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14 告白という名のカミングアウト 2(sideレイヴン)
諸々の用事と面倒事を済ませて宿に戻る頃にはすっかり陽が傾いてきていた。
「レイヴンさん、お帰りなさい」
「おう、さっきはすまなかったな」
「いいえぇ、こちらこそ助かりました! さっそく防犯の魔導具を設置してるところなんですよ」
「そりゃ、安心だな」
宿主とそんな会話を交わして部屋に向かうと、結界の中で動きがあった。
---ブランシュ、起きたのか?
変わったところが無いことを確認して結界魔法を解除してそっと中に入ると、ちょうど魔導具を弄って驚いて放り投げたところだった。
『ぴえっ!!』
そんな声と共に飛んできた録音の魔導具をキャッチして声をかけると、『お帰りなさい?』なんて言われて、一瞬頭が真っ白になった。
「・・・・・・おう、ただいま」
なんだコレ、さっきも宿主と挨拶したのに、ソレとは違う高揚感・・・。
伴侶に言われるとこうも違うのかとドギマギした。
もちろん顔には出さないが。
しかしその後の会話でブランシュの様子が少しおかしいことに気付く。
ついさっきまで羞恥心の欠片もなくぽややんとしたアホっぽかったのに、何か途轍もなく初心で恥ずかしがり屋になってるんだが・・・?
『誘い受け』の派生スキルか?
ジッと観察してみて声をかけるが、言い淀んでいるような雰囲気で・・・。
無理強いは良くないかと引くことにしたが、ヤバい、ブランシュ、丸裸でムラッとくるんだが。
---やはり『誘い受け』のスキルの派生・・・?
いやいや、ともかく服で隠して貰おう。
そう言って声をかけたら、俺の上着で一生懸命前を隠そうとしていた。
---ソレも『誘い受け』以下略。
心を強く持って服を渡し、とにかく何か食うことにした。
結局、奴隷商人やら買い物やらで食いっぱぐれていたからな。
そのうちベッドに服を広げると少し考えていたらしいブランシュが下穿きを持って、何故か履き口を引っ張りだした。
---まさかアレが何か分かっていないのか?
・・・・・・分からないんだろうな。
そういや、アイツ下に何も履いてなかった。
・・・・・・仕方ない。
俺はサッと下穿きを引ったくると、足元に持っていってもキョトンとしているブランシュにテキパキと履かせて着付けていった。
何やらどもって赤くなっているブランシュが可愛いなと思いつつ、チュニックも着せてブーツも履かせて。
---ヨシ。
なかなかのコーデだな。
自画自賛で満足げに笑った。
ブランシュは死んだような目で遠くを見つめていたが。
俺はついでとばかりにマジックバッグから例のモノを取り出すとブランシュをベッドに座らせた。
「ブランシュ、俺の従魔で伴侶の証だ。着けてくれるか?」
そう言ってさっき急いで作らせたピアスやネックレスなどを箱から取り出した。
ブランシュはソレを見て嬉しそうにはにかみながら、でもすぐに真面目な顔になって言った。
『---その前に、大事な話があります。・・・その後で・・・貴方がソレでも良いと思ったら・・・着けて下さい』
真剣な表情と声に、俺も気を引き締めて応えた。
「・・・分かった。ただ、どんなことだろうとブランシュは俺の伴侶だから、心配するな」
そう言えば、ブランシュは泣きそうな顔で笑った。
※またカミングアウト出来なかった・・・。次話に続きます。
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