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冴えぬ、冴えぬぞ
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――ツクツクホーシ、ツクツクホーシ。
うだるような暑さが佐藤を直撃する。彼はいたって平気のような表情をしているが汗はどっと流れている。体は嘘をつけない。
「おい、夏休み何するよー!」
元気な刈り上げ小僧が肩を思いっきり手で叩いて満面の笑みを見せる。
こいつは小島、小島雄大だ。雄大なのはその手足だ。誰にも負けない手足の長さを誇り、こう見えても足が早くて小学生の頃はモテ男だった。だが今ではただの「やんちゃ小僧」だ。中学3年にもなれ場、女子の求める男子像はもはや「足の速い男子」ではない。美貌と男らしい仕草を求め始めるのだ。やんちゃどもは蚊帳の外ってわけだ。
「おい、無視かよー!?」
暑さに耐えるように眉を潜めながら無言を決め込む俺を小島はまた思いっきり殴る。
「翔火(しょび)、そろそろオ・ン・ナ見つけようぜエ」
下心ありありの笑みをこぼしながらこれでもかと小島は俺に話しかけ続ける。小島のメンタルの強さは一級品だと思う。
「いらねぇーよ、彼女なんて」
仕方なく俺は返事した。チェッ、とやつは唾を吐いてどこか違う場所を見つめながら俺に歩調を合わせて歩き始める。
――ツクツクホーシ、ツクツクホーシ。
この夏もなんの変哲のない、モノトーンな日々を過ごすことになるかと思うと、ため息が出る。
「はぁ。」
俺には趣味がない。いや、何か高揚する感情を抱くようなものがない、と言った方が正確ではないかと思う。だから、人生モノトーンだと口癖のように言っている。だから、ゲームも勉強もスポーツも何もかもが単調な作業にすぎないのだ。こういう人格だからおかげで、無心
にやった勉強でなんとか成績は優等生クラスだが、かといって日中ずっと勉強する生活にも惹かれない。中途半端にいろんなことを試してみては飽きて家の手伝いをして一日が終わる。
もう、こんな日々抜け出したいんだ。。。!!!
続
うだるような暑さが佐藤を直撃する。彼はいたって平気のような表情をしているが汗はどっと流れている。体は嘘をつけない。
「おい、夏休み何するよー!」
元気な刈り上げ小僧が肩を思いっきり手で叩いて満面の笑みを見せる。
こいつは小島、小島雄大だ。雄大なのはその手足だ。誰にも負けない手足の長さを誇り、こう見えても足が早くて小学生の頃はモテ男だった。だが今ではただの「やんちゃ小僧」だ。中学3年にもなれ場、女子の求める男子像はもはや「足の速い男子」ではない。美貌と男らしい仕草を求め始めるのだ。やんちゃどもは蚊帳の外ってわけだ。
「おい、無視かよー!?」
暑さに耐えるように眉を潜めながら無言を決め込む俺を小島はまた思いっきり殴る。
「翔火(しょび)、そろそろオ・ン・ナ見つけようぜエ」
下心ありありの笑みをこぼしながらこれでもかと小島は俺に話しかけ続ける。小島のメンタルの強さは一級品だと思う。
「いらねぇーよ、彼女なんて」
仕方なく俺は返事した。チェッ、とやつは唾を吐いてどこか違う場所を見つめながら俺に歩調を合わせて歩き始める。
――ツクツクホーシ、ツクツクホーシ。
この夏もなんの変哲のない、モノトーンな日々を過ごすことになるかと思うと、ため息が出る。
「はぁ。」
俺には趣味がない。いや、何か高揚する感情を抱くようなものがない、と言った方が正確ではないかと思う。だから、人生モノトーンだと口癖のように言っている。だから、ゲームも勉強もスポーツも何もかもが単調な作業にすぎないのだ。こういう人格だからおかげで、無心
にやった勉強でなんとか成績は優等生クラスだが、かといって日中ずっと勉強する生活にも惹かれない。中途半端にいろんなことを試してみては飽きて家の手伝いをして一日が終わる。
もう、こんな日々抜け出したいんだ。。。!!!
続
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