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魔物が来た!ロッカいきまーす!
しおりを挟む何時ものごとく腰に剣を差し、左手にはボーガン。マップで確認すると間もなく100メールを切りそうだ。
この早さはゴブリンやオークじゃ無いわね、猪か犬かそれに類似する何か。ドキドキするけど今は1人じゃ無い、頼って良いという存在がいる。振り向けば皆が頷いてくれる。
見えた、犬系だ。鑑定では【ハウンドドッグ】とででいる。雄1頭を中心に3-4匹の群れで狩りをするらしい。この群れは大きな雄に雌が4頭もいる。
ちっ💢【ハーレムドック】に替えたら良いのに。
いつも通りに、自分から20メートルまで矢で応戦その後落とし穴に落とす。私の必勝パターンだ。
射程距離に入ったところで矢を放つ。【ボア】より早く【ゴブリン】とは違い連携が取れている為、寸での処で避けられてしまう。最初固まっていた陣形も横に広がり、落とし穴も一つでは無く複数作る羽目になった。最初の穴に雌2頭が落ち次の穴に雌1頭が落ちる。残り2頭は吠えながら向かってくる。
此奴ら頭が良い!お互い交互に吠えながら向かってきてる。
【アース・ホール】は地面に手を付かなければ発動しない。しゃがむと隙を作る上に次の動作が素早く出来ない為、余裕が無ければ使えない。
一か八か…
「【ウォータ・ボール】」
体格の良い、多分雄と思われる1体にビーチ・ボール程の水の球体を投げつけた。
「こいつ本当に頭が良いのね。でも其れが命取りよ」
ただの水の玉だ。人が投げるのだ、当たっても大して痛くない。当たって弾けて濡れるだけ。雄はそう思ったのだろう、水の玉を避けること無く突っ込んでくる。
ただの水の玉、シャボン玉では無いのだ。その中身は満遍なく水が詰まっている。其れを顔に受ける。誤算は此処から。
水の玉は弾けること無く魔物の顔を覆い、そのままを維持している。魔物は戸惑い立ち止まり徐々に呼吸を奪われ、体内の酸素は二炭化酸素に変る。苦しくなれば口を開け、大量の水を飲むことになる。さながら陸の上で溺れる様なもの。サスペンスドラマのようだ。その間にもう1頭に剣で斬りかかった。タイミング良く、鞘から抜くと同時に下から上に切り付け、スキルの切り返しで首を落とすことが出来た。
チャ・ラァーン
【剣術・居合い切り】を修得しました。
久々に来たぁー ああ~ 顔がにやけるぅ~♡ !ビック!!!
背中に……背中に剣山が…… はい、まだ1頭です……最後まで気を抜きません!
側でのたうち回っている1頭に気を付けながら近付きます。殆どの水は体内に消え、顔全体を水の膜で塞がれ窒息寸前です。痙攣した身体が時たま跳ねています。
激しく暴れたのでしょう、地面には幾重にも鋭い爪痕、周りの雑草が無残な状態になってます。未だに抵抗しているようで、鼻を地面に押し付け水の膜を剥がそうとしながら私を睨んでる。
「今楽にするからね」
首に剣を突き立て、命を奪う。吠える事も出来ずにその身体から力が抜けていくのが分かった。素早くマジックバックに2頭をしまい、順次穴に落ちた3頭も仕留めていく。穴を登ろうとしてジャンプしたり、爪を立てよじ登ろうとしているが、皆上を向いているのでボーガンで頭を射貫いて仕留めた。
「終わりました!」
最後の確認をし、見守ってくれていた先輩方に報告をしたら、何とも言えない表情をしていた。うん?なんか失敗したかな??
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