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目覚めと真実ともう一人の『私』
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(ここは…………そうだ…………私あの時フレア様に体を…………)
「!目が覚めたか…………大丈夫か?」
「………エル……様…………?」
「……?どうしたんだ?さっきまではエル……ちゃん……などと呼んでいたのに…………」
「……エル……ちゃん?」
(う……嘘………わ……わたしそんな風にエル様を……?我が国の王子様をそう……呼んでいたの…………?)
そして、だんだんと思い出してきた。
今までのこと、もう1人の『自分』のこと…………
そして、もう一人の『自分』の行いに、『私』はみるみるうちに青ざめていった。
「お……おい…………大丈夫か?顔が真っ青…………」
「た……大変申し訳ございませんでした!!」
ガバッと思わず『土下座』と言うものをする。
「…………ええええええええええええ!?」
「い……いや本当に大丈夫か?君!さっきまでとは大違いすぎて……」
「今までの私の行い……決して許されるものではありません……ですが…………どうか…………どうかお許しください!エル様……いいえエルドラント王太子殿下!!」
「お……俺の名前を覚えている……?君は『彼女』じゃないのか……?今のお前はまるで…………」
「驚くのも無理もありません。ですがどうか信じてください殿下……私は……『今の』私は……」
『ドミニカ・ガーランドです………』
「「「なっ!?」」」
「どういうことだ………ドミニカ」
「全てお話いたします。とはいっても、私も先ほど思い出したばかりなのです。」
「………わかった。ゆっくりでいいから話してくれ」
「はい」
そうして、私は淡々と話し出した。
「私は……フレア様に殺されそうになり、エル様方に助けていただきました。そして、皆様と別れ帰路を歩いていた時、突然睡眠薬だと思われる薬品を染み込ませた布を嗅がされ、意識を無くしました。そして目覚めると、皆様が見たあの隠し部屋の中の檻に閉じ込められていました………。」
__回想
(………ここは………………?)
目が覚めると私は鉄格子に囲まれていた。
(どうしてこんなところに…………?)
と、必死に思考していると…………
「あら、お目覚めかしら?」
「…………!?」
と、一つの女性の声が響いた。
そうして、私の目の前に現れたのは…………。
「フレア様…………」
騎士達に捕縛されたはずのフレア・ティストリア本人だった。
「どうしてここに…………」
「私は元から捕まってなんていないわよ?あれは私の身代わり………そうねぇ………分身ってところかしら」
(分身………?まさか………!)
「禁術…………でも、どうして……」
「あら?知ってたの?頭の悪いあなたでもそれくらいは知ってるのね。ふふふっ…………そうねぇ、『最後』の機会だもの。教えてあげる。確かに私が使ったのは禁術よ。『自分の分身を生み出す』禁術。代償は、膨大な『血液』ってところかしら。それも死ぬくらいの…………ね」
「ならなぜあなたが使えるんですか!!それに禁術は王宮で厳重に管理されているはず…………!」
「そんなの簡単よ。わたくしはエル様の婚約者だったのよ?時間を積めば、禁呪の書をいくつか盗み出すくらい簡単よ。代償については…………代わりを使ったってだけよ」
「代わり…………?」
「えぇ、『奴隷』とでも言えばいいかしら」
「…………!!」
(まさかフレア様は自分の代わりに奴隷の方の命を………!?)
「い……いくら奴隷とはいえ命を奪うなんて……!!」
「あなたは何をいっているのかしら?そんなのバレなければいいでしょう?どうせ奴隷の一人や二人……誰が気にするっていうの?あぁ、ここにいたわね。偽善者気取りの小娘が……」
「…………」
「あら嫌だ。お前みたいな偽善者でもわたくしを睨むことができたのね。ふふふっ」
と、フレア様はおかしそうに……楽しそうに……どこか狂ったような笑みを浮かべた。
「あぁ、本当に憎らしい。いいわよねあなたは。周りと違うからって、特別だからってちやほやされて、愛されて、慕われて……ほんと…………むかつくのよ」
と、フレア様は私に憎悪に染まった目を向けた。
「平民の癖に、ぽっと出の癖に!わたくしの大切なものを奪っておいてのうのうと幸せそうに笑ってるあんたを見てるとねぇ!本当にむかつくのよ!憎くて憎くて殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて仕方ないのよ!お前さえいなければわたくしは!だから消そうと思ったのに!なんで消えてくれないのよ!邪魔しないでよ!」
と、フレア様に狂ったように嘆く。
「私ね?ずっとあなたが羨ましかったのよ?みんなに愛されるあなたが。エル様に愛を捧げてもらえるあなたが。あなたがいなくなればエル様は…………みんなに私を見てくれるって………だから消そうとしたのに………。でもそんなんじゃ意味がなかったみたいね。ねぇ………だからね?わたくしあなたになろうと思うの」
「どういう意味ですか………」
「ねぇ………あなたの全てを………私に頂戴…………?」
と、フレア様は狂った笑みを私に向けるのだった。
その表情は狂気に満ちていて、彼女の瞳から受ける視線は憎悪で染まっていて、その口はニタリと笑っていた。
怖かった…………逃げたかった…………でもできない………だって私は閉じ込められているから。
(お願い………誰か助けて………!)
