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「魔法使い」とは『魔力を使う者』と『魔力を与える者』がそろってはじめて呼ばれる称号である。どちらが欠けても『魔法』は生まれない。
『魔力を使う者』は魔力を供給するものを第一に護ることを常とし、『魔力を与える者』は自らを護ってくれる相手に最大限の魔力を渡す。それが二人の間にある契約であり、決して切れることはない『絆』である。
魔法使いを志すものは育成機関にいる間、己の全てをかけて相手を探す。卒業してしまえばより良い相手に巡り会える機会は激減し、魔法使いになれなければ就職先も失うためである。大半は人間同士で契約が行われるが、より強大な力を求めた一部の人間は、知能指数の高い無害な妖魔と契約を結ぶこともあった。
その力をいち早く軍事力として取り入れたのが魔法国家セルビアである。他国に対してはもちろん、大陸全土に生息する妖魔に対して魔法使いの力は特に有効とされている。
セルビアでは三代前のヴィント王の時代に魔法使いを育成する機関がいくつも作られた。また特に魔法使い適性のある者を貴族として取り立て、魔法使いを継続して輩出できるようなシステムが成立した。サーシャ家、エルム家、ウィステ家がその三本柱であり、王直属の『王宮付き魔法使い』を多く輩出している。
ただし、大きな力を得るためには代償も伴う。どちらかが勝手にその契約を破れば、二人とも力を失い、最悪死に至る。実際に、凰紀12年に魔法国家セルビアで起こった「フールル事件」では、妖魔と契約を結んだ魔法使いが一方的に契約解除され、人間が重体、妖魔が死亡するという痛ましい結果となった。
契約破棄の理由について、人間を襲う妖魔が数多く跋扈するセルビアでは対抗手段として魔法使いを多く育成しているが、スパイを疑われた妖魔が弾圧に耐えかねたことが原因とされている。それ以来、セルビアでは妖魔と人間が魔法使い契約を結ぶことに対して更に制限がかけられるようになったのである。
(アルベルト・バーナード著『魔法使いと国家』より一部抜粋)
『魔力を使う者』は魔力を供給するものを第一に護ることを常とし、『魔力を与える者』は自らを護ってくれる相手に最大限の魔力を渡す。それが二人の間にある契約であり、決して切れることはない『絆』である。
魔法使いを志すものは育成機関にいる間、己の全てをかけて相手を探す。卒業してしまえばより良い相手に巡り会える機会は激減し、魔法使いになれなければ就職先も失うためである。大半は人間同士で契約が行われるが、より強大な力を求めた一部の人間は、知能指数の高い無害な妖魔と契約を結ぶこともあった。
その力をいち早く軍事力として取り入れたのが魔法国家セルビアである。他国に対してはもちろん、大陸全土に生息する妖魔に対して魔法使いの力は特に有効とされている。
セルビアでは三代前のヴィント王の時代に魔法使いを育成する機関がいくつも作られた。また特に魔法使い適性のある者を貴族として取り立て、魔法使いを継続して輩出できるようなシステムが成立した。サーシャ家、エルム家、ウィステ家がその三本柱であり、王直属の『王宮付き魔法使い』を多く輩出している。
ただし、大きな力を得るためには代償も伴う。どちらかが勝手にその契約を破れば、二人とも力を失い、最悪死に至る。実際に、凰紀12年に魔法国家セルビアで起こった「フールル事件」では、妖魔と契約を結んだ魔法使いが一方的に契約解除され、人間が重体、妖魔が死亡するという痛ましい結果となった。
契約破棄の理由について、人間を襲う妖魔が数多く跋扈するセルビアでは対抗手段として魔法使いを多く育成しているが、スパイを疑われた妖魔が弾圧に耐えかねたことが原因とされている。それ以来、セルビアでは妖魔と人間が魔法使い契約を結ぶことに対して更に制限がかけられるようになったのである。
(アルベルト・バーナード著『魔法使いと国家』より一部抜粋)
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