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54 ロルフの家族
「いやあ、恥ずかしいところを見せてしまって、すまないね」
突撃して来た国王達がようやく落ち着いた頃、場所を移して今は国王ウルリケの私室。
そこには先ほどはいなかった二人もいる。
「私達が騒いでいる間にロルフ達から聞いたたようだが、改めて紹介をしよう。私は国王のウルリケ。そして王妃のフロスティ、第一王子で王太子アドルフォに第二王子アマロック」
こちらはさっき聞いたとおりだ。名前を呼ばれた人がそれぞれ軽く手を挙げる。
「そしてアドルフォの番いで王太子妃システアとアマロックの番いクロス。アマロックはクロスに嫁いでいて普段はこの国にいないんだが」
ウルリケが初顔の二人を紹介してくれる。それに続けて二人も挨拶をしてくれる。
「初めまして、セッカ様。システアと申します。どうぞよろしくお願いいたします」
「初めまして。クロス・トウェル・ドラゴノーツと申します。私は竜人国ドラグーンの騎士団長の職に就いておりまして、そちらにアマロックと住んでおります」
「初めまして。こ、こちらこそよろしくお願いいたします。セッカです」
システアは長い黒髪に紫色の瞳でお淑やかそうな美人。丸い耳としなやかな尻尾をもつ黒豹の獣人だそうだ。
クロスは水色の長い髪を三つ編みにしていて藍色の瞳。上背はあるが、やはり人族の見た目で言われなければ竜人と分からない。穏やかな雰囲気の人だ。
「クロス様は竜人なんですね。私、初めてお目にかかりました」
「見た目は人族と変わらないですからね。でも番い探しで国外にいる竜人は結構いますよ」
「それは……ロルファングの言っていた番いと同じ意味でしょうか? 人族には分からない、唯一無二の魂の伴侶という……」
単なるアルファとオメガの番いとは違うってロルフは言っていた。俺にはピンとこない本能らしい。
「ええ、そうです。アマロックは運命の番いなんです。こんなに早く出会えるとは思ってもみなくて、もう嬉しくてすぐに求婚しました。もちろん二つ返事で了承してくれて幸せで──」
「やだな、クロスってば。惚気ないでよ! 恥ずかしい」
アマロックが頬を染めてクロスをバシバシと叩いている。クロスには全然効いていないようだが。照れ隠しか、可愛い。
「じゃあシステア様も、フロスティ王妃様も?」
「そうです」
「私も出会ってすぐにビビッときました」
そう語る二人も幸せそうな顔で、理屈じゃなく好きなんだと分かる。俺ももちろんロルフのことは大好きだけど、魂の番いは分からないから……
「羨ましいですね。私も、獣人として生まれたかった。そうすればもっと早く、ルゥルゥと──」
「セッカ」
ポツリと漏れた本音に自分でも驚いて。でもすぐにロルフが俺をぎゅっと抱きしめてきて、それにホッとしてさっきの気持ちが霧散する。
「ちょっと遠回りしただけだ。過去は変えられないけど、これからの未来は俺達二人で作れるから、だから心配ない。俺は今も昔もお前を愛している」
「──うん」
ここが王の私室で、部屋中の皆にガッツリ見られて微笑ましそうな笑顔を向けられていることに気づくのはこのあとすぐ。
※とってもご無沙汰しております。ちまちまと唐突に更新するので、気長にお待ちください。
突撃して来た国王達がようやく落ち着いた頃、場所を移して今は国王ウルリケの私室。
そこには先ほどはいなかった二人もいる。
「私達が騒いでいる間にロルフ達から聞いたたようだが、改めて紹介をしよう。私は国王のウルリケ。そして王妃のフロスティ、第一王子で王太子アドルフォに第二王子アマロック」
こちらはさっき聞いたとおりだ。名前を呼ばれた人がそれぞれ軽く手を挙げる。
「そしてアドルフォの番いで王太子妃システアとアマロックの番いクロス。アマロックはクロスに嫁いでいて普段はこの国にいないんだが」
ウルリケが初顔の二人を紹介してくれる。それに続けて二人も挨拶をしてくれる。
「初めまして、セッカ様。システアと申します。どうぞよろしくお願いいたします」
「初めまして。クロス・トウェル・ドラゴノーツと申します。私は竜人国ドラグーンの騎士団長の職に就いておりまして、そちらにアマロックと住んでおります」
「初めまして。こ、こちらこそよろしくお願いいたします。セッカです」
システアは長い黒髪に紫色の瞳でお淑やかそうな美人。丸い耳としなやかな尻尾をもつ黒豹の獣人だそうだ。
クロスは水色の長い髪を三つ編みにしていて藍色の瞳。上背はあるが、やはり人族の見た目で言われなければ竜人と分からない。穏やかな雰囲気の人だ。
「クロス様は竜人なんですね。私、初めてお目にかかりました」
「見た目は人族と変わらないですからね。でも番い探しで国外にいる竜人は結構いますよ」
「それは……ロルファングの言っていた番いと同じ意味でしょうか? 人族には分からない、唯一無二の魂の伴侶という……」
単なるアルファとオメガの番いとは違うってロルフは言っていた。俺にはピンとこない本能らしい。
「ええ、そうです。アマロックは運命の番いなんです。こんなに早く出会えるとは思ってもみなくて、もう嬉しくてすぐに求婚しました。もちろん二つ返事で了承してくれて幸せで──」
「やだな、クロスってば。惚気ないでよ! 恥ずかしい」
アマロックが頬を染めてクロスをバシバシと叩いている。クロスには全然効いていないようだが。照れ隠しか、可愛い。
「じゃあシステア様も、フロスティ王妃様も?」
「そうです」
「私も出会ってすぐにビビッときました」
そう語る二人も幸せそうな顔で、理屈じゃなく好きなんだと分かる。俺ももちろんロルフのことは大好きだけど、魂の番いは分からないから……
「羨ましいですね。私も、獣人として生まれたかった。そうすればもっと早く、ルゥルゥと──」
「セッカ」
ポツリと漏れた本音に自分でも驚いて。でもすぐにロルフが俺をぎゅっと抱きしめてきて、それにホッとしてさっきの気持ちが霧散する。
「ちょっと遠回りしただけだ。過去は変えられないけど、これからの未来は俺達二人で作れるから、だから心配ない。俺は今も昔もお前を愛している」
「──うん」
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