でも、そんなことを思っても誰も助けに来ない。
なら自分でどうにかするしかない。
だから私は必死で抗おうとした。
「やめてください!フレア様!お願いです!ここから出して…………!」
「うるさいわね!あんたが………あんたさえいなければわたくしは………!!」
「いったい何をなさるつもりなんですか!!」
「お前のせいで…………!お前が彼をたぶらかしたから!彼はわたくしを愛してくれない!見てくれなくない!彼はお前しか見ていない!彼はお前しか愛していない!お前がわたくしから奪った!なにもかも!絶対に許さない………許さないわ!きっとこのままではわたくしは処刑される…………彼の手によって!なら………最後まで足掻いてやるわ………これを使ってでもね!」
『それは体を入れ換える禁術!!それは禁じられた魔術のはずです!?いったいなぜフレア様が…………!それにそんなことをなされば…………!』
「うるさいうるさいうるさい!!わたくしは………わたくしは………!彼が………エル様が…………愛してくれるなら………なんだって………!!そのためなら………なんでもしてやるわよ!」
「そんなの………おかしいです………そんなことをしたってエル様が今頃あなたを見ることなんてあるわけ!」
「なんなのよ!自分が愛されてるって自慢したいわけ!?見せつけたいの!?いったいどれだけわたくしに見せつければ気がすむの!?もううんざりなのよ!あんたも!わたくしを認めてくれない人達も!!」
「そう!そうよ!エル様がお前しか見ていないならわたくしがお前になればいい!全部お前が悪いんだから!お前がわたくしから全てを奪ったのだから!だから今度はわたくしがお前から奪ってやる!なにもかも!!ふふ………ふふふ………あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
「狂ってる………」
「なんとでも言えばいいわ!もうわたくしは止まらない!今度こそわたくしはエル様に愛してもらうの!エル様が見てくれるなら……愛してくれるなら……たとえフレアでなくてもいい……。誰でもいい……。だから…………わたくしのために犠牲になって頂戴?大丈夫。殺しはしないわ……だって大切なわたくしの『体』ですもの」
そういって、フレア様は禁呪を唱えた。
「…………!フレア様!待っ」
「さようなら、ドミニカ・ガーランド。そして……フレア・ティストリア」
そう言って彼女は不気味な笑みを浮かべた。
__現実
「そして、私は『ここでの』記憶を失いました。そしてフレア様の心の奥底で眠っていたのだと思われます。理由はフレア様による精神操作の魔法………。そして私はそのままフレア・ティストリアとして、皆様の前に現れました。ですが、幸か不幸か失われていなかった方の記憶………眠っていたはずの『もう一人の私』が目覚めたのです」
「それが………『ヤノ ミチル』という娘のことですか?」
「はい」
「だが、彼女は全く君に似ていなかったし、名前すら………」
「それは当たり前です。なぜなら彼女は『昔の私』………信じられないような言い方をするなら」
『日本という国で暮らしていた時の前世の私自身だからです』
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
解決編?はまだまだ続きます!
フレアとの会話に違和感覚えるかもですが、見逃して頂けると………
前回の小説と違う感じになりそうだったので無理やり合わせた感じです、すみません。
次回は、『矢野 美智瑠』の素性が明らかになると思われます!
また、フレアのこうなってしまった理由、ドミニカ・ガーランドについてなどここでは描かれないストーリーも番外編?として公開する予定なので、お楽しみに!!
