極度の男性恐怖症悪役令嬢は配役変更を希望します!

SAKURA

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第一章 極度の男性恐怖症な少女は悪役令嬢に転生する

第七話 あの子のために(バルトハルト視点)

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「やはり、お嬢様は記憶をなくされているようです」
「そうか」

特に驚くことはなかった。
なぜなら望んだ通りの結果だから。
まぁ、さすがに過去のことも忘れてしまうとは思わなかったが。
あの子の魔力が強いせいかもしれないな。
キリムからの報告に私はそう考える。

「それと旦那様が怖いとおっしゃられています」
「え!?」

それはさすがにショックなんだが!?
やはり病み上がりなのに浮遊魔法はダメだったか!?
確かに久々に使ったが、でも昔は喜んでいたんだぞ!?
それにそこまで高くなかった………ような?

「お嬢様のお体に何かしらの後遺症が残らなかったことが救いですね」
確かにユリアの体は大事だ。
だが、最重要問題がある。
「………いや、早急になんとかしなければならない問題が一つある」
「!?そ、それはいったい………」

「私がユリアに嫌われてしまうかもしれないということだ!!」

「まだそんなこと考えてたんですか」
おい、そんな冷めた目でみるな。
重要だろ!?父が娘に嫌われたら世界の終わりなんだぞ!?

「世界が終わることなんて絶対ございませんからご安心ください旦那様」
「お前………ついに読心魔法でも身に付けたのか!?」
「そんな世界の終わりみたいな顔をなさっていたら誰でも分かります」
「キリム、仮にも主に冷たすぎないか?」
「仮もなにも正真正銘エリストラーヴァ公爵家当主じゃないですか。あまりのショックで頭のネジがお外れに?」
「お前遠回しに馬鹿っていってるだろ!?分かってるんだからな!?」
「いえ、気のせいです」
「嘘だ!」

言った!絶対いってた!!
パパ聞いたもん!

「それより、お嬢様のことをどうするかお考えになられた方がいいのではないですか?」
「そ、そうだな………全く誰のせいでこんなに話がそれたのか………」
「あなた以外に誰がいるんですか誰が」

どうしようユリア、パパ心折れそう(泣)

「で、どうするんです?」
「………まずはあの子の体調が回復するのを優先させる。記憶は最悪戻らなくても良いと、私は思っている。私が怖いというのもあんなことがあれば仕方ないからな。あと、アリシアと近いうちに会わせる。あの子は私より母を求めているからな」
「すごい良いこといってるのに涙で台無しですよ」
「だぁってさぁ~(泣)」

愛娘に嫌われるのは結構心にくるんだよ!
母親のがいいのはわかるけど!でも頼られたいんだよ!!そういうパパ心なの!

「本当にあなたは………いつもはちゃんとしていらっしゃるのになぜご家族が関わるとこうなってしまうのか………」

おい、頭を抱えるんじゃない。
私が問題児みたいじゃないか。

「まぁ、方針は理解いたしました。夕食はどうなさいますか?」
「ユリアの自室に用意しよう。私が怖いというならなるべく刺激しない方がいい。それと」

「あの子は外にだすな。特に城下町には絶対に行かせるな」
「………御意に」
「それと、魔法関連のものも遠ざけた方がいいだろうな………いずれその時は来るだろうがいまはまだ………」
「旦那様の仰せのままに」

あの子に知られてはいけない。
少なくとも“今”は………。


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