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第一章 極度の男性恐怖症な少女は悪役令嬢に転生する
第十一話 視線
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「………」
「どうかなさいましたか?お嬢様」
「あ、なんでもないです」
気のせい………ですよね?
私は窓を見ながらそう思った。
誰かに見られている。
そう感じるようになったのは、私の行動範囲がかなり広がった時期でした。
私はじいやと行動することが増えて、基本は書庫に行って勉強をするか、自室で本を読むかといったことが増えました。
旦那様とは相変わらず………といった感じではありますが、奥様とはそれなりに、話せるようになってきました。
それは、書庫から自室に帰るときでした。
どこからか、視線を感じたのです。
前世の影響のせいか、私は少々周囲から向けられる視線に敏感でした。
だから、気づいたのです。
ですが、最初は思い過ごしだろうと特に気にしないようにしていました。
しかし、その視線は私が部屋からでることが増えれば増えるほど、見られることが多くなりました。
そして、嫌でも理解しました。
“見られている”………と。
でも、誰が?
その視線はただ私を見ているだけなのです。
特になにもすることなく………。
だから余計わからないのです。
だって、姿もわからないのですから。
「はぁ………」
「どうしました?お嬢様」
「い、いえ!なんでもありません!」
なんだか、こういうことが増えてきました。
まだ、このことを周りの方々には言えていません。
ただでさえ、私は厄介者なのに、こんなことを言ったらさらに困らせてしまうから。
でも、気にしないようにしようと思うたびに気になってしまうのが人間の性根というもので………。
「寝むれません………」
だんだんと、眠れない日が続いた。
「おはようございますお嬢さ………まぁぁぁぁぁ!?」
「あ………お、おはよう………ございますぅ………」
「お嬢様どうなさったんですか!?そのお顔は!隈ができてるじゃないですか!せっかくの美貌が!!」
「いやぁ………ちょっと………眠れなくて………あはは」
「笑い事じゃないですよ!ちょっと!誰かぁぁぁぁぁ!!」
あはは………申し訳ないです。
急いで部屋を飛び出すメアリーに罪悪感しかないです。
やっぱり神経質になりすぎなんでしょうか………うぅむ。
「ユリアお嬢様………」
「あ、じいや………」
「大丈夫でございますか?」
「あはは………すみません。最近、寝れてなくて………ふわぁ」
「何か気になることでも?」
「実は、最近誰かに見られてる気がして………」
「見られてる………ですか?ふむ………」
そう考え込むと、じいやは部屋から出ていった。
………何だったんでしょうね?
***
「ちっ違う!私じゃない!」
「旦那様以外に誰がいるんですか誰が!!」
「本当に私じゃない!信じてくれ!」
「盗撮の前科がある旦那様を信じられるとでも!?」
「え………本当なの!?バルト!」
「違う!アリシアも誤解しないでくれ!」
「そんなことするのは旦那様くらいじゃないですか!ユリアお嬢様が寝不足で酷い隈だったのですよ!?」
「まぁなんてことなの!?」
「今回は本当に私じゃないんだぁぁぁぁぁ!!」
実はその頃、旦那様が使用人+奥様に責められておりました。
「親じゃなかったら衛兵に捕まってもおかしくないんですよ!?」
「だから私じゃない!」
「じゃああなた以外に誰がいるんですか!?」
「知らん!」
「じゃあ旦那様じゃないですか!」
「理不尽!」
「ほほほ、今回に関しては旦那様が正しいですよ」
「「「セバス!」」」
このとき、バルトハルトは思った。
やはり、自分の味方はじいやだけだと。
「確かに旦那様はご家族………特にユリアお嬢様が関わると暴走しがちですが」
「うぉい!!」
「ですが、今回ユリアお嬢様を視たいた方は別の方ですよ」
「それは誰なんだ!私の可愛いユリアに嫌らしい目線を向けるなど!」
「誰も嫌らしいとは言ってないんですけど!?」
「こほん。それはですな………」
***
「お待たせいたしました、ユリアお嬢様」
「あ、セバス。どうしたの?」
「ほほほ、お嬢様の悩みの種を解消しに参りました」
「それって………」
「さ、どうぞ」
「………」
「わぁ………!!」
セバスに呼ばれて現れたのは天使でした。
煌めくふわふわの金の髪に、ぱっちりとした桃色の瞳。
奥様が女神だとしたら、目の前の少女は天使でした。
………ん?