それではSAKURAでした!
「!目が覚めたか…………大丈夫か?」
「………エル……様…………?」
「……?どうしたんだ?さっきまではエル……ちゃん……などと呼んでいたのに…………」
「……エル……ちゃん?」
(う……嘘………わ……わたしそんな風にエル様を……?我が国の王子様をそう……呼んでいたの…………?)
そして、だんだんと思い出してきた。
今までのこと、もう1人の『自分』のこと…………
そして、もう一人の『自分』の行いに、『私』はみるみるうちに青ざめていった。
「お……おい…………大丈夫か?顔が真っ青…………」
「た……大変申し訳ございませんでした!!」
ガバッと思わず『土下座』と言うものをする。
「…………ええええええええええええ!?」
「い……いや本当に大丈夫か?君!さっきまでとは大違いすぎて……」
「今までの私の行い……決して許されるものではありません……ですが…………どうか…………どうかお許しください!エル様……いいえエルドラント王太子殿下!!」
「お……俺の名前を覚えている……?君は『彼女』じゃないのか……?今のお前はまるで…………」
「驚くのも無理もありません。ですがどうか信じてください殿下……私は……『今の』私は……」
『ドミニカ・ガーランドです………』
「「「なっ!?」」」
「どういうことだ………ドミニカ」
「全てお話いたします。とはいっても、私も先ほど思い出したばかりなのです。」
「………わかった。ゆっくりでいいから話してくれ」
「はい」
そうして、私は淡々と話し出した。
「私は……フレア様に殺されそうになり、エル様方に助けていただきました。そして、皆様と別れ帰路を歩いていた時、突然睡眠薬だと思われる薬品を染み込ませた布を嗅がされ、意識を無くしました。そして目覚めると、皆様が見たあの隠し部屋の中の檻に閉じ込められていました………。」
__回想
(………ここは………………?)
目が覚めると私は鉄格子に囲まれていた。
(どうしてこんなところに…………?)
と、必死に思考していると…………
「あら、お目覚めかしら?」
「…………!?」
と、一つの女性の声が響いた。
そうして、私の目の前に現れたのは…………。
「フレア様…………」
騎士達に捕縛されたはずのフレア・ティストリア本人だった。
「どうしてここに…………」
「私は元から捕まってなんていないわよ?あれは私の身代わり………そうねぇ………分身ってところかしら」
(分身………?まさか………!)
「禁術…………でも、どうして……」
「あら?知ってたの?頭の悪いあなたでもそれくらいは知ってるのね。ふふふっ…………そうねぇ、『最後』の機会だもの。教えてあげる。確かに私が使ったのは禁術よ。『自分の分身を生み出す』禁術。代償は、膨大な『血液』ってところかしら。それも死ぬくらいの…………ね」
「ならなぜあなたが使えるんですか!!それに禁術は王宮で厳重に管理されているはず…………!」
「そんなの簡単よ。わたくしはエル様の婚約者だったのよ?時間を積めば、禁呪の書をいくつか盗み出すくらい簡単よ。代償については…………代わりを使ったってだけよ」
「代わり…………?」
「えぇ、『奴隷』とでも言えばいいかしら」
「…………!!」
(まさかフレア様は自分の代わりに奴隷の方の命を………!?)
「い……いくら奴隷とはいえ命を奪うなんて……!!」
「あなたは何をいっているのかしら?そんなのバレなければいいでしょう?どうせ奴隷の一人や二人……誰が気にするっていうの?あぁ、ここにいたわね。偽善者気取りの小娘が……」
「…………」
「あら嫌だ。お前みたいな偽善者でもわたくしを睨むことができたのね。ふふふっ」
と、フレア様はおかしそうに……楽しそうに……どこか狂ったような笑みを浮かべた。
「あぁ、本当に憎らしい。いいわよねあなたは。周りと違うからって、特別だからってちやほやされて、愛されて、慕われて……ほんと…………むかつくのよ」
と、フレア様は私に憎悪に染まった目を向けた。
「平民の癖に、ぽっと出の癖に!わたくしの大切なものを奪っておいてのうのうと幸せそうに笑ってるあんたを見てるとねぇ!本当にむかつくのよ!憎くて憎くて殺したくて殺したくて殺したくて殺したくて仕方ないのよ!お前さえいなければわたくしは!だから消そうと思ったのに!なんで消えてくれないのよ!邪魔しないでよ!」
と、フレア様に狂ったように嘆く。
「私ね?ずっとあなたが羨ましかったのよ?みんなに愛されるあなたが。エル様に愛を捧げてもらえるあなたが。あなたがいなくなればエル様は…………みんなに私を見てくれるって………だから消そうとしたのに………。でもそんなんじゃ意味がなかったみたいね。ねぇ………だからね?わたくしあなたになろうと思うの」
「どういう意味ですか………」
「ねぇ………あなたの全てを………私に頂戴…………?」
と、フレア様は狂った笑みを私に向けるのだった。
その表情は狂気に満ちていて、彼女の瞳から受ける視線は憎悪で染まっていて、その口はニタリと笑っていた。
怖かった…………逃げたかった…………でもできない………だって私は閉じ込められているから。
(お願い………誰か助けて………!)
