってこと?
「……僕、この世界でフェードアウトしなくていいんだ」
そう思ったら、涙が溢れた。地下室で泣きじゃくっても誰も慰めてくれないからと、泣くことを止めたのに。
現金な僕は、ホッとして未来を夢見た途端に大泣きした。涙腺が決壊して、泣き疲れて眠るまで、シルフィエールが優しく抱きしめてくれていた。
温かい腕の中で、これは現実なんだとようやく実感できたんだ。
◇ ◇ ◇
泣き疲れて眠ってしまったラストをそっとベッドに横たえる。
目尻が赤く腫れぼったくなっていて痛々しいと同時に、やっと泣けたんだと嬉しくなる。
最初に目覚めたときは、たぶんいろいろと環境が変わって驚き、心も麻痺していたんだろう。ピクリとも変わらない無表情だった。
それがさっき、ようやくホッと安堵して気が抜けたようで涙を見せてくれた。
その際に呟いた言葉に、彼も俺と同じ転生者だと確信する。
何時思い出したのかは分からないが、彼なりに運命に抗おうとしたのかもしれない。
ゲームの強制力とかあったら怖いもんな。
転生者という俺の存在もきっとイレギュラーだったんだろう。
前世で俺が救いたいと願ったラストは無事に魔王にならずに済んだ。何はともあれ、こちらとしてはいい方向に流れが変わったことにホッとする。
さあ、これからラストには栄養をとってもらって健康的な身体を取り戻してもらわないと。
俺の婚約者になってもらい、ゆくゆくは婚姻。できれば最短の三ヶ月で婚姻したいが、ラストの体調次第だ。無理はさせられない。
今だって本当は口付けして抱きしめて、裸に剥いてあんなことやこんなことをしたいのにガマンしているんだぞ! 偉いだろう、俺!
今まで虐げられていたラストにはなるべく自由でいて欲しい。
でも一つだけ不自由を強いることがある。
救出したときに付けられていたアンクレット。魔法を封じる魔導具。
あれは俺とカインの二人で強制的に許容範囲を超える魔力を注いで破壊した。実はあれと同じ性能の魔導具をピアスにして、こっそりとラストの左耳に付けている。本人は全く気づいていないようだったが。
そう、一つだけ、魔力を封じたままでいさせているのだ。これは俺の我が儘。
だって、そうしないと何かあったときに転移魔法で逃げられてしまうだろう?
転移魔法は使える人が限られる上に魔力消費が多く、さらに一度行った場所でないと転移先に選べない。最初は片道切符なのだ。だから行きは実際に向かわねばならず、そのため遥か遠くにいる魔王の討伐に時間を要した。
帰りは一瞬だったけどな。
俺は当然使えるが、ゲームではラストも逃走に使っていたからおそらく使えるはず。あれは無意識に魔王に魅了されて魔王の卵のところに転移したのだろう。
まあ今は逃げるような状況にはないから大丈夫だと思うが、それでも不安なのだ。
そんなことは許さないし、たぶん本人もやらないとは思うが、うっかりミスで転移してしまうかもしれないだろう?
だからとにかく俺だけを頼って依存して離れられないようにしないとね。
ピアス型の魔法封じの魔導具はカインに製作をお願いした。
理由を言ったらドン引きされたが、きちんと作ってくれてよかった。
「いやいや、貴方のヤンデレっぷりにかなり引いてますけど!? 学園時代からの付き合いだし、理由も分かりますけどねぇ。協力するって約束ですし?」
「ヤンデレ上等」
自分が病んでるのはとっくに自覚してるよ。
「いやもうコイツ、本当に頭イカれてるってば」
カインに続き、ランドールが呆れてそう言うが、気にしない。
「そう言っても、お前らは結局、協力してくれるだろう?」
彼らにそう言えば、ランドールがニカッといい笑顔で言う。
「そりゃあ、仲間だしな」
「それにあの子、いやアルヴァンス公爵子息は護ってやりたくなる可愛さですしね。弟みたいです」
「主の大切な番い様ですから、私にとっても大切な護るべき方です!」
カインやウルブ、ナーヴも笑って言った。
「ああ、お前らは本当にいい仲間だ。あとでラストに紹介してやらないとな」
もう少し体力がついてからになるだろうが。会わせたらラストはきっと喜ぶ。
「お? そこは絶対に会わせないとか見るな! って拒否るかと思ったんだが」
「そこまで狭量じゃない」
俺はラストが喜ぶならなんだってしてやりたいんだ。
「まあまあ、いいじゃないですか。会わせてもらえるんですから」
「私は今は侍従ですが、勇者パーティーメンバーとして紹介していただけるのですか?」
「もちろん。皆のおかげで現在があるんだからな」
こんなふうに気の置けない、かけがえのない友人達にも恵まれた。だから今度はラスト、君にもこんなふうに笑いあえる友人ができたらいい。
本当は邸に囲って誰の目にも触れさせないようにしたいけど。
それはあのクソどもと何ら変わらない仕打ちだから。
──なに、徐々に、真綿で締めるように、自ら飛びこんで囲われてくれるようにすればいいんだから。
俺は優しげな微笑みの裏で、うっそりと笑う。
※すみません…さ、三話では終わらなかった。
次話はR回予定。
何と! 僕が一四歳で監禁されてからすでに六年が経っていて、僕は二〇歳になってた。
あと、シルフィエールが二五歳だったことが判明した。あれ、ゲームでは僕の方が年上で、魔王になったときはシルフィエールはまだ学園生で攻略対象者達とウハウハイチャイチャしてる頃だよね?