あれ?
そういえばこの子…………奥様に似ているような………?
ま、まさかこの子………奥様の!?
「あの………この子って」
「はい、ユリアお嬢様の妹様、エリアス・エリストラーヴァ様でございます」
やっぱりぃぃぃ!?
妹がいるとは聞いてましたけど、この子が噂のエリー様………。
うわぁ………可愛い。お人形さん見たいです。
でも………どうしてここに?
「扉の外からなかを気にしたいらっしゃったのでお呼びしたのです」
なにそれ可愛い!!
「実は前々から、ユリアお嬢様のことをみてらしたのですよ」
「ということは………?」
「はい。ユリアお嬢様が気になされていた視線はエリーお嬢様のものです。この歳で周りの視線にも敏感とは………じいやは感激でございます………!!」
「ちょっ、な、泣かないで?」
「じーや………かなしい?」
心配もする姿も可愛い!まさに天使です!
「いいえ、嬉しいのでございますよ。お嬢様方に心配していただけるなんてじいやは………じいやは………!!」
「うわぁぁぁぁ!!だ、だから泣かないでください!!そ、それより本当にこの子………えっとエリアスちゃん?」
「エリー」
「え?」
「みんな、エリーのことは、エリーってよぶ。ねーさまにもそうよんで、ほしい」
はうぅ!!
なんなんですか!?なんなんですか!?この可愛い生き物は!え?良いんですか!?
妹にしちゃって罰とか当たりませんかね?
「えっと………エリーちゃん」
「エリー!!」
「え、エリーは、どうして私のことを見てたんですか?」
エリアス改めてエリーの視線にあわせて聞く。
「エリー………ずっと、あやまりたくて」
「………謝る?」
うんん………?全く話が見えないのですけど………。
そもそも私たち初対面ですよね………?
「でも、どうしたらいいのかっわからなくてっ………ひっく………きらわれたくなくて、あやまりにいけなくて………!」
「わわわ!な、泣かないでください!」
「エリーがわるいのに!ねーさまが………こうなっちゃったのはエリーのせいなのにっ………!!」
☆☆☆
ユリアスは五歳
エリアスは三歳です。
「どうかなさいましたか?お嬢様」
「あ、なんでもないです」
気のせい………ですよね?
私は窓を見ながらそう思った。
誰かに見られている。
そう感じるようになったのは、私の行動範囲がかなり広がった時期でした。
私はじいやと行動することが増えて、基本は書庫に行って勉強をするか、自室で本を読むかといったことが増えました。
旦那様とは相変わらず………といった感じではありますが、奥様とはそれなりに、話せるようになってきました。
それは、書庫から自室に帰るときでした。
どこからか、視線を感じたのです。
前世の影響のせいか、私は少々周囲から向けられる視線に敏感でした。
だから、気づいたのです。
ですが、最初は思い過ごしだろうと特に気にしないようにしていました。
しかし、その視線は私が部屋からでることが増えれば増えるほど、見られることが多くなりました。
そして、嫌でも理解しました。
“見られている”………と。
でも、誰が?
その視線はただ私を見ているだけなのです。
特になにもすることなく………。
だから余計わからないのです。
だって、姿もわからないのですから。
「はぁ………」
「どうしました?お嬢様」
「い、いえ!なんでもありません!」
なんだか、こういうことが増えてきました。
まだ、このことを周りの方々には言えていません。
ただでさえ、私は厄介者なのに、こんなことを言ったらさらに困らせてしまうから。
でも、気にしないようにしようと思うたびに気になってしまうのが人間の性根というもので………。
「寝むれません………」
だんだんと、眠れない日が続いた。
「おはようございますお嬢さ………まぁぁぁぁぁ!?」
「あ………お、おはよう………ございますぅ………」
「お嬢様どうなさったんですか!?そのお顔は!隈ができてるじゃないですか!せっかくの美貌が!!」
「いやぁ………ちょっと………眠れなくて………あはは」
「笑い事じゃないですよ!ちょっと!誰かぁぁぁぁぁ!!」
あはは………申し訳ないです。
急いで部屋を飛び出すメアリーに罪悪感しかないです。
やっぱり神経質になりすぎなんでしょうか………うぅむ。
「ユリアお嬢様………」
「あ、じいや………」
「大丈夫でございますか?」
「あはは………すみません。最近、寝れてなくて………ふわぁ」
「何か気になることでも?」
「実は、最近誰かに見られてる気がして………」
「見られてる………ですか?ふむ………」
そう考え込むと、じいやは部屋から出ていった。
………何だったんでしょうね?