でも、そんなことを思っても誰も助けに来ない。
なら自分でどうにかするしかない。
だから私は必死で抗おうとした。
「やめてください!フレア様!お願いです!ここから出して…………!」
「うるさいわね!あんたが………あんたさえいなければわたくしは………!!」
「いったい何をなさるつもりなんですか!!」
「お前のせいで…………!お前が彼をたぶらかしたから!彼はわたくしを愛してくれない!見てくれなくない!彼はお前しか見ていない!彼はお前しか愛していない!お前がわたくしから奪った!なにもかも!絶対に許さない………許さないわ!きっとこのままではわたくしは処刑される…………彼の手によって!なら………最後まで足掻いてやるわ………これを使ってでもね!」
『それは体を入れ換える禁術!!それは禁じられた魔術のはずです!?いったいなぜフレア様が…………!それにそんなことをなされば…………!』
「うるさいうるさいうるさい!!わたくしは………わたくしは………!彼が………エル様が…………愛してくれるなら………なんだって………!!そのためなら………なんでもしてやるわよ!」
「そんなの………おかしいです………そんなことをしたってエル様が今頃あなたを見ることなんてあるわけ!」
「なんなのよ!自分が愛されてるって自慢したいわけ!?見せつけたいの!?いったいどれだけわたくしに見せつければ気がすむの!?もううんざりなのよ!あんたも!わたくしを認めてくれない人達も!!」
「そう!そうよ!エル様がお前しか見ていないならわたくしがお前になればいい!全部お前が悪いんだから!お前がわたくしから全てを奪ったのだから!だから今度はわたくしがお前から奪ってやる!なにもかも!!ふふ………ふふふ………あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
「狂ってる………」
「なんとでも言えばいいわ!もうわたくしは止まらない!今度こそわたくしはエル様に愛してもらうの!エル様が見てくれるなら……愛してくれるなら……たとえフレアでなくてもいい……。誰でもいい……。だから…………わたくしのために犠牲になって頂戴?大丈夫。殺しはしないわ……だって大切なわたくしの『体』ですもの」
そういって、フレア様は禁呪を唱えた。
「…………!フレア様!待っ」
「さようなら、ドミニカ・ガーランド。そして……フレア・ティストリア」
そう言って彼女は不気味な笑みを浮かべた。
__現実
「そして、私は『ここでの』記憶を失いました。そしてフレア様の心の奥底で眠っていたのだと思われます。理由はフレア様による精神操作の魔法………。そして私はそのままフレア・ティストリアとして、皆様の前に現れました。ですが、幸か不幸か失われていなかった方の記憶………眠っていたはずの『もう一人の私』が目覚めたのです」
「それが………『ヤノ ミチル』という娘のことですか?」
「はい」
「だが、彼女は全く君に似ていなかったし、名前すら………」
「それは当たり前です。なぜなら彼女は『昔の私』………信じられないような言い方をするなら」
『日本という国で暮らしていた時の前世の私自身だからです』
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
解決編?はまだまだ続きます!
フレアとの会話に違和感覚えるかもですが、見逃して頂けると………
前回の小説と違う感じになりそうだったので無理やり合わせた感じです、すみません。
次回は、『矢野 美智瑠』の素性が明らかになると思われます!
また、フレアのこうなってしまった理由、ドミニカ・ガーランドについてなどここでは描かれないストーリーも番外編?として公開する予定なので、お楽しみに!!
それではSAKURAでした!
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