時系列おかしくない???
そして一番おかしいのが、すでに魔王はシルフィエール達勇者パーティーに討伐されているということ!!!
え、シルフィエールってもうすでに勇者なの!?
何で!? 魔王って闇オチした僕の成れの果てだよね!? じゃあ討伐された魔王って誰!?
そんな僕の疑問が手に取るように分かるのか、シルフィエールが分かりやすく教えてくれる。
「魔王っていうのはね、高濃度の瘴気の塊が人のような形になって意思を持ち始めたものらしいよ。それが負の感情に支配された依り代に憑いて受肉すると魔王として顕現する」
「え、じゃあ魔王はまだ完全な魔王じゃなかったってことですか?」
「うん、魔王の卵って感じかな。ソイツを徹底的に浄化して消してきたから当分は心配いらないよ。そもそも負の感情がなければ寄りつけないし」
そうなんだ。初めて知った。じゃあゲームの僕はタイミングが悪くて、魔王の卵に取り憑かれちゃったのか。
……まあ、あんな状況じゃあ魔王になってもおかしくはなかったけど。
それはともかく。
「……ほへぇ……そうなんですね。シルフィエール様、すごいんですねぇ」
僕の知らないうちに立派な勇者になってて、世界の危機を未然に防いで。
だからその功績で今は伯爵位を叙爵されて、邸と領地を頂いてここに住んでいるんだって。
僕が阿呆みたいに口を開けて感心していると、シルフィエールがちょっと不機嫌そうな顔と声で言った。
「それ、いつまで敬語とシルフィエール呼びなの? 初日にシルって呼ぶように言ったよね?」
「ぅえ、いえ、だって……命の恩人ですし、勇者様ですし……最初のときは、ぽやぽやしててよく分かってなくて……」
目を泳がせてそう言い訳をしていたら、不意に頬を両手で挟まれて思わず彼を直視してしまい、顔がみるみる赤くなる。
「もし俺に恩を感じているなら、なおさら、敬語なしでシル呼びすること。いいね?」
「え、あ」
「い・い・ね?」
「……はい、あ、うん……シル」
ちょっと目を逸らして躊躇うと、にっこり笑顔の圧をかけられて、僕は観念して呟くように言った。
「よろしい」
そうしたらとびきり輝く笑顔でそう言われて、思わず見蕩れた。
──ああ、やっぱりシルフィエールってかっこいいなあ。
僕もつられて思わず笑った。何年振りかの笑顔で、頬がちょっと引きつってたかもしれないけど。
ガリヒョロの僕では気持ち悪い顔かもしれないけど。
「あ、そうそう。君を監禁して酷いことしてた叔父夫妻と子息はすでに捕らえて、たくさんの罪が明らかになったから裁判で極刑が言い渡されるだろうね」
「──え?」
あの叔父達、捕まったの?
僕は魔王にならなくて済んで、悪党の叔父達が捕まって。
シルフィエールは勇者になってて魔王(の卵)を討伐してて。
もしかしてもしかすると、もう、僕は死なないってこと?
僕は生きてる。これからも生きられる?
シルフィエールによって穏やかな生活が送れるようになって、ゲームで死んで終わりじゃなくて、この先もあるってこと?
