【完結】ねこネコ狂想曲

エウラ

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11 番いってなあに?

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ギルドを出たあと、僕はさっきの会話で気になった事を聞いてみた。

『ヒョウガさん、さっきギルマス達と話してた時に言ってたって何?』
『---あぁ、うん。そうだな・・・なんて言えば。うーん、サナのところで言うと、運命の人、かな?』
『運命の人? ・・・・・・あ、もしかして、鳥さんの夫婦を番いって言うけど、結婚相手って事かな?』
『それに近いが、こちらでの番いってヤツはさっき言ったように運命なんだ。この世で唯一無二の伴侶・・・結婚相手なんだよ。一生のうちに会えるかも分からない。出逢ったら、もうソイツしか愛せない・・・そういうヤツなんだ』

僕はソレを聞いてポカンとしてしまった。
だって、さっきギルマス達はなんて言ってた?
ヒョウガさんが何かを言って、『番い』って叫んでた。

え?

『ヒョウガさん、さっきの番いって・・・誰が、誰の・・・?』
『・・・・・・が、の!』
『・・・・・・マジ?』

ヒョウガさんは顔を真っ赤にして手で覆ってしまった。

---え?
僕がヒョウガさんの?!
唯一無二の伴侶?!

---だから、こんなに惹かれてるんだ。
離れたくなくて、ヒョウガさんも僕と離れることはないって・・・・・・そういうこと!!

知ったら嬉しくて、僕は今、絶対にまにましてると思う。

『ふへへへ』
『・・・・・・何、変な声出して』
『ふふふ、だって嬉しくて。僕、この世界では独りぼっちだから、本当はとても寂しかったんだけど、ヒョウガさんとずっと一緒だって分かったら・・・幸せだって』
『もう絶対に離さないよ。これからもイヤって言うほど甘やかすから、覚悟してくれ。でもって、早く育ってくれよ?』

そういってニヤリと笑うヒョウガさんにぽぽぽっと顔を赤くしてしまって、思わずヒョウガさんの肩に顔を埋めてしまった。

ソレをご機嫌に受け止めて、鼻歌でも歌いそうなヒョウガさん。
さっきは耳まで赤いのかって思うほど顔を真っ赤にしてたくせに、コレが大人の余裕か!!


番いの事がスッキリして、新居を探すべく不動産のお店へと向かっていったのだった。


不動産のお店である程度の条件を満たす物件をピックアップして貰い、明日、そこを案内して貰うことになった。

「ギルドに近いところと今借りてる宿の近くと北門の傍か。まあ、明日見せて貰ってからだな」
「たのちみ~」
「とりあえず何か食べる物買ってから宿に戻るか。腹減ったろう?」
「ん。しゅいちゃ。でもそんにゃに食べれにゃいよ?」
「大丈夫だ。俺が食べる」

うん、昨日も今日もいっぱい食べてたね。
やっぱり体のサイズのせい?

「・・・・・・うん、ぼく、がんばる!」
「---どうした?」
「がんばっちぇおーきくなるにぇ!」
「・・・期待してる」

ふんす! と気合いを入れたらふっと鼻で笑われた!

今に見てろ-!!
直ぐに元の年齢まで育ってやるもんね!


---実際はそんなに急に育つ訳もなく、数ヶ月は小っさいままなのだが。
今は育つ気満々なサナだった。


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