***
「ちっ違う!私じゃない!」
「旦那様以外に誰がいるんですか誰が!!」
「本当に私じゃない!信じてくれ!」
「盗撮の前科がある旦那様を信じられるとでも!?」
「え………本当なの!?バルト!」
「違う!アリシアも誤解しないでくれ!」
「そんなことするのは旦那様くらいじゃないですか!ユリアお嬢様が寝不足で酷い隈だったのですよ!?」
「まぁなんてことなの!?」
「今回は本当に私じゃないんだぁぁぁぁぁ!!」
実はその頃、旦那様が使用人+奥様に責められておりました。
「親じゃなかったら衛兵に捕まってもおかしくないんですよ!?」
「だから私じゃない!」
「じゃああなた以外に誰がいるんですか!?」
「知らん!」
「じゃあ旦那様じゃないですか!」
「理不尽!」
「ほほほ、今回に関しては旦那様が正しいですよ」
「「「セバス!」」」
このとき、バルトハルトは思った。
やはり、自分の味方はじいやだけだと。
「確かに旦那様はご家族………特にユリアお嬢様が関わると暴走しがちですが」
「うぉい!!」
「ですが、今回ユリアお嬢様を視たいた方は別の方ですよ」
「それは誰なんだ!私の可愛いユリアに嫌らしい目線を向けるなど!」
「誰も嫌らしいとは言ってないんですけど!?」
「こほん。それはですな………」
***
「お待たせいたしました、ユリアお嬢様」
「あ、セバス。どうしたの?」
「ほほほ、お嬢様の悩みの種を解消しに参りました」
「それって………」
「さ、どうぞ」
「………」
「わぁ………!!」
セバスに呼ばれて現れたのは天使でした。
煌めくふわふわの金の髪に、ぱっちりとした桃色の瞳。
奥様が女神だとしたら、目の前の少女は天使でした。
………ん?
あれ?
そういえばこの子…………奥様に似ているような………?
ま、まさかこの子………奥様の!?
「あの………この子って」
「はい、ユリアお嬢様の妹様、エリアス・エリストラーヴァ様でございます」
やっぱりぃぃぃ!?
妹がいるとは聞いてましたけど、この子が噂のエリー様………。
うわぁ………可愛い。お人形さん見たいです。
でも………どうしてここに?
「扉の外からなかを気にしたいらっしゃったのでお呼びしたのです」
なにそれ可愛い!!
「実は前々から、ユリアお嬢様のことをみてらしたのですよ」
「ということは………?」
「はい。ユリアお嬢様が気になされていた視線はエリーお嬢様のものです。この歳で周りの視線にも敏感とは………じいやは感激でございます………!!」
「ちょっ、な、泣かないで?」
「じーや………かなしい?」
心配もする姿も可愛い!まさに天使です!
「いいえ、嬉しいのでございますよ。お嬢様方に心配していただけるなんてじいやは………じいやは………!!」
「うわぁぁぁぁ!!だ、だから泣かないでください!!そ、それより本当にこの子………えっとエリアスちゃん?」
「エリー」
「え?」
「みんな、エリーのことは、エリーってよぶ。ねーさまにもそうよんで、ほしい」
はうぅ!!
なんなんですか!?なんなんですか!?この可愛い生き物は!え?良いんですか!?
妹にしちゃって罰とか当たりませんかね?
「えっと………エリーちゃん」
「エリー!!」
「え、エリーは、どうして私のことを見てたんですか?」
エリアス改めてエリーの視線にあわせて聞く。
「エリー………ずっと、あやまりたくて」
「………謝る?」
うんん………?全く話が見えないのですけど………。
そもそも私たち初対面ですよね………?
「でも、どうしたらいいのかっわからなくてっ………ひっく………きらわれたくなくて、あやまりにいけなくて………!」
「わわわ!な、泣かないでください!」
「エリーがわるいのに!ねーさまが………こうなっちゃったのはエリーのせいなのにっ………!!」
☆☆☆
ユリアスは五歳
エリアスは三歳です。
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