「……僕、この世界でフェードアウトしなくていいんだ」
そう思ったら、涙が溢れた。地下室で泣きじゃくっても誰も慰めてくれないからと、泣くことを止めたのに。
現金な僕は、ホッとして未来を夢見た途端に大泣きした。涙腺が決壊して、泣き疲れて眠るまで、シルフィエールが優しく抱きしめてくれていた。
温かい腕の中で、これは現実なんだとようやく実感できたんだ。
◇ ◇ ◇
泣き疲れて眠ってしまったラストをそっとベッドに横たえる。
目尻が赤く腫れぼったくなっていて痛々しいと同時に、やっと泣けたんだと嬉しくなる。
最初に目覚めたときは、たぶんいろいろと環境が変わって驚き、心も麻痺していたんだろう。ピクリとも変わらない無表情だった。
それがさっき、ようやくホッと安堵して気が抜けたようで涙を見せてくれた。
その際に呟いた言葉に、彼も俺と同じ転生者だと確信する。
何時思い出したのかは分からないが、彼なりに運命に抗おうとしたのかもしれない。
ゲームの強制力とかあったら怖いもんな。
転生者という俺の存在もきっとイレギュラーだったんだろう。
前世で俺が救いたいと願ったラストは無事に魔王にならずに済んだ。何はともあれ、こちらとしてはいい方向に流れが変わったことにホッとする。
さあ、これからラストには栄養をとってもらって健康的な身体を取り戻してもらわないと。
俺の婚約者になってもらい、ゆくゆくは婚姻。できれば最短の三ヶ月で婚姻したいが、ラストの体調次第だ。無理はさせられない。
今だって本当は口付けして抱きしめて、裸に剥いてあんなことやこんなことをしたいのにガマンしているんだぞ! 偉いだろう、俺!
今まで虐げられていたラストにはなるべく自由でいて欲しい。
でも一つだけ不自由を強いることがある。
救出したときに付けられていたアンクレット。魔法を封じる魔導具。
あれは俺とカインの二人で強制的に許容範囲を超える魔力を注いで破壊した。実はあれと同じ性能の魔導具をピアスにして、こっそりとラストの左耳に付けている。本人は全く気づいていないようだったが。
そう、一つだけ、魔力を封じたままでいさせているのだ。これは俺の我が儘。
だって、そうしないと何かあったときに転移魔法で逃げられてしまうだろう?
転移魔法は使える人が限られる上に魔力消費が多く、さらに一度行った場所でないと転移先に選べない。最初は片道切符なのだ。だから行きは実際に向かわねばならず、そのため遥か遠くにいる魔王の討伐に時間を要した。
帰りは一瞬だったけどな。
俺は当然使えるが、ゲームではラストも逃走に使っていたからおそらく使えるはず。あれは無意識に魔王に魅了されて魔王の卵のところに転移したのだろう。
まあ今は逃げるような状況にはないから大丈夫だと思うが、それでも不安なのだ。
そんなことは許さないし、たぶん本人もやらないとは思うが、うっかりミスで転移してしまうかもしれないだろう?
だからとにかく俺だけを頼って依存して離れられないようにしないとね。
ピアス型の魔法封じの魔導具はカインに製作をお願いした。
理由を言ったらドン引きされたが、きちんと作ってくれてよかった。
「いやいや、貴方のヤンデレっぷりにかなり引いてますけど!? 学園時代からの付き合いだし、理由も分かりますけどねぇ。協力するって約束ですし?」
「ヤンデレ上等」
自分が病んでるのはとっくに自覚してるよ。
「いやもうコイツ、本当に頭イカれてるってば」
カインに続き、ランドールが呆れてそう言うが、気にしない。
「そう言っても、お前らは結局、協力してくれるだろう?」
彼らにそう言えば、ランドールがニカッといい笑顔で言う。
「そりゃあ、仲間だしな」
「それにあの子、いやアルヴァンス公爵子息は護ってやりたくなる可愛さですしね。弟みたいです」
「主の大切な番い様ですから、私にとっても大切な護るべき方です!」
カインやウルブ、ナーヴも笑って言った。
「ああ、お前らは本当にいい仲間だ。あとでラストに紹介してやらないとな」
もう少し体力がついてからになるだろうが。会わせたらラストはきっと喜ぶ。
「お? そこは絶対に会わせないとか見るな! って拒否るかと思ったんだが」
「そこまで狭量じゃない」
俺はラストが喜ぶならなんだってしてやりたいんだ。
「まあまあ、いいじゃないですか。会わせてもらえるんですから」
「私は今は侍従ですが、勇者パーティーメンバーとして紹介していただけるのですか?」
「もちろん。皆のおかげで現在があるんだからな」
こんなふうに気の置けない、かけがえのない友人達にも恵まれた。だから今度はラスト、君にもこんなふうに笑いあえる友人ができたらいい。
本当は邸に囲って誰の目にも触れさせないようにしたいけど。
それはあのクソどもと何ら変わらない仕打ちだから。
──なに、徐々に、真綿で締めるように、自ら飛びこんで囲われてくれるようにすればいいんだから。
俺は優しげな微笑みの裏で、うっそりと笑う。
※すみません…さ、三話では終わらなかった。
次話はR回予